2013年下期版 偏光板・位相差フィルム Semiannual Report
2012年にサムスン・ディスプレイがパネルの品質向上と偏光板のコストダウンのために、新材料と新製法を偏光板に求めた。また、これとは別にPVAコーティングといった、全く従来と異なる偏光板の製法も始まっている。こうした技術の変化に伴い、市場がどう変化していくかを考察した。
調査資料詳細データ
■本資料のポイント
- 日・韓・台・中の主要パネルメーカーにおける偏光板メーカーの用途別シェア
- 大型・中小型位相差フィルムメーカーシェア
- 偏光板保護フィルムの材料別需要動向
■本資料の概要
第1章:偏光板・位相差フィルム市場の動向
第2章:偏光板・位相差フィルムメーカーの展望と戦略
■掲載内容
第1章:偏光板・位相差フィルム市場の動向
1.偏光板
(表)LCDタイプ別偏光板世界生産量・販売金額の推移
SDCはPMMA/PVA/COPによるUV接着を打ち出すも遅れるスケジュール
(図)SMDにおけるUV接着偏光板の材料構成とスケジュール
(図)LGDにおけるUV接着偏光板の材料構成とスケジュール
UV接着によるコストダウン効果は未検証、参入メーカー各社は開発段階
日東電工のコーティングPVAの概要、やはり平澤では前工程も
パネル工場での後加工「Roll to Panel」は重要戦略に
(表)偏光板メーカーのパネル工場内でのRoll to Panelによる後加工状況
シャープ、パナソニック液晶ディスプレイ向けで日東電工、住友化学が高シェア
(表)シャープのTV向けパネルにおける生産拠点別偏光板メーカーシェア(2012年)
(表)シャープのTV向けパネルにおける生産拠点別偏光板メーカーシェア(2013年見込み)
(表)パナソニック液晶ディスプレイにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
韓国では日東電工、東友ファインケム、LG化学の3強揺るがず、
サンリッツはやや方向転換、第一毛織は事業の抜本的見直しを進める
(表)SDCにおける用途別偏光板メーカーシェア(2012年)
(表)SDCにおける用途別偏光板メーカーシェア(2013年見込み)
(表)LGDにおける用途別偏光板メーカーシェア(2012年)
(表)LGDにおける用途別偏光板メーカーシェア(2013年見込み)
(表)韓国LCDパネルメーカーにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
台湾では垂直統合型といえども安泰ならず
(表)AUOにおける用途別偏光板メーカーシェア(2012年)
(表)AUOにおける用途別偏光板メーカーシェア(2013年見込み)
(表)CMIにおける用途別偏光板メーカーシェア(2012年)
(表)Innoluxにおける用途別偏光板メーカーシェア(2013年見込み)
(表)台湾有力LCDパネルメーカーにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
中国大手パネルメーカー向けではLG化学がRTS設置で揺るがず
(表)中国主力LCDパネルメーカーにおける偏光板メーカーシェア(金額ベース)
(表)STN偏光板メーカーの用途別内訳
(表)2012~2013年における映画館用3Dメガネのサプライチェーン
(表)2012~2013年におけるTV用3Dメガネのサプライチェーン
(表)中国偏光板メーカーの売上高推移
(表)中国偏光板メーカーのモード別売上構成比(2012年)
(表)中国偏光板メーカーのモード別売上構成比(2013年見込み)
(表)中国偏光板メーカーのモード別売上構成比(2014年見込み)
(表)中国偏光板メーカーの生産能力推移
(表)中国偏光板メーカーの資材調達先
(表)2012年度における偏光板メーカー別LCDモード別生産量
(表)2013年度における偏光板メーカー別LCDモード別生産量(見込み)
(表)2014年度における偏光板メーカー別LCDモード別生産量(予測)
(表)世界主要偏光板メーカーの生産能力及び能力シェア
(図)世界主要偏光板メーカーの生産能力及び能力シェア
(表)偏光板メーカーの年度別売上高推移(偏光板関連事業)
(図)偏光板メーカーの年度別売上高推移(偏光板関連事業)
2.位相差フィルム
(1)大型分野
