2020年版 オーダーメイド医療に関する市場動向調査
同じ疾患には同じ医療を施す従来型の医療に対し、個々の患者の遺伝的な違いなどを考慮に入れ、最適な治療計画を実施する「オーダーメイド医療(個別化医療)」が注目を集めています。ヒトゲノム計画によるDNA配列の解読や、個々人で異なる一塩基多型(SNP)の特定、次世代シーケンサーなどによる大量の情報を瞬時に取得できる技術の発達によって、遺伝子レベルでの個人差が特定することで、個人に最適な治療法の選択、疾患の早期発見、重症化の回避などが期待されています。2019年には「がん遺伝子パネル検査」が保険収載され、今後のゲノム医療の本格化が予想されます。
このような状況の下、今後需要の高まる「オーダーメイド医療」に焦点をあて、市場の最新の注目動向をはじめ、全体、用途別分類それぞれの市場規模とメーカーシェア、ユーザーニーズへの対応などについて調査・分析を行います。さらに、参入企業の事業展開、今後の方向性などについて総合的、多角的に捉え、2023年の市場を展望。マーケットの可能性を提示します。
※紙媒体で資料をご利用される場合は、書籍版とのセット購入をご検討ください。書籍版が無い【PDF商品のみ】取り扱いの調査資料もございますので、何卒ご了承ください。
調査資料詳細データ
調査対象分野:
Ⅰ.分子標的薬市場
Ⅱ.オーダーメイド医療関連診断薬市場
Ⅲ.DNA チップ市場
Ⅳ.オーダーメイド医療関連検査(受託臨床検査)市場
Ⅴ.次世代DNA シーケンサ市場
調査方法:直接面接調査及び間接調査
調査期間:2020年4月~2020年6月
オーダーメイド医療関連市場に関する調査を実施(2020年)
2019年の国内オーダメイド医療関連市場規模は8,789億6,000万円と推計
~市場は分子標的薬の広がりを背景に伸張傾向、ゲノム医療が本格化~
- オーダーメイド医療に関する5つの市場を分析
- 各セグメントの市場規模、マーケットシェアを調査
- 研究開発、営業・マーケティングの動向を分析
- 2023年までの市場規模を予測
- 前回版との違い
新規分子標的薬、コンパニオン診断薬の上市
がん遺伝子パネル検査の動向
新型コロナウイルスに伴う市場への影響
A 総論
B 市場分析編
C 参入企業動向編
調査結果のポイント
A 総論
1.オーダーメイド医療市場の現状と課題
(1)市場の現状と注目動向
①オーダーメイド医療の概要
②オーダーメイド医療に関する近年の動向
③オーダーメイド医療のメリットとデメリット
(2)市場の課題
①技術的課題
②コスト面の課題
③倫理上の課題
2.参入企業と製品動向
(1)参入企業動向
(2)主要製品動向
3.オーダーメイド医療市場の市場規模
(1)市場規模(2017年~2019年)
(2)主要参入企業動向
4.研究開発動向
①新規作用機序の医薬品開発、上市
②「クリニカルシーケンス」に向けた遺伝子検査機器の開発
③「リキッドバイオプシー」に関する研究開発活性化
5.オーダーメイド医療関連プロジェクトの動向
①産学連携全国がんゲノムスクリーニング事業(SCRUM-Japan)
②オーダーメイド医療の実現プログラム
6.関連規制動向
①個人遺伝情報保護
②副作用等報告制度
7.流通構造
8.オーダーメイド医療市場の今後の見通し
(1)市場規模予測(2020年~2023年)
(2)市場展望
①今後の発展予測
②オーダーメイド医療の将来ビジネス像
(3)オーダーメイド医療市場の将来展望
①分子標的薬
②オーダーメイド医療関連診断薬
③DNAチップ
④オーダーメイド医療関連検査(受託臨床検査)
⑤次世代DNAシーケンサ
B 市場分析編
Ⅰ.分子標的薬市場
1.分子標的薬市場の現状と課題
(1)市場の現状と注目動向
(2)市場の課題
①副作用の克服、作用機序の正確な解明
②人種による効果や副作用の違い
③併用療法への期待
④診断薬メーカーとの協力・提携
