2024年版 放熱部材市場の現状と将来展望

電子分野には必要不可欠、機器と共に発展を重ねる

発刊日
2024/11/28
体裁
A4 / 150頁
資料コード
C66116700
PDFサイズ
24.9MB
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調査資料詳細データ

調査概要
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調査目的:放熱部材市場における下記調査対象品について取り組みを進めている企業に対し、現在動向と今後の事業施策などを調査し、さらにその周辺調査を加えることで放熱部材市場の現状と今後の動向を把握することを目的とする。
調査対象:ベイパーチャンバー、放熱ギャップフィラー、放熱シート、放熱基板
調査方法:弊社専門調査員による直接面談、または Web 面談取材による
調査・分析期間:2024年9月~2024年11月

資料ポイント
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新たな業界の開拓や技術アップ迫る 熱+必要性能を搭載しデジタル時代の後押し役へ
 〇AI普及で関連データセンターの増設が確実!
 〇サーバー向け1,400億円越え、4年後には160%伸びて世界市場の牽引役
 〇放熱ギャップフィラーは自動車分野への活躍が伸長し国内でも安定成長
 〇毎年常に100%以上で放熱シートは安定成長、宇宙関連へも拡大
 〇セラミックス系から樹脂系への移行が本格始動、放熱基板の動きに注目

リサーチ内容

調査結果のポイント

第1章 放熱部材市場の現状と将来展望

放熱部材市場の現状と将来展望
  世界で放熱基板が市場の引っ張り役に
  他部材も安定した需要で世界市場は6,000億円越えと全体的に成長傾向が期待
    図表.世界放熱部材の市場規模予測(2023~2028年/金額ベース)
    図表.日本放熱部材の市場規模予測(2023~2028年/金額ベース)
  データセンター向けが市場を大きく牽引し1,400億円越え
  全体としても5年後の2028年には160%の成長が予測される
    図表.世界ベイパーチャンバーの市場規模予測(2023~2028年/金額ベース)
  冷却器の日本市場は2025年以降毎年110%前後の成長で2028年に700億円を突破
    図表.日本ベイパーチャンバーの市場規模予測(2023~2028年/金額ベース)
  自動車分野への活躍が伸長し世界市場は2028年には500億円超え
  日本市場も2020年代後半にかけて安定した成長がみられる
    図表.世界・日本の放熱ギャップフィラー市場規模予測
    (2023~2028年/金額ベース)
  放熱シート市場は大きな変動はみられないが、需要が継続し常に100%以上の成長あり
    図表.世界の放熱シート市場規模予測(2023~2028年/金額ベース)
    図表.日本の放熱シート市場規模予測(2023~2028年/金額ベース)
  2020年代後半にセラミックス系から樹脂系への移行が本格始動
  2020年後半も基板市場は安定した需要がみられる
    図表.世界の放熱基板市場規模予測(2023~2028年/金額ベース)
    図表.日本の放熱基板市場規模予測(2023~2028年/金額ベース)
  今後の放熱部材は安定した成長が見込まれてはいるが
  既存提供先と併せて新たな業界の開拓や技術アップの姿勢は必要

第2章 国内・海外における放熱部材市場の動向

放熱冷却器(ヒートシンク/ヒートパイプ/ベイパーチャンバー/コールドプレート)
線から面、空冷から水冷へと今後の電子機器発達を支えていくため部材でも発展が進む
  3種類ある熱の伝え方それぞれが便利グッズや家電など身近な製品で利用される
  図.熱の伝わり方3種類
① ヒートシンク
  図.ヒートシンクの構造略図と熱の伝え方
②-1 ヒートパイプ
  図.放熱部材として活用されるヒートパイプ内部の構造模式図
  ヒートパイプから技術を応用し大発熱量のサーバー向けにも対策製品を展開する
  図.フジクラがデータセンターサーバー向けに開発した冷却モジュール
  軽量・薄型の非金属冷却を解明、他にはないヒートパイプ実現を目指す
  図.従来のヒートパイプ(上図)と
  センターウィック式薄型ヒートパイプ(下図)の断面形状の違い
②-2 ループヒートパイプ/自励振動型ヒートパイプ
  図.ループヒートパイプ(LHP:左図)と自励振動型ヒートパイプ(OHP:右図)
②-3 気液二相流体メカニカルポンプシステム(2PMPFL)
  図.二相流体メカニカルポンプシステム(2PMPFL)
  熱に大きく左右される宇宙圏で進化した様々な熱制御デバイスの実装を目指す
③ ベイパーチャンバー
  図.ヒートパイプとベイパーチャンバーの熱の拡散の違い
  軽さと薄さを兼ね備えたベイパーチャンバーがスマホの放熱対策と進化に貢献
  図.サムスン電子が発売しているスマートフォン「Galaxy Z Fold6」の内部構造
④ コールドプレート
  大熱を発するスパコンへの冷却向けにも適切な放熱技術で適応
  研究機関と企業のタッグで既存技術以上の熱対策の可能性を生み出す
  図.JSCテクノロジーと熊本大学が共同で開発を進めている
  サイレントジェット(SJ)冷却技術
  図.空冷システムとサイレントジェット冷却システムの比較とメリット一部
 
