2008年版 プラスチック軽量容器市場の徹底分析
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プラスチック軽量容器市場やプラスチックシート市場の参入企業の動向や将来展望などを市場調査した。
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第1章:プラスチック軽量容器市場の展望
揺らぐ市場にはQCDの徹底+「S=サポート」で挑む
原材料価格の急騰が容器メーカーを直撃
シェアの低い業態への攻めの姿勢が強まり、メーカー間の競争に拍車がかかる
弱含む個人消費、売れる「商品」「売り場作り」へのサポートが重要性を増す
第2章:プラスチック軽量容器の市場動向
1.PSP容器市場
市場規模は縮小傾向が続くも、GMS・SM向けでシーピー化成が躍進
原油価格の反転で、再び消耗戦へ突入する可能性も
PSP弁当容器では低発泡から高発泡への流れが顕在化
PB商品の販売増を受けPSPどんぶり市場は低調推移も
紙と樹脂とのハイブリッド容器の採用が増える
PSP容器のリサイクル状況
2.PP系軽量容器市場
(1)PPフィラー入り単層容器
CVS向けが引き続き堅調に推移し、
耐熱容器のスタンダードとしてのポジションは揺るがず
(2)発泡PP容器
エフピコ、ギンポーパックが牽引し、2008年の市場規模は1.6万tを超える
3.PET系軽量容器市場
A-PET容器市場は2ケタ成長が続く
PS系容器からの置き換えを狙い、耐熱PET容器の開発も本格化の兆し
エフピコ、リスパックで市場の7割近いシェアを抑える
出荷量の拡大に伴い、A-PET容器のリサイクルをスタートさせる
4.PS系軽量容器市場
(1)OPS容器・蓋材
A-PETへのシフトが進み、2008年の市場規模は前年割れへ
今後は耐熱用途での競争激化も予想される
デンカポリマーに続き、中央化学やシーピー化成からも軽量容器が相次ぎ上市される
(2)PS単体容器(真空・圧空)
市場規模はシュリンクが続くも、継続的な製品開発の取り組みも重要に
第3章:プラスチック軽量容器メーカーの展望と戦略
株式会社エフピコ
製品力、物流力、環境、製造者責任を切り口に小売業界の課題解決をサポート
2008年は製品値上げが着実に浸透
製品アイテムの絞り込みなど社内合理化の徹底や素材変更をさらに推進
設備のスクラップ&ビルドや技術の底上げにも継続的に取り組む
「FLB」シリーズはプラス成長が続くも
低発泡品から高発泡品へのシフトにより、PSP容器の2008年出荷重量は前年割れへ
透明容器では2008年秋にPP製フードパックを上市
A-PETへの素材シフトと耐熱A-PET容器の開発にも取り組む
エフピコ・ミニフェアなどの実施により「製品力」をさらに高める
2008年からは透明容器のリサイクルをスタート
中央化学株式会社
業績不振の要因を抽出し、収益基盤の確立に向けた諸施策を講じる
マーケティングチーム「フレール」の設置や商談会&セミナーの開催により
営業部門の体質強化に取り組む
山梨、岡山の両工場で設備更新を進め、生産効率の向上につなげる
2008年3月には西日本ハブセンターが完成し、在庫の適正化を推進
2008年には環境低減素材の「タルコン」「N-CTF」「CFA」を用いた新製品を相次ぎ上市
独自の特殊発泡技術を活かし、超軽量PSPを開発
弁当・惣菜専門店向けに嵌合性を付与した「街折」シリーズを市場へ投入
OPS容器「CSRトレー」では新たなリブ形状の採用により、従来品比約20%の軽量化を達成
シーピー化成株式会社
独自の精密成形技術を活かした容器の薄肉・軽量化と生産効率化を推進
大型の設備投資は一段落するも、生産の自動化・合理化は継続的に進める
PSPトレー・弁当容器の販売を重点化し、シェアは拡大傾向
2008年には従来品比18~20%の軽量化を実現した「新L」トレーの販売を開始
OPS容器では超軽量な嵌合フードパック「KE」シリーズ、「エコ」シリーズを相次ぎ上市
PP/PSアロイ容器でも軽量化を図った「BS」シリーズを市場に投入
リスパック株式会社
透明容器のトップメーカーとして、売り場作りから環境対応までをサポート
関東工場が2009年春に稼働予定
さらなる物流効率化や情報システム整備にも取り組む
PSPトレーは「J」シリーズへの集約化と一層の軽量化を推進
低発泡PSP容器「旬生」シリーズは順調に出荷量を伸ばす
A-PET容器では「APTスリム」で内容物の減量化対応と薄肉・軽量化を実現
PS系素材の置き換えを目指し、耐熱PET容器の上市を目指す
耐熱容器では発泡PPフィラー素材の弁当容器「パールクッカー うまみ」シリーズを上市
