マイクロLED市場の現状と将来展望
本調査レポートは、マイクロLEDに関する研究開発及び事業化動向を調査・分析し、更に周辺情報を加えることでマイクロLED市場における現状と将来展望を把握することを目的とした。
※紙媒体で資料をご利用される場合は、書籍版とのセット購入をご検討ください。書籍版が無い【PDF商品のみ】取り扱いの調査資料もございますので、何卒ご了承ください。
調査資料詳細データ
調査対象:マイクロLEDとマイクロLEDの潜在アプリケーション(ディスプレイ、車載用ヘッドランプ、バイオ・医療、Li-Fi通信、スマート繊維)
調査方法:直接面談取材をベースに、文献調査を併用
調査期間:2017年4月~2017年7月
- マイクロLEDの世界市場規模予測を算出(金額ベース:2017年~2025年予測)
- マイクロLEDの特長、技術課題(光源製造、ピックアップ・実装、フルカラーの具現、不良管理)を掲載
- マイクロLEDの潜在アプリケーション市場動向を掲載
※潜在アプリケーション:ディスプレイ、車載用ヘッドランプ、バイオ・医療、スマート繊維、Li-Fi通信 - 主要プレーヤーにおけるマイクロLED関連動向を収録
ソニー、名古屋大学・豊田合成他、LuxVue Technology、X-Celeprint、Lumiode、Ostendo Technologies、Lumens、韓国光技術院、電子部品研究院、eLux、PlayNitride、Leti、OSRAM・Daimler他、LED Litek他、イリノイ大学・ワシントン大学他、イリノイ大学・漢陽大学他、Google、エディンバラ大学他、pureLiFi、等
第1章 マイクロLED市場の展望
第2章 マイクロLED市場の動向と将来展望
■掲載内容
調査結果のポイント
第1章 マイクロLED市場の展望
マイクロLEDのSWOT分析
マイクロLED市場の現行及び潜在アプリケーション
マイクロLED市場ロードマップ
ディスプレイ、ヘッドランプ、Li-Fi、スマート繊維、バイオ・医療機器の順で採用が始まる見通し
マイクロLED市場規模予測
2025年におけるマイクロLED世界市場規模は約46億ドル
(図・表)マイクロLED世界市場規模予測
(金額ベース:CY2017~CY2025予測)
ディスプレイと車載用ヘッドランプを除くアプリケーション向け市場は一部に止まる見通し
(図・表)アプリケーション別マイクロLED世界市場規模予測
(金額ベース:CY2017~CY2025予測)
第2章 マイクロLED市場の動向と将来展望
1.マイクロLED市場の動向
1-1.マイクロLEDの特長
100μm以下のLEDでデバイスの低電力化、小型化、軽量化、フレキシブル化等を具現
(表)サイズ別LEDの比較
1-2.マイクロLEDの技術課題
解決すべき技術課題が山積み
(表)マイクロLEDの技術課題
①チップの製造
②ピックアップ・実装
③フルカラーの具現
④不良管理
1-3.主要メーカー・機関におけるマイクロLED関連動向
2.マイクロLEDの潜在アプリケーション市場の動向
2-1.ディスプレイ
①市場概要
現状のディスプレイ市場は依然としてLCDが主流
(表)現行ディスプレイ別の特徴
(表)主要アプリケーション別に求められるディスプレイスペック
OLEDが市場拡大に乗り出している中、マイクロLEDの登場が注目を浴びる
(表)LCD、OLED、マイクロLEDディスプレイの特性比較
②マイクロLEDの採用により期待されるメリット
LCDやOLEDに比べ、優れた特性を持つ
(表)マイクロLEDディスプレイの特長
自発光するマイクロLEDで単純なディスプレイ構造を具現
(表)LCD、OLED、マイクロLEDを用いたTV用ディスプレイの構造比較
超小型から超大型ディスプレイまで対応可能
(表)小型ディスプレイの具現におけるマイクロLED採用のメリット
(表)大型ディスプレイの具現におけるマイクロLED採用のメリット
ディスプレイのフレキシブル化が図れる
(表)主要フレキシブルディスプレイ技術別の特徴
③マイクロLEDの採用に向けての課題
製造工程及び装備の最適化による歩留まりの向上とコストダウンが採用拡大のカギ
(表)主要アプリケーション別に求められるサブピクセルのサイズ
(表)ディスプレイの解像度別に求められるサブピクセル数
(表)ウェハーサイズ別に得られるマイクロLEDチップ数
④マイクロLEDの採用に向けた取り組み
ソニー
2017年上期に超大型CLEDISディスプレイを発売
(図)ソニーのピック・アンド・プレース技術の例
名古屋大学・豊田合成他
2016年から車載用マイクロLEDディスプレイの研究開発を開始
LuxVue Technology
Appleに買収され、2018年以降発売を目処にスマートウォッチ向けディスプレイを開発中
(図)LuxVueのピック・アンド・プレース技術の例
X-Celeprint
弾性高分子スタンプを利用したピック・アンド・プレース技術の商用化を図る
(図)X-Celeprintのピック・アンド・プレース技術の例
Lumiode
モノリシック実装技術を活用し、AR用次世代マイクロLEDディスプレイを研究開発
(図)Lumiodeのモノリシック実装技術の例
Ostendo Technologies
1つのLEDでRGBを具現するQPI技術を開発し、マイクロディスプレイを具現
