調査結果のポイント
第1章 高機能フィルム市場の展望
プロダクトアウトでの種蒔きと企業の垣根を超えた提携・連携で
次の事業の柱となり得る新芽の育成を!
用途・市場から技術・製品への焦点シフトが小規模でも、尖った製品開発につながる
Film to FilmリサイクルはPETフィルムの新たな競争力になり得る
フィルムメーカー協働によるトレーサビリティの実現が課題に
「競合」から「協働」へ、新たな顧客、用途開発に向けた
フィルムメーカー同士の連携を目指せ
第2章 PETフィルム市場の徹底分析
SKMWとKOLONが2024年10月にJV設立、韓国はPETフィルムメーカー2社体制に
日本勢が生産能力増強を進める一方で、韓国・台湾では工場閉鎖、ラインスクラップなど規模の縮小による稼働率アップと生産効率向上を図る
(表)PETフィルム主要メーカー 生産体制
(図・表)主要メーカーによる生産拠点地域別PETフィルム供給能力推移
2023年の市場は在庫調整からの回復遅れにより前年比99.6%と2年連続でのマイナス成長に2024年はJVに向けグレード整理を進めるKOLONの他は販売量を伸ばす
(表)工業用PETフィルム 市場規模推移(主要8社合計)
(表)主要メーカーによる工業用PETフィルム販売量及びシェア推移
光学部材はBLU部材からOLED、QD向けなど中厚肉のハイエンド領域向けへと切替わる
東洋紡が主力の「コスモシャイン®SRF」に加えFoldable端末向け耐屈曲フィルムを投入
(表)工業用PETフィルム 主要用途別需要量推移(主要8社合計)
(図・表)主要メーカーによる光学部材用PETフィルム市場規模推移
光学用副資材 保護フィルムはLGCの事業売却によるサプライチェーンの変化に注目
リリースフィルムは中国偏光板メーカーの躍進で現地に拠点を持つTAK、三菱がシェアアップ
(図・表)主要メーカーによる光学副資材用PETフィルム市場規模推移
HMOによる偏光板保護フィルム事業の買収は副資材ローカライズの端緒?
品質、安定供給、価格対応に加え環境対応がBuy Chinaへの対抗策となり得る
MLCCリリースフィルムは2023年、2024年見込みと2年連続で2ケタ成長
DFRはミドルエンドからハイエンド領域へのシフトが進展
(図・表)主要メーカーによるMLCC離型用PETフィルム市場規模推移
(図・表)主要メーカーによる粘着・離型用PETフィルム市場規模推移
(MLCCリリース+その他)
(図・表)主要メーカーによるDFR用PETフィルム市場規模推移
(図・表)主要メーカーによる電気・電子用PETフィルム市場規模推移
2025年には東洋紡、南亜のシリコーンコート新設備が量産開始予定
三菱ケミカルは国内加工品の新規用途開発に取り組む
(表)主要PETフィルムメーカーの加工体制
東レ株式会社
ナノ積層、ナノアロイ、重合・製膜など、独自の技術を活用した
高付加価値な最先端製品の投入で存在感示す
2年にわたる市場混乱も2024年には落ち着き、各拠点とも稼働率が回復
岐阜の設備改造、欧米の汎用品ライン停機など高付加価値化に向けた生産体制適正化を推進
2024年の販売量は前年までの市場混乱の反動で2ケタ成長見込むもピーク時の水準には至らず
光学部材用ではOLEDやFoldable端末などハイエンド領域向け高付加価値品に強み
MLCC離型は2024年から2025年にかけてのV字回復を見込む
DFRは小型・超ファインピッチなど付加価値の高い分野での需要を確保
PICASUS®はAR-HUDやEVのルーフ・ウィンドウなど次世代車向けの需要取込みに期待
IRカットグレードは層構成を改良し遮熱と透明性の両立を実現
ノンシリコーン離型フィルムセラピール®PJ、次世代半導体製造工程での採用始まる
PFASフリーの安全・環境適正とパッケージングプロセスの生産性向上を実現
東洋紡株式会社
超複屈折、超平滑、PENフィルムなど独自の最先端グレードから
ボリュームゾーンまで全方位のニーズに対応
宇都宮工場のインラインコート新規ラインは2025年に商業生産を開始
加工品だけでなくオフライン用原反・超平滑品の生産にも対応
2023年は「コスモシャイン SRF®」とMLCC離型フィルムが牽引しプラス成長を実現
2024年にはピーク時に近い水準まで回復する見通し
