2018年度版 自動車・エレクトロニクス関連フィルム市場の動向と展望 ~フィルム関連レポート総集編~
2018年度に発刊した弊社の既刊レポートから、自動車関連、エレクトロニクス関連フィルムに関する内容を抜粋、一部加筆修正し再編集致しました。設備状況、販売見込みなどは基本的に各レポート発刊時のままとしております。
※紙媒体で資料をご利用される場合は、書籍版とのセット購入をご検討ください。書籍版が無い【PDF商品のみ】取り扱いの調査資料もございますので、何卒ご了承ください。
調査資料詳細データ
調査目的:国内外の自動車・エレクトロニクス関連フィルムメーカーの現在の動向と今後の事業施策を徹底調査し、さらに周辺調査を行うことで、ワールドワイドの高機能フィルム市場における現状と今後の動向の把握を目的とする。
調査対象:QDシート、ハイバリアフィルム、車載OCA、車載用光学フィルム、PIフィルム、自動車内装用加飾フィルム、自動車外装用加飾フィルム、自動車用合せガラス中間膜自動車用ウィンドウフィルム、MLCCフィルム、CNFフィルム
調査期間:2017年10月~2018年8月
- 新市場開拓につながるフィルム開発と情報発信を!
次の10年の成長戦略を描き、新たなものづくりを支えるフィルム開発を目指せ。 - QDシート:品質・性能、低価格、カドミフリーを実現する体制作りで差別化を図れ!
- 車載用OCA・OCR:車載用静電容量TPの成長と面積拡大により前年比150%を超える成長示す。
- 車載用光学フィルム:低反射対策として車載ディスプレイ向けにARフィルムの需要が拡大。
- PIフィルム:フレキシブルOLED基板、TFT基板のガラス代替を狙ったPIフィルム市場。
- 自動車用加飾フィルム:意匠性だけでなくフィルムの性能訴求で新たな需要の取り込みを。
- 自動車窓用フィルム:フロントガラスに貼付け可能な高透明遮熱グレードが拡大。
- 自動車窓用中間膜:HUD、樹脂グレージングなど次世代自動車を見据えた開発進む。
- MLCCリリースフィルム:品質、収益を原反に左右されない高い塗工技術で差別化を。
- CNFフィルム:AgNWで回路形成した折り曲げ可能な生分解デバイスも登場
※本レポートは弊社が発刊した以下のレポートからフィルム関連の内容を抜粋・再編集したものです
・2017-2018年版自動車用フィルム・シート市場の展望と戦略(2017年12月27日発刊)
・2018年版量子ドットディスプレイ部材市場の現状と将来展望(2018年3月16日発刊)
・2018年版フレキシブルディスプレイ材料市場の展望と戦略(2018年3月30日発刊)
・2018年版車載ディスプレイ部材関連市場の展望と戦略(2018年6月28日発刊)
・新版高機能フィルム市場の展望と戦略2018(2018年8月30日発刊)
第1章 自動車・エレクトロニクス関連フィルム市場の動向と展望
第2章 エレクトロニクス関連フィルム市場の動向
第3章 自動車関連フィルム市場の動向
第4章 その他フィルム市場の動向
調査結果のポイント
第1章 自動車・エレクトロニクス関連フィルム市場の動向と展望
新市場開拓につながるフィルム開発と情報発信を!
