2012年版 エンプラ市場の展望と戦略
本調査レポートでは、エンプラ(エンジニアリングプラスチックス)市場について調査・分析いたしました。エンプラ市場は2008年後半より成長スピードが鈍化したもののアジア地区での需要が牽引役となり、市場は回復に転じております。最新市場動向を把握するために必携の市場調査レポートとして企画いたしました。
調査資料詳細データ
■本資料のポイント
- 樹脂別の動向、需要分野別の動向を調査
- エンプラメーカー、エンプラモルダー、商社の動向と戦略を調査(29社掲載)
- 2009年版まで掲載してきたモルダーの収益力ランキング、プラスチック加工業者利益高ランキング、モルダー調査個表、化学商社利益高ランキングについては割愛
■本資料の概要
第1章:エンプラ市場の展望と戦略
第2章:各種エンプラ市場の現状と展望
第3章:エンプラモルダーの現状と展望
第4章:商社のエンプラ戦略
第5章:自動車部品のエンプラ採用動向
■掲載内容
第1章:エンプラ市場の展望と戦略
中国やASEANが牽引し、2015年のエンプラ世界需要は900万t規模へ拡大
自動車分野の需要はコストバリューの追求で獲る
電気・電子はミドルレンジ市場が主戦場へ
迫られるローエンド市場への対応
汎用グレードを売り切る仕組みづくりが求められる
(図表)主要エンプラ 世界需要推移(2011~2015年予測)
第2章:各種エンプラ市場の現状と展望
1.PC
新規用途の模索が続くも、2011年のPC世界需要は314万tとプラス成長で着地
(表)主要PCメーカー別販売量推移(世界市場)(2009~2012年見込み)
2012年に中国2拠点で三菱グループの新プラントが稼動
PCの世界生産能力は2015年に最大520万tに拡大へ
(表)世界のPC生産能力
さらなる成長が見込めるLED照明向けでグレード開発が相次ぐ
(表)PC分野別世界需要推移(2009~2012年見込み)
自動車分野ではMEPが「プリウスα」のパノラマルーフ向けで採用を獲得
光ディスク向けはピークが過ぎ需要の縮小傾向が続く
シート分野は土木・建築向けの新興国需要が牽引へ
(表)PC輸出推移(2008年~2011年)
(表)PC輸入推移(2008年~2011年)
2.PA
2-1. PA6
三菱化学との事業交換により、DSMがPA6事業を強化
(図表)PA6メーカーシェア推移(2009~2012年見込み)
(表)PA6日系メーカー生産能力
インマニ、エンジンカバーの樹脂化は一段落も、高流動性グレードでさらなる金属代替が進む
(図表)PA6分野別需要動向(2011年、国内出荷+輸出)
2-2. PA66
自動車向けが復調傾向、2011年の世界需要は100万tを超える
(表)PA66日系メーカー生産体制
(図表)PA66メーカーシェア推移(2009~2012年見込み)
シリンダーヘッドカバー、ラジエータータンク、キャニスターの三大用途が定着
(図表)PA66分野別需要動向(2011年、国内出荷+輸出)
2-3. PA11、12
PA12は自動車燃料チューブ向けに好調が続く
長繊維強化PA、バイオPAなど次世代PAの開発も活発化
(表)PA輸出推移(2008年~2011年)
(表)PA輸入推移(2008年~2011年)
3.POM
2011年に中国でトータル16万t/年の能力アップ
ポリプラはマレーシア増強で世界のトップサプライヤーへ
(表)世界のPOM生産能力
ポリプラ、MEP、旭化成の日系3社でアジア市場のシェア65%に迫る
(図表)POMメーカーシェア推移(2010~2012年見込み)
自動車分野では低VCOグレードの中国需要の拡大に期待感が高まる
(図表)POM分野別需要動向(2011年、国内出荷+輸出)
(表)POM輸出推移(2008年~2011年)
(表)POM輸入推移(2008年~2011年)
4.PBT
アジア地域でPBTポリマーの新設が相次ぐ
日系メーカーは海外でのコンパウンド体制を強化
(表)アジアのPBT生産能力
ポリプラ&ティコナ連合は顧客による棲み分けで事業基盤強化を目指す
