2013 大容量キャパシタ市場

本調査レポートでは、1F以上のEDLC/LiCを対象とする大容量キャパシタ市場について調査分析いたしました。バックアップ、回生、電力アシスト、負荷平準化などの蓄電デバイスとして、OA機器、AGVやクレーン等の搬送/運搬機器、瞬低・UPS向けなどで普及が進むとともに、2012年度から自動車用ISSでEDLCの採用が始まりました。これまでにない需要量が期待される自動車用が立ち上がり、1000Fクラスに参入するEDLCメーカ各社は自動車用に的を絞った展開が加速しています。100F以下でも、スマートメータの需要開拓が加速しています。LiCも自動車向けがカギとなります。大容量キャパシタメーカは売上実績と利益確保が求められる段階に突入し、自動車向けではモジュール化と低価格化が競合点となります。こうした背景を踏まえ主要キャパシタメーカの取り組みや対応を考察し、大容量キャパシタ市場の現状と将来性を展望いたしました。

発刊日
2013/06/24
体裁
A4 / 132頁
資料コード
C55109800
PDFサイズ
3.5MB
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調査資料詳細データ

調査概要
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調査目的:大容量キャパシタを対象に参入企業の取り組み実態や生産動向、研究開発動向、需要動向を把握すると共に、それらをベースに大容量キャパシタの市場実態を把握し、課題と将来性を考察する。
調査対象先:国内キャパシタメーカや国内販売元及びそれらの研究開発に取り組む企業、キャパシタユーザ等
調査方法:直接面接取材を中心に、電話ヒアリング、周辺取材を併用した。また、公表されている資料やデータ、研究成果、社内資料等も参考にしている。
調査期間:2013年4月~2013年6月

リサーチ内容

■本資料のポイント

●大容量キャパシタの市場規模推移(2011~2013年度予測)
●目的(機能)別動向を分析
●国内主要メーカの取り組み実態を調査
●大容量キャパシタメーカの対応と戦略を比較し考察

■本資料の概要

第1章 大容量キャパシタ市場の現状
第2章 大容量キャパシタの目的(機能)別市場動向
第3章 国内主要EDLCメーカの取り組み実態
第4章 国内主要LiCメーカの取り組み実態
第5章 主要大容量キャパシタメーカの方針と対応
第6章 大容量キャパシタ市場の将来展望

■掲載内容

第1章 大容量キャパシタ市場の現状

1.参入メーカ一覧
2.市場規模推移
  (1)2012年度から拡大傾向を示す数量ベースの市場規模。2013年度は急伸
  (2)2013年度に急拡大する金額ベースの市場規模。300F以上帯が6割を超す構成比
3.メーカシェア推移
  (1)EDLC市場全体では2013年度に急伸する日本ケミコン。金額では60%に達する
  (2)日本ケミコンの躍進が際立つ300F以上のメーカシェア。自動車向けがカギ
  (3)需要開拓が進まないLiC市場。メーカシェアは流動的
4.用途(機能)別構成ではバックアップ目的が主。今後は回生と電力アシストの拡大に期待

第2章 大容量キャパシタの目的(機能)別市場動向

1.応用先ごとに求められる目的と機能は異なり、多岐に渡るキャパシタの仕様
2.ようやく顕在化した自動車用ISS市場
  (1)燃費向上の手段として回生機能付きISSが実用化。蓄電デバイスの採用に差
  (2)回生機能付きISSでは流動的なキャパシタ。有力だが、自動車メーカの判断次第
3.採用が広がる建設機械と産業機械の回生機能市場。しかし需要量は少ない
4.応用範囲が広く、最も市場規模が大きいバックアップ電源と主/補助電源機能市場
5.OA機器向けに代表される電力アシスト(補完)・ピーク電力カット機能市場
6.まだ実証試験レベルの負荷平準化・変動抑制機能市場

