2017年版 産業用レーザ市場の現状と将来展望
本調査レポートでは、材料加工を中心とする産業用レーザの開発トレンドや需要動向、さらなる普及に向けた課題、参入企業の事業戦略を分析するとともに、2020年までの市場成長性を予測した。
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調査資料詳細データ
調査対象:ファイバレーザ、YAGレーザ(YVO4、YLF等含む)、ディスクレーザ、ダイレクト半導体レーザ、CO2レーザ、超短波長レーザ
調査方法:直接面接取材をベースに、電話調査および文献調査を併用
調査期間:2017年4月~2017年8月
- さらなる加工品質の向上・高スループット化が次のブレークスルーを起こす
- 高出力ファイバレーザは切断向けの国内需要が本格化
- 信頼性が評価されるも、CO2レーザ・YAGレーザのシェア低下が続く
- 微細加工分野ではUV/グリーンレーザ、ピコ秒レーザの存在感が増す
- DDLはビーム品質が向上し、溶接向けを中心に採用拡大
第1章 産業用レーザ市場の将来展望
第2章 産業用レーザ市場の動向
第3章 産業用レーザメーカーの動向
■掲載内容
調査結果のポイント
第1章 産業用レーザ市場の将来展望
産業用レーザ国内市場の2016~2020 年度CAGRは4.2%
kWクラスの高出力帯ではファイバレーザが60%超の構成比へ
(表)産業用レーザ 種類別国内市場規模(2016年度)
(表)産業用レーザ 種類別国内市場規模(2017年度見込み)
(表)産業用レーザ 種類別国内市場規模(2020年度予測)
(図・表)産業用レーザ 国内市場規模推移
(図・表)産業用高出力レーザ 国内市場規模推移
(図・表)産業用中低出力レーザ 国内市場規模推移
(表)産業用高出力レーザの種類と特徴
(図・表)産業用高出力レーザ 種類別構成比の推移(2006年度→2016年度→2020年度)
事業ドメイン、加工対象素材、需要分野の拡大に向け
レーザメーカーにはパートナーコミュニティ構築の重要性が増す
第2章 産業用レーザ市場の動向
1.ファイバレーザ市場
(1)全体動向
切断向けに高出力モデルの需要が急伸
中低出力モデルも溶接・マーキングのメイン用途で採用が拡大
(図)ファイバレーザの模式図
(図・表)ファイバレーザ 国内市場規模推移
(2)高出力ファイバレーザ
(図)高出力ファイバレーザ国内市場メーカーシェア(2016年度)
(3)中低出力ファイバレーザ
(図)中低出力ファイバレーザ国内市場加工用途別構成(2016年度)
①マーキング
②微細加工
(図)中低出力ファイバレーザ国内市場(微細加工分野)メーカーシェア(2016年度)
③3Dプリンタ(金属積層造形装置)
(表)3Dプリンタの方式と主な材料
(表)技術開発終了時点の目標・指標
(表)粉末床溶融結合法向け金属粉末採用例
(4)注目用途の概況
リチウムイオン電池(民生小型・車載)
2.YAGレーザ市場
(1)全体動向
サファイア加工向けなどを中心にLD励起YAGレーザ市場は堅調
ランプ励起YAGレーザは溶接向けで根強い需要を取り込む
(図)固体レーザ(YAG)の模式図
(図・表)YAGレーザ 市場規模推移
(2)ランプ励起YAGレーザ
(図)ランプ励起YAGレーザ国内市場メーカーシェア(2016年度)
(3)LD励起YAGレーザ
①LEDチップスクライビング
(図)LEDチップのレーザスクライブ
②シリコンウエハダイシング
③トリミング
④薄膜シリコン太陽電池スクライビング
(図)薄膜Si太陽電池製造工程
⑤プリント基板穴あけ
⑥半導体アニーリング
⑦マーカ
(図)LD励起YAGレーザ国内市場メーカーシェア(2016年度)
(4)注目用途の概況
フレキシブルプリント基板
(図・表)日韓台中の主要FPCメーカーFPCタイプ別販売合計金額推移
(表)FPCメーカー別微細化への取り組み状況
3.ディスクレーザ市場
(1)全体動向