植物由来容器「ニュート」シリーズは将来の主力素材と位置づけ、普及活動を積極化
PSPの既存回収ルートを活用したA-PET容器のリサイクルを計画
デンカポリマー株式会社
容器の軽量化を推し進め、市場での存在感を高める
新素材「ソフライト」を用いた容器は蓋材から塩干、サラダなどへ用途が拡大
超軽量PSPトレー「QX-R」は底固い需要を確保
福助工業株式会社
幅広い素材を扱う技術力をベースに、「安心・安全」な容器をユーザーへ供給
08年3月期は原材料価格高騰の影響を受け減収となるも、
ラミネート製品の販売増と値上げ効果で増収を確保
低発泡PS容器は機能性を損なわない軽量化を積極的に推進
PPフィラー容器では2008年に薄肉化を図った「憩い」シリーズを上市
株式会社生駒化学工業
品質、技術、コストを追求し、ユーザーサポートのさらなる強化を目指す
主力のチルド飲料向けはプラス成長が続くも、
一時的な消費低迷の影響を受け伸びは鈍化の兆し
A-PET容器では新規のアイテムが順調に拡大
厚木プラスチック株式会社
工場への状態管理の導入により、高品質・低コスト化を実現
2009年春には九州工場で独・イリヒ製の成形機(第三世代)が稼働予定
高い品質を武器にカップ麺向けでのシェアを高める
新規ユーザーの売れ筋商品が牽引役となり、チルドカップの出荷量は堅調推移
アテナ工業株式会社
技術志向の展開を強化していきながら消耗戦の回避を狙う
2008年1月にハイブリッド容器「ペプラカップ」の製造工場が稼動を開始
PSP容器では深絞り技術を活かした縦型や1.5倍タイプのカップ麺向けの需要が拡大
「ペプラカップ」は新たな用途での採用も視野に入る
A-PET容器では大口径のカーリング容器で消費者の「安心・安全」ニーズに対応
リブ形状の採用による薄肉・軽量化にも取り組む
株式会社コバヤシ
機能性を高めた容器開発に取り組み、オンリーワンのポジション確立を目指す
カップ麺向けではPSP容器が伸び悩むものの、「オパレイ」と紙とのハイブリッド容器など
機能性を備えた新たな容器開発への取り組みに注力
多層PP容器では豆腐向けでの展開を強化
株式会社ギンポーパック
素材から包装デザインまでの総合提案力に強み
2008年3月に宇都宮工場に隣接する7,000坪の新工場建設用地を取得
高発泡PP容器「パルファイン」はレンジ麺や大盛パスタ向けに伸長
主力のOPS容器は製パンメーカー向けに堅調推移
ダイヤフーズ株式会社
柔軟な発想と高度な技術力で画期的な製品を市場に投入
2009年春から耐熱A-PET容器の量産をスタート
PLA容器は卵パックを中心に2ケタ成長が続く
古林紙工株式会社
「紙」に関する固有の知見・ノウハウを活かした製品開発を推進
「ユニテロ」シリーズは優れた意匠性などが評価され、安定した需要を維持
「マジックトップ」を採用した容器は栄養補給食向けでの採用が進む
第4章:プラスチックシートの市場動向
1.PSPシート市場
消費低迷、原料価格の先安感に加え、さらなる軽量化が進展
2008年のPSPシートメーカー出荷量は「10万t割れ」の可能性も浮上
積水化成品工業がサンポリマーのPSP事業を譲受することでカネカと合意
公正取引委員会の審査・承認を得た上で2009年1月にも実施予定
一般反では中・低から高発泡に需要が大きくシフト、積水化成品工業を中心に出荷減
ラミ丼はPB商品の増加に伴う「縦型紙容器の台頭」が需要を押し下げる
JSPが中・低倍の耐熱PSPシートを開発、ソリッドからの置き換えを喚起
需要盛り上がりはコンビニの電子レンジ・高出力化の動向いかん
2.PPフィラーシート市場
外販シート市場はPPフィラー容器需要の2割以下にまで縮小
採算確保も難しく、シートメーカーの集約化が進む
PPフィラー発泡はコスト面からPPフィラーを置き換えるまでには至らず
JPPはリサイクル性向上に加え、高発泡化も視野に入れる
透明容器向けの高透明PPシートは、さらなる透明性の改善に向けた模索が続く
3.A-PETシート市場
A-PETシート市場は2008年見込みで237,500t(前年比107.2%)
エフピコ、リスパック、RP東プラグループの3社で50%超を占有
原料事情が一変、再生シートに改めて追い風の可能性も
バージンシートとの棲み分けもほぼ固まり、次の用途は見当たらず
全体需要は拡大基調も、食品容器向けの外販シート市場は縮小傾向
耐熱グレードの横展開として食品容器が浮上も、コポリマータイプは価格がネック
シート専業メーカーは工業用途を中心に非食品分野での拡販体制を強化
カット板は透明PPシート、海外品との競合から伸び悩み
4.OPSシート市場
2008年は一部ユーザーのA-PETシフトが影響し前年割れに
需要の頭打ち感も強く、他素材代替を視野に入れたグレード開発が活発化
