2010年版 三次元加飾フィルム市場の展望と戦略
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成形同時加飾工法として携帯電話やノートPCを中心に市場が拡大しているインモールド転写(IMD)では台湾転写箔メーカーの存在感が目立ち始めていますが、その一方でこうした外装部品の素材やデザイン、ロット数などの変化によってインモールドラミ(IML)の採用機運も高まっています。IMDは自動車の内装部品にも用途を拡大していますが、ここでは従来から成形後加飾である水圧転写が採用されており、最近になってテクスチャー感を付与した新たな水圧転写用フィルムの開発が進展しています。また、自動車用を中心に採用が始まったTOM成形法に適したフィルムを開発するメーカーが増えるなど、アプリケーションや工法の拡大による市場の変化が注目されます。
矢野経済研究所では2008年、2009年と過去2回にわたり「三次元加飾フィルム市場の展望と戦略」を発刊し、携帯電話、ノートPC、自動車といったアプリケーションを中心に、IMD、IML、水圧転写などで使用されるフィルムの需要や参入メーカー動向をまとめて参りました。今回の改訂版(2010年版)では、各加飾工法の普及状況や加飾フィルムの需要、参入メーカー各社の動向など最新の状況を分析するとともに、これらに使用されるインキについても新たに取り上げることで三次元加飾市場の現状と今後の展望を考察いたしました。
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■本資料のポイント
- IMD、IML、水圧転写など三次元加飾の工法別市場動向を調査・分析。
- ノートPC、携帯電話、自動車など三次元加飾区報の主力用途別動向を掲載。
- 台湾の転写箔主力メーカー2社(森田印刷、Etansi)の最新動向を掲載。
- 加飾用フィルムに加え、インキ、装置メーカーの動向も調査。
- 参入各社の戦略、注力する用途や開発の方向性を直接取材により調査・分析。
■本資料の概要
第1章 三次元加飾フィルム市場の動向と展望
第2章 三次元加飾フィルム市場の展望
第3章 三次元加飾フィルムメーカーの動向
■掲載内容
第1章 三次元加飾フィルム市場の動向と展望
市場は安定期に入るもグローバルでの価格競争激化
次なる市場拡大に向けてトータルソリューションの仕組み作りへ
第2章 三次元加飾フィルム市場の展望
1.成形同時加飾フィルム市場の動向
台湾メーカーの価格攻勢に日本写真印刷が対抗し価格競争が激化
IMD転写箔の生産設備増強が各社で進む
価格、品質に加え、納期対応も生き残るうえでの重要な要素
IML用フィルムはピンポイントな問題把握力と対応力がシェアを左右する
2.水圧転写市場の動向
2009年度の市場規模は前年度比半減の700万㎡にとどまる
日本デコールがDCカツヤに資本投入、タイカは成型も含めた一貫受注体制を構築
環境対応、工程数削減のためトップコート塗装レスの開発は必須
立体感を付与し意匠性を高めた水圧転写フィルムの製品化が進む
3.三次元加飾フィルム原反市場の動向
3-(1).易成形PETフィルム
「PICASUS」が国内大手メーカーの携帯電話向けに採用を獲得
東洋紡は「ソフトシャイン」のリニューアルグレードを投入予定
4-(2).PCフィルム
独・BMS、2009年よりフィルムのみの供給を積極化
4.インキ市場の動向
4-(1).グラビアインキ
4-(2).スクリーンインキ
国内スクリーンインキメーカーはシェアが拮抗
2009年度のスクリーンインキ市場規模は1,000t程度と推定
今後はメーカーサイドにおけるインサート成形の認知度向上が鍵
溶剤系に替わるUV硬化型インキのニーズが高まる
中国ローカルメーカーは1/10程度の価格で展開
価格勝負に陥らないインキの開発が求められる
5.主力アプリケーションの動向
5-(1).携帯電話
IMD転写箔各社で携帯電話向けをターゲットとした動きも
2009年には易成形PETフィルム「PICASUS」がIML用として採用を獲得
5-(2).ノートPC
ネットブック人気の頭打ち感高まる、成形同時加飾工法も採用率の伸びは鈍化
IMDは深み・マット感など意匠面での改良を、IMLは機能の付与で差別化を
5-(3).自動車内外装
エイブリィ・デニソン社の商圏を取り込むチャンス
TOM工法など真空・圧空圧着成形(オーバーレイ成形)向けの表皮材開発が進む
メッキ代替の金属調成形用シートが2009年度に大きく伸長
5-(4).家電
エアコンパネルや冷蔵庫全面など大面積のパーツでもIMLの採用が拡大
第3章 三次元加飾フィルムメーカーの動向
東山フィルム株式会社
ダミー缶で培った印刷用フィルム、成形加工、インキのノウハウを活かす
2009年度はHC無しの易接着処理PETフィルムの需要が家電の筐体加飾向けで増加
HC付きフィルムは2010年度に販売量倍増以上を目指す
海外市場向け比率が販売量の60%を占める、中でも中国市場の拡大が鮮明に
東レフィルム加工株式会社
低異物、低干渉のHCフィルムを実現
2009年度のIML用HC-PETフィルム販売量は横ばいから微増で推移
パナック株式会社
携帯電話向けに加えノートPCや自動車内装向けで販売量拡大を目指す
易成形PETフィルムを使用した深絞りグレードは性能の認知度向上が課題
保護フィルム「パナプロテクト」でも易成形タイプを投入
株式会社ウェーブロック・アドバンスト・テクノロジー
海外市場の取り込みで成型用金属調加飾シートの販売増を目指す