(図表)PBTメーカーシェア推移(2010~2012年見込み)
電装部品向けに耐ヒットショック性グレードや低反りグレードが揃う
(図表)PBT分野別需要動向(2011年、国内出荷+輸出)
電気・電子分野でも複合特性を発現できるグレード開発が進む
5.変性PPE
中国・ASEANが牽引し、2011年の世界需要は30万t/年の水準に回復
(図表)変性PPEメーカーシェア動向(2009~2012年見込み)
(表)PPEパウダー生産体制
太陽電池、リチウムイオン電池など成長分野で新規テーマが生まれる
(図表)変性PPE分野別需要動向(2011年、国内出荷+輸出)
第3のアロイ開発では「フレキシブル ノリル」がリード
6.PPS
2009年を底としてPPS市場は再び成長軌道に乗る
2012年の世界需要は8.5万t規模に拡大へ
(図表)PPS地域別需要動向(2011年)
DIC、東レが増強投資を積極化、シェアトップの座を競い合う
(図表)PPSメーカーシェア動向(2009~2012年見込み)
(表)PPSポリマー生産体制
自動車の電装化によりパワーモジュールやコンバーターなど新規アイテムが増加
(図表)PPS分野別需要動向(2011年、ワールドワイド)
電気・電子分野では高熱伝導グレードによる用途開発が活発化
7.LCP
2011年は在庫が積みあがり苦戦も、2012年は高成長へと回帰
(図表)LCPメーカーシェア動向(2009~2012年見込み)
ポリプラ、住友化学が2012年にニートレジンの設備増強に動く
(表)LCPポリマー生産体制
LEDリフレクター向けの採用が始まるも、需要は伸び悩む
(図表)LCP分野別需要動向(2011年、ワールドワイド)
USB3.0向けにLCPフィルムが採用、LCP需要拡大の「弾み」となるか?
(表)主要エンプラメーカー コンパウンド生産拠点一覧
三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社
アジアを中心としたグローバル展開のさらなる強化を図る
2012年に上海、北京で計14万t/年のPC重合拠点が稼動開始
POMは2013年にタイで10万t/年の供給体制を整備へ
中国・佛山では2012年にPBTのコンパウンド能力を増強
PCはE&E分野を中心に高付加価値化を推進
自動車分野ではプリウスαのパノラマルーフ向けで採用を獲得
PBTは自動車電装部品向けが好調推移
さらなる需要の取り込みを目指し、低反りグレードのラインナップ強化を図る
POMは自動車向け低VOCグレードが堅調推移
変性PPE「ユピエース」は太陽電池、車載用電池ホルダーの採用獲得に注力
PA-MXD6「レニー」は植物由来、長繊維といった機能性グレードの用途開発を推進
東レ株式会社
市場ニーズに対応した機能性グレードの開発を強化
中国の樹脂事業体制の再編により、グローバルオペレーションを強化
東海工場ではPPSポリマーの新設備が2013年に稼動へ
衝撃吸収ナイロンやバイオナイロンなど次世代PAの事業化・開発が動き出す
PPSは自動車向けが牽引、アロイ技術を活かしながらE&Eの需要も取り込む
LCPは高シェアのコネクタが伸長、「LXシリーズ」で新たな用途を探る
ポリプラスチックス株式会社
高機能・高品質を武器に真のグローバルプレイヤーへと成長を図る
マレーシアで9万t/年の増強を実施し、2014年には世界最大のPOMサプライヤーへ
国内ではLCPポリマーで1.5万t/年の生産体制を整備
コンパウンドは台湾で1.4万t/年増強、中国の新拠点は2013年秋に操業予定
POMは低VOCタイプの「ジュラコンLVシリーズ」が自動車向けに好調推移
PBTは長期特性を大幅に改善した「LTシリーズ」で電装部品のさらなる需要拡大を狙う
PPSはHEV車での採用が拡大傾向、低ハロゲンや高熱伝導など高機能グレードの開発も進む
LCPでは超高流動グレード「E477i」を2011年に上市し、コネクタ向けの展開強化を図る
旭化成ケミカルズ株式会社