オーバースペックを見直し、薄肉化を図る動きが顕著
輸入品の使用はフードパック向けなど一部の用途に限られるとの見方
耐熱グレードの需要は2008年時点で4,500t
大きな伸びは期待しにくいものの、引き合いは増加傾向
「割れ」に着目した耐衝撃性グレードの開発・投入が相次ぐ
A-PET代替、PPトレーの置き換え、トレーの薄肉化対応と戦略はまちまち
第5章:プラスチックシートメーカーの展望と戦略
積水化成品工業株式会社
機能面からの需要掘り起こしに引き続き注力
サンポリマーのPSP事業譲受でカネカと基本合意
2008年のPSPシート出荷量は前年から1割減の見込み
低・中発泡から高発泡シートへの需要シフト、ラミ丼の低迷などが影響
「縦型紙容器の台頭」に対し、深絞り対応シートの開発を推進
機能性シート「FUTURE SHEET」は価格面などから足踏み状態
HDPEシートでは真空冷凍用バリア容器用として提案活動を積極化
株式会社JSP
低・中倍グレードの拡充を推進
ソリッドシートからのさらなる需要回帰を促す
PSPシートの生産設備集約をはじめ、各種の合理化を実施
高発泡シートが一部で見直され、2008年はほぼ前年並みの出荷量を確保
3~5倍発泡の耐熱性PSPシートを開発、特定ユーザーへの供給を開始
日本ポリプロ株式会社
容器メーカーとの太いパイプを活かし、新市場の開拓に力を注ぐ
競合メーカーの撤退を受け、PPフィラーは出荷増
PPフィラー多層発泡シート「エコロEXシート」は順調に需要拡大
コストダウンに加え、さらなる軽量化ニーズに応えた高発泡品の開発を推進
高透明シート「エコロビューシート」は深絞り容器に新たな展開
大阪樹脂化工株式会社
多層化技術を活かした機能性シートの拡販に注力
2008年にPPシートの生産体制を再編、トータルの能力を1.6万t/年に絞る
1ラインはテスト機とし、産業資材関連製品の開発などに当てる
2008年春に耐熱A-PETシートを上市、電子材料をターゲットに用途開拓を推進
イージーオープンタイプのPPシートは業務用容器向けで安定した需要を確保
RP東プラ株式会社
A-PETシート取扱量はグループトータルで4.5万tに拡大
再生シート専業メーカーのサミットシート(株)を2008年2月に100%子会社化
2009年春にもグループの販売機能を集約、グレード統合も視野に入れる
シート専用の関東群馬工場が2007年9月に稼動
HDPEシート、極薄エンプラ系シートのラインも新設
2008年夏にトレー、キャリアテープ向けの耐熱PETグレードを上市
工業分野ではPCシートの展開を重点化、中国拠点に対応設備を導入
ポリテック株式会社
付加価値追求に軸足を置いたA-PETシート事業を志向
再生シートはVRVでの展開にウェイトシフト、押出機の更新を検討
食品容器分野では防曇グレードなど特殊品での需要確保を推進
耐熱グレードは食品容器への横展開も見据える
カット板を重点製品の1つと位置付け、拡販に向けた改良に取り組む
三菱化学株式会社
樹脂、剤にまで遡った研究開発をベースに高機能・差別化を推進
レジン一貫メーカーの対応力を活かした高機能化、品質・信頼性が強み
2007年春に耐光性を改良したUVカットグレードを投入
カット板形態もラインナップに加え、非食品用途での需要取り込みを推進
サンディック株式会社
ユーザーニーズを突き詰めた新規グレードの拡充を積極化
設立から4年、合理化の次は食品容器での需要喚起に注力
2008年より高成形性・高トリミング性グレード「220」を本格販売
トレー向けでは薄肉化対応の耐衝撃性グレード「720」を開発
三菱樹脂株式会社
高度・多様化するユーザーニーズにグレード開発力で対応
2008年4月よりOPSシート事業は統合新社「三菱樹脂」が担当
二軸延伸技術をベースとしたシート事業を立ち位置に、次を見据えた取り組みにも着手
2008年11月に防曇性を高めた「TP」を市場投入
超防曇グレード「VP」との二本立てでさらなる拡販を狙う
電気化学工業株式会社
PSメーカーのバックボーンを活かし特徴あるシートを積極展開
最新鋭機の導入により、将来的な競争力を保持
2008年10月よりA-PET代替を目的としたソフトOPSシートを正式上市
蓋材、容器本体がターゲット、2009年度は250t/月の出荷量を計画
ダイセルポリマー株式会社
徹底したローコストオペレーションによる高品質なOPSシートが強み
システム更新に伴う設備停止及びユーザーのA-PET化が影響し2008年は前年割れも
厚み精度などの品質改善に取り組み、さらなる拡販を目指す
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