2010年4月、日本ウェーブロックのコンバーティング事業を別会社化
テープは海外大手自動車メーカーへの拡販で販売量を維持
「スーパーテクミラーシート」、触感を付与したグレードをパソコン向けに提案
自動車用は内装部品での採用拡大に期待
海外市場では現地での認知度向上と加工メーカーの確保が課題
住友スリーエム株式会社
「3M™ インテリア・トリム・フィルム」を2010年に上市
原反からの一貫生産体制、工法も含めたシステム提案力が強み
機械貼り対応がポイント、要求スペックと高次元にバランスさせたフィルムを新開発
ブラックアイトフィルムは国内シェア90%を誇る
中井工業株式会社
成型性を高めたタイプを新たに品番化
スタンダードタイプでは低干渉にも注力
東洋包材株式会社
HCフィルムはIT関連以外への拡販に注力していく方針
IML用はよりコストが重視される傾向に、易成形PETフィルムの確保も課題
株式会社麗光
蒸着タイプの拡販を推進、コンバーターとしての総合力で品質でも差別化
三次元加飾材料、2009年度は微減も2010年度は大幅増を見込む
成形同時転写箔は台湾メーカーの台頭で価格競争が激化
日本メーカーの強みを活かして品質勝負の携帯電話向けにも注力
特殊な金属蒸着転写箔の拡販を推進、今後の課題は納期対応
2008年秋に開発したインサートモールド用フィルムの採用を目指す
クルツジャパン株式会社
欧州市場での知名度と技術力が強み、2009年にはIMD用転写箔の設備を増強
2010年1月期はノートPC向けの売上高が30~40億円に上る
国内では自動車向けメインで展開、今後はLCD-TVにも期待
森田印刷廠股フェン有限公司(SEN TIEN PRINTING FACTORY CO.,LTD)
印刷事業で培った品質に加え、価格、納期でも対応力を発揮
2009年度のIMR転写箔販売実績は前年度比3倍の300万㎡強を達成
レンズ付きIMR転写箔を2011年に上市予定、真空転写にも注目し試作を進める
2009年に第7工場を竣工、今後はIMR転写箔の設備を集約する計画
これに伴いグラビア印刷機、精密コーターを導入し生産能力を増強
鑼洋科技股フェン有限公司(Etansi Inc.,)
コーティング技術と材料からの開発、設計が強み
E-paper製造SiPix社の支社として台湾・中歴に2004年に設立
IMD用転写箔のデザイン、印刷、蒸着を自社で行う
マット+クリア調シリーズや、マットメタリック調シリーズを市場に投入
株式会社タイカ
設備投資が少ない水圧転写が優位、リーマンショックをチャンスと捉える
依然として自動車内装向けが80%の構成比を占める
立体表現を可能にした「E-CUBIC®」を開発、塗装レスで環境問題にも対応
中国市場を重視、ライセンス先への技術サービス指導でユーザーの競争力を高める
2009年12月設立の福岡キュービックでは成形からの一貫体性を構築
日本デコール株式会社
水圧転写に限らず幅広い加飾工法に対応できる体制を整える
2009年4月、DCカツヤに資本投入し水圧転写加工技術も含めた営業力を強化
自動車向けが減速する一方、IT・家電向けの採用が拡大
ノートPC向けはIMD転写箔のラインナップにより販売量が増加
自動車内装部品向け、塗装レスの課題に対してはIMF用フィルムで対応
エンボス調の表現を可能にした水圧転写フィルム「アクアトランサE」を開発
十条ケミカル株式会社
成型家電向けでトップポジションを構築
成形用インキは自動車向けからスタート
2000年前後には携帯電話の筐体およびキートップ向けとしても採用される
インサート成形用インキ、自動車部品向けは頭打ちも家電向けが伸びる
UVクリアインキでの表面加飾をいち早く取り入れる
三次元成型に適したグレードの開発を推進、2010年中に上市予定
意匠や機能のほか、生産性やコストなど加工工程まで踏み込んだ対応力が強み
株式会社セイコーアドバンス
成型家電向けでトップポジションを構築
中国では需要が回復、今後はノートPC向けにも期待
インサート成形用鏡面インキの需要は横ばい、ガラス用が増加
帝人デュポンフィルム株式会社
メッキ代替の三次元加飾フィルム原反での地位を築く
1999年より易成形PET「テフレックス®」を展開
用途は自動車の内外装に特化、ノートPCや携帯電話のハウジングで採用の可能性も
東洋紡績株式会社
「ソフトシャイン®」リニューアルグレードを2010年秋に投入
ITモバイル関連製品向けでは加飾成型が定着期に、今後は家電の筐体加飾向けに期待
新しいグレードはユーザーの使い勝手向上に貢献、原反売りも視野に
東レ株式会社
易成形・金属調フィルム「PICASUS」
2009年には国内大手メーカーの携帯電話向けに採用を獲得
2010年度は家電銘板、自動車内装向けでも実績があがる見込み
バイエル マテリアルサイエンス株式会社
システムを含めたトータル販売だけでなく、フィルムのみの供給体制も強化
主力は自動車内装向け、携帯電話やノートPCでも実績
他素材からの置き換えを狙い新規用途に適した製品群の拡充を図る
布施真空株式会社
次世代の三次元成形技術「TOM」マーケットの拡大を目指す
海外での機械受注比率が増加、TOM成形の認知度が高まる
成形機の販売先は表皮材サプライヤーからユーザーサイドへ移行
量産機の導入が増え、さらに表皮材の開発促進へ
自動車やノートPC向けでTOM成形の採用メーカーが増加、今後は家電にも期待
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