2009 HDD関連市場の現状と展望
本資料のPDF商品の納期は、お申込み後 2週間程度お時間を頂戴します。
PC需要を中心に安定した市場を形成するHDD市場は、2008年後半から2008年は落ち込んだものの2009年後半より復調し、特にノートPC需要の拡大により2.5インチが急成長しております。
本調査レポートでは、HDD、メディア、磁気ヘッド等HDD関連市場と競合市場(SSD)の現状を把握した上で、業界やサプライチェーンの変化、アプリケーション動向、市場の方向性、技術動向をまとめました。
※納期はお問合せください。
※紙媒体で資料をご利用される場合は、書籍版とのセット購入をご検討ください。書籍版が無い【PDF商品のみ】取り扱いの調査資料もございますので、何卒ご了承ください。
本資料はPDFにて販売いたします。但し、ご注文いただいてからご提供までに数日いただいております。予めご了承ください。
YDB会員の皆様へ
2010年7月以前に発刊した資料はYDBサービス対象外です。2010年8月以降に発刊した資料のご利用をご検討ください。
調査資料詳細データ
本資料のPDF商品の納期は、お申込み後 2週間程度お時間を頂戴します。
調査対象:HDD、及びメディア・磁器ヘッドなどのHDD関連分野を手懸ける企業/SDDメーカー
調査方法:当社研究員による直接面接取材をベースに、電話、e-mail等を併用
調査期間:2009年8月~10月
第1章.総論 HDD市場の現状と展望
1.2008年のHDD市場と2009年の見通し
1.1.HDDの市場規模推移
PC需要を中心に安定した市場を形成
2008年後半から2008年は落ち込んだものの2009年後半より復調
特にノートPC需要の拡大により2.5インチが急成長し、
2009年の市場は対前年比102.9%の5億5,110万枚の見込
表/グラフ HDDの市場規模推移(2007年~2009年見込)
グラフ 口径別の台数構成比(2007年~2009年見込)
1.2.HDDのメーカーシェアと各社の動向
1位のSeagateを追い上げるWestern Digital
競争激しい市場 買収相次ぎ参入メーカーは5社に
競争が落ち着くには3社体制になる必要性も
表 HDDの各メーカー出荷台数とメーカーシェア(2008年~2009年見込、全タイプ)
グラフ HDDの各メーカー出荷台数とメーカーシェア(2008年~2009年見込、全タイプ)
表 メーカー別/タイプ別のHDD出荷数量(2008年)
表 メーカー別/タイプ別のHDD出荷数量(2009年見込)
表 HDDメーカー各社のメディア・磁気ヘッド調達先
表 HDDメーカー毎のサイズ別販売推移(2005年~2009年見込)
1.3.HDDの記憶容量と技術動向/DTM、BPM、熱アシストなど次世代HD技術の行方
1Tb/inch2 ~(2.5インチ500GB以上)の実現に必須とされるも
立ち遅れる次世代メディア技術 一方で垂直磁気記録方式の延命取組みも進む
表 大容量化に向けた次世代ハードディスク技術動向
磁気ヘッドの技術的目処が立つなど技術の壁はクリアーしつつあるDTR
後工程での課題や製造プロセス追加によるコスト増が依然大きな障壁
次世代メディアには必須とされるも マスターモールド、ヘッド等で課題が残されるBPM
東芝機械:低コスト実現のためのプロセス確立を前提に、コールドインプリント技術を
採用したDTR-HDD専用ナノインプリント装置の開発を進める
米Molecular Imprints/伯東:次世代ハードディスクメディア向け本格量産対応の
次世代機を今後リリース予定
次世代メディアのスタンダード争い 垂直磁気記録の進展が追い上げる中
BPMの製造プロセスの確立が次世代メディアの進展を一気に加速させる鍵
1.4.HDD、HDの技術的課題
1.5.東芝の富士通HDD事業買収の影響
1.6.SSD市場動向
(1)SSDの特徴
表 SSDの特長
表 SSDの優位性(東芝)
