調査結果のポイント(プラスチック軽量容器)
調査結果のポイント(プラスチックシート)
第1章 プラスチック軽量容器市場の展望
消費者に節約志向が根強く残り、プラ容器市場は足踏み状態が続く
バイオプラ製品の多様化が進むも、原料コストの高止まりで需要は伸び悩む
(表)主要プラスチック軽量容器メーカーにおける環境配慮型製品の開発状況
新素材・新製品開発はサプライチェーン連携・産学官連携で挑む
(図・表)主要素材別プラスチック軽量容器 市場規模推移
第2章 プラスチック軽量容器の市場動向
〔1〕PSP容器市場の展望
消費者の節約志向が強まり小売店での買い上げ点数が伸び悩み
PSP容器市場はマイナス成長が続く
(表)PSP容器 市場規模推移
(図・表)PSP容器メーカー原反使用状況からみたシェア推移
環境への配慮と原料価格高騰に対応する低発泡PSP容器が市場に投入される
テイクアウト・デリバリー向けは特需が沈静化、納豆・カップ麺容器も伸び悩む
〔2〕 PP系軽量容器市場の展望
(1) PPF容器、低発泡PS/PP容器
プラスチック使用量削減につながる発泡品へのシフトが進み
2023年のPPF容器市場は減少幅が拡大
(表)PPF容器 市場規模推移
冷凍食品容器の需要は2024年に本格的に立ち上がる見通し
(表)主要メーカー PP系バイオマスプラスチック容器
(図・表)PPF容器 メーカー別出荷量推移
(2) 発泡PP容器
紙化の動きが強まり、発泡PP容器市場はマイナス成長が続く
(表)発泡PP容器 市場規模推移
(図・表)発泡PP容器 メーカー別出荷量推移
(3) 透明PP容器
テイクアウト向けの中皿需要は一巡するも、紙容器の蓋材が市場を牽引
(表)透明PP容器 市場規模推移
(図・表)透明PP容器 メーカー別出荷量推移
〔3〕 PET系軽量容器市場の展望
2023年は猛暑の恩恵を受け夏商材向けの需要が堅調も
トップシール化が市場の長期停滞要因になる
(表)PET系容器 市場規模推移
再生PET原料の安定調達に向けたボトルto容器の水平リサイクルが拡大
(図・表)PET系容器 メーカー別出荷量推移
冷凍自動販売機向けのエコOPET容器は安定した需要を取り込む
〔4〕 PS系軽量容器市場の展望
(1) OPS容器
一般フードの需要に底打ち感が生じるも
温総菜のトップシール化・軟包装化により市場の縮小が続く
(表)OPS容器 市場規模推移
リスパックがバイオ化、デンカポリマーは薄肉軽量化で先行
(図・表)OPS容器 メーカー別出荷量推移
(2) PS系ソリッド容器(真空・圧空)
HI容器から低発泡PSP容器への切り替えが本格化し
2024年は市場の減少スピード加速へ
(表)PS系ソリッド容器 市場規模推移
(表)主要メーカー PS系バイオマスプラスチック容器
嵌合性を高めた容器が市場に普及し、メーカー各社は次の開発テーマを模索する
(図・表)PS系ソリッド容器 メーカー別出荷量推移
第3章:プラスチック軽量容器メーカーの戦略
株式会社エフピコ
CO2削減・プラスチック使用量削減を目指し
新素材と機能性容器の開発を加速させる
2024年3月期はエコ製品や発泡容器の数量増、資源高の一服で増収増益を計画
2023年3月に関西工場・関西ハブセンターが本格稼働
HIPS容器比約60%の軽量化を実現した低発泡PSP容器の開発に成功
大型寿司容器「祝賀桶」「氷河桶」を製品化し、プラ使用量削減のニーズに対応
CO2排出量削減効果が評価されエコPET容器、エコOPET容器は堅調推移
耐寒PPi-タルク容器のラインアップを拡充し、幅広い冷食メニューに対応
スーパーとの協業による水平リサイクルの取り組みが拡大
シーピー化成株式会社
バイオ、発泡をキーワードに
環境対応配慮型素材・容器の開発を加速させる
2023年9月に首都圏工場の建設に着手
環境配慮型容器の増産体制を整え2024年11月稼働へ
省資源化に貢献するSF、耐熱PSP素材の容器の拡販を推し進める
CP Bio®シリーズは「CBF」「CBFN」が需要を牽引
BS素材では「CZラプレ」が好調を維持
2023年に蓋材にバイオPETを用いた冷惣菜容器「CBFデリ」を発売
環境省の研究開発プロジェクトに参画し、循環型ごみ処理システムの社会実装に取り組む
リスパック株式会社
グリーンマイルストーンを着実に達成させ
サスティナブル社会実現への貢献を果たす
新経営計画「リスグループのミライ」が始動
2028年度にグループ売上高1,500億円の達成を目指す
バイオマスプラ容器の技術・ノウハウを集結させた関西工場が2024年春に稼働開始
バイオマスプラ容器のアイテム数は4,300を突破
2024年春にはグリーン化率50%を達成する見通し
冷麺やカットフルーツ向け堅調も、トップシール包装の拡大でPET系容器は伸び悩む
2023年度末までに米飯・耐熱惣菜の本体をオールバイオPPF化へ切り替え
テイクアウト向けの発泡PP容器は需要に一服感が生じる
スーパーにおけるホットメニューの拡大を受け、耐熱PSP容器の好調が続く
中央化学株式会社
バイオマスプラから再生プラ、紙までを対象とした
全方位型の環境配慮型素材・製品の開発に取り組む
センコーGHDとの連携を強化し、物流の品質向上・コスト削減を推し進める