用途開発で市場をリードする独自のポジション確立を目指す
PA66は中国・アセアンを候補地に新拠点の開設を検討
変性PPEはシンガポールへの生産集約化を図る
高融点PAや長繊維強化グレードの販売を本格化、自動車分野でさらなる金属代替を狙う
POMでは低VOC、高剛性など機能性グレードの拡販に取り組む
変性PPEは太陽電池部品向けが好調、リチウムイオン電池ホルダー向けの供給も始まる
宇部興産株式会社
カプロラクタムチェーン事業の市場プレゼンス維持・強化を推進
2010年にPA6で5万t/年、2012年にはカプロラクタムで2万t/年の能力増強を実施し
タイのカプロラクタムチェーンを強化
PA6はインマニを中心とした自動車部品用途、食品包装フィルム用途が需要を牽引
PA66はニッチな分野に特化しながら事業の収益性を高める
ブラジルでは現地法人設立により市場開拓を加速化、インド拠点の設置も模索
PA12は自動車用燃料チューブ向けが安定推移
LANXESS AG
欧州で築き上げた高いプレゼンスと用途開発の実績をベースに
アジア太平洋地域の展開を強化
新興国を中心にコンパウンド工場へ積極投資
中国では2011年7月に6万t/年体制を整備、インド、米、ブラジルで新拠点の開設を進める
PA「デュレタン®」では高流動・超高流動グレードの採用が進む
軽量化とコストダウンにつながる「HiAnt®」コンポジットシートを開発
出光興産株式会社
オンリーワン製品の強化により市場でのプレゼンスを高める
2012年度に中国広州市の自社コンパウンド工場の増強を検討
LCD導光板向けではスマホ、タブレット用の高流動グレードを開発
LED関連はグローブや二次レンズ向けでの需要取り込みを狙う
戦略グレード「タフロン ネオ」は高付加価値分野をターゲットに用途開拓に取り組む
SPSは自動車の電装化率の高まりを追い風に躍進が続く
PPSは放熱特性を活かしたLED電球などの新規用途への展開を強化
住化スタイロン ポリカーボネート株式会社
高付加価値分野でのニーズの掘り起こしに注力
2010年9月にダウ・ケミカル社が持分をスタイロン社へ譲渡
2011年4月より新社名で新たなスタートを切る
導光板向け光学グレード、LED照明向け光拡散グレードの採用が進む
抗菌グレードで国内の安全衛生ニーズの顕在化に取り組む
DIC株式会社
グローバル展開と用途開発の推進により
PPS世界市場でプレゼンス強化を図る
PPSポリマーは鹿島工場の増強により世界トップクラスの19,000t/年体制へ
ソルベイ社からの事業譲受とオーストリア拠点の開設により、欧州市場に本格参入
点化・電気系を中心に駆動系、燃料系、照明系、冷却系、制御系など
自動車分野で「DIC-PPS」の採用拡大が続く
住設機器分野は海外需要の拡大を見込む
住友化学株式会社
LCPの高機能化・高付加価値化を推進
2011年8月より中国・無錫でLCPのコンパウンド設備が稼動を開始
コネクター向けでは超低反り・超高流動グレードで新たな需要の掘り起こしに取り組む
LED用では反射率92%の高白色グレードの開発に成功
ユニチカ株式会社
独自の重合技術を活かしたエンプラ事業の高付加価値化を推進
自動車向けにナノコンポジットナイロン6が堅調推移
2011年に高耐熱PA「XecoT」の新規製造プロセスの開発に成功
PAR「Uポリマー」は輸出比率が上昇傾向
ダイセル・エボニック株式会社
ユーザーへのきめ細やかなテクニカルサポートに注力
2011年夏に網干工場でPEEKのコンパウンド設備(国内初)が稼動を開始
PA12は原料の需給タイト化により横ばい推移も
自動車燃料チューブ向けを中心に引き合いは堅調
PEEK「ベスタキープ」は独自の処方開発により採用アイテムが拡大傾向
JX日鉱日石エネルギー株式会社
販売・技術の一体化による迅速なグレード開発を推進
LCP市場での在庫調整進展を受け、2012年は2ケタ成長を見込む
低誘導、高反射など高機能グレードの拡販を推し進める
第3章:エンプラモルダーの現状と展望