放熱材料(放熱ギャップフィラー/放熱シート)、放熱基板
EVを含め車の電装化向けとしてもさらに開発され
  部材によっては5W/m・K前後から10W/m・Kと求められる熱伝導率が高くなる傾向
①-1 放熱ギャップフィラー
①-2 放熱接着剤・封止材
①-3 放熱シート
  図.放熱シートの導入場所一例
  トップシェアの知見をもとに扱いが少ない宇宙関連へも開発を拡大する
  図.富士高分子工業が手掛ける熱伝導製品
  プラスチック成形技術と樹脂の配合技術を駆使し電子機器の放熱対策に挑む
  図.積水ポリマテックが手掛ける放熱シート「TIMLIGHTTMシリーズ」
  塗料技術と新技術を融合した技術で小型電子機器の熱問題を解決する
  図.オキツモが開発した放熱シート「VSI」と既存放熱シートでの放熱効果の差
  放熱分野には少ない「柔らかさ」を筆頭に様々な特性を活かした放熱対策が期待される
  図.タイカが手掛ける放熱部材メカニズム
  図.タイカが手掛ける放熱部材の熱伝導率一覧
①-4 放熱グリス
  次世代に不可欠な電子機器分野をシリコーン製品で支えていく
  図.積水ポリマテックが手掛ける「放熱グリス CGWTMシリーズ」
② 放熱基板
  図,金属基板(IMS)
  ばね技術をベースに材料開発から製造まで全工程を手掛け基板の圧倒的シェアを誇る
  図.日本発条が展開するIMSの絶縁材マップ
  図.日本発条が開発しているDB-I/Cサンプル製品外観
基板技術をもって放熱分野へも革新的な技術発展を行い熱対策を牽引する
  図.メイコーが開発するリキッドループ(Liquid Loop)基板(上図)と
  メガスルホール基板による放熱性能の向上(下図)
その他-液浸冷却システム
  液体に浸からせ空気の熱伝導をはるかに上回る速度で
  根本から冷やし方を一新する方法も誕生
  図.液浸冷却システム2種類の概要
 
海外での放熱部材企業

第3章 国内関連企業動向

株式会社フジクラ
  ヒートパイプから熱対策製品を大きく展開、
  想定される飛躍的な発熱量の増大にも応用技術で対応する
  ”つなぐ”テクノロジーを通じて顧客のニーズを汲み取りサービスを提供する
  図.フジクラが手掛ける放熱部材と提供している業界
  様々な種類の放熱部材を発展させスマホからデータセンターまで多業界の熱対策に貢献
  図.フジクラが開発、提供しているヒートパイプ一例
  図.フジクラが手掛ける従来のマイクロチャンネルフィン(上図)と
  新しく開発を進めている積層型コールドプレート(下図)
  重ねてきた研究の技術を融合し将来を見据えた製品展開で次世代デバイスを支える
 
大日本印刷株式会社(DNP)
  磨いてきたエッチング技術を放熱分野で応用し特徴あるものづくりを実現
  様々な業界へ世界トップレベルの独自技術をもって価値ある製品を提供する
  図.DNPの事業領域
  熱マネジメント部材に使いやすい性能を付加させ次世代デバイスへ貢献する
  図.一般的なベイパーチャンバーの動作原理と構造
  図.ベイパーチャンバーと銅板の熱の変化違い(左図)と
  DNPが開発したベイパーチャンバー(右図)
  他にはない長年の知見である微細加工技術を武器に薄くて曲げられる部材を展開していく
  図.DNPが手掛ける表面処理技術(=エッチング加工技術)を施した表面
 
