2017-2018年版 車載用ディスプレイ市場の現状と将来展望
車載用ディスプレイメーカーの現在の動向と今後の事業施策を徹底調査し、さらに周辺調査を行うことで、車載用ディスプレイ市場における現状と今後の動向の把握を目的とした。
※紙媒体で資料をご利用される場合は、書籍版とのセット購入をご検討ください。書籍版が無い【PDF商品のみ】取り扱いの調査資料もございますので、何卒ご了承ください。
調査資料詳細データ
調査対象:車載用TFT-LCD、AM-OLED
調査方法:直接面接取材をベースに、文献調査を併用。
調査期間:2017年6月~2017年8月
- ミラーレス到来に揺れる車載業界
参入各社の本気度や開発力こそが、「ミラーレス車」技術革新の支え - ミラーレス代用の表示体はドアミラー周辺の2枚ディスプレイ案が有力視されるも、取り付け場所やサイズに関する世界的な規定・ルールは足並み揃わず、Rearviewの代案やCluster周辺、ドアに装着する案も登場し供給Tier1が大混迷
- 大型CID/Clusterの搭載拡大、HUDの表示容量の増加、Mirror系の完成度アップも、各表示体同士が表示内容で衝突しOEMのポリシーによって採用動向が異なる結果へなかでも、表示画面の目線上の位置が近い大型ClusterとHUDの競合が予想
- 「焼き付き現象、短寿命は致命的」とする業界の声の打破を図るOLED陣営
SDCがAudiのCluster向けOLEDを供給開始、LGDはGoogleとOLEDで連携
「Flexible、低消費電力」を売りにしたOLEDは、車載用でこそ本領発揮なるか - 車載用パネル市場でも資本力に実力をつけた中国製の勢いが加速化
日系が圧倒的な強さを誇るCluster向けに天馬(Tianma)の急成長は脅威に
第1章 車載用ディスプレイ市場の現状と将来展望
第2章 車載用ディスプレイタイプ別市場動向
第3章 車載用ディスプレイ部位別市場動向
第4章 車載用ディスプレイインチ別市場動向
第5章 車載用ディスプレイメーカー動向
第6章 Tier1別車載用ディスプレイ市場規模及びシェア
■掲載内容
第1章 車載用ディスプレイ市場の現状と将来展望
1-1.車載用ディスプレイ市場の現状と将来展望
1-1-1.車載用ディスプレイ市場全体(純正・市販)
CID搭載が標準化し、純正品市場は年率約10%の成長が続く
一方で市販品市場は減少傾向も、開発途上国向けが下支え
(図・表)車載用ディスプレイ市場規模推移(純正+市販、枚数ベース、2015~2025年予測)
1-1-2.CID向け車載ディスプレイの出荷量予測(純正・市販)
Middle-Low End車種でも、CID搭載はスタンダード化
(図・表)CID向け車載ディスプレイの出荷量予測(純正+市販、枚数ベース、2015~2025年予測)
1-1-3.車載用ディスプレイ市場の現状
1-2.車載用ディスプレイ市場の成長を握る牽引役
1-2-1.Mirror(Rearview、Side)ディスプレイ市場
「ミラーレス車」製造解禁で業界の注目を浴びるSide Mirrorディスプレイ
新規用途登場で車載用ディスプレイは次なる成長のステージへ?
取り付けサイズ・場所の世界的な基準は確立できておらず、
各OEMが内装設計を見直している段階 必ずしもSide Mirror Displayが
必要ではないとの見方も
従来Side Mirrorの代用表示画面はドアミラー周辺の2枚ディスプレイ案が
有力視されるも、クルマ内装の全面的なデザインの見直しが要求されるため、
Rearview Mirrorの代案も登場
自車後方のカメラ画像はCIDにて表示も可能であるなか、
「ミラー屋さん」の開発力をもって従来ミラーからE-Mirrorの時代は到来する?
1-2-2.HUD市場
3.x”の搭載により高解像度を実現し、表示容量が増加
緊急時に必要度の高い情報の発信に留まらず、HUDの役割は機能を
越えた画面表示体へ
表示内容で衝突する「大型Cluster VS HUD」
各OEMのポリシーによってHUD搭載に関して見方が分かれる
1-2-3.AM-OLED市場
AMOLED最大手SDC、AudiのCluster向けにOLEDを供給開始
LGDはBenz、Audi、VWとの協力強化に加え、車載でもGoogleとOLEDで連携
「曲がる、割れない、低消費電力」を売りにしたOLEDは、車載用でこそ真価を発揮できる?