MLCC離型は2022年の大幅減少から復活、2024年以降は年間10%前後の成長率維持を見込む
超平滑からボリュームゾーンまでをカバー、使用済フィルムのリサイクルにも対応
合成紙はラベル需要減少の中、使用済台紙のリサイクルなど環境対応需要の取り込みを図る
PENフィルム「テオネックス®」は次世代自動車や再生可能エネルギー関連での需要に期待
三菱ケミカル株式会社
国内外の生産拠点で需要地のニーズに即した地産地消を推進
自社の技術力を活かした高付加価値分野での展開に強み
2023年のインドネシアに続き、2025年にはドイツ拠点で新規ラインの商業生産開始
ドイツ、北米ではサーキュラーエコノミーへの社会的要請に応えリサイクル対応設備を導入
2024年には2年続いた在庫調整の影響から完全に抜け出し再び成長基調へ
OLED部材、偏光板リリースフィルムなど光学分野の需要拡大続く
一般産業用の主力のDFRではハイエンド領域での実績拡大が課題に
MLCCリリースフィルムは日本及びインドネシアで日系コンバーター向け高平滑品を生産
山東工場の加工ラインでは高付加価値の新規開発品への注力を進める
TORAY ADVANCED MATERIALS KOREA Inc.(東レ尖端素材株式会社)
2023年から2024年にかけて原反、加工品とも販売量が正常な状態に復帰
付加価値とボリュームがバランスする領域で実績を拡大
亀尾工場の11ラインは稼働率が急回復、2024年には85%程度に達する見込み
工業用PETフィルム販売量、2023年は後半の需要失速で成長率は前年比106%に留まる
2024年は偏光板副資材やMLCCリリースフィルムの急成長で2ケタ成長の見込み
一般産業用の主力用途であるMLCCリリースフィルムは2年連続で大幅に伸長
その他の一般産業用途も2024年は全用途でプラス成長を見込む
加工品は偏光板離型、MLCCリリースフィルムとも2023年以降は順調に拡大
中国ローカル勢の攻勢も品質差から当面は実際の競争関係にはならないと予測
SK microworks Co., Ltd.
2024年10月のKOLONとのJVに向けてポートフォリオの見直しを推進
主力の偏光板関連やMLCC離型の他、太陽電池、メディカル関連に注力
水原の極薄グレード生産ラインはクローズの方向、鎮川は薄肉化によりキャパを縮小
韓国国内生産拠点では70~80%の稼働率が維持される見込み
PETフィルム販売量は市場が正常化した2024年以降は順調な拡大を見込む
光学用は偏光板関連用途が安定した成長を維持
一般産業用は主力のMLCC離型フィルムが2年連続の大幅縮小を経て2024年より復活
米国市場では太陽電池、X線フィルムなど新たな需要を獲得
crPET使用のPCR由来フィルムは工業用途での採用実績拡大が課題
Kolon Industries, Inc.
SKMWとのJV設立を予定、ミドルエンド領域での規模の効果に加え
高付加価値な新製品開発など、品質、コスト両面での競争力強化に期待
JV設立に備え生産体制の再編を実施。2022年末の金泉2ラインのスクラップに続き
亀尾工場の閉鎖で韓国国内の生産能力は56,000t/年に縮小も稼働率はフルに
工業用PETフィルムは2023年に前年比微減、2024年は製造ラインの整理で2ケタマイナスに
光学用は副資材向けが亀尾工場閉鎖の影響を受け販売量を落とす
一般産業用の主力であるMLCCリリースフィルムは2023年、2024年見込みと堅調に伸長
SKMWとのJV設立後も主力ユーザーへの供給は継続見込み
南亜塑膠股份有限公司(NAN YA PLASTICS CORPORATION)
「特需」と「反動」による需要の混乱から復活、2024年以降は
原反、加工品ともに安定した成長を見込む
2024年以降のPETフィルム販売量は包装用、工業用ともに順調な成長を見込む
光学用では偏光板プロテクトフィルムのサプライチェーン変動がプラスに働き成長
一般産業用は2024年から2025年にかけて、それまでの需要混乱の影響から回復
品質及び供給安定に対する信頼性をPETフィルム市場における強みと認識
樹林の加工品生産ラインは2025年上期に新規ライン2本が稼働開始
主力のMLCCリリースフィルムは台湾、中国のミドルエンド市場を押さえる
新科光電材料股份有限公司(SHINKONG MATERIALS TECHNOLOGY CO.,LTD.)