バイオマスプラ容器は順調に実績を積み上げる
耐寒CT「フロズ」、耐寒PP「冷パック」の上市により冷食分野への展開を強化
PP系では主力のCT製容器が安定推移
SPPは紙容器蓋材としての需要が引き続き堅調
PSP容器は伸び悩むも、耐熱PSP容器は一般市場を中心に販売が好調
2023年10月に紙製寿司容器「SKS」の国内販売をスタート
温室効果ガス排出量削減に向けた取り組みを継続的に推し進める
3つのリサイクルを持続的に推進
デンカポリマー株式会社
環境対応強化に向け容器の軽量化、バイオマスプラ容器の開発・拡充を加速
デンカグループのPSケミカルリサイクルが稼働開始
PPF系バイオ素材「エネピス」の開発に成功
2023年10月に第一弾となる楕円プレート容器「セレーノ」を上市
一般フードの需要が回復基調
嵌合フードでは「OPB」「OPライトR」が堅調推移
PSP容器は外食需要の取り込みにより前年実績を維持
アテナ工業株式会社
プラスチック/紙複合容器で蓄積した技術力を活かし
環境配慮型容器の開発を強化
2023年8月に紙カップ容器「カルティカップ」を市場に投入
A-PET容器ではバージン品から再生品への切り替えが進む
第4章:プラスチックシートの市場動向
〔1〕 PSPシート市場
コロナ禍を経て市場に停滞感が強まるも
主要メーカーは環境対応製品の相次ぐ上市で反転攻勢へ
(表)PSPシート 市場規模推移
内食回帰の動きが一巡しトレー反の需要が縮小傾向
紙の存在感が増すラミ丼は回復の兆しが見られず
(図)PSPシート 種類別出荷指数推移(2016~2023年,2015年=100)
(表)PSPシート メーカー別種類別出荷量及びシェア(2023年)
(図・表)PSPシート メーカー別出荷量推移
〔2〕 A-PETシート市場
食品分野はトップシール包装の広がりで一進一退の動き
非食品分野は紙化の影響を受けマイナス成長が続く
(表)A-PETシート 需要分野別市場規模推移
(図)PETボトル 落札単価推移(有償分、円/kg)
(表)原料価格推移
(図)A-PETシート バージン・再生別 市場規模推移
バイオPETシートはバイオマス度を抑えたグレードへの引き合いが増加傾向
(図・表)A-PETシート メーカー別出荷量推移
〔3〕 BOPS(二軸延伸ポリスチレンシート)市場
BOPSの需要を下支えしてきた蓋材向けが低迷
透明PPへのシフトも響き2023年の市場規模は大幅減へ
(表)BOPS 市場規模推移
(図)BOPS市場 用途別構成(2023年、重量)
(表)BOPS主要メーカー 生産体制
2023年にBOPSのバイオマス化が進展
マスバランス方式の環境対応製品の検討も始まる
(表)BOPS 主要メーカーの機能性・環境対応製品
(図・表)BOPS メーカー別出荷量推移
第5章:プラスチックシートメーカーの戦略
積水化成品工業株式会社
発泡・重合の保有技術を活かした新素材の開発を強化
持続可能社会への貢献と持続的な企業価値向上の実現に向けた
新中期経営計画「Spiral-up 2024」を推進
生鮮食品トレー、カップ麺容器向けなどが伸び悩むも
新素材「エスレンシート PZシリーズ」でテコ入れを図る
サステナブル・スタープロダクトの創出・拡大を推進
株式会社JSP
グループ連携を強化し、環境対応型製品の開発を加速させる
2023年3月期の生活資材製品は販売増と価格改定により増収で着地
2023年12月にバイオマス割当PSを原料に用いた耐熱反の供給をスタート
RP東プラ株式会社
SDGsを実現する環境貢献型プラスチック加工メーカーとして進化を図る
環境対応への投資に向けアライアンス・事業譲受を活発化
食品分野向けではCO2削減に貢献するバイオPETシートの販売が堅調
ウツミリサイクルシステムズ株式会社
B to B、トレイtoトレイなどの水平リサイクルは2024年以降の本格化に期待
相次ぐ新規設備稼動による生産・販売量拡大で2023年5月期の売上高は前年比2桁成長
B to Bリサイクルでは国内外の食品衛生関連認証を取得した高い安全性・品質を強みに
自治体回収ボトルだけでなく、自販機横など事業系ルートの活用を推進
中本パックス株式会社
環境負荷低減に貢献する製品開発を推し進める
2023年4月、M&Aにより食品容器の生産能力を従来比1.5倍に増強
脱プラの逆風を受け、独自開発の「NAK-A-PET」「NC-PET」は伸び悩む
サンディック株式会社
マスバランス・アプローチによる環境対応製品の開発を強化
2023年10月に滋賀工場でISCC PLUS認証を取得
消費者の買い控えや他素材との競合を背景に
サンディックシート®の需要は伸び悩む
三菱ケミカル株式会社
サステナビリティに寄与する製品のラインアップ拡充を図る
2023年8月にサントクリア®などを対象としたISCC PLUS認証を新たに取得
リサイクル性向上、バイオマス化など環境配慮型のOPS®シートを相次ぎ上市
デンカ株式会社
Reduce、Recycle、Bioplasticsをキーワードに
サーキュラーエコノミーの実現を目指す
外部環境の悪化が逆風となるも、BOPS事業はスペシャリティ化が進む
2023年に耐熱性・耐油性に優れた「デュアルライト」の採用が本格化