表 SSDとHDDの比較・対比表
(2)SSD市場概況
表/グラフ SSD世界市場(2007年実績~2012年予測)
(3)SSDのアプリケーション
表 ヒューレット・パッカードのUMPC「HP Mini110」のHDD、SSDのモデルスペック比較
図 今後想定されるSSDアプリケーション(東芝)
(4)SSDの技術動向
NANDフラッシュ・メモリは「低コスト化」と「品質維持」が今後トレードオフの関係に
HDDとSSDの関係は「置き換え」ではなく「共存」へ
SSDの「品質維持」に向けては 各構成要素での取組み強化が必要
表 NANDフラッシュ・メモリ 世代別書換え可能回数
表 SSDの信頼性向上に向けた取組み状況例
2Xnm世代以降の技術として3次元セル技術の開発を東芝、Samsungが進める
HDDは大容量化への取組みが生き残りのカギに長期的にはSSDがより発展の可能性も
1.7.NANDフラッシュメモリの市場概況
1.8.サーバにおけるSSDの侵食
省エネルギー性を重視する企業ニーズからサーバにSSDを採用する動き
しかし、コスト対容量で10年後までは、HDDが有望と推定
2.HDDの市場規模予測
2.1.HDDの市場規模予測(サイズ・用途別)
表 HDDの市場規模予測(口径別/用途別)
グラフ HDDの口径別市場規模予測(2009年~2012年予測)
グラフ HDDの口径別出荷数量比率(2009年~2012年予測)
グラフ PC・サーバ用/Non-PC用の出荷数量構成比(2009年見込~2012年予測)
2.2.3.5インチHDDの市場展望/アプリケーション動向
主要アプリケーションであるPC、サーバ向けは引き続き減少
HDレコーダ、iVDRなどNon-PC分野が伸びるものの3.5インチHDD市場全体は縮小方向へ
表/グラフ 3.5インチHDDの用途別市場規模予測(2009年見込~2012年予測)
グラフ PC用/サーバ用/Non-PC用の3.5インチHDD出荷数量構成比
2.3.2.5インチHDDの市場展望/アプリケーション動向
ノートPC市場の好調、サーバやディスクトップPCなど3.5インチのアプリケーション
からのダウンサイジングにより、今後も市場は拡大
2012年は、3.5インチから首位を奪いHDD市場の過半数を占める見込み
表/グラフ 2.5インチHDDの用途別市場規模予測(2009年見込~2012年予測)
グラフ 2.5インチHDDの出荷数量構成比(PC・サーバ・Non-PC)
グラフ PC・サーバ用HDDの口径別出荷数量比率(2009年見込~2012年予測)
2.4.1.8インチHDDの市場展望/アプリケーション動向
Non-PC用はSSD、NANDフラッシュへのシフトにより市場は大きく後退
PC用はUMPC,Net向けに市場を形成するものの徐々にSSD、
NANDフラッシュに侵食され市場は縮小傾向に
表/グラフ 1.8インチHDDの用途別市場規模予測(2009年見込~2012年予測)
グラフ 1.8インチHDD出荷数量構成比(PC・サーバ・Non-PC)
2.5.~1.0インチHDDの市場展望/アプリケーション動向
1.0インチ以下HDDは、撤退相次ぎ2009年は市場が消滅 完全にSSDへのシフト
グラフ Non-PC用HDDの口径別出荷数量予測(2009年見込~2012年予測)
グラフ Non-PC用HDDの口径別出荷数量比率(2009年見込~2012年予測)
第2章.各論-Ⅰ HDDのタイプ別市場
1.3.5インチ
3.5-IDEはPC向け堅調でHDD市場の中核であるが、
2.5インチへのシフトによる停滞傾向
表 3.5インチの市場規模推移(2007年~2009年見込)
表 3.5-IDEのメーカーシェア(2008年~2009年見込)
グラフ 3.5-IDEのメーカーシェア(2008年~2009年見込)
3.5-SCSIはサーバの2.5インチへのダウンサイジングにより縮小方向へ