第3章 国内主要EDLCメーカの取り組み実態

1.エルナー(株)
  (1)容量が小さいバックアップ向けを意識した品揃え。モジュール化も消極的
  (2)数量ベースでは減るも金額ベースでは拡大傾向。しかし、小さい事業規模
  (3)バックアップ用途に特化し、海外市場と新規需要を目指す
2.極東貿易(株)
  (1)アセトニトリルを採用した捲回型を品揃え。モジュールも充実
  (2)日本では少ない出荷実績。電池との併用で回生とピークカット用途を目指す
  (3)マクスウェル社の実績と評価を背景に、独自展開。マンパワーの小ささが課題
3.太陽誘電(株)
  (1)EDLCとLiCを品揃え。しかし、1000F以上は志向せず、バックアップ用途に特化
  (2)バックアップ需要が拡大し、業績は拡大傾向。50F以下で高シェアを狙う
  (3)国内外で展開し当面はバックアップ用途に特化し、高シェアを目指す
4.日清紡ホールディングス(株)
  (1)2012年度より事業部として独立し、モジュール仕様や生産体制を見直し
  (2)2013年度は新型セルと新体制で事業再構築。自動車向けを意識
  (3)グループの総力を結集して、自動車用ISS向けを狙う。2015年以降、需要拡大
5.日本ケミコン(株)
  (1)自動車向けのセル開発を進め、製品を集約。マツダの「i-ELOOP」に採用
  (2)自動車向けの需要確保で2013年度急拡大。生産量と価格をリードする立ち位置に
  (3)自動車向けを柱に積極展開し、2015年度には100億円の売上規模を目指す
6.(株)パワーシステム
  (1)Ioxus社への経営移管で、品揃えが拡大。モジュール提案にも積極的
  (2)国内景気回復基調で、2013年度は量・金額ともに出荷拡大が期待できる
  (3)自動車向けの需要開拓に方針転換。モジュール化のノウハウに不安材料
  (4)強さと課題を併せ持つ。これまでにない提案と取り組みが問われる

第4章 国内主要LiCメーカの取り組み実態

1.旭化成FDKエナジーデバイス(株)
  (1)旭化成とFDKの合弁会社で事業展開。モジュールとしての提案に特化
  (2)立ち上がらない需要。しかし2014年を目標に自動車向けに標準品を提案
  (3)自動車向けにターゲットを絞り、2015年以降に期待。簡単ではない需要開拓
2.アドバンスト・キャパシタ・テクノロジーズ(株)(ACT)
  (1)2009年に生産販売体制は一通り完成。気がかりな日本電子の撤退
  (2)進まぬ需要開拓、低迷する出荷実績。モジュール化のノウハウ欠如に課題
  (3)LiCの需要拡大にはまだ時間を要する。2013年度は新規需要創出の正念場
3.新神戸電機(株)(日立化成工業(株))
  (1)LiCのモジュール提案に積極的。他の蓄電デバイスとの併用でシステム志向も強い
  (2)伸び悩むLiC事業。蓄電事業として捉えるが、需要開拓が進まない
  (3)LiB事業の再編で産業用途を担う新神戸電機。その後主導権は日立化成に移行
  (4)現状を打破する要因は少ない取り組みと体制。LiCの需要開拓が最優先
4.JMエナジー(株)

第5章 主要大容量キャパシタメーカの方針と対応

1.EDLCメーカは生産能力拡大に積極的。自動車用ISS向けの需要拡大がカギ
2.技術開発のポイントはモジュール化に移行。採用に向けた現実的な取り組みが目立つ
3.1000F帯主力のメーカでは1円/Fに現実味。LiCは低価格化の要素はない
4.EDLCで集中するスマートメータとISSの需要開拓。価格決定権につながる意義は大
5.ユーザに対する使いやすさと低価格こそが差別化策。セル性能追求から方向転換
6.広がる競合先と競合製品。必要不可欠との認識をユーザに定着させることが大きな課題
7.2015年度まではEDLCが需要拡大。それ以降は現在の取り組み結果次第となる将来展望

第6章 大容量キャパシタ市場の将来展望

1.機能別需要展望では、期待が集まる自動車向け。2015年度までは日本ケミコンが独占
2.供給能力と価格競争力で有利な日本ケミコン。2015年度には1円/Fも視野に入る
3.2016年度まで拡大傾向が続く市場規模。2016年度以降の採用をめぐり、開発加速

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