(図)OstendoのRGB QPIデバイスのテストイメージ
(表)OstendoのQPI目標スペック
(図)OstendoのQPI技術
Lumens
2017年下期にマイクロLEDディスプレイ製品の商用化を図る
韓国光技術院
エラストマースタンプを利用したマイクロLEDのピック・アンド・プレース技術を開発中
電子部品研究院
高輝度、高解像度の大型LEDサイネージの具現に必要な技術を研究開発中
eLux
Foxconnに買収され、2018年を目処にマイクロLEDディスプレイの事業化を目指す
PlayNitride
電気的にプログラマブル磁気モジュールを使用したピック・アンド・プレース技術を開発
(図)PlayNitrideのピック・アンド・プレース技術の例
Leti
マイクロチューブを利用してチップのズレを防止するモノリシック実装技術を開発
(図)Letiのマイクロチューブを活用したモノリシック実装技術の例
⑤ディスプレイ用マイクロLED市場の展望
技術ソリューションの定立と強いサプライチェーンの確保を目指せ
LCD、OLEDでは対応が難しいディスプレイアプリケーション向けから採用が始まる見通し
(図)マイクロLEDディスプレイの潜在アプリケーション
(図)マイクロLEDディスプレイの採用時期予測
2-2.車載用ヘッドランプ
①市場概要
優れた特性とコストダウンを実現したLEDヘッドランプへの需要が拡大
(表)車載用ヘッドランプ光源の種類及び特性比較
夜間運転時の安全性の向上に向けて知能型LEDヘッドランプが浮上
(表)時間帯ごとの自動車交通事故及び死亡事故の発生件数
LEDヘッドランプ開発は機能の更なる多様化・知能化がトレンド
②マイクロLEDの採用により期待されるメリット
遮光範囲を最小化し、視野確保を極大化
(図)従来のADBの遮光範囲
(図)マイクロLEDを用いたADBの遮光範囲
路面上に情報表示が可能
(図)ナビゲーションと連携した運転アシスト
(図)歩行者とのコミュニケーション
③マイクロLEDの採用に向けての課題
差別化ポイントの確立、歩留まりの向上、コストの削減などが課題
④マイクロLEDの採用に向けた取り組み
OSRAM、Daimler他
115μmのLEDを用いたヘッドランプを開発
LED Litek他
韓国政府の支援を受け、マイクロLEDヘッドランプの開発に取り組む
(表)「マイクロLED応用VGAクラスのスマートヘッドランプの開発」の課題目標
⑤車載用ヘッドランプ用マイクロLED市場の展望
2020年以降、高価のプレミアム自動車向けで限定的に採用される見通し
2-3.バイオ・医療
①市場概要
健康志向社会で注目される光学技術ベースのバイオ・医療機器
(図)光源の波長別の透過可能な皮膚の深さ
(表)光源の波長別光治療の作用効果及び応用分野
(表)光学技術が採用される生医学分野
治療対象に光を直接かつ正確に照射すべく、LED光源の微細化が求められる
②マイクロLEDの採用により期待されるメリット
副作用を最小化できるバッチ型・人体挿入型バイオ・医療機器の具現が図れる
③マイクロLEDの採用に向けての課題
安全性、柔軟性、伸縮性の確保が課題
④マイクロLEDの採用に向けた取り組み
イリノイ大学・ワシントン大学
埋め込みが可能なマイクロLEDデバイスを開発し、光遺伝学に活用
(図)マイクロLEDを用いた針穴より細い薄型・フレキシブルなプラスチックリボン
(図)ネズミの脳に埋め込まれたマイクロLEDデバイス
イリノイ大学・ワシントン大学他
3D形状の内部臓器にも適用可能なデバイスを開発
イリノイ大学・漢陽大学他
マイクロLEDを搭載したパッチ型デバイスで生体指標をモニタリング
Google
血糖測定用スマートコンタクトレンズの開発計画を発表
(図)従来の血糖測定器
(図)Googleのスマートコンタクトレンズ
⑤バイオ・医療用マイクロLED市場の展望
商用化への道のりは遠い見通し
2-4.スマート繊維
①市場概要
衣服、インテリア材料、ヘルスケアなどにLEDを用いたスマート繊維が登場
(表)LEDを用いた従来のスマート繊維の例
②マイクロLEDの採用により期待されるメリットと課題
更なるフレキシブル化・低消費電力化が図れるも、高いコストがネック
③スマート繊維用マイクロLED市場の展望
軍事用や保護装備用生体指標モニタリング繊維に採用可能性有り
2-5.Li-Fi通信
①市場概要
次世代超高速・近距離無線通信技術としてLED照明を利用するLi-Fiが浮上
(図)Li-Fi技術の原理
(表)Li-Fiの特長と課題
(表)Li-FiとWi-Fi技術の比較
②マイクロLEDの採用により期待されるメリット
集積化部品及びシステムの小型化と高速通信の具現が可能
③マイクロLEDの採用に向けての課題
従来のLED照明より高い価格がネック
④マイクロLEDの採用に向けた取り組み
エディンバラ大学他
マイクロLEDをCMOSに実装し、ディスプレイ・照明・通信の統合化を目指す
(図)CMOSで駆動されるカラー調整が可能なスマートディスプレイ
pureLiFi
データ送受信用ドングルの小型化に取り組む
(図)pureLiFiが開発したLiFi-X
⑤Li-Fi通信用マイクロLED市場の展望
マイクロLEDの採用は2020年以降になる見通し
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