表 3.5-SCSIのメーカーシェア(2008年~2009年見込)
グラフ 3.5-SCSIのメーカーシェア(2008年~2009年見込)
表 3.5インチHDD(IDE+SCSI)のメーカーシェア(2008年~2009年見込)
グラフ 3.5インチHDD(IDE+SCSI)のメーカーシェア(2008年~2009年見込)
2.2.5インチ
新興国でのノートPC需要により更に活性化する2.5インチ市場
表 2.5インチの市場規模推移(2007年~2009年見込)
表 2.5インチのメーカーシェア(2008年~2009年見込)
グラフ 2.5インチのメーカーシェア(2008年~2009年見込)
3.1.8インチ
撤退相次ぎ2社体制に
主要アプリケーションのポータブルオーディオプレーヤ、カムコーダはSSD、
NANDフラッシュにシフト UMPC向けの市場へ
表 1.8インチの市場規模推移(2007年~2009年見込)
表 1.8インチのメーカーシェア(2008年~2009年見込)
グラフ 1.8インチのメーカーシェア(2008年~2009年見込)
4.~1.0インチ
撤退相次ぎフラッシュにシフト 市場は消滅
表 ~1.0インチの市場規模推移(2007年~2009年見込)
第3章.各論-Ⅱメディアの市場動向
1.HD(メディア)の市場規模推移
1.1 HD(メディア)の市場規模推移
2009年は4~6月期より需要回復傾向にあるも 1~3月期の落ち込み及び9~12月期の
需要動向の不透明さから 2008年と同水準の9億2,000万枚強に留まる見通し
表/グラフ HD(メディア)の市場規模推移(2007~2009年見込)
1.2.HD(メディア)のメーカーシェア
HDD首位のSeagateがHD市場の首位を独走 外販メーカー1位の昭和電工が2位
表 メディア(全口径)のメーカーシェア(2008~2009年見込)
グラフ メディア(全口径)のメーカーシェア(2008~2009年見込)
表33 HD(メディア)メーカーのサイズ別生産・出荷推移(2005年~2009年見込)
2.3.5インチメディアの市場動向
2.1.3.5インチメディアの市場
2.5インチによる追い上げが激しさを増し、市場は縮小に転じる
3.5インチメディアシェア状況はドライブメーカーの生産動向に大きく依存
表/グラフ 3.5インチメディアの市場規模推移(2007~2009年見込)
表 3.5インチメディアのメーカーシェア(2008年~2009年見込)
グラフ 3.5インチメディアのメーカーシェア(2008年~2009年見込)
2.2.アルミ基板/メディア/ドライブメーカーの供給関係
富士通との事業統合により東芝が3.5インチドライブのカテゴリーに新規参入
HGSTはNiP基板の内製を開始
表 メディアメーカーとHDDメーカーの供給関係
図 3.5インチアルミ基板・メディアの供給関係
3.2.5インチ以下メディア市場動向
3.1.2.5インチメディアの市場
昭和電工から2.5インチ334GBメディアが発表 次世代メディアの取組みも進み
大容量化により今後は3.5インチを更に追い上げる動き
トップシェアの昭和電工は富士通メディア部門との事業統合で生産能力を増強
3.2.1.8インチ/~1.0インチメディア市場
1.8インチメディアを手掛けるのは昭和電工1社のみに
MP3プレーヤ、ハンディカメラなどではSSDへの移行が進む
表 1.8インチインチメディアの市場規模推移(2007年~2009年見込)
表 1.8インチのメーカーシェア(2008年~2009年見込)
3.3.ガラス基板/メディア/ドライブメーカーの供給関係
サブストレートでは東洋鋼鈑の事業撤退でHOYAが中国に拠点を追加
3.5インチから2.5インチメディアへのシフトの流れの中
古河電気工業の新規参入によって 今後は供給関係・シェア状況にも変動の可能性有り
表 メディアメーカーとHDDメーカーの供給関係