TN-TFT大型分野では富士フイルム「WV」がスタンダード
「薄型WV」でタブレットに展開へ
(表)大型分野における「WV」の販売量推移
VA大型分野で2012~2013年にはシェア大変動
富士フイルムは2014年までに「低透湿」品の開発を進め、SDCに再チャレンジ
(表)大型VA-LCDにおけるメーカー別位相差フィルム販売量推移
(表)2012~2013年・パネルメーカーにおける大型VA用位相差フィルムの採用状況
IPS 向けはZ-TACが圧倒的強さも
東洋鋼鈑は増設、LG化学や住友化学は樹脂やフィルムで垂直統合へ
(表)大型IPS-LCDにおけるメーカー別位相差フィルム販売量推移
(表)大型VA-LCDの偏光板メーカーと使用される位相差フィルム(2011~2012年)
(表)大型VA-LCDの偏光板メーカーと使用される位相差フィルム(2012~2013年)
(表)IPS-LCDの偏光板メーカーと使用される位相差フィルム(2011~2012年)
(表)IPS-LCDの偏光板メーカーと使用される位相差フィルム(2012~2013年)
(表)大型分野におけるLCDモード別位相差フィルムの販売量推移
(表)大型分野における位相差フィルムメーカー別販売量推移
(2)中小型分野
STN向け位相差フィルム、モノクロ向けは底堅い需要、
3Dメガネは在庫調整進み需要も回復
(表)中小型STN-LCDにおける位相差フィルムメーカーの販売量推移
(表)中小型STN-LCD(10インチ以下)における
偏光板メーカーの位相差フィルムメーカーシェア(2013年見込み)
(表)3Dメガネ用位相差フィルム販売量推移
(表)3Dメガネ向け偏光板メーカーにおける位相差フィルムメーカーシェア(2012年)
(表)3Dメガネ向け偏光板メーカーにおける位相差フィルムメーカーシェア(2013年見込み)
OLED向けの円偏光板は日東電工と住友化学が供給、
日東電工は新タイプの逆波長分散系フィルムを投入
(表)OLED向け偏光板と位相差フィルムの参入状況
(表)「Galuxyシリーズ」における偏光板・位相差フィルムメーカーシェア
(表)AM-OLED用位相差フィルム販売量推移
ECBで残っているのは「iPod nano」のみ、2014年には消滅へ
中小型VAは日東電工・日本ゼオンが独占供給
(表)中小型VA-LCDにおけるメーカー別位相差フィルム販売量推移
(表)中小型VA-LCD(10インチ以下)における
偏光板メーカーの位相差フィルムメーカーシェア(2012年)
(表)中小型VA-LCD(10インチ以下)における
偏光板メーカーの位相差フィルムメーカーシェア(2013年見込み)
「iPhone6」(仮称)の偏光板材料はさらなる薄型化へ
(表)中小型IPS-LCDにおけるメーカー別位相差フィルム販売量推移
(表)中小型IPS-LCD(10インチ以下)における
偏光板メーカーの位相差フィルムメーカーシェア(2012~2013年見込み)
(表)iPhone5における部材メーカーの状況(2012年/11月段階)
(表)iPhone5における部材メーカーの状況(2013年見込み/6月段階)
(表)iPhoneシリーズで使用される偏光板材料と厚みの推移
新型iPad、iPad miniは日東電工100%、iPhone5と同じ材料構成
(表)新型iPadにおける部材メーカーの状況(2012年/12月段階)
(表)iPad miniにおける部材メーカーの状況(2012年/12月段階)
(表)新型iPadにおける部材メーカーの状況(2013年見込み/6月段階)
(表)iPad miniにおける部材メーカーの状況(2013年見込み/6月段階)
3.偏光板保護フィルム
(表)富士フイルムの保護フィルムと位相差フィルムの種類別販売量推移
(表)富士フイルムの保護フィルムと位相差フィルムの種類別販売金額推移
(表)富士フイルムFPD材料事業部における製品販売量・金額構成比
「2015年PMMA 15%説」も樹脂、製膜、UV接着など技術課題で遅れるシナリオ
(図)偏光板用アクリルフィルムのサプライチェーン(2013年7月時点)
PET偏光板は第一毛織が先行、TV向けパネルとしての中国での本格採用が鍵握る
(表)「コスモシャイン」超複屈折タイプ(SRF)物性表
富士フイルムの技術力と幅広い戦略の選択肢を侮ってはいけない
(表)TAC系および競合フィルムの厚み別価格動向(2012~2013年)
