2020年版 太陽光発電所設備運用・セカンダリー市場の現状と将来展望
2020年代の国内の太陽光発電市場は、FIT制度の見直しなどにより、2010年代とは異なる様相を呈する可能性が考えられる。
本調査資料では、O&Mサービス市場、セカンダリー市場、太陽光パネルリユース・リサイクル市場、太陽光発電設備評価・診断サービス市場の各市場と有力事業者の動向について、現状と将来展望の調査・分析を行った。なお、有力事業者へのヒアリング調査をベースに、新型コロナウイルス禍の影響についても調査・分析を試みた。
※紙媒体で資料をご利用される場合は、書籍版とのセット購入をご検討ください。書籍版が無い【PDF商品のみ】取り扱いの調査資料もございますので、何卒ご了承ください。
調査資料詳細データ
調査目的:本調査資料は、国内の太陽光発電所の運営・メンテナンスやセカンダリー市場(稼働中の太陽光発電所取引)、太陽光パネルリユース・リサイクル、設備診断・評価などに関連するサービスや技術の市場動向について調査を実施した。調査結果を基に、主要なサービスや技術の市場動向、代表的な参入プレイヤーの事業内容、先進的な太陽光発電設備の活用事例などについて分析を行った。
調査対象先:太陽光発電所の運営・メンテナンスや取引、太陽光パネルのリユース・リサイクルなどに関連するサービスや技術を持つ企業及び先進的な太陽光発電設備の活用事例を有する企業・公共機関など
調査方法:直接面接取材および電話取材等による調査結果をもとに、弊社独自の手法と責任により分析を行った。また、掲載している数値等はヒアリング内容等を基に全て弊社が推定したものである。
調査期間:2020年4月~2020年7月
太陽光発電所セカンダリー市場に関する調査を実施(2020年)
2020年度の太陽光発電所セカンダリー市場規模は970MWの見込
~稼働中の太陽光発電所の取得を検討する発電事業者や投資家などが増加、買い手側の需要を押し上げる要因へ~
- Operation & Maintenanceサービス市場(O&Mサービス)
・第三者委託型のO&Mサービスの市場規模は20GW台に到達
・サービス提供実績が2GWを超える大手事業者が登場
・サービスメニューの選択肢が増える低圧向けO&Mサービス
・空撮による発熱異常の検知など点検業務の効率化に貢献するドローン - 太陽光発電所セカンダリー市場
・セカンダリー市場は2021年度に市場規模が1.2GWを超える見込み
・売り手市場の様相が強まり取引価格は高止まりの状況が続く
・新型コロナウイルス禍で収益の安定した投資先として太陽光発電所への注目度が高まる - 太陽光パネルリユース・リサイクル市場
・被災パネルの大量発生を受けて適正処理に対するニーズが増加
・海外からの引き合いが目立つリユース品
・回収ガラスの用途開発がリサイクル市場拡大のカギ - 太陽光発電設備評価・診断サービス
・セカンダリー市場の取引におけるリスク低減の観点から重要性が高まる第三者評価
・使用済み太陽光パネルの適正処理を念頭に太陽光パネル含有物質の測定・分析サービスが始まる - 前回版との違い
・「セカンダリー市場の取得金額ベースの市場規模」「太陽光パネルリサイクル装置の市場規模(出荷台数・金額ベース)」「太陽光発電設備評価・診断サービスの市場規模(件数ベース)」を算出
・「新型コロナウイルス禍の影響」に関する有力事業者の意見を掲載
第1章:太陽光発電所設備運用・セカンダリー市場総論
第2章:太陽光発電市場の概況
第3章:O&Mサービス市場の動向
第4章:太陽光発電所セカンダリー市場の動向
第5章:太陽光パネルリユース・リサイクル市場の動向
第6章:太陽光発電設備評価・診断サービス市場の動向
第7章:太陽光発電所設備運用・セカンダリー市場の将来展望
第8章:有力事業者の取り組みと戦略分析
調査結果のポイント
第1章:太陽光発電所設備運用・セカンダリー市場総論
1.総論
(1)太陽光発電市場
(2)O&Mサービス市場
(3)太陽光発電所セカンダリー市場
(4)太陽光パネルリユース・リサイクル市場
2.新型コロナウイルス禍の影響
(1)新型コロナウイルス禍の影響と事業者のコメント
(表)新型コロナウイルス禍の影響と対応策(1)
(表)新型コロナウイルス禍の影響と対応策(2)
(2)新型コロナウイルス禍による市場への影響の分析と展望
第2章:太陽光発電市場の概況
1.日本国内の主な動向
(1)太陽光発電の導入量
(2)FIP(Feed in Premium)制度
2.民間事業者の主な動向
(1)自家消費型太陽光発電/PPA