次の10年の成長戦略を描き、新たなものづくりを支えるフィルム開発を目指せ
第2章 エレクトロニクス関連フィルム市場の動向
1.QDシートの動向
QDシートがQDディスプレイのスタンダード部材に
QD材料の使用量低減に繋がるOn-Chip方式LEDチップの開発も進展
(図)QDディスプレイ構造一覧
(図)LCDバックライトのQD配置別構造図
2018年下期にはガラス導光板にQDを用いた新しい構造のQDディスプレイが上市予定
(図)ガラス導光板を用いたQDディスプレイのイメージ図
2018年の市場規模は前年比倍増となる385.0万㎡まで拡大
ミドルエンドTVへのQDディスプレイ採用で更なる市場成長が期待される
(図)QDシート構造図
(図・表)ディスプレイ用QDシートの市場規模推移
(出荷量ベース、2015年~2020年予測)
SHINHWA INTERTECH、Heesung、KDX等が新たにQDシート市場に参入
QD材料メーカーのQDシート事業展開の動きも
(図・表)新規QDシートメーカーの状況
環境規制に対応したローカドミやカドミフリーQDシートの開発が進む
市場拡大には性能向上に加え、市場・用途のニーズに合わせた設計が必須に
ミドルエンドへの展開に向け、バリアフィルムレス化等、
QDシートのコストダウンへの取り組みが進展
(表)主要QDシートメーカー生産概要
(表)ディスプレイ用QDシート価格動向(㎡あたり)
2.ハイバリアフィルムの動向
曲面スマートフォンの拡大でフレキシブルOLEDの封止層需要に期待
超ハイバリアフィルムからハイバリアフィルムへのシフトが進展
(図)ハイバリアフィルムの機能と用途のイメージ
フレキシブルディスプレイは研究開発から量産検討へとフェーズが移行
OLED封止ではTFEが主流もハイバリアフィルムの採用検討も進展
(図)QDシート用バリアフィルム各種構造
(図)電子ペーパー用バリアフィルムの要求特性例
(図)電子ペーパーパネルの構成図
(図)TFEによる封止構造(2.5層の場合)
(図・表)AMOLED封止用バリアフィルム市場規模推移
10-3~10-4g/㎡/dayのハイバリアフィルムでは、蒸着、スパッタなど既存技術を応用し
東レ、麗光、i-componentsが量産化を実現
10-5~10-6g/㎡/dayの超ハイバリアフィルム、市場立ち上がりには時間がかかる見込み
3.車載用OCA・OCRの動向
車載用静電容量TPの市場成長と面積拡大により、OCA市場は拡大傾向に
2017年の車載用OCA市場は前年比153.2%の58.2万㎡まで拡大
(表)車載用OCA市場規模推移
(表)車載用OCR市場規模推移
アクリル系OCRではヘンケルジャパンやデクセリアルズが展開を強化
耐熱・耐寒性、黄変の少なさ、低硬化収縮性等を強みに、シリコーン系OCRの提案も進む
(表)車載用OCA・OCRメーカー一覧
TP/LCD、Cover/Display用の採用拡大を目指したOCA・OCRメーカーの提案が加速
自動車のデザイントレンドに伴う使用部材の変更に対応したカスタム品の開発も進む
(表)車載用静電容量TPの採用部位別厚みと課題
ダイレクトボンディングのリスク低減に繋がる製品開発と技術サポートが普及拡大のキー
(表)CoverとTP、LCD(LCM)貼り合わせプロセスの主体メーカー一覧
4.車載用光学フィルムの動向
低反射対策として、車載ディスプイ向けにARフィルムの需要が拡大
Air Gap対策やダイレクトボンディング代替として
モスアイ型反射防止フィルムの提案も進む
(図)デクセリアルズの反射防止フィルム製品構造
(図)三菱ケミカル「モスマイトTM」静電容量TPへの適用例
5.ポリイミド(PI)フィルムの動向
(1)絶縁フィルム
GS、FPC向けが主力の各社では相次いでライン増設を実施
2020年の各社合計生産能力は2018年比で20%拡大
(表)PIフィルム主要メーカー各社の生産体制
市場規模は2ケタ成長が継続、重量ベース・面積ベースとも上位2社は変わらず
台湾・TAIMIDEがGSシート向けの伸びで重量ベース3位につける