(表)主要偏光板メーカーにおけるプレーンTACフィルムサプライヤーシェア(2013~2014年)
(表)偏光板保護フィルムの販売量推移
(図)偏光板保護フィルムの販売量推移
(表)LCDモード別・大きさ別位相差フィルム販売量推移
(表)偏光板向け保護フィルムと位相差フィルムの材料別需要量推移と予測
(図)偏光板向け保護フィルムと位相差フィルムの材料別需要量推移と予測
(表)材料別需要量推移と予測(保護フィルム+位相差フィルム)
(図)材料別需要量推移と予測(保護フィルム+位相差フィルム)
第2章:偏光板・位相差フィルムメーカーの展望と戦略
LG Chem,Ltd
LGD向けに加え中国・台湾で存在感
Roll to Sheetは中国でも積極化、UV接着には冷静な判断
南京での新規第11ラインはTV向けの2,300㎜幅、UV接着も検討
CSOT、BOEでもIn House化拡大へ
株式会社サンリッツ
顧客の多角化、TV向けの販売拡大、小型分野への再参入で業績アップへ
株式会社ポラテクノ
IPS、VA、OLEDでの本格展開探る、
各種モード、パネルの種類と染料・高耐久の組み合わせは新市場を生み出す
車載向けヨウ素系高耐久市場での展開にはまだ技術課題も
好調に推移してきた温度追従型楕円偏光板「TEP」、今後の伸びは頭打ちの可能性も
楕円偏光板は高級感で「VA用楕円偏光板」が伸びる、
OLEDでは染料系・高耐久をどう生かすか
サングラス向けは好調維持、新タイプも投入
プロジェクター用有機偏光板は需要、価格ともにダウンも85~90%のシェア
無機偏光板「ProFluxTM」はシェア90%、新規採用も進む
奇美材料科技股份有限公司(Chi Mei Materials Technology Corporation)
2013年は全ラインのスピードアップを果たし、ほぼフル生産・フル販売
InnoluxでのシェアはTV向けで30%、MNT向けで90%
明基材料股份有限公司(BenQ Materials Corporation)
AUOでのシェアはTVで50%、MNTで70%
2013~2014年はBOE、CSOT向けなど中国でもシェアアップへ
第一毛織株式会社(CHEIL INDUSTRIES CO., LTD.)
サムスングループとして偏光板事業再強化のためにTFチーム結成
TV向けはPET偏光板に注力へ
力特光電科技股份有限公司(OPTIMAX TECHNOLOGY CORPORATION)
2012年後半より中国CSOT大型TV用で一部採用、明るい兆しも
増資分は設備改造と研究開発(UV接着)に投入
大明素材(DAE MYUNG MATERIALS Co.,Ltd)
2013年4月より新ライン稼動、中小型分野で存在感アップへ
経験に裏付けられた品質管理に自信
深圳市盛波光電有限公司(SHENZHEN SAPO PHOTOELECTRIC CO.,LTD)
2013年はTFTへの本格参入で売上高6億元を見込む
深圳市三利譜光電科技有限公司(Shenzhen Sunnypol Optoelectronics Co.,Ltd)
2013年はMNT、2014年にはTV向けに展開へ
佛山偉達光電材料有限公司(WINDA Opto-Electronics Co.,LTD)
TN/STNでの小口対応を強みに染料系と小型TFT向けも既に一部始まる
富士フイルム株式会社
新規参入メーカーや競合材料の包囲網強まる中
「低透湿」で大型TV向け、「薄型」で中小型向けを取りに行く
超薄型25μmP-TACは2013年より量産開始
安価なTablet向けでは既に80μmWVが採用、2013年内に40μm薄型WVを投入
VA向けでは2013年早期に「低透湿TAC」を投入し、2014年は「三つ巴」体制を再現へ
IPS向けも「低透湿」と「薄型」で対応
JX日鉱日石エネルギー株式会社
厚さ1μの「新型NVフィルム」、品質アップで10’クラスでの採用を目指す
参考データ
(表)日東電工 偏光板生産能力
(表)住友化学 偏光板生産能力
(表)コニカミノルタアドバンストレイヤー TACフィルム生産能力および生産量推移
(表)クラレ PVAフィルムの生産能力推移
(表)日本ゼオン ゼオノアフィルムの延伸生産能力
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