「焼き付き現象、短寿命は車載用として致命的」との業界内の声も
1-3.車載用ディスプレイの進化
1-3-1.曲面・異形状ディスプレイ市場
デザイン性を付加した「曲面・円型」、「異形状」の自由度の高いパネルが具現化
1-3-2.大型ディスプレイ市場
CIDの大型化は高級車を中心としたチャンレンジ的な傾向が強いものの、
なかでも10.xパネル市場は確実に成長
大型Cluster向けでは各OEMにより様々なインチ展開が進行するも、
12.3”クラスの搭載が大型Clusterマーケットをリード
1-3-3.高解像度ディスプレイ市場
視認距離の問題でさらなる高精細・高解像度化に疑問の声があるものの、
車載用はWXGA/HD時代に突入
(図)車載用液晶の大画面・高解像度の進化
第2章 車載用ディスプレイタイプ別市場動向
2-1.車載用ディスプレイ タイプ別市場(LCD-TFT,AM-OLED)
車載用TFT-LCD市場は、2017年には1.1億枚超えへ
2018年より車載用AM-OLED市場が出現するも、車載用としての技術確立の過渡期
(図・表)車載用ディスプレイ パネルタイプ別市場予測
(枚数ベース・前年比、2015~2025年予測)
2017年以降中小型民生用市場ではAMOLEDパネルが勢いをみせるも、
車載用ディスプレイ市場ではLCD-TFTが圧倒的
(図・表)車載用ディスプレイ パネルタイプ別市場予測
(枚数ベース・構成比、2015~2025年予測)
CIDの搭載率向上に加え、Middle-Low End車種の基本スペックの底上げによる
TN/STNからの切り替え需要がLCD-TFT市場を牽引
2-2.車載用TFT-LCD 市場モード別市場(TN,VA,IPS)
TN市場は広視野角、高コントラストの表示に優れているIPSに取って代わり縮小傾向へ
VAは米国向けの根強いニーズで堅調に維持
(図・表)車載用ディスプレイTFT-LCDパネルモード別市場規模推移
(枚数ベース・前年比、2015~2025年予測)
欧州のみならず、日本・米国でもIPSモードへのシフトが加速化
(図・表)車載用ディスプレイTFT-LCDパネルモード別出荷量比較
(枚数ベース・構成比、2016・2020・2025年予測)
(図・表)車載用ディスプレイTFT-LCDパネルモード別市場規模推移
(枚数ベース・構成比、2015~2025年予測)
2-3.車載用ディスプレイ 単価動向
車載ディスプレイ市場の成長と共にパネルの単価下落は急進行
2018年以降は値下げ幅はさらに拡大していくと予想
(図)主なインチ別 モード別単価推移(2015~2022年予測)
車載用は民生用と比較し値下げ幅が少なく、花形パネル用途として注目されるなか、
2018年以降は新車種への切り替えなどのモデルチェンジで年間の単価下げ率は約10%へ
(表)主なインチ別 モード別単価推移(2015~2022年予測)
第3章 車載用ディスプレイ部位別市場動向
3-1.車載用ディスプレイ部位別市場動向(全体)
2025年における車載用ディスプレイ市場は、2017年比で2倍強のマーケット規模へ
2017年以降はHUD、Mirror(Rearview/Side)市場の急成長に注目
(図・表)車載用ディスプレイ市場 部位別出荷量予測(枚数ベース・前年比、2015~2025年予測)
CID、Cluster向けは搭載率向上と共に堅調にマーケットが拡大
HUD、Mirror系は二桁の高成長が続く
(図)車載用ディスプレイ市場 部位別出荷量比較(枚数ベース・構成比、2015・2020・2025年)
CID、Clusterは市場全体の90%強を占め車載用マーケットをリード
2025年のCluster市場は車載マーケットの約40%を占めるまでの成長
(図・表)車載用ディスプレイ市場 部位別出荷量予測(枚数ベース・構成比、2015~2025年予測)
3-2.CID 市場動向
CID向けは年平均約7%台の安定成長が続く
図・表)車載ディスプレイ CID向け出荷量推移(2015~2025年予測)
「Apple CarPlay」、「Android Auto」などのソフトが充実し、Car Audioの搭載率がアップ
3-3.Cluster 市場動向
CAGR10%をキープし、Cluster向けは車載用ディスプレイ市場を牽引