グローバル化する市場のなかで問われるのはモノづくりの力、技術優位な製品群と迅速な意思決定が浮沈のカギを握る
今を雌伏のときと捉えるモルダー、規模拡大を追求するモルダー
各社の業績には回復期における経営者の考え方が反映される
エンプラス、タカハタ、キャムの3社は海外売上比率が国内を上回る
新興国市場成長の取り込みに向けて、人材育成の重要性がより高まる
(表)エンプラス概況
(表)ニフコ概況
(表)タカハタプレシジョンジャパン概況
(表)三光化成概況
(表)日邦産業概況
(表)キャム概況
(表)第一化成概況
(表)主要モルダー業績・売上構成・海外生産拠点一覧(エンプラス、ニフコ)
(表)主要モルダー業績・売上構成・海外生産拠点一覧(タカハタプレシジョンジャパン、三光化成)
(表)主要モルダー業績・売上構成・海外生産拠点一覧(日邦産業、キャム)
(表)主要モルダー業績・売上構成・海外生産拠点一覧(第一化成)
株式会社エンプラス
大胆な経営合理化を断行、
海外展開とLED事業が今後の成長の柱へ
不採算事業から撤退、半導体機器事業とオプト事業は大幅縮小
国内売り上げ構成比は44.0%に縮小、海外主導の成長へ
スピーディな意思決定で競争力復活へ
株式会社ニフコ
ファスナーなど独自性の高い製品で自動車メーカーの信頼獲得、
迅速な意思決定で海外進出にスピード感
海外比率は47%に拡大、インドネシアなど自動車増産を睨み工場新設ラッシュ
海外生産拠点では調達コスト削減にも取組む
タカハタプレシジョンジャパン株式会社
海外市場の本格開拓に向けて体制整備、
顧客からの信頼関係を基礎にグローバル企業への成長を追求
国内は境川工場に生産を集約、自社2工場、関連会社3工場の体制
2011年9月にインドで成形拠点を稼働、タイ拠点は洪水被害からの復旧を急ぐ
自動車関連のウェート拡大、住宅設備も安定した伸び
モノづくりの技術が競争力の源泉、顧客との共同開発が高収益を生む
三光化成株式会社
国内事業基盤の強化に向けて組織、生産面のテコ入れを実施、
海外では自動車部品を軸に成長市場の取り込み狙う
中国では労働集約的な事業から撤退、付加価値指向を強める
ユーザーへの提案力を強化する一方、海外現地メーカーとの協力関係構築を目指す
日邦産業株式会社
モビリティ事業と精密機器事業で樹脂成形に取組む、
メーカー機能を兼ね備えた専門商社の強みをグローバル規模で発揮へ
2012年3月期の売上高は400億円、16年3月期は600億円規模への拡大目指す
タイ成形加工拠点の生産能力を1.5倍に増強、アジア市場の開拓を加速
株式会社キャム
技術者の育成が成長の原動力、
積極的な海外展開でエンプラモルダートップを狙う
海外売上高が国内を逆転、海外主導で2013年1月期の急回復を目指す
海外拠点の収益基盤を強化した上で、タイを成形、ベトナムを金型の中核工場へ
第一化成株式会社
設計から製品までの一貫体制を構築、
ユーザーの生産シフトに合わせて海外展開も積極化
自動車・家電(住設)が好調、業績は増益基調に転じる
マレーシア、中国、ベトナムに生産拠点構築、インドなどへの進出も視野に入れる
第4章:商社のエンプラ戦略
国内は内需型産業や戦略的開発分野の開拓に注力、海外ではネットワーク拡充により成長市場取り込み狙う
海外進出日系ユーザーの現地調達ニーズの拡大にいかに応えるか
稲畑産業株式会社
アジアでコンパウンド拠点、販売拠点をさらに拡充、
海外生産シフトしたユーザーから頼られる存在へ
国内は震災や円高の影響でエンプラ取扱量は減少も、自動車分野は順調に拡大
海外は中国、インド、インドネシア、ベトナムを中心に拠点を拡充、手綱を緩めず
双日プラネット株式会社
国内はスマートメーター関連など新規分野に注力、
海外はアジアに注力しつつ中米市場の取り込みを狙う
エンプラ取扱量は計17万t(国内7万t、海外10万t)、海外要員100名体制
グローバル規模のユーザーサポート体制を構築、メーカー機能も武器に海外市場を開拓
三菱商事プラスチック株式会社
海外進出日系企業向けにサプライチェーンを構築、
