2013年上期版 偏光板・位相差フィルム Semiannual Report
LCD偏光板・位相差フィルム市場では、これまでも技術的なターニングポイントを何度も経験してきましたが、2013年は間違いなく大きなターニングポイントの年となると思われます。これまでは、「高機能フィルム市場の展望と戦略」にて偏光板・位相差フィルム市場を取り上げてきましたが、技術の変化がますます激しくなっている昨今、今後、年間2回、1月と7月、Semiannual Reportとしてお届けしてまいります。
調査資料詳細データ
■本資料のポイント
- パネル、偏光板、部材メーカー、「価格主導権」はどこがどう握る
- 2013年より「UV接着」本格化、偏光板メーカーの設備の改良も進む
VAはアクリルとCOP、IPSはアクリルがプレゼンス高める - PVAコーティングも始まる、生産スピードは50m/分?
「日東電工は2年先を行っている」との声も - Roll to Panelは今後も拡大へ、日東電工とLG化学が積極化
- 「PET偏光板」は、日本連合で再検討の余地あり
- 位相差フィルム 大型分野で2013年にはシェア変動
韓国ではKonicaとZeonが喰い合い、台湾でFujiがシェア伸ばす - 「iPhone6」(仮称)の偏光板材料はさらなる薄肉化へ
- 「脱TAC」の包囲網強まる中、それでもプレーンTACは戦略商品
中小型対応と「低透湿」が開発のキーワード
■本資料の概要
第1章:偏光板・位相差フィルム市場の展望
第2章:偏光板・位相差フィルム市場の動向
第3章:偏光板・位相差フィルムメーカーの展望と戦略
■掲載内容
第1章:偏光板・位相差フィルム市場の展望
価格決定権をどう握る、技術、マーケティング、戦略構築と実行力でパワーを磨け
サムスン電子、日東電工、富士フイルムの3社のパワーバランスが部材価格を決める
日本連合でPET偏光板の再検討を、中期的開発テーマはIn-Cell化も
中長期的にはアライアンスやM&Aを視野に入れた戦略も必要
第2章:偏光板・位相差フィルム市場の動向
1.偏光板
(表)LCDタイプ別偏光板世界生産量・販売金額の推移
(表)TV用LCDパネルと偏光板の価格推移
日東電工、住友化学、LG化学の上位3社がUV接着への対応進める
(表)偏光板の材料と製法変化による材料の価格比較イメージ
日東電工は戦略大転換、前工程も現地化へ?
今後も増えるパネル工場での後加工「Roll to Panel」
(表)偏光板メーカーのパネル工場内でのRoll to Panelによる後加工状況
シャープ、パナソニック液晶ディスプレイ向けで日東電工、住友化学が高シェア
(表)シャープにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
(表)シャープのTV向けパネルにおける生産拠点別偏光板メーカーシェア(2012年見込み)
(表)パナソニック液晶ディスプレイ(旧IPSアルファ)における偏光板メーカーシェア(金額ベース)
サムスン・ディスプレイのTV向けは日東電工と東友ファインケムでシェア80%、
LGディスプレイ向けはLG化学がシェア60~70%
(表)サムスン・ディスプレイのTV用偏光板におけるグレード
(表)サムスン・ディスプレイにおける用途別偏光板メーカーシェア(2012年見込み)
(表)LGDにおける用途別偏光板メーカーシェア(2012年見込み)
(表)韓国LCDパネルメーカーにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
台湾では垂直統合型メーカーが高シェア
(表)AUOにおける用途別偏光板メーカーシェア(2012年見込み)
(表)CMIにおける用途別偏光板メーカーシェア(2012年見込み)
(表)台湾有力小型LCDパネルメーカーにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
(表)台湾有力LCDパネルメーカーにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
中国大手パネルメーカー向けではLG化学と住友系が高シェア
台湾メーカーも徐々にシェアアップへ