Middle-Low車種のHigh-Quality志向により、LCD搭載率がアップしたことが好材料
(図・表)車載ディスプレイ Cluster向け出荷量推移(2015~2025年予測)
3-4.RSE 市場動向
欧州を中心にヒットしたRSEの勢いは鈍化
SmartPhoneやTabletPCの普及が追い討ちをかけ、高価なRSEの成長は不透明
(図・表)車載ディスプレイ RSE向け出荷量推移(2015~2025年予測)
3-5.HUD 市場動向
高級車種を中心に次々とHUDの搭載を決定
スピードやメーターの表示に留まらず、様々な情報を発信する表示体へ成長する可能性も
(図・表)車載ディスプレイ HUD向け出荷量推移(2015~2025年予測)
3-6.Rearview Mirror用市場動向
2017年以降のRearview Mirrorマーケットの成長は
Nissan、GM以外のOEMからの採用拡大次第
(図・表)車載ディスプレイRearview Mirror向け出荷量推移(2015~2025年予測)
3-7.Side Mirror用市場動向
新型車では2019年よりミラーレス車の製造が解禁
車載用ディスプレイの新規用途であるSide Mirror Displayの普及が開始
(図・表)車載ディスプレイSide Mirror向け出荷量推移(2015~2025年予測)
3-7-1.Mirror Tier1の開発動向(GENTEX)
3-7-2.Mirror Tier1の開発動向(MAGNA)
第4章 車載用ディスプレイインチ別市場動向
4-1.車載用ディスプレイインチ別市場動向(全体)
CID、Cluster向けを中心に車載用ディスプレイの大型化が進む
(図・表)車載用ディスプレイ市場 部位別インチ別出荷量予測
(枚数ベース、2015~2025年予測)
4-2.CIDインチ別市場動向
高級車種のみならず、Middleクラス向けでも大型CID搭載への取り組みは加速化
日本では7”が依然として主力、アジア圏では8”~の大型が好まれ、8”の成長が鈍化
(図・表)車載用ディスプレイ市場 CIDインチ別出荷量予測
(枚数ベース・前年比、2015~2025年予測)
CIDの大型化が進むも、ボリュームゾーンである7”は主流として成長し続ける
10.x”クラスの引きが強く、今後大型CID向けで主流サイズになる可能性も
(図・表)CIDインチ別市場シェア(2016、2020、2025年比較)
(図・表)車載用ディスプレイ市場 CIDインチ別出荷量予測
(枚数ベース・構成比、2015~2025年予測)
4-3.Clusterインチ別市場動向
Middle-Low向け需要が根強く、依然として3.5”、4.2”が主力インチとして残るも、
2020年以降High-End向けでは8”以上の大型Clusterの搭載が加速化する見込み
(図・表)車載用ディスプレイ市場 Clusterインチ別出荷量予測
(枚数ベース・前年比、2015~2025年予測)
大型Cluster向けでは3.5”、4.2”クラスのような汎用性はなく、
様々なインチの採用が進行なかでも12.3”の大型Clusterの搭載が活発化
(図・表)Clusterインチ別市場シェア(2016、2020、2025年比較)
(図・表)車載用ディスプレイ市場 Clusterインチ別出荷量予測
(枚数ベース・構成比、2015~2025年予測)
4-4.RSEインチ別市場動向
視認距離が短いため大型RSE搭載は難しく、
7”、8”クラスが主力サイズとして残ると予想
(図・表)車載用ディスプレイ市場RSEインチ別出荷量予測
(枚数ベース・前年比、2015~2025年予測)
(図・表)RSEインチ別市場シェア(2016、2020、2025年比較)
(図・表)車載用ディスプレイ市場 RSEインチ別出荷量予測
(枚数ベース・構成比、2015~2025年予測)
4-5.HUDインチ別市場動向
2017年よりHUD向け最大手JDIの3.x”の出荷が本格化
3.x”クラスのLCDパネルの使用により、今後HUDの表示画面は15”~の可能性も
(図・表)車載用ディスプレイ市場HUDインチ別出荷量予測
(枚数ベース・前年比、2015~2025年予測)
3.x”クラスの搭載は表示容量を増加させ、複雑な情報提供を可能に
(図・表)HUDインチ別市場シェア(2016、2020、2025年比較)