(表)PIフィルム 主要アプリケーション別市場規模推移(面積ベース)
(表)PIフィルム 主要アプリケーション別市場規模推移(重量ベース)
(表)主要PIフィルムメーカー 販売量推移(面積ベース)
(表)主要PIフィルムメーカー 販売量推移(重量ベース)
(2)ディスプレイ基板
フレキシブルOLED基板、TFT基板のガラス代替を狙ったPIフィルムが始動
シリコン、ガラスに匹敵する寸法安定性の実現がポイント
(3)ディスプレイカバー
Samsungによる2019年のFoldableスマホ実現が射程距離内に
中国勢がこれに続くか?Appleの動きにも注目集まる
(表)透明PIフィルム 主要メーカー各社の生産体制
(図)Foldableスマートフォン市場規模予測(台数ベース)
透明PIフィルムでは韓国・KOLONが一歩リード、日本勢も後に続く
Foldable端末カバー向けの透明PIフィルムカバーは7.5″サイズで60$程度を想定
今後の需要拡大のためにもコストダウンが必須に
(図)フレキシブルOLEDカバー用透明PIフィルムサプライチェーン
(図)Foldableスマートフォンカバー用 PIフィルム市場規模予測
6.その他高透明・高耐熱フィルムの動向
ガラスライクな質感と外観性を持つ高硬度フィルムの開発進展
PETとPIの中間に位置するPENフィルムでも
フレキシブルデバイス向けに高透明性を付与したグレードが登場
透明PCフィルム「ピュアエース」はフレキシブルOLED反射防止フィルムに期待
第3章 自動車関連フィルム市場の動向
1.自動車内装用加飾フィルムの動向
自動車生産台数、加飾率とも中国が市場を牽引、環境規制強化で塗装・メッキ代替進む
採用部位や目的に合わせて工法をきめ細かく使い分ける方向へ
(図・表)主要地域の自動車生産台数における内装加飾の採用動向
(表)主要地域別自動車生産台数に占める内装加飾の動向(2016年)
(表)主要地域別自動車生産台数に占める内装加飾の動向(2017年見込み)
(表)主要地域別自動車生産台数に占める内装加飾の動向(2020年予測)
(表)主要地域における内装加飾工法別採用動向(2016年)
(表)主要地域における内装加飾工法別採用動向(2017年見込み)
(表)主要地域における内装加飾工法別採用動向(2020年予測)
自動車のIT化により内装はインテリアから電装品へとシフト
デザインだけでなく反射防止、AGなど光学関連部材としての性能付与が必須に
(1)水圧転写
環境対応によるドライプロセス化が注目される中、転写フィルムの需要は安定
(表)主要自動車メーカーの水圧転写採用状況
(表)水圧転写フィルム市場規模推移
(表)自動車用水圧転写フィルム 地域別市場規模推移
(表)水圧転写フィルム 参入メーカー各社の販売量及びシェア推移
(2)成形同時加飾
(図)インモールド転写のプロセス
(図)INSのプロセス
インモールド転写は欧州、中国を中心に普及
加飾台数に占める構成比は30%、転写箔は450万㎡前後の市場を形成
(表)インモールド転写箔 主要地域別市場規模推移
(表)インモールド転写箔 市場規模推移
(表)インモールド転写箔 主要メーカー別販売量推移
内装部品の電装化進展でINSの採用拡大に期待
ディスプレイ関連フィルムで実績のあるコンバーターに強み
(表)自動車用INS加飾フィルム 主要地域別市場規模推移
(表)自動車用INS加飾フィルム 市場規模推移
(表)自動車用INS加飾フィルム(汎用)参入メーカーの実績及びシェア推移
(面積ベース)
(表)自動車用INS加飾フィルム(電装用)参入メーカーの実績及びシェア推移
(面積ベース)
(3)三次元被覆工法
大手自動車メーカーの世界戦略車に採用、テクスチャー表現、凹型形状への加飾など
被覆工法ならではのメリット訴求でジワジワと成長
(図)真空・圧空圧着成形の例①(布施真空 TOM 成形)
(図)真空・圧空圧着成形の例②(ナビタス NATS 空気転写)
(表)三次元被覆工法用加飾フィルム市場規模推移
車室内の居心地の良さ実現へ、新たな触感表現を可能にする表皮材の開発を!
