2009年版 SiC・GaN単結晶市場の現状と将来展望
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主にパワーデバイス、LED、高周波デバイス向けに利用されるSiC単結晶、主に青紫色レーザ向けに利用されるGaN単結晶市場について市場調査を実施した。
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調査資料詳細データ
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調査目的:SiC、GaN単結晶メーカーや事業化に向けた取り組みを進めている企業や研究機関の現在動向と今後の
事業施策を徹底調査し、更にデバイス化メーカーなどの周辺調査を加えることで、SiC、GaN単結晶市場の
現状と今後の動向を詳細に把握することを目的とする。
調査対象:SiC、GaN単結晶を扱う企業や研究機関、ただしクリーなどの海外企業については国内代理店とする。
調査方法:当社専門調査員による直接面談取材による
調査期間:2009年6月22日~2009日9月18日
第1章 総論
ポストSiレースの1stステージはSiCに、しかしGaNのポテンシャルは脅威
【表.各種半導体材料の物性値比較】
【図.パワーデバイス材料の性能比較】
セカンドポジション確保には何より実績が求められるSiCフィールド
GaNはLEDグレードにフォーカス、ブレークスルー技術や新規製法が突破口
ウエハ、デバイス、システムの“チームワイドバンドギャップ”で環境革命を
第2章 SiC、GaN単結晶市場の動向と展望
1.SiC単結晶
品質改善はMPDからその他転位欠陥へ、規格化は重要課題
【表.SiC単結晶の品質動向】
マイクロパイプ欠陥は新興中国メーカーも含め解決方向へ
その他転位欠陥は中級品103~104/cm2、高級品102/cm2レベルも課題多し
改良Lely法以外の製法でも高品質化は進む
高品質化へのスペシャルスパイス→MSE法ベースのバッファ膜形成
ウエハ規格化でウエハ状態に合わせたデバイス化へ
既に面積単価は20円/mm2を切りデバイス化加速が目前に
【表.SiC単結晶ウエハ価格動向】
【表.SiC単結晶ウエハの面積単価動向】
クリー価格がベースであるが、“市場一般価格”には大きな差
当面は4インチ8万円が目標か、量産実績の有無もポイントに
「市場価格の40%引き」や「一桁安価」等ニューカマーや別製法が突破口か
合い言葉は「1インチ1万円」、しかし、面積単価19.75円/mm2でデバイス化も
6インチの複数社市販は2012年頃、4インチは~2010年に
これからは品質レベルを伴う形で4インチ化へ
6インチ化もクリーが先頭、ただ、他社キャッチアップも短期間
今後のニューカマーは一気に6インチ、8インチも
4インチでのMOSFET製品化、6インチ移行は複数メーカー登場後か
【表.SiC単結晶主要メーカーのウエハ口径動向(ロードマップ含む)】
6インチ化の進展と共に市場は成長ステージに
2008年の市場規模は41億7,000万円、近年は大きな成長が見込めない
【表.SiC単結晶市場規模推移と予測(金額、数量)】
【図.SiC単結晶市場規模推移と予測(金額)】
現状用途分野はパワーデバイスだけでなくLEDも同比率
【図.SiC単結晶市場の用途分野構成比(2008年金額ベース)】
2008年電子デバイス向け市場は約24億円だが、数量ベースは対前年比164%
【表.SiC単結晶電子デバイス向け市場規模推移】
SiC単結晶ポテンシャル市場は2008年約218億円、2010年には約72万枚へ
【表.SiC単結晶ポテンシャル市場規模推移】
【図.2008年SiCポテンシャル市場の用途分野構成比率(金額ベース)】
【図.SiC単結晶ポテンシャル市場規模推移】
【図.SiC単結晶ポテンシャル市場における「取引市場」構成比推移(数量ベース)】
ポテンシャル市場でのクリーの強さは圧倒的=シェア92%、今後は2位の座が焦点
【図.SiC単結晶市場メーカーシェア(2008年金額ベース)】
【図.SiCポテンシャル市場メーカーシェア(2008年金額ベース)】
複数メーカーの6インチが出揃う2012年~2013年がデバイス導入の本格期
【表.2015年デバイス別SiC基板枚数予測】
今後のデバイス化はウエハ~システム、一体で進む
SiC製SBD市場化実現手法とSiC製トランジスタのそれは同様に
各種国プロは引き続き活発、しかし、実際の市場化促進は別アプローチも必要
4インチでトランジスタデビューの期待が高まるも、6インチ化まで静観の動きも
デバイス化に向けた議論の中心はエピだけでなく実装面にもシフト
2.GaN単結晶
市場品の品質向上による歩留まり改善で、市場成長スピードは鈍化
青紫色レーザ用途以外は大口径化や低価格化ニーズが優先
青紫色レーザ向け価格は高値安定、しかしLED向けは立ち上がり前から破格値必死