株式会社村田製作所
  放熱分野でも関連企業とタッグを組み技術の相乗効果で熱対策に貢献する
  世界で活躍する電子部品の知見を応用し放熱分野での技術応用を試みる
  互いの製品製造技術で相乗効果を実現、他では成し遂げない高性能品を誕生させる
  図.村田製作所と台湾Cooler Master社が共同開発した200μmベイパーチャンバー
  図.ベイパーチャンバーの構造(上図)と安永と共同開発した
  ウィックと従来のウィックの性能比較(下図)
  将来的には薄さ180μmのベイパーチャンバーを展開予定
  引き続き強力なパートナーを探し、技術発展を目指す
 
富士高分子工業株式会社
  熱を操る技術でものづくりの未来を切りひらき、『熱』の未来を創造する
  高い技術力と開発力で生み出した豊富なラインナップをもとに放熱市場を牽引する
  図.富士高分子工業が展開している製品の熱伝導率と圧縮荷重特性の関係
  主要製品ラインナップ
  サーコンシリーズ
  その他製品
  図.発熱体とヒートシンクの空隙にサーコンを導入した際の伝熱の違い
  図.富士高分子工業が手掛ける熱伝導製品
  宇宙業界へも着手し更なる技術発展を狙う
  図.実際に打ち上げられた富士高分子工業の搭載製品
 
積水ポリマテック株式会社
  プラスチック成形技術と樹脂の配合技術を駆使し国内・海外両方からの要望を形にする
  求められるニーズと分野に合わせて付加価値の高い加工製品を提供
  図.ギャップフィラー(上図)とMANION(下図)アプリケーション例
  図.積水ポリマテックが手掛ける放熱シート「TIMLIGHTTMシリーズ」
  図.積水ポリマテックが手掛ける熱対策部材のラインナップ(上図)と
  高熱伝導放熱シートMANIONTMシリーズの断面(左下図)、ラインナップ(右下図)
  図.積水ポリマテックが手掛ける「放熱グリス CGWTMシリーズ」
  他にはない原料と成形品それぞれを扱う技術をもってデジタル時代に挑む
 
日本発条株式会社(ニッパツ)
  ばね技術だけでなくトップレベルに高い放熱対策技術で基板の圧倒的シェアを誇る
  世界No.1のばねメーカーとしてモビリティを支え、関連領域へも事業を拡大中
  図.日本発条が手掛ける製品分野
  材料開発から積層、配線板製造まで全工程をカバー
  顧客要望に細かく対応した製品を展開
  図.金属基板(IMS)の構成詳細
  図.標準製品と金属基板(IMS)の放熱性比較
  図.日本発条が展開するIMSの絶縁材マップ
  図.日本発条が開発しているDB-I/Cサンプル製品外観
  放熱と併せた複数性能アップとなる技術開発を行い、多業界への活躍を目指す
 
株式会社メイコー
  電子基板技術の全てを網羅し、放熱分野へも革新的な開発で市場を牽引する
  基板メーカーのトップとして企画から設計、提供と一貫したサービスを提供
  図.メイコーが手掛ける事業一例
  電子基板の熱問題解決へ開発を重ね
  需要増が期待される自動車へも水冷タイプの基板を提案し注目が集まる
  図.メイコーが展開する電子基板一例
  図.メイコーが開発するリキッドループ(Liquid Loop)基板
  新技術の展開と多岐にわたる基板の知見をもとに電子業界へ貢献していく
  図.メガスルホール基板による放熱性能の向上
 
兵神装備株式会社
  国内トップレベルのポンプ技術をもとに放熱分野へも課題解決・高品質製品を生み出す
  ものを選ばず高性能、多業界で活躍するポンプのトップメーカー
  図.兵神装備が提供しているモーノポンプ®のキャビティーの移動に
  ついて(上図)とモーノポンプ®断面模式図(下図)
  図.兵神装備が展開しているモーノポンプ®の特長と移送可能な液体・粉体一例
  放熱対策を求める業界からの引き合いも多数あり
  長年の知見で得たポンプを武器に要望に応えていく
  図.兵神装備のモーノディスペンサー®を用いた放熱ギャップフィラーの塗布活用例
  図.モーノポンプ®HD型の活用事例
 