優れた出力安定性や戻り光耐性などが評価され、加工用途が拡大傾向
(図)ディスクレーザの概念図
(図・表)ディスクレーザ 国内市場規模推移
(図)ディスクレーザ国内市場メーカーシェア(2016年度)
(2)高出力ディスクレーザ
(3)中低出力ディスクレーザ
4.ダイレクト半導体レーザ市場
(1)全体動向
クラッディング、焼入れ、はんだ付け、樹脂溶着に加え、切断用途で導入が始まる
(図)半導体レーザーの模式断面図
(図・表)DDL 国内市場規模推移
(2)高出力DDL
(図)高出力DDL国内市場メーカーシェア(2016年度)
(3)中低出力DDL
5.CO2レーザ市場
(1)全体動向
板金分野で固体・半導体レーザへのシフトが進み、市場規模は縮小傾向
(図)CO2レーザの模式図
(図・表)CO2レーザ 国内市場規模推移
(2)高出力CO2レーザ
(図)CO2レーザ国内市場メーカーシェア(2016年度)
(3)中低出力CO2レーザ
6.超短パルス固体レーザ市場
(1)全体動向
ガラスや樹脂をはじめとする難加工材、超精密加工用途での適用が着実に増える
(図・表)超短パルス固体レーザ 国内市場規模推移
(図)超短パルス固体レーザ国内市場メーカーシェア(2016年度)
(2)注目される需要分野の概況
①タッチパネル用カバー
(表)静電容量TPカバー世界市場規模(材料別、2016~2018年予測)
②フレキシブルOLED
(図・表)AMOLEDパネル スマートフォン向け基板別世界市場規模推移
(枚数ベース、2016年~2020年予測)
第3章 産業用レーザメーカーの動向
株式会社アマダ
板金加工の一連の工程をトータルで提供し
加工工程の視点からユーザーの課題解決に貢献
レーザビジネスのさらなる拡大に向け、ファイバレーザの商品力強化に取り組む
2017年5月にファイバレーザマシン「ENSIS-3015AJ」の3kW搭載機を発売
レーザ溶接システムにも「ENSISテクノロジー」を搭載し、高速・高品位加工を実現
トルンプ株式会社
レーザーマシンのインテリジェント化を加速させ
競争力のさらなる強化を図る
ディスクレーザーは高品質ビームとロバスト性・戻り光耐性が評価され、用途が拡大傾向
DDL、ディスクレーザーでは高品位なブレージングを可能とする「TOP Braze」を開発
CO2レーザーは厚板や樹脂の切断・溶接需要を取り込み好調推移
光学ヘッド「TOP Cleave」の開発により、ピコ秒レーザーでガラスのワンパス切断を実現
IPGフォトニクスジャパン株式会社
ファイバレーザのマーケットリーダーとして
様々なユーザーのコスト削減と環境負荷低減に貢献
グループ売上高は2016年に10億ドルを超える
日本では切断向けに高品質・高出力ファイバレーザ発振器の需要が本格化
Trifocalレーザブレージング工法を実現する「YLS-BR」シリーズの提案を強化
株式会社アマダミヤチ
最先端のレーザ溶接・加工技術をコアに微細精密分野の市場をリード
ファイバレーザ溶接機は5kWまでの大出力モデルをラインナップ
2017年にはシングルモード採用の「ML-6811C」の需要が本格化
2017年に最大出力10Wのレーザマーカ「ML-9011A」を発売し
加工技術によるソリューション提案をさらに強化
コヒレント・ジャパン株式会社
短パルス化・短波長化などにより
レーザを用いた微細加工分野の技術革新をリード
全固体パルスレーザの需要はナノ秒、ピコ秒ともに好調
切断・熱加工向けでは独・ロフィンのハイパワーレーザが加わり製品ラインアップが充実
スペクトラ・フィジックス株式会社
ユーザーの成功の動力源となる革新的ソリューションを提供し
日本市場で微細加工分野への浸透を図る
主力のQスイッチUV固体レーザは電子機器部品の加工向けに伸長
生産性向上に貢献するハイブリッドファイバレーザ「Quasar」も堅調推移
2017年2月にピコ秒レーザ「IceFyre」をリリース
フェムト秒レーザ「Spirit」では高出力化モデルを相次ぎ製品化