光学用、一般産業用ともにEV関連の需要が成長
rPETを製膜したフィルムでユーザーの環境対応に貢献
2023年11月に1ラインを閉鎖し3ライン50,400t/年体制を確立
主力の第3、第4ラインのフル活用化を急ぐ
2024年以降の販売量に占める工業用:包装用の比率はおおむね2:1に
光学用では車載ディスプレイ向けAR・AG・AFPの需要が拡大
一般産業用は主力の保護・粘着関連が中国ローカル勢の攻勢を受け縮小も
EVの普及でウィンドウフィルム向けが安定した需要を確保
PETボトルリサイクル樹脂由来のフィルムでディsプレイ部材としての認証を取得
第3章 注目される高機能フィルム市場の動向
1.ポリイミド(PI)フィルム
2022年、2024年、2025年と主要メーカーによる増設ラインが相次いで稼働
2025年の量産ベースでのPIフィルム生産能力は35ライン15,830t/年に
(表)PIフィルム主要メーカー各社の生産体制
特需の反動とユーザーの在庫整理により市場規模は2022年、2023年と2年連続で減少
2024年にV字回復し、以降は重量ベースで年間8%前後の成長率が見込まれる
(表)PIフィルム 主要アプリケーション別市場規模推移(重量ベース)
(表)PIフィルム 主要アプリケーション別市場規模推移(面積ベース)
ボリュームゾーンでの需要押さえるPIAM、2層FCCL向け「ピクシオ」を擁し
FPC中心の展開を進めるカネカの2社が3位以下を大きく引き離しシェアの大部分を確保
(表)主要PIフィルムメーカー 販売量推移(重量ベース)
(表)主要PIフィルムメーカー 販売量推移(面積ベース)
5G対応の低誘電MPIは通信インフラ整備の遅れで当初期待されたボリューム確保ならず
スマホの薄型化に伴う同軸ケーブルアンテナのFPC化進展で需要はようやく立ち上がりの兆し
(表)PIメーカー各社の低誘電グレード
EVの普及に伴い、バッテリー絶縁、モーター絶縁など電気電子周りでの需要拡大が期待される
2.半導体製造用テープ
BGテープ、DCテープ、DAFともに2024年の市場規模は2021年並みまで回復見込み
AI、ADASなど先端半導体需要拡大を睨んだ各社の設備投資が活発化
(表)半導体製造用テープ市場規模推移
(表)半導体製造用テープ主要メーカーの製品別販売量推移
(表)半導体用テープ 主要メーカーの生産体制
(表)半導体用テープの価格
(1)バックグラインドテープ
2024年の市場規模は前年までの不調の反動で2桁成長が期待される
(表)BGテープ タイプ別市場規模推移
(表)BGテープ メーカー別出荷量推移
薄肉ウエハ、高バンプウエハ、先ダイシング、耐熱など
多様化・高度化するニーズに応える製品投入による差別化が進展
(表)BGテープ メーカー別出荷量推移(UV硬化)
(表)BGテープ メーカー別出荷量推移(感圧)
(2)ダイシングテープ
レーザーダイシング、TSVでの溶剤洗浄など、チップの薄肉・小型化に対応した開発が進展
(表)DCテープ タイプ別市場規模推移
(表)DCテープ メーカー別出荷量推移
(図・表)DCテープ 用途別構成比(2024年見込み)
(3)ダイアタッチフィルム(DAF)
レゾナック、日東電工、LGCの3社で市場規模の90%を占める寡占市場
(表)DAF/DDAF メーカー別販売量推移
チップの多段積層化の中で、薄肉化、厚肉化と方向性の異なるニーズが発生
パッケージの熱対策のため放熱機能を付与したC-DAFの開発も進む
3.MLCCリリースフィルム
ICT特需とその反動に翻弄された市場も2024年に落ち着きを取り戻す
MLCCメーカー各社の設備投資も活発、2025年以降は年間7~8%の成長が見込まれる
(図・表)MLCC用リリースフィルム市場規模推移
2023年から2025年までの間で各社の増設ラインが続々と商業生産を開始
2025年の主要メーカーの合計生産能力は2021年の1.4倍まで拡張
(表)主要リリースフィルムメーカー各社の生産体制
(図)主要リリースフィルムメーカー各社のMLCCリリースフィルム生産能力推移
原反PETフィルムの需要は2025年にピーク時の2021年を超える101,400tまで回復見込み
韓国・SKMWとKOLONのJV設立は新たな原反メーカーの参入につながるか?