(表)三次元被覆工法用加飾フィルム 主要地域別市場規模推移
(表)3次元加飾工法の比較
(表)自動車メーカーの内装加飾採用状況
2.自動車外装用加飾フィルム市場の動向
塗装とフィルム加飾の併用を視野に入れた開発が進展
成形性、表面硬度、耐薬品性、耐候性などフィルムの性能面に加え
色、質感、光沢などの外観性を塗料に合わせこむ方向での開発が課題に
ボディ加飾ではツートンカラールーフに続く採用の早期実現が待たれる
共和レザー「Dラッピング」、布施真空「Neo-TOM」など加飾工法の開発も進む
(表)自動車外装用フィルム・シート 市場規模推移(面積ベース)
衝突回避システムの普及で金属・メッキパーツ代替の金属調加飾フィルムが成長
ウレタン系ペイントプロテクションフィルム、
リンテックの新規参入で国内市場拡大に弾み
3.自動車用ウィンドウフィルム市場の動向
フロント及びフロントサイドガラスに貼り付け可能な高透明遮熱グレードが拡大
トップのリンテックが80%以上のシェアを占める寡占資料
(図・表)自動車用ウィンドウフィルム市場規模推移(国内+輸出分)
(表)日本国内における自動車用ウィンドウフィルムシェア推移
4.自動車用合せガラス中間膜市場の動向
HUD、樹脂グレージングなど次世代自動車を見据えた開発進む
2018年初頭には積水化学・メキシコ、クラレ・蔚山で増設ラインが相次いで稼働
(表)PVB樹脂・フィルム 主要メーカー生産拠点一覧
中間膜市場規模は自動車生産台数の伸びをやや上回るペースで成長
遮音機能などを付与した機能膜は2017年には全体の30%を占める規模に
(表)自動車用合せガラス中間市場規模推移
(表)合せガラス中間膜 地域別販売量 重量ベース(2017年見込み)
(表)合せガラス中間膜 地域別販売量 面積ベース(2017年見込み)
(表)自動車用合せガラス中間膜メーカーシェア推移(重量ベース)
(表)自動車用合せガラス中間膜メーカーシェア推移(面積ベース)
(図)自動車用中間膜市場規模に占める機能膜の比率
運転の安全性向上を実現するHUDの普及に伴い楔形中間膜が急成長
(図)HUDの方式
(図)一般的なWS方式HUDの構造
(表)HUD出荷台数推移
(図)HUD用中間膜市場規模推移
(表)主なHUD搭載車車種
ベンチャーメーカーでフロント窓に樹脂グレージングが採用される
自動車窓の樹脂化にいかに対応するかが中長期的な課題に
第4章 その他フィルム市場の動向
1.MLCCリリースフィルム
スマートフォン、EV車向けを中心に市場拡大の勢いは衰えず
原反需給が逼迫の中、最大手東レの増設ラインが2018年9月より稼働開始
(図・表)MLCC用リリースフィルム 市場規模推移
(図・表)MLCC用リリースフィルム原反(PETフィルム)市場規模推移
(表)MLCC用リリースフィルム原反(PETフィルム) メーカー別販売量推移
超平滑、超クリーン等品質要求が厳しくなる一方で価格は上がらず、
メーカー収益を圧迫
品質、収益を原反に左右されない高い塗工技術で差別化を
(表)MLCC用リリースフィルム価格動向
(表)MLCC用リリースフィルム メーカー別販売量推移
(表)セラミックコンデンサーメーカーにおける
リリースフィルムメーカーシェア(2018年)
(表)主要リリースフィルムメーカー各社の生産体制
2.セルロースナノファイバーフィルム市場の動向
正極材バインダー、セパレーターなどLiB用途向けへの提案も進展
CNFフィルム基材にAgNWで回路形成した折り曲げ可能な生分解デバイスも登場
(図・表)日本国内におけるCNFキャパ推移
(表)国内CNF市場規模予測
※本レポートは弊社が発刊した以下のレポートの内容を抜粋・再編集したものです。
・2017-2018年版自動車用フィルム・シート市場の展望と戦略(2017年12月27日発刊)
・2018年版量子ドットディスプレイ部材市場の現状と将来展望(2018年3月16日発刊)
・2018年版フレキシブルディスプレイ材料市場の展望と戦略(2018年3月30日発刊)
・2018年版車載ディスプレイ部材関連市場の展望と戦略(2018年6月28日発刊)
・新版高機能フィルム市場の展望と戦略2018(2018年8月30日発刊)
このレポートの関連情報やさらに詳しい情報についての調査を検討したい
矢野経済研究所では、
個別のクライアント様からの調査も承っております
マーケティングや経営課題の抽出、リサーチの企画設計・実施、調査結果に基づく具体的な戦略立案・実行支援に至るまで、課題解決に向けた全ての段階において、クライアント企業をトータルでサポート致します。