海外でも国内同様のサービスを提供できる体制構築に努める
人材の育成に注力しつつ、海外拠点に本体合わせて計約20名を派遣
三井物産株式会社、三井物産プラスチックトレード株式会社
2009年4月から国内・輸出業務を子会社に移管、
本体は海外で選択と集中を進めつつ、新興市場の取り込みに注力
エンプラはPOM、PCを中心に年9万t、うち海外で5万5,000tを扱う
森六グループ
自動車電装分野や電動工具向けを柱にエンプラ加工品を供給、
ペレット販売だけでなくモノづくりに踏み込んだグローバル展開へ
森六ケミカルズ エンプラ製品チームを新設、エンプラベースの成形加工品の事業拡大を推進
森六テクノロジー タイに自動車部品の生産拠点を設立、12年夏に稼働見通し
第5章:自動車部品のエンプラ採用動向
コスト優先指向や電動駆動車の拡大に伴い、「重量物」「電動駆動部品」が開発の対象へ
燃費規制の強化とともに、車体の軽量化ニーズはますます強まる
(図)自動車部品におけるエンプラの位置づけ
1)自動車部位別に見た樹脂化率推移とエンプラ採用状況(エンジン回り)
1.インテークマニホールド
2.ラジエータタンク
3.ラジエータコアサポート
4.シリンダーヘッドカバー
5.ウォーターインレット・アウトレット
6.オイルパン
7.オイルストレーナー
8.タイミングチェーンカバー
9.スロットルボディ
2)自動車部位別に見た樹脂化率推移とエンプラ採用状況(燃料回り)
1.燃料タンク(フューエルタンク)
2.フューエルチューブ
3.フューエルデリバリーパイプ
4.フューエルキャップ
5.フューエルインジェクタ
6.フューエルフィルターケース
7.キャニスターケース
3)自動車部位別に見た樹脂化率推移とエンプラ採用状況(コックピット系、パワートレイン)
1.クロスカービーム
2.アクセルペダル部品
3.プロペラシャフト
4)自動車部位別に見た樹脂化率推移とエンプラ採用状況(外板・外装部品)
1.フェンダー
2.窓ガラス・サンルーフ
3.アウトサイドミラーステイ
4.ドアロックケース
5.外板パネル
5)自動車部位別に見た樹脂化率推移とエンプラ採用状況(ハウジング・電装部品)
1.ECUケース
2.センサー類
6)ハイブリッドカー、電気自動車における電気駆動部品の樹脂採用状況
1.PCU、インバータ、コンバータのセットモジュール
2.モーター
3.二次電池部品用シールパッケージ
トヨタ自動車株式会社
燃費改善とコストとのバランスを見極めつつ軽量素材を採用、
窓ガラス、サンルーフでPC樹脂の採用が相次ぐ
HV仕様の新型カムリは従来車同等レベルの軽量化を実現
「NGA」がエンプラにもたらすもの
日産自動車株式会社
樹脂化率は10~12%、
オイルパンなどハードルの高い製品についても積極的に開発
「15%軽量化」を設定、素材変更に大胆に切り込む
モーター回り等でPPSやPBTの使用量が拡大傾向に
三菱自動車工業株式会社
PX制度を導入して新技術の採用を側面支援、
フェンダーの樹脂化では開発者と生産技術者が手を組む
2つの条件の少なくともいずれかをクリアした上でCLW30を推進
株式会社デンソー
世界一の品質を確保するために専用グレードのPPSを積極使用、
欧州生産拠点でもPPSは日本からの調達で対処
生産委託を含めて、世界で年25万t前後の樹脂を使用
国内発のオール樹脂製電子スロットを開発、原料品質向上と汎用性が今後の課題
モーターハウジングでの樹脂化は厳しいものの、
PCU等のセットモジュールではPPS等のエンプラの採用可能性を探る
現地調達ニーズの高まりとともに、海外サプライヤーからの仕入れは拡大傾向
株式会社豊田自動織機
パノラマルーフとクォーターウィンドウにPC樹脂を採用、
品質課題はクリアも横展開にはコストダウンが不可欠
トヨタ「プリウスα」、「レクサスLFA」でガラス代替を実現
電気自動車の普及が追い風、全ての自動車窓ガラスの樹脂化を目指す
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