⑤バイオシミラーの上市、普及
2.参入企業と製品動向
(1)参入企業動向
(2)主要製品動向
3.分子標的薬市場の市場規模
(1)市場規模(2017年~2019年)
(2)薬剤別マーケットシェア(2019年)
4.研究開発動向
①治療薬と診断薬の同時開発
②免疫チェックポイント阻害薬の開発
③新規抗体技術による医薬品の開発
5.営業・マーケティング動向
6.流通構造
7.分子標的薬市場の今後の見通し
(1)市場規模予測(2020年~2023年)
(2)市場展望
Ⅱ.オーダーメイド医療関連診断薬市場
1.オーダーメイド医療関連診断薬市場の現状と課題
(1)市場の現状と注目動向
(2)市場の課題
①治療薬と診断薬の同時開発
②バイオマーカーラグ
③保険適用と適用拡大
④IVD、LDTに関連する保険償還制度の課題
⑤複数項目検査のコンパニオン診断薬
2.参入企業と製品動向
(1)参入企業動向
①コンパニオン診断薬
②NGSを用いた診断システム
③その他診断薬
(2)主要製品動向
3.オーダーメイド医療関連診断薬市場の市場規模
(1)市場規模(2017年~2019年)
(2)企業別マーケットシェア(2019年)
4.研究開発動向
①リキッドバイオプシーによるコンパニオン診断薬開発
②クリニカルシーケンスの実用化
5.営業・マーケティング動向
6.流通構造
7.オーダーメイド医療関連診断薬市場の今後の見通し
(1)市場規模予測(2020年~2023年)
(2)市場展望
Ⅲ.DNAチップ市場
1.DNAチップ市場の現状と課題
(1)市場の現状と注目動向
(2)市場の課題
①次世代DNAシーケンサの隆盛
②保険点数の壁「2,000点問題」
③次世代DNAシーケンサーの前後処理における需要向上
④DTC遺伝子検査領域の展開
⑤国際標準化に向けての取り組み
2.参入企業と製品動向
(1)参入企業動向
(2)主要製品動向
3.DNAチップ市場の市場規模
(1)市場規模(2017年~2019年)
(2)企業別マーケットシェア(2019年)
4.研究開発動向
①次世代マイクロアレイの展開
②再生医療研究分野におけるDNAチップ活用
③miRNAを用いた癌、認知症等マルチ診断法の開発、製品化
④ゲノム解析サービスへの利用
5.営業・マーケティング動向
6.流通構造
7.DNAチップ市場の今後の見通し
(1)市場規模予測(2020年~2023年)
(2)市場展望
Ⅳ.オーダーメイド医療関連検査(受託臨床検査)市場
1.オーダーメイド医療関連検査市場の現状と課題
(1)市場の現状と注目動向
(2)市場の課題
①体外診断薬とLDT(Laboratory Developed Test)の取り扱い
②病気の予見、早期発見市場の拡大
③NGSを利用した「クリニカルシーケンス」実施に向けた動き
2.参入企業と製品動向
(1)参入企業動向
(2)主要製品動向
3.オーダーメイド医療関連検査市場の市場規模
(1)市場規模(2017年~2019年)
(2)企業別マーケットシェア(2019年)
4.研究開発動向
①国内ラボを利用した乳がん術後再発リスク判定遺伝子検査の開発、上市
②リキッドバイオプシーを利用した受託検査
5.営業・マーケティング動向
6.流通構造
7.オーダーメイド医療関連検査市場の今後の見通し
(1)市場規模予測(2020年~2023年)
(2)市場展望
Ⅴ.次世代DNAシーケンサ市場
1.次世代DNAシーケンサ市場の現状と課題
(1)市場の現状と注目動向
(2)市場の課題
①機器・試薬のコスト削減
②発現データを解析する技術開発
③高度なデータ解析、管理に関する人材育成
④「クリニカルシーケンス」としてのNGS利用
2.参入企業と製品動向
(1)参入企業動向
(2)主要製品動向
3.次世代DNAシーケンサ市場の市場規模
(1)市場規模(2017年~2019年)