オキツモ株式会社
  世界初の塗料技術と新技術を応用した放熱シートで小型電子機器の熱問題を解決する
  一般家庭の身近な製品からロケット関連まで幅広く活躍する塗料製品で市場を牽引する
  図.オキツモが手掛ける製品とその用途先一例
  密封空間でも熱を逃がす技術を考案し今後の小型電子機器に旋風を巻き起こす
  図.オキツモにて開発されたクールテックと従来品を用いた比較測定結果
  図.一般的な熱伝導型放射材(左)とVSI(右)の各波長分布図
  図.オキツモが開発した放熱シート「VSI」と既存放熱シートでの放熱効果の差
  さらに高性能な技術開発を重ね、実装、需要拡大を狙う
 
株式会社タイカ
  独自の柔らかい素材を通して現代に不可欠な電子機器の放熱対策へも展開していく
  他にはない多様な性能を発揮する素材を武器に多業界へ展開
  図.タイカが手掛ける「αGEL」製品一例
  αGELの密着性・追従性・難燃性・電気絶縁性と熱伝導率性能を掛け合わせ
  放熱分野へも貢献する
  図.タイカが手掛ける放熱部材メカニズム
  図.タイカが展開するαGELを用いた放熱部材ラインナップ
  自動車やエレクトロニクス分野だけでなく
  新規分野も開拓し唯一の素材を活躍させていく
  図.タイカが手掛ける放熱部材の熱伝導率一覧
 
株式会社ザワード
  海外企業とタッグを組み、細かい要望まで汲み取った放熱部材を提供する
  空冷製品と近年注目されている水冷方式も併せた展開を試みる
  図.ザワードが提供しているヒートシンク製品工法別性能比較
  図.ザワードが展開しているヒートパイプ製品一例
  図.ザワードでの製品取り引きの流れ
  国内設計・海外展開体制による強みを武器に空冷と併せて水冷タイプの提供拡大を狙う
 
国立大学法人東北大学
  宇宙機の熱問題をテーマに国内航空宇宙機関とのタッグで解決策を見出す
  宇宙で活躍するサーマルソリューションを創出、確立する
  図.東北大学 宇宙熱流体システム研究分野での研究内容
  軽量・省スペースで設置可能な熱制御デバイスを用いて宇宙圏の熱問題に挑む
  図.ループヒートパイプ(LHP:左図)と自励振動型ヒートパイプ(OHP:右図)
  衛星機へ実証され、宇宙だけでなく地上での他業界へも活躍が期待される
  図.二相流体メカニカルポンプシステム(2PMPFL)
 
国立大学法人鹿児島大学
  「冷やす」性能を照明向けに適応し明るさと省エネルギー化を兼ね備えた実装を図る
  薄型放熱部材の性能を最大限発揮させ、進化する照明市場に貢献する
  大学と関連企業の技術を融合させた共同開発で世界からも認められる性能を開花
  図.FGHP®と銅板(銅製サーモスプレッダ)の温度平滑化効果の
  サーモグラフィ測定結果比較
  図.鹿児島大学が開発したFGHP®ライトの特徴
  図.鹿児島大学発のベンチャーであるクルーシャル・クーリング・
  パフォーマンスと四国計測工業が開発したFGHP®ライトの照度技術
  基地港湾や公共施設などへ大光量・高効率の明かりを提供、温暖化にも貢献する
  図.ENEOS喜入基地の桟橋へFGHP®ライト導入前と導入後の様子
  図.鹿児島大学 教育学部の球技場にて設置されたFGHP®ライト外観
 
JSCテクノロジー株式会社 国立大学法人熊本大学
  データセンターの省電力化により脱炭素へ貢献する
  大学でのメカニズム解明とそれを基にした企業開発により
  革新的な省エネルギー冷却システムを生み出す
  図.JSCテクノロジーと熊本大学が共同で開発を進めている
  サイレントジェット冷却技術
  図.現在のデータセンターによる冷却電力増加の要因
  図.空冷システムとサイレントジェット冷却システムの比較とメリット一部
  今ある冷却方法と比べ90%も冷却電力を削減できる技術を構築
  環境への配慮も合わせてデジタル社会を支える

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