株式会社片岡製作所
発振器・光学システム・加工技術・機械技術・制御技術の
高度な技術力を武器に微細加工分野でさらなる競争力強化を図る
Qスイッチパルス発振器は電子部品の穴あけ
ファイバレーザ発振器はタッチパネルのパターニング用途などで販売台数を伸ばす
IR~UVのピコ秒レーザ発振器の拡販を進める
レーザ技術を応用してiPS細胞の除去作業の自動化にも成功
住友重機械工業株式会社
光テクノロジー総合エンジニアリング会社として
最適なレーザ加工システムをユーザーに提供
ナノ秒パルスレーザの需要が好調、ハイパワーファイバレーザの拡販にも取り組む
最新のレーザ技術を駆使した半導体用レーザアニール装置はIGBT・SiCの高性能化に貢献
パナソニック スマートファクトリーソリューションズ株式会社
レーザ発振器技術とロボット技術とを融合させた事業を展開
CO2レーザ発振器はビーム品質の高さが評価される
高出力DDL発振器を搭載したレーザ溶接ロボットシステム「LAPRISS」の拡販に取り組む
オムロンレーザーフロント株式会社
電子部品市場をターゲットに据え
レーザ加工機のシェア向上に取り組む
主力のレーザトリマやウェハマーカの需要が旺盛
2017年度のレーザ加工機販売台数は2ケタの伸長率を見込む
レーザ溶接機は電池部材関連向けの需要を取り込む
芝浦エレテック株式会社
ユーザーの要望に合わせてシステムアップしたレーザ装置の開発に強み
QCWファイバレーザ発振器を搭載した「LAF-750」の販売を重点化
溶接用YAGレーザ装置は多彩なラインナップを保有
株式会社フジクラ
高出力・高信頼性の国産ファイバレーザシステムで
ユーザーへの新たなソリューションの提供に努める
QSWパルスファイバレーザの累計販売台数は5,000台超へ
CWファイバレーザの需要も本格的に立ち上がる
2017年4月より8kW出力機の受注をスタート
2018年度には10kW機の市場投入を計画
古河電気工業株式会社
レーザ技術と材料技術を組み合わせ
ユーザーに最適なファイバレーザ加工のソリューションを提供
ファイバレーザの高いビーム品質、高安定性が評価され
YAGレーザなどからの置き換え需要を取り込む
既存モデルの完成度を高めながら、光学系を含めたユーザーニーズに対応
スペクトロニクス株式会社
微細加工用途の可能性を広げるレーザー技術で世界をリード
生産体制強化や研究開発促進に向け、2017年1月に5.2億円の第三者割当増資を実施
深紫外ピコ秒パルスレーザーを開発し、高品位微細加工・非熱加工を実現
NEDOプロへ参画し、平均出力50Wの達成にも取り組む
パナソニックデバイスSUNX株式会社
海外販売の拡大とレーザ加工市場への参入でさらなる事業成長を目指す
中国・アジア向けの需要が牽引し、レーザマーカの販売台数は増加基調が続く
2017年6月にはSimple & High Qualityの「LP-RF200P」をリリース
加工領域への展開を強化、レーザ溶着機で従来工法からの置き換え需要獲得に取り組む
ブラザー工業株式会社
産業用印刷領域の強化に向け、レーザマーカ市場への参入を図る
多品種少量の印字需要を取り込み
レーザマーカ「LM-2500」は順調に販売台数を伸ばす
日本アビオニクス株式会社
4種類の接合工法からユーザーに最適な溶接ソリューションを提供
半導体レーザ溶接機ははんだ付け向けを中心に安定的に需要を取り込む
ファイバレーザ溶接機はこれまでの知見・ノウハウを活用し、高反射材をターゲットに展開
丸文株式会社
レーザ発振器、加工システムの販売から技術サポートまでをトータルに提供
LDモジュールはファイバレーザ励起用を中心に需要増が続く
2017年4月より生産ラインで実績のあるフェムト秒レーザの取り扱いを開始
高出力LD装置・モジュールは焼入れ、クラッディング用途で順調に需要を取り込む
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