図 2.5インチガラス基板・メディアの供給関係
4.メディアの市場規模予測
4.1.3.5インチ
2.5インチへの需要シフトにより、市場は縮小方向へ
表/グラフ 3.5インチメディアの市場規模予測(2008年~2012年予測)
4.2.2.5インチ
ノートPC市場に牽引され2.5インチ市場は大きく拡大 HDの主役へ
表 2.5インチメディアの市場規模予測(2009年~2012年予測)
グラフ 2.5インチメディアの市場規模予測(2009年~2012年予測)
第4章.各論-Ⅲ 磁気ヘッドの市場動向
1.HDD用磁気ヘッド市場の実態
TDKが記録密度向上で技術トップを走る 唯一の外販メーカーとして確固たる地位を確立
内製メーカーもTDKからの調達は存続
表/グラフ HDD用磁気ヘッドの市場規模推移(2007年~2009年見込)
表 磁気ヘッドメーカーとHDDメーカーの供給関係
HDDメーカーは内製量を増強するも、HDDの販売数量拡大に伴いTDKからの調達量も増加傾向
表 HDDメーカーの磁気ヘッド 内製、TDK調達数
表 HDD用磁気ヘッドのメーカーシェア(2008年~2009年見込)
グラフ HDD用磁気ヘッドのメーカーシェア(2008年~2009年見込)
表 磁気ヘッドメーカーのサイズ別生産・出荷推移(2005年~2009年見込)
2.HDD用磁気ヘッド市場規模予測
表/グラフ HDD用磁気ヘッドの市場規模予測(2009年~2012年予測)
第5章.メーカー各社の動向
1.ドライブメーカー各社の動向
1.1.Seagate
HDD市場でトップシェアを維持 特に3.5インチーIDE
表/グラフ SeagateのHDドライブのサイズ別売上推移/予測(2006年~2009年見込)
表/グラフ Seagateの磁気ヘッドの生産高推移(2006年~2009年見込)
HD(メディア)内製率は90%以上 HDDの販売増加に伴い生産量は増加
表/グラフ SeagateのHD(メディア)のサイズ別生産高推移/予測(2006年~2009年見込)
表 SeagateのHDDの1979年HDD1号機、2008年のスペックの比較
1.2.Western Digital
3.5-IDE、2.5インチにリソースを集約
特に、2.5インチがノートPC向けの好調により急成長
トップシェアのSeagateを追い上げる
表/グラフ Western DigitalのHDドライブのサイズ別売上推移/予測(2006年~2009年見込)
表/グラフ Western DigitalのHDD サイズ別販売実績(2009年次)
表/グラフ Western Digitalの磁気ヘッドの生産高推移(2006年~2009年見込)
リーマンショックによる景気後退時の赤字転落を回避
主要アプリケーションは、ディスクトップPC、ノートPC、ネットPC
自社製品の外付HDD向けも全体の20%を占める
表 『My Passport Essential(3.5インチ)』の記憶容量、価格
磁気ヘッド、メディア共に内製率が80%以上
新技術は、まず2011年にBPM それまでは既存の磁気垂直技術で記憶容量を増強
2009年にSiliconSystemsの買収によりSSDに参入
まずは、医療、軍隊向けのアプリケーション限定しHDDと棲み分ける
表/グラフ Western DigitalのHD(メディア)のサイズ別生産高推移/予測
(2006年~2009年見込)
表 《参考》KomagのHD(メディア)のサイズ別生産高推移/予測(2006年~2009年見込)
1.3.HGST(株式会社日立グローバルストレージテクノロジーズ)
エンタープライズに強みを見せ、HDD市場のシェア3位を維持
表/グラフ HGSTのHDドライブのサイズ別売上推移/予測(2006年~2009年見込)
表/グラフ HGSTの磁気ヘッドの生産高推移(2006年~2009年見込)
Western Digitalのアルミ基板の生産拠点を買い取り、アルミ基板の自社生産を開始