(図・表)MLCC用リリースフィルム原反(PETフィルム) メーカー別販売量推移
(図・表)MLCC用リリースフィルム原反(PETフィルム)市場規模推移
村田製作所と韓国・SEMCOの2社によるリリースフィルム調達量は全体の約6割に達する
主要MLCCメーカー合計で2024年に92,900tのPETフィルム(原反)を使用
(表)主要セラミックコンデンサーメーカーのリリースフィルム調達量推移
東洋紡、リンテックの2社で約44%、コスモ新素材、TAKの韓国系で同40%弱のシェア確保
中華系コンバーターは量産段階での品質安定に課題、参入には高いハードルあり
(図・表)MLCC用リリースフィルム メーカー別販売量推移
(表)MLCCリリースフィルム サプライチェーン
スマートフォンの小型・薄型化、車載MLCCの集約化に伴い高平滑ニーズが拡大
(表)MLCC用リリースフィルム価格動向
(図・表)MLCC主要メーカーにおけるリリースフィルムメーカーシェア(2022年)
(図・表)MLCC主要メーカーにおけるリリースフィルムメーカーシェア(2023年)
(図・表)MLCC主要メーカーにおけるリリースフィルムメーカーシェア(2024年見込み)
4.Film to Filmリサイクル(MLCCリリースフィルム・ラベル台紙)
スタートから2年経過のMLCCリリースフィルムリサイクルはスキーム完成に向け取組み進展
東レ、東洋紡の大手2社によるリサイクルPETフィルム生産も走り出す
(図)TDKによる使用済MLCCリリースフィルムのマテリアルフロー
(図)村田製作所のMLCCリリースフィルムの水平リサイクル
(図)MLCCリリースフィルムサプライチェーン
(表)MLCCリリースフィルム リサイクルの流れ
ラベルセパレーターの廃棄ゼロ化と水平リサイクルを目指す資源循環プロジェクトは
35の企業・団体が参加、2024年4月には再資源化の量産拠点が稼働を開始
第4章 工業用高機能フィルムメーカーの展望と戦略
株式会社カネカ
スマホの構成変化に伴うFPC需要の拡大で低誘電PIの採用が増加
滋賀工場の低誘電PI生産ラインは2023年後半から稼働が始まる
2023年は前年の大幅減少から2ケタ成長示す、スマホの新機種発売やオールFPC化で
2024年から2025年にかけて販売量はピーク時並みに回復見込み
MPIの中でも最高レベルの低誘電正接グレード「ピクシオIB」
スマホの構成変化でサブ6機種での採用実績拡大に期待
PI Advanced Materials Co.,Ltd.(PI尖端素材)
PIフィルム販売量は2024年にV字回復
バッテリー絶縁など新たな領域での需要確保に注力
仏・アルケマ社の傘下に入ったことで欧米市場の需要及びユーザーの開拓が可能に
2024年5月の亀尾第5ライン稼働開始で生産能力9ライン4,500t/年体制が確立
G/Sの激減で2023年の実績は前年比マイナスで着地も2024年に急回復を見込む
EV向けを中心としたバッテリー絶縁向け販売量は2024年に全体の10%に迫る規模に
東レ・デュポン株式会社
「カプトン」の性能・付加価値が必要とされるニッチ分野を確実に押さえ
小規模な需要の積み上げで新規用途での展開を図る
2年連続の需要停滞期を超え、2024年より再び成長基調に戻るも
薄肉品、ハイエンド品への注力で重量ベースの販売量は緩やかな伸びにとどまる
高寸法安定、低熱膨張、極薄肉など
高付加価値領域のニーズに確実に対応するグレード展開に強み
東レ株式会社(トレリナ®、REACTIS™)
PPSフィルム「トレリナ」、伸縮性フィルムREACTIS™など
他社にないオンリーワン製品で新規用途、新規市場開発を推進
「トレリナ」の耐加水分解性の高さが活かせる油冷モーター絶縁用途で展開
コンパクトEVの普及に伴い採用実績が拡大
高い伸縮・復元性と耐熱性、印刷適正を備えたREACTIS™の用途開発に注力
リンテック株式会社
テープと装置の最適な組み合わせによるトータルソリューションを提供
パッケージの進化と次世代プロセスに関するニーズを先取りした開発を推進
バックグラインド、ダイシング、実装と各プロセスのニーズに応えるテープをラインナップ