(2)企業別マーケットシェア(2019年)
4.研究開発動向
①次世代DNAシーケンサの医療機器化
②超小型DNAシーケンサの可能性
5.営業・マーケティング動向
6.流通構造
7.次世代DNAシーケンサ市場の今後の見通し
(1)市場規模予測(2020年~2023年)
(2)市場展望
C 参入企業動向編
【臨床検査薬・機器メーカー】
アボットジャパン
医学生物学研究所
キアゲン
シスメックス
ロシュ・ダイアグノスティックス
【DNAチップ等バイオ研究用試薬・機器関連企業】
DNAチップ研究所
【臨床検査センター】
エスアールエル
LSIメディエンス
ビー・エム・エル
ファルコバイオシステムズ
【次世代DNAシーケンサーメーカー】
イルミナ
サーモフィッシャーサイエンティフィック
図表目次
図表1 オーダーメイド医療の実行プロセス
図表2 オーダーメイド医療のメリットとデメリット
図表3 遺伝子関連の先進医療技術一覧
図表4 市場規模、オーダーメイド医療市場、2017~2019年
図表5 市場規模予測、オーダーメイド医療市場、2020~2023年
図表6 オーダーメイド医療の発展予測
図表7 オーダーメイド医療による事業機会の増加 概念図
図表8 オーダーメイド医療参入業界の相関図
図表9 医療提携体制の将来像-概念図
図表10 分子標的薬のドライバー遺伝子の承認状況
図表11 日本で承認済みの分子標的薬一覧
図表12 がん領域における分子標的薬の主なバイオシミラーの承認、開発状況
図表13 市場規模、分子標的薬市場、2017~2019年
図表14 薬剤別マーケットシェア、分子標的薬市場、2019年
図表15 日本で承認されている免疫チェックポイント阻害薬
図表16 市場規模予測、分子標的薬市場、2020~2023年
図表17 体外診断薬市場の成長推移
図表18 単一遺伝子検査とマルチプレックス検査の比較
図表19 国内で使用されている主なコンパニオン診断薬一覧
図表20 国内のNGSを用いた診断システムの比較
図表21 NGSを用いたマルチプレックスコンパニオン診断 一覧
図表22 その他オーダーメイド医療に関連する主な診断薬
図表23 市場規模、オーダーメイド医療関連診断薬市場、2017~2019年
図表24 企業別マーケットシェア、オーダーメイド医療関連診断薬市場、2019年
図表25 市場規模予測、オーダーメイド医療関連診断薬市場、2020~2023年
図表26 市場規模、DNAチップ市場、2017~2019年
図表27 企業別マーケットシェア、DNAチップ市場、2019年
図表28 市場規模予測、DNAチップ市場、2020~2023年
図表29 市場規模、オーダーメイド医療関連検査市場、2017~2019年
図表30 企業別マーケットシェア、オーダーメイド医療関連検査市場、2019年
図表31 市場規模予測、オーダーメイド医療関連検査市場、2020~2023年
図表32 市場規模、次世代DNAシーケンサ市場、2017~2019年
図表33 企業別マーケットシェア、次世代DNAシーケンサ市場、2019年
図表34 市場規模予測、次世代DNAシーケンサ市場、2020~2023年
【凡例】
(1)特段の断りのない限り、本書における市場規模および市場規模を構成する売上高(販売高)は企業出荷(売上)ベース、分子標的薬に関しては薬価ベースである。
(2)市場規模を構成する製品、サービスの売上高、販売量等は、弊社推計数値である。
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矢野経済研究所では、
個別のクライアント様からの調査も承っております
マーケティングや経営課題の抽出、リサーチの企画設計・実施、調査結果に基づく具体的な戦略立案・実行支援に至るまで、課題解決に向けた全ての段階において、クライアント企業をトータルでサポート致します。