青紫色レーザ向けは「2インチで十分」との見方、しかし口径拡大は別目的で進行中
2008年のGaN単結晶市場縮小は歩留まり改善による、今後も微増の厳しい見込み
【表.GaN単結晶市場規模推移と予測(金額、数量)】
【図.GaN単結晶市場規模推移と予測(金額)】
ついに“ホモGaN”LEDが市場デビュー、GaN単結晶市場の拡大エンジンに
2015年ではLED用途向けが43%、複数メーカー参入時代に
【表.2015年GaN単結晶ウエハの用途別枚数予測】
【図.GaN単結晶市場の用途分野構成比(2008年金額ベース)】
【図.GaN単結晶市場の用途分野構成比(2015年予測金額ベース)】
気相法の限界を液相法が超えるのか、それとも気相法のブレークスルーか
各プレーヤーはLEDグレードにフォーカス、「巨大市場の数%奪取」がスローガン
LED用GaN単結晶基板の市場化はGaN系LED市場戦線に変化をもたらす
電子デバイスのホモGaN化は理想、しかし、現状あまり目は向けられていない
第3章 主要参入企業の動向
3-1.エア・ウォーター株式会社
VCE装置を活かし、8インチSiC単結晶基板を開発
【図.VCE装置の構造】
SiCシード層上へのSiCエピタキシャル成長でSiC-on-Insulator基板を作製
【図.SiC基板作製フロー】
デバイス実現に向けてGaN-on-SiCデバイス向けにも注力
【表.エア・ウォーターの注力方向と開発状況】
さらなる高品質化には根本的なブレークスルーも必要となる可能性も
将来的にはGaN結晶成長~電子・光融合LSI実現へ
【図.電子-光融合デバイス回路構成図と構造断面図】
3-2.CREE/住友商事株式会社
住友商事では1989年よりSiCウエハの取り扱いを開始
Material Products事業は売上縮小だが、SiCウエハは堅調に推移
【表.クリー全社売上とMaterial Products、Power and RF products各事業売上推移】
【図.クリー全社売上とMaterial Products、Power and RF products各事業売上推移】
【図.売上販売地域(国)比率】
6インチは2010年にプロトタイプリリース、同時に市販化スタンバイ状態
クリーのSiCウエハ優位性はLED事業とこれまでの技術蓄積
住友商事は日本での戦略的パートナー構築へ
3-3.新日鉄マテリアルズ株式会社
市場ニーズに応える形で本格的なSiCウエハ事業化へスタート
【表.新日鉄マテリアルズのSiC事業経緯とデバイスメーカー状況】
MPDは1個/cm2以下、平坦性も含めて高品質ウエハで6インチへ向かう
【図.SiC単結晶ウエハ外観】
良質な種結晶の保有と高度なプロセス条件制御が強み
【表.新日鉄マテリアルズの優位性】
真の量産技術確立とエピウエハの事業化を進め、2015年に100億円事業へ
3-4.住友金属工業株式会社
自社特色を活かす形で溶液成長法によるSiC単結晶育成技術を開発
【表.住友金属工業のSiC単結晶技術開発への経緯】
溶媒にTiを選抜、TSSG法で結晶育成、ACRTによりスピードアップを図る
【図.Top Seeded Solution Growth法(TSSG法)構造模式図】
【図.ACRT(加速坩堝回転法)の効果/成長界面での溶質C濃度の経時変化】
溶液成長法で世界最大の厚さ1cmの単結晶を作製
【図.溶液成長法で育成した6H-SiCバルク単結晶】
大口径化へ向けても有効な成長手法
多形制御技術と品質をさらに高める中で早期事業化を目指す
【表.住友金属工業の当面の目標とそのポイント】
3-5.SiCrystal/セラミックフォーラム
シークリスタルの国内総代理店としてのセラミックフォーラム
6H品は豊富な実績、4H品は品質改善が急速に進むと同時に売上も増える
【表.種別動向とウエハ大口径化動向】
【図.4H品の品質改善の進展状況(ウエハ写真)】
今後は4H品に注力、これまでの豊富な生産実績が供給面、価格面で武器に
【表.セラミックフォーラムの今後の注力方向と強み】
3-6.Dow Corning Corporation/東レ・ダウコーニング株式会社
Sterling社の買収で本格的な事業化へ
【表.ダウコーニングのSiC単結晶基板事業取り組み経緯】
当初セミインシュレータへ取り組むもコンダクティブへも向かう
2009年5月に品質面で先行メーカーをキャッチアップ
『年内4インチリリース』を品質・量産性を伴う形で進める
今後の需要増に対しても既に十分なキャパシティ保有が強み
価格低下の具体化、デバイスメーカーとの情報共有でのウエハ品質改善が課題
【表.東レ・ダウコーニングの考える現在市場環境に向けた課題と対応】
3-7.Tanke Blue Semiconductor Co.,Ltd/株式会社MTK
中国の先端技術力と資金力がベースの中国発SiC単結晶メーカー
【表.タンケブルーセミコンダクター企業概要】
国内代理店としてのMTK、中国人博士を擁し万全の体制
【表.MTK企業概要】