基板、メディア、磁気ヘッドの内製率の拡大を志向
エンタープライズ分野はSSDと競合せず、HDDが今後も記憶メディアの中核を成すとの見解
表/グラフ HGSTのHD(メディア)のサイズ別生産高推移/予測(2006年~2009年見込)
1.4.Samsung
2007年に参入し注力してきた1.3インチから撤退 2.5インチへの注力度を高める
表/グラフ SamsungのHDドライブのサイズ別売上推移/予測(2006年~2009年見込)
主要アプリケーションは、PC、HDレコーダであるが2009年に新たに外付けHDDにも参入
2.5インチHDDの生産体制を増強
150万台/月から300万台/月にまで生産能力が拡大
次世代メディアはDTM、BPMを経て熱アシストへ
HDDとSSDはall Samsungで計画するのではなく、SSD、HDDの部門が
各々の領域(SSD、HDD)の戦略を立案
1.5.株式会社東芝
富士通のHDD事業買収により、市場での生き残りをかける
メディア、磁気ヘッドは引き続き、全て外部調達に頼る
表/グラフ 東芝のHDドライブのサイズ別売上推移/予測(2006年~2009年見込)
表/グラフ 《参考》富士通のHDドライブのサイズ別売上高推移/予測
(2006年~2009年見込)
アプリケーションはNon-PCに強み
富士通のHDD事業買収によりPCでの更なる優位性を確保
静音技術など独自の取組を行なう 次世代HDDはまずDTMが採用との見方
表 《参考》富士通の磁気ヘッドの生産高推移(2006年~2009年見込)
表/グラフ 《参考》富士通のHD(メディア)のサイズ別生産高推移/予測
(2006年~2009年見込)
2.メディアメーカー各社の動向
2.1.昭和電工
2.5インチメディアの334GB容量を業界で先駆けてリリース
技術力、生産能力共にHD関連事業の更なる強化でシェア拡大を図る
表/グラフ 昭和電工のHD(メディア)のサイズ別売上高推移/予測(2006年~2009年見込)
富士通メディア部門の事業統合により生産能力は2,100万枚/月に増強
更なる生産効率の改善で2,300万枚/月を目指す
メディアでは新たに東芝への供給を開始
NiP基板供給ではHGSTの内製開始による影響が今後想定される
図 昭和電工3.5~2.5インチアルミ基板・メディアの供給関係
図 昭和電工2.5インチメディア(ガラス基板)の供給関係
ノートPCの需要増から今後は2.5インチメディアの伸びに注目
1.8インチではフラッシュメモリの進出により市場後退の見通し
表 昭和電工 基板の素材別取り扱いメディアサイズ及び対象アプリケーション
次世代メディアへのロードマップには大きな変更点は無し
富士通メディア部門との事業統合によりサーバ用アルミ基板のノウハウも強化
2.2.富士電機デバイステクノロジー株式会社
ECC技術でメディアのパフォーマンス向上を実現
専業メーカーの技術力で今後もドライブメーカーへの提案を継続
表/グラフ 富士電機デバイステクノロジーのHD(メディア)のサイズ別生産・出荷推移/予測
(2006年~2009年見込)
量産設備はマレーシア工場へ集約 生産体制の最適化に向けた取組みが進む
ECC技術によるメディアの量産は既に8~9割の割合に
供給関係の変化 今後は3.5インチが焦点の1つに
図 富士電機デバイステクノロジー3.5インチアルミ基板・メディアの供給関係
図 富士電機デバイステクノロジー2.5インチガラスメディアの供給関係
ビット単価などを背景にSSDとは当面住み分けによる成長が続くとみるも
SSDの低価格実現が脅威
複数の顧客とのパイプ作りがドライブメーカー内製に遅れを取らない技術獲得のポイント
次世代メディアのブレークスルーについても
幅広いチャンネルからの情報収集に努める
2.3.HOYA株式会社
2.5インチガラスサブストレートで業界シェア70%
既存工場への増産投資や新たな拠点追加で事業への更なる注力が進む