(表)自家消費型太陽光発電の主な特徴
(2)RE100
(表)RE100加盟企業一覧
(3)RE Action
(表)再エネ宣言RE Action関係団体
(4)ESG投資
①概要
②事業者の取り組み例(株式会社福岡銀行)
(5)旧一般電気事業者
①概要
(表)主な旧一般電気事業者におけるエネルギー事業の低炭素化の方向性
②事業者の取り組み例(九電みらいエナジー株式会社)
第3章:O&Mサービス市場の動向
1.市場概要
(1)市場概況
(2)O&Mサービスの内容
(表)O&Mサービスにおける主な業務内容
2.市場規模
(図表)O&Mサービス市場規模推移(出力ベース。2017年度実績~2021年度予測)
(表)低圧向けO&Mサービスの主なメニュー
(表)主なO&Mサービス事業者の2019年度実績
第4章:太陽光発電所セカンダリー市場の動向
1.市場概要
(1)市場概況
(表)稼働中の太陽光発電所の主な売却理由
(表)稼働中の太陽光発電所を取得する主な理由
(表)セカンダリー市場における主なプレイヤー
(2)稼働済みの太陽光発電所の取得に関する確認事項
(表)買い手側の確認事項の例
(表)体系的な基準の作成が難しい例
(3)セカンダリー市場における主な動き
(表)日本国内におけるセカンダリー市場に関連する主な動き(2012年~2020年)
2.市場規模
(図表)セカンダリー市場市場規模推移
(出力ベース及び金額ベース。2017年度実績~2021年度予測)
第5章:太陽光パネルリユース・リサイクル市場の動向
1.市場概要
(1)市場概況
(表)太陽光パネルのリサイクルに対応している主な産業廃棄物中間処理事業者
(2)使用済み太陽光パネルのリユース・リサイクルの流れ
(表)太陽光パネルの排出後の流れ
(表)太陽光パネルから回収される主な物質
(図表)太陽光パネルのリユース・リサイクルの主なフロー
2.市場規模
(1)太陽光パネルリユース・リサイクルの市場規模
(図表)太陽光パネルリユース・リサイクル枚数推移
(2017年度実績~2021年度予測)
(2)太陽光パネルのリサイクル装置の市場規模
(図表)太陽光パネルリサイクル装置の台数・金額の推移
(出荷台数・金額ベース。2017年度実績~2021年度予測)
第6章:太陽光発電設備評価・診断サービス市場の動向
1.市場概要
2.市場規模
(図表)太陽光発電設備評価・診断サービス市場規模推移
(件数ベース。2017年度実績~2021年度予測)
第7章:太陽光発電所設備運用・セカンダリー市場の将来展望
1.太陽光発電市場の将来展望
(1)太陽光発電市場全体
(図表)日本の太陽光発電の累積導入推移量
(出力ベース。2017年度実績~2022年度予測)
(2)事業者の取り組みの例
①シン・エナジー株式会社
②仙台市
③一般社団法人新エネルギーO&M協議会
2.O&Mサービス市場の将来展望
(図表)O&Mサービス市場規模推移
(出力ベース。2021年度予測~2024年度予測)
3.太陽光発電所セカンダリー市場の将来展望
(図表)セカンダリー市場市場規模推移
(出力ベース及び金額ベース。2021年度予測~2024年度予測)
4.太陽光パネルリユース・リサイクル市場の将来展望
(図表)太陽光パネルリユース・リサイクル枚数推移
(2021年度予測~2024年度予測)
(図表)太陽光パネルリサイクル装置の台数・金額の推移
(出荷台数・金額ベース。2021年度予測~2024年度予測)
5.太陽光発電設備評価・診断サービス市場の将来展望
(図表)太陽光発電設備評価・診断サービス市場規模推移
(件数ベース。2021年度実績~2024年度予測)
6.太陽光発電所設備運用・セカンダリー市場におけるDX化の動向と展望
(表)主なAI活用の取り組み
第8章:有力事業者の取り組みと戦略分析
1.関西電力株式会社
2030年代の再生可能エネルギー設備容量目標の達成に向けて
種類を問わず電源開発を推進
2.東急不動産株式会社
再生可能エネルギー事業のブランド「ReENE(リエネ)」を立ち上げ
全国50カ所1,041MWの開発を目指す
3.株式会社ガスパル
大東建託グループの新コア事業であるエネルギー事業を担い
総合エネルギー企業として持続的な成長を目指す
4.シャープエネルギーソリューション株式会社
エネルギーソリューション事業の拡大に向けて
国内の自家消費市場と海外市場の開拓を加速
5.株式会社Looop
多角的な事業展開とサービス提供体制の充実により
エネルギーインフラとしての太陽光発電の普及に貢献
6.株式会社スマートエナジー
高い技術力とコスト競争力を両立したO&Mサービスを展開し