成長速度制御や結晶抵抗率調整に強み、更に低コスト運営で高いコスト競争力
【表.タンケブルーセミコンダクターのSiC単結晶製品概要】
高品質化と大口径化についてもすぐに市場先頭をキャッチアップ
【表.ウエハ品質ロードマップ】
MTKではロードマップの達成に手応え
MTKは『タンケブルーのX年先を買っていただく』活動を展開中
3-8.Ⅱ-Ⅵ/ツーシックス
ノースロップ・グラマン社からの事業買収でSiCへ向かう
ここ半年~1年で品質は急速改善、4インチも昨年末にサンプル出荷開始
事業面では6Hが先行
今後は6Hと4Hの両輪で進む
【表.これまでと今後の事業動向】
3-9.HOYA
HOYAアドバンストセミコンダクタテクノロジーズからHOYAへ
自社単結晶ウエハを用いたMOSFET開発を外部委託で進める
積層欠陥個数は2006年の技術的ブレークスルーで毎年一桁削減中
3インチで実用的なデバイス化が射程内、今後は同品質で一気に6インチ化へ
デバイス化に向けた問題はリーク電流
同社ウエハを用いたMOSFETを出すことで、3Cファミリーの増加を期待
【表.デバイスターゲット動向と最終目標】
3C-SiCの価格面での高いポテンシャルを高品質で提供
【表.HOYAの単結晶製法と本格量産化へ向けた価格面でのポテンシャル】
3-10.日立電線株式会社
化合物半導体材料のメジャーメーカーとしてGaN系化合物半導体材料へ
VAS法とナノネットによる作製技術の確立→面内均一の低転位密度を実現
【表.VAS法とナノネットの概要と効果、転位密度状況】
【図.ボイド形成剥離法の基礎概念模式図】
3インチ基板も2インチ基板と同程度の特性で試作済み
【表.3インチ化へのアプローチ動向】
【図.3インチGaN基板の面内転位密度分布】
3-11.三菱化学株式会社
1971年販売開始のGaAsウエハ技術をベースにGaN用に最適化
非極性/半極性基板も市場に先行して販売開始、2インチ化も実現
クリー社よりGaN基板製法や製品に関する特許独占実施権を獲得
GaN基板は中期経営計画における重要基幹材料に
【図.三菱ケミカルホールディングス創造戦略:7大育成事業】
【図.m面GaN基板使用による期待効果(発光効率従来比3倍)イメージ】
将来的にはm面GaN基板を液相法により、更なる高品質・低コスト化へ
3-12.Lumilog/伯東株式会社
フランス国立研究所発のベンチャー企業ルミログと国内総代理店である伯東
【表.ルミログ事業概要】
ターゲットはGaN系LED、それに向けたプロセス改善を進める
【表.ルミログGaN基板の現状技術レベルとターゲットへ向けた取り組み】
伯東のLED製造装置販売事業もルミログ製品拡販の加速エンジンに
サンゴバン傘下入りでLED用基板に関する情報共有など総合力がアップ
【表.これまでの不安点とサンゴバン傘下入りによる期待効果】
3-13.昭和電工株式会社
エシキャット・ジャパンからの事業継承
【図.昭和電工への事業継承イメージ】
既にSiCエピタキシャルウエハを販売中
エピ成長技術:コスト面では大口径低オフ角化、性能面ではC面に取り組む
【表.エピ成長技術テーマの動向】
エピ条件と研磨品質との組み合わせによる技術開発
技術開発=量産技術が大前提
【表.昭和電工の今後の方向と強み】
3-14.株式会社エコトロン
耐圧3kV級デバイス開発からSiC単結晶基板高品質化への転身
【表.エコトロンの事業経緯】
対CVD法優位性を活かし将来的にはバッファ層+活性層形成まで視野に
【図.MSE法の基板断面と構造の概念図】
【図.MSE法によるバッファ膜の効果イメージ】
【表.エコトロンのSiC単結晶基板高品質化バッファ膜作製手法と特徴】
MSE法によるバッファ膜は貫通螺旋転位の95%以上の伝搬抑制効果を確認
膜特性向上を図りながら2~4インチの生産技術の確立、サンプル出荷へ
3-15.株式会社パウデック
自社開発の4インチ多数枚処理MOCVD装置による高いエピ技術力
フェースダウン載置とゾーン制御ランプ加熱方式を採用
【表.パウデックのMOCVD装置特徴とエピ技術レベル例】
【図.AlGaN/GaN/SiCのHFET構造の電子分布】
GaNデバイスの理想形に向けて下地基板除去の開発も想定
古河機械金属との業務提携で強固な経営基盤に
【表.パウデックと古河機械金属の資本・業務提携概要と古河機械金属GaN事業概要】
UVセンサや火炎センサなど各種アプリケーション波長に適した対応が可能
【表.パウデックの開発済エピ基板例と今後の展開】
3-16.新日本無線株式会社
SiCとGaNデバイスの開発から実用化への動きを加速するための組織体制へ
高周波デバイスよりパワーデバイスの実用化を優先して取り組む
【表.新日本無線のワイドギャップ半導体デバイスの取り組み状況】
ワイドギャップ半導体デバイス事業で2013年に20億円の売上を狙う
【図.新日本無線開発案件の販売計画】
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