オンリーワン製品のLCテープはWLCSPの増加とともに実績を拡大
BGテープとバンプ保護フィルムを一体化した製品を投入
トップシェア確保のDCテープではレーザーダイシングやTSVなど
チップの小型化、パッケージの多層積層化に対応したグレードを投入
DDFでは小チップ対応グレードなど自社の強みを活かせる分野への注力を進める
古河電気工業株式会社
薄膜ウエハ、超高バンプ、発熱など、先端プロセスでの課題解決に
つながる高付加価値グレードの開発・提案を推進
三重事業所内にAT三重第2工場が開所
2025年の量産開始後の生産能力は現状の1.5倍に拡大
基材製膜、粘着剤配合、コーティングまでの一貫展開によるニーズへの対応力に強み
BGテープは超ハイバンプやDBGに対応したグレードを投入
DCテープはプロセスの先端化にウエハ用の出荷比率が増える傾向に
2014年に参入したDDFは「熱対策」にフォーカスしたC-DAFの開発を推進
三井化学ICTマテリア株式会社(イクロステープ)
テープ技術をトータルで展開し半導体の進化・変化に対応
国内外で1,500万㎡/年を超える生産能力を保有
名古屋工場は次世代テープの開発拠点としての役割も担う
BGテープはUV硬化タイプと感圧タイプの構成比が50:50に
バンプウエハ用、薄ウエハ用、耐熱テープなどの開発を通じ高度化するニーズに対応
DCテープは高機能領域に特化
株式会社レゾナック
前工程・後工程・装置と総合的な展開でパッケージの最先端化に貢献
五井、中国・南通と国内外2拠点でダイボンディングフィルムを生産
五井事業所の増設が完了する2026年には生産能力が現状の1.6倍まで拡大予定
ダイボンディングフィルム販売量は2024年にV字回復を見込む
成長市場である中国での顧客対応力に強み
ワイヤ埋め込み型、静電防止機能などチップの多層化、小型化に対応したグレードが成長
2.xD、3Dなど次世代パッケージに向けた製品開発も推進
COSMO AM&T CO.,LTD.(コスモ新素材株式会社)
ミドルエンドグレード中心の展開から高平滑品への注力を進める
2023年末の新ライン稼働でリリースフィルム生産能力は6ライン7,000万㎡/月に拡大
2023年、2024年見込みと2年連続で20~30%の成長率で販売量を急回復
2025年にはピーク時の2021年の実績を超える販売量確保が予測される
平滑・高平滑グレードへの注力を進め付加価値アップに取り組む
三井化学ICTマテリア株式会社(リリースフィルム)
三井化学グループの一員として
原料から加工までの総合力を活かした技術力・開発力に強み
2024年4月の体制変更後もリリースフィルム事業は従来通り継続
国内顧客向けに安定した供給量を確保
2年続いた生産・在庫調整から一転、2024年以降はコンスタントに好調な成長を見込む
顧客ニーズに最適化した材料選択とコート層の設計で性能・品質の満足度をアップ
東レ株式会社(フィルムサステナビリティ・イノベーション事業推進室)
環境配慮型PETフィルムEcouse®ルミラー®は順調に成長
さらなる拡販とリサイクルシステムの拡大に取り組む
販売量は年間2ケタ成長を維持、2023年には数百tレベルに達したと推計される
MLCC用PETフィルムの回収・リサイクルシステムをユーザーと共同で構築
顧客のカーボンニュートラルに対する貢献を推進
東洋紡株式会社(資源循環プロジェクト)
自社の合成紙カミシャイン®を活用したラベル台紙リサイクルの
メリットの提案を通じてユーザーの資源循環への取組みを後押し
使用済ラベル台紙からの再生材を使用した合成紙カミシャインNEO®を投入
フィルムtoフィルムの循環型リサイクススキーム確立に貢献
カミシャイン®の製膜拠点つるがフイルム工場を皮切りに、自社及びグループの拠点での
資源循環プロジェクトスキーム導入を推進
日榮新化株式会社(資源循環プロジェクト)
35の企業・団体が参画する資源循環プロジェクトで中心的な役割を担う
三重RP工場の稼働でラベル台紙水平リサイクルが本格化
三重RP工場では2024年度内に処理量10万㎡/月を目指す
将来はラベル台紙の水平リサイクルに加えアップサイクルの実現も視野に