全国で2GWを超える受注を獲得
7.株式会社エネテク
豊富な遠隔監視データと現場対応経験に裏付けられた
高品質なO&Mサービスを目指す
8.株式会社ウエストO&M
国内外の企業と連携してO&Mサービスのシステム化と
新商品の開発を推進
9.juwi自然電力オペレーション株式会社
多様な発電事業者と発電所の立地に対応したO&Mサービスを用意
自然電力グループ内外の案件を受注
10.オムロン フィールドエンジニアリング株式会社
創エネからオペレーション&メンテナンス、蓄エネ、省エネまでを
カバーするエンジニアリングをワンストップで提供
11.富士古河E&C株式会社
25年にわたる太陽光発電事業の実績と知見を活かして
あらゆる導入目的の太陽光発電所のEPCに対応
12.東京電設サービス株式会社
電気設備を熟知するO&Mサービス事業者として
専門性が要求される特別高圧の保守管理業務に対応
13.株式会社横浜環境デザイン
EPC案件において屋根置き型や自家消費型の提案を強化
太陽光発電事業の拡大のために自立的な組織運営を図る
14.エナジー・ソリューションズ株式会社
独自のITノウハウを太陽光発電事業の課題解決に活用
低圧向けO&MサービスやEMSサービスの拡販に注力
15.株式会社日本ベネックス
屋根置き型太陽光発電所の開発とともに
FIT制度に依存しない再生可能エネルギーの活用を推進
16.NECネッツエスアイ株式会社
エネルギー分野のDX化を視野に入れて
AIやEMSを活用した事業モデルの構築を進める
17.株式会社トーエネック
屋外でのEL測定技術を用いた精密点検サービスにより
太陽光発電所の安定稼働と健全性の確保に貢献
18.テラドローン株式会社
ドローンによる上空からの測量技術を活かして
複雑な地形の太陽光発電所のEPC業務などを支援
19.ヒラソル・エナジー株式会社
IoTやAIの最先端技術を太陽光発電事業に適用し
発電設備の長期安定稼働とパフォーマンスの最大化を目指す
20.株式会社グッドフェローズ
再生可能エネルギーのサービスメニューの充実と拡販に向けて
Webプラットフォームのネットワークとデータをフル活用
21.株式会社バイタルフォース
部材販売、O&Mサービス、太陽光発電所の取引仲介の連動による
相乗効果の創出を図る
22.株式会社恒電社
地域の中小企業の「カスタマーサクセス」に貢献する
エネルギーマネジメントソリューションを展開
23.株式会社エンブルー
太陽光発電事業で培った経験と国内市場の課題を踏まえた
付加価値のあるビジネスモデルの開発を見据える
24.株式会社コアフィールズ
地域密着型の太陽光発電事業を推進し
グループ全体で40MWを超える発電能力の確保を目指す
25.株式会社エヌ・ピー・シー
太陽光パネルの点検・メンテナンスと適正処理のノウハウで
太陽光発電所が直面する課題の解決に貢献
26.ネクストエナジー・アンド・リソース株式会社
使用済み太陽光パネルのリユースに先行して取り組み
トレーサビリティを強みとする事業を展開
27.東芝環境ソリューション株式会社
将来の廃太陽光パネルの大量排出を見越して
東芝グループの総合力を活かした一貫処理体制の構築を図る
28.株式会社環境保全サービス
太陽光パネルのガラスリサイクルの促進に向けて
外部パートナーとの連携により新規用途の開発に注力
29.株式会社チヨダマシナリー
省スペース・低コスト・容易なメンテナンスにこだわった製品開発で
太陽光パネルリサイクル装置市場に新規参入
30.三井化学株式会社
特別高圧や稼働済み太陽光発電所の診断需要の取り込みと並行して
中長期的な事業拡大を見据えて海外展開の布石を打つ
31.PwCサステナビリティ合同会社
PwC Japanグループの環境・サステナビリティ分野担当として
客観的かつ中立的に太陽光発電所の資産価値を評価
32.特定非営利活動法人日本動産鑑定
安定的かつ客観的な事業運営が可能な組織形態を構築し
公平な太陽光発電事業の事業性評価を実施
関連セミナー
2020年9月8日 開催セミナー『PVビジネスの現在地とアフターFIT・アフターコロナを見据えた新たな潮流』のアーカイブを視聴できます。(有料)
このレポートの関連情報やさらに詳しい情報についての調査を検討したい
矢野経済研究所では、
個別のクライアント様からの調査も承っております
マーケティングや経営課題の抽出、リサーチの企画設計・実施、調査結果に基づく具体的な戦略立案・実行支援に至るまで、課題解決に向けた全ての段階において、クライアント企業をトータルでサポート致します。