(表)中国主力LCDパネルメーカーにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
(表)STN偏光板メーカーの用途別内訳
(表)偏光板メーカー各社の生産スピード比較
(表)偏光板メーカーの広幅ラインの稼動状況
(表)2011年度における偏光板メーカー別LCDモード別生産量
(表)2012年度における偏光板メーカー別LCDモード別生産量(見込み)
(表)2013年度における偏光板メーカー別LCDモード別生産量(予測)
(表)世界主要偏光板メーカーの生産能力及び能力シェア
(図)世界主要偏光板メーカーの生産能力及び能力シェア
(表)偏光板メーカーの年度別売上高推移(偏光板関連事業)
(図)偏光板メーカーの年度別売上高推移(偏光板関連事業)
(表)日東電工 偏光板生産能力
(表)住友化学 偏光板生産能力
(表)コニカミノルタアドバンストレイヤー TACフィルム生産能力および生産量推移
(表)クラレ PVAフィルムの生産能力推移
2.位相差フィルム
(1)大型分野
TN-TFT大型分野では富士フイルム「WV」がスタンダード
市場の伸びは頭打ち感も、「薄型WV」でタブレットに展開へ
(表)大型分野における「WV」の販売量推移
VA大型分野で2013年にはシェア変動
TAC陣営は2014年までに「低透湿」品の開発を進める
IPS 向けはZ-TACが圧倒的強さもアクリルフィルムがシェア伸ばす
(表)大型分野におけるLCDモード別位相差フィルム販売量推移
(表)大型VA-LCDにおけるメーカー別位相差フィルム販売量推移
(表)大型VA-LCD偏光板メーカーと使用される位相差フィルム(2012~2013年)
(表)大型IPS-LCDにおけるメーカー別位相差フィルム販売量推移
(表)IPS-LCDの偏光板メーカーと使用される位相差フィルム(2012~2013年)
(2)中小型分野
STN向け位相差フィルム、モノクロ向けは底堅い需要、
3Dメガネはガタ落ちも在庫調整進む
(表)中小型STN-LCDにおける位相差フィルムメーカーの販売量推移
(表)中小型STN-LCD(10インチ以下)における
偏光板メーカーの位相差フィルムメーカーシェア(2011~2012年)
(表)3Dメガネ用位相差フィルム販売量推移
(表)3Dメガネ向け偏光板メーカーにおける位相差フィルムメーカーシェア(2010~2011年)
(表)3Dメガネ向け偏光板メーカーにおける位相差フィルムメーカーシェア(2012~2013年)
(表)2012年~2013年における映画館用3Dメガネのサプライチェーン
OLED向けの円偏光板は日東電工と住友化学が供給、位相差フィルムはCOPとWRFで分ける
(表)OLED向け偏光板と位相差フィルムの参入状況
(表)AM-OLED用位相差フィルム販売量推移
ECBでまとまった量として残っているのは「iPod」のみ
(表)ECBにおける偏光板メーカーの別位相差フィルムメーカーシェア(2012~2013年)
(表)中小型TN-TFT、ECBにおけるメーカー別位相差フィルム販売量推移
小型VA分野では日本ゼオンが斜め延伸でトップシェア
(表)中小型VA-LCDにおけるメーカー別位相差フィルム販売量推移
(表)中小型VA-LCD(10インチ以下)における
偏光板メーカーの位相差フィルムメーカーシェア(2012年見込み)
(表)中小型VA-LCD(10インチ以下)における
偏光板メーカーの位相差フィルムメーカーシェア(2013年見込み)
「iPhone6」(仮称)の偏光板材料はさらなる薄型化へ
(表)中小型IPS-LCDにおけるメーカー別位相差フィルム販売量推移
(表)中小型IPS-LCD(10インチ以下)における
偏光板メーカーの位相差フィルムメーカーシェア(2012~2013年見込み)
(表)iPhone4・4Sにおける部材メーカーの状況(2012年/6月段階)
(表)iPhone5における部材メーカーの状況(2012年見込み/11月段階)
(表)iPhoneシリーズで使用される偏光板材料と厚みの推移
新型iPad、iPad miniは日東電工100%
(表)新型iPadにおける部材メーカーの状況(2012年/7月段階)
(表)新型iPad・iPad miniにおける部材メーカーの状況(2012年見込み/12月段階)