表/グラフ HOYAのHD(メディア)のサイズ別生産高推移/予測(2006年~2009年見込)
サブストレートでは圧倒的な供給網 富士通のサブストレート、メディアは
それぞれ昭和電工、東芝へ上積みの見通し
図 HOYA 2.5インチメディア(ガラス基板)の供給関係
SSDはNANDメモリのギガバイト単価の上昇 容量不足から注目度低下
しかし低価格化への取組みから2012年頃には再び脅威となる可能性も
ドライブメーカーのメディア内製化傾向に対してコスト面での優位性に大きな壁
サブストレート事業は既存工場への増産投資と中国深センに新たに拠点を追加
次世代メディアへんロードマップには大きな変更点は無し
富士通メディア部門との事業統合によりサーバ用アルミ基板のノウハウも強化
3.基板メーカーの動向
3.1.東洋鋼鈑株式会社
2008年ガラス基板事業から撤退 今後はアルミ基板事業に注力
既存顧客への供給パイプを太くしていることが生き残りの手段
ドライブメーカーによるNiP基板の内製化傾向はひと段落
今後は技術力を持つ外販基板メーカーに需要が集中
図 東洋鋼鈑株式会社 3.5インチアルミ基板の供給関係
複数の顧客との繋がりによる情報蓄積を活かした技術力の更なる向上で
ドライブメーカー内製基板より高品質な基板を提供可能な技術力を今後も維持
4.磁気ヘッドメーカーの動向
4.1.TDK株式会社
磁気ヘッドの唯一の外販メーカー
HDD市場の拡大や、富士通内製分の取込により販売は増加傾向
表/グラフ TDKの磁気ヘッドの売上推移(2006年~2009年見込)
磁気ヘッドの技術をリード 将来的にはメディアはBPM、
磁気ヘッドは熱アシストの組合せになるとの見方
表 TDKの考えるメディアと磁気ヘッドの開発の相関性
表 磁気ヘッド技術の変遷(ロードマップ)
5.SSDメーカーの動向
5.1.東芝
2008年にHDDからの代替の取込を目的にSSDに参入
東芝のPC向けだけでなく積極的に外販を展開
主要アプリケーションはPC、中でもノートPC、UMPCに実績
表 東芝のSSDのアプリケーション
NANDフラッシュの生産、SSDの組立は全て自社工場
SSDの生産能力を増強する方針
2009年6月に512GBのSSDを市場投入 世界で最も容量の大きいSSDであり、HDDレベル
販売のネックはコスト
表 東芝のHigh Performance SSDの構成部品
SSDとHDDのアプリケーションにおいて重複するのは、PC、ノートPC
静音性、ポータビリティなどSSDならではの特性を活かしたアプリケーションの開拓が鍵
表 SSD、HDDの衝撃の比較(東芝)
表 東芝のアプリケーション別SSD商品のラインナップ
5.2.SanDisk
記録メディアの世界的な大手メーカー
記録メディア全般をラインナップする中にSSDビジネスが位置づけられる
SSDの価格は2008年に下げ止まり、2009年は上昇傾向
主要アプリはPC全般 米国、国内(日本)PCメーカーが主要顧客
NANDフラッシュ、SSD共に四日市工場で製造
売筋は、グローバルでは16GB、32GB、日本向けでは、64GBだが、技術的には128GBまで可能
まずは、携帯電話、カムコーダ、MP3プレイヤーがSSDにシフト
ノートPCにおいてSSDがHDD市場を駆逐つすのは2020年頃
NANDフラッシュを生産していないSSDメーカーは生き残りが困難との見解
5.3.その他
(1)Samsung
表 Samsungのエンタープライズ向け高性能SSDのスペック
(2)Intel
このレポートの関連情報やさらに詳しい情報についての調査を検討したい
矢野経済研究所では、
個別のクライアント様からの調査も承っております
マーケティングや経営課題の抽出、リサーチの企画設計・実施、調査結果に基づく具体的な戦略立案・実行支援に至るまで、課題解決に向けた全ての段階において、クライアント企業をトータルでサポート致します。