(図・表)車載用ディスプレイ市場 HUDインチ別出荷量予測
(枚数ベース・構成比、2015~2025年予測)
4-6.Rearview Mirror用 インチ別市場動向
ルームミラー市場の拡大により、9”~の大型パネルの出荷増が見込まれる
大手Mirror Tier1のほか、2020年以降は日系の新規参入が期待される
(図・表)車載用ディスプレイ市場Rearview Mirrorインチ別出荷量予測
(枚数ベース・前年比、2015~2025年予測)
(図・表)Rearview Mirrorインチ別市場シェア(2016、2020、2025年比較)
(図・表)車載用ディスプレイ市場 Rearview Mirrorインチ別出荷量予測
(枚数ベース・構成比、2015~2025年予測)
4-7.Side Mirror用インチ別市場動向
Side Mirror Displayは、視認性の観点から「6”~」案が有力
(図・表)車載用ディスプレイ市場Side Mirrorインチ別出荷量予測
(枚数ベース・前年比、2015~2025年予測)
(図・表)車載用ディスプレイ市場 Side Mirrorインチ別出荷量予測
(枚数ベース・構成比、2015~2025年予測)
第5章 車載用ディスプレイメーカー動向
5-1.車載用ディスプレイメーカー別出荷動向(全体)
JDI、Sharp、日系2社のトップポジションは健在も、
Tianmaの勢いは増す一方
(図・表)車載用TFT-LCDパネルメーカーシェア
(枚数ベース・前年比、2015~2020年予測)
実績・品質に基づいた日系メーカーへの信頼は変わらないものの、
Middle-Low End向けの需要は海外製が囲い込む構図に
(図)車載用TFT-LCDパネルシェア(枚数ベース・構成比、2016・2018・2020年)
(図・表)車載用TFT-LCDパネルメーカーシェア
(枚数ベース・構成比、2015~2020年予測)
5-2.車載用ディスプレイ各部位向けメーカー別出荷動向
5-2-1.車載用ディスプレイ各部位向けメーカー別出荷動向(CID)
CID向けでは日系を抜きLGD, AUOがトップシェアを確保
Car Audio向け出荷拡大が海外製の底上げに
(図・表)CIDマーケット向けパネルメーカーシェア(枚数ベース、2016・2017年)
5-2-2.車載用ディスプレイ各部位向けメーカー別出荷動向(Cluster)
Cluster向けでは日系メーカーへの信頼は厚く、JDIが40%弱のシェアを維持するも、
日系が圧倒的な強さを誇るCluster向けにTianmaの急成長は脅威に
(図・表)Clusterマーケット向けパネルメーカーシェア(枚数ベース、2016・2017年)
5-2-3.車載用ディスプレイ各部位向けメーカー別出荷動向(HUD)
HUD市場の急成長により最大手JDIが恩恵を受ける
(図・表)HUDマーケット向けパネルメーカーシェア
(枚数ベース、2016・2017年)
5-3.車載用ディスプレイメーカー個別動向
(図)車載用ディスプレイ出荷量推移(2013-2020CY)
(図)部位別出荷量推移(2013-2017CY)
(図)部位別モード別出荷量推移(2016、2017CY)
(図)主要顧客先(2016-2017CY)
(表)車載ディスプレイ 生産拠点
JDI
Sharp
AUO
LG Display
Innolux
第6章 Tier1別車載用ディスプレイ市場規模及びシェア
6-1.Tier1別CID市場規模及びシェア
(図・表)Tier1別車載用ディスプレイ購入量(CID)
6-2.Tier1別Cluster市場規模及びシェア
(図・表)Tier1別車載用ディスプレイ購入量(Cluster)
6-3.Tier1別RSE市場規模及びシェア
(図・表)Tier1別車載用ディスプレイ購入量(RSE)
6-4.Tier1別HUD市場規模及びシェア
(図・表)Tier1別車載用ディスプレイ購入量(HUD)
このレポートの関連情報やさらに詳しい情報についての調査を検討したい
矢野経済研究所では、
個別のクライアント様からの調査も承っております
マーケティングや経営課題の抽出、リサーチの企画設計・実施、調査結果に基づく具体的な戦略立案・実行支援に至るまで、課題解決に向けた全ての段階において、クライアント企業をトータルでサポート致します。