(表)主要タブレットにおける偏光板関連サプライチェーン
3.TACフィルム
最も収益性の高いTAC保護フィルム、価格弾力性にも潜在力
(表)富士フイルムの保護フィルムと位相差フィルムの種類別販売量推移
(表)2012年(見込み)におけるTAC系フィルムのタイプ別メーカーシェア
(表)TAC系フィルムの価格動向(メーカー出荷時の価格)
(表)2012年におけるTAC系フィルムの競合材料と生産能力
(表)主要偏光板メーカーにおけるTACフィルムサプライヤーシェア(2012~2013年)
(表)TFT用TACフィルム生産能力・生産量・稼働率推移
第3章:偏光板・位相差フィルムメーカーの展望と戦略
LG Chem,Ltd
UV接着、Roll to Sheet、アクリルフィルムの採用など
最先端の技術導入でトップグループとして基盤強化
新規の第11ラインは計画を見直し中国・南京でTV向けの2,300㎜幅を設置へ
CSOT向けではRoll to Panelも
明基材料股份有限公司(BenQ Materials Corporation)
AUOでのシェアはTVで50%、モニターで70%
2013年は中国でもシェアアップへ
株式会社サンリッツ
入善新ラインの稼動開始で売上高は前年の20%増は確実
LGDモニター向けにも一部納入を開始
株式会社ポラテクノ
「XFG」「TEP」「VA楕円」「無機系偏光板」らの高付加価値製品群に加え
IPS、OLEDなどこれまでに無い領域への展開が鍵握る
車載向けではヨウ素系高耐久市場をいかにとっていくかが生命線
温度追従型楕円偏光板「TEP」新規採用車種拡大
「TwistarTM」の歩留り向上と無錫での後加工で収益も大幅改善
楕円偏光板は「一般楕円」に加え「VA用楕円偏光板」も伸び
3Dメガネ向けは業界構造の変化で大幅ダウンへ、サングラス向けは好調維持
プロジェクター用無機偏光板ではシェア90%、
「ProFluxTM」は有機系PJ部材からの代替進む
奇美材料科技股份有限公司(Chi Mei Materials Technology Corporation)
2013年は大型TV向けの拡大と新製品の投入で2ケタ伸びの売上を見込む
CMIでのシェアはTV向けで30%、モニター向けで80%
第一毛織株式会社(CHEIL INDUSTRIES CO., LTD.)
サムスン電子のモニター向けでシェア伸ばす
高機能スマホ、タブレット向けも展開へ
力特光電科技股份有限公司(OPTIMAX TECHNOLOGY CORPORATION)
2012年後半より中国CSOT大型TV用で一部採用、仕切り直せるか
大明素材
技術力を武器にTFT、OLEDの中小型分野で本格展開へ
韓・台・中の有力パネルメーカーがターゲット
富士フイルム株式会社
「低透湿」、「中小型対応」がキーワード
ケミカル、コーティング、共流延、あらゆる加工技術を駆使して次世代に対応
P-TACも戦略商品、今後も伸び見込む
薄型WVでNBやタブレットもターゲットに
「UV接着」に対応し、遅くとも2014年までに「低透湿TAC」を投入
日本ゼオン株式会社
2013年、TV用VA位相差フィルムは倍増も
斜め延伸は2014年までに能力3,500万㎡/年に
斜め延伸「ZDシリーズ」はAM-OLED向けで大幅増加
中小型VA向けでは90%以上のシェア、3D関連は横ばい
VAモードのTV向けは2011~2012年はシェアダウンも2013年には倍増も
タッチパネル向けは安定、ITO付きλ/4位相差フィルムもラインナップ
JX日鉱日石エネルギー株式会社
厚さ1μの「新型NVフィルム」、モバイル機器の薄型化に貢献
品質をもう一段アップさせ10’クラスでの採用を目指す
暁星株式会社(Hyosung Corporation)
2014年にはVA位相差フィルムも生産可能な第2ラインが稼動予定
SK Innovation co., LTD.
2012年Q3よりサンプル出荷開始
このレポートの関連情報やさらに詳しい情報についての調査を検討したい
矢野経済研究所では、
個別のクライアント様からの調査も承っております
マーケティングや経営課題の抽出、リサーチの企画設計・実施、調査結果に基づく具体的な戦略立案・実行支援に至るまで、課題解決に向けた全ての段階において、クライアント企業をトータルでサポート致します。