2016年版 静電容量方式タッチパネル・部材市場の徹底分析
静電容量TPのアウトセルメーカーは厳しい局面に差し掛かっている。G2やG1Fなどを中心に展開してきたガラスセンサー市場ではWintekに続きCandoも会社更生手続きを申請するなど、TPメーカーの淘汰が始まった。この背景には、インセルやオンセルの台頭、アウトセル自体の技術革新スピードの鈍化と、スマートフォンやタブレットPCなどのユーザー市場の成長鈍化があり、「価格」を競争軸としてきたTPメーカーは整理淘汰の対象となっていると言える。TPメーカーが再成長にベクトルを向けるためには、低価格のみを要求し技術革新をもたらさないユーザーや、価格のみがユーザーにとっての話題となるTP構造などを切り捨てることから始めるべきではないか。これら「レガシー」から手を引くとともに、本来そこで注ぎ込むはずであったヒト・モノ・カネを原資に据え、車載や大型などの新規用途や、TP+αとなる新たな技術の付与等により、いま一度最先端分野にシフトすることが求められている。
調査資料詳細データ
調査目的:静電容量方式タッチパネル及びタッチパネル部材メーカーの現在の動向と今後の事業施策を徹底調査し、さらに周辺調査を行うことで、ワールドワイドの静電容量方式タッチパネル及びタッチパネル部材市場における現状と今後の動向の把握を目的とする。
調査対象:静電容量方式タッチパネル、静電容量方式タッチパネル部材(透明導電性フィルム、カバーレンズ、OCA、引出線材料)
調査方法:弊社専門調査員による直接面接取材をベースに、文献調査を併用。
調査期間:2016年1月~2016年3月
- 「価格」で選ばれたTPメーカーは淘汰の対象に、「技術」立脚のTPメーカーは決断のとき
- レガシーな技術と顧客から決別し、もう一度、最先端を突き進め
- ミドルエンド領域への拡大と外販戦略でインセル・オンセル市場はさらに拡大、インセル・オンセルはさらなる大型化と低価格化も進展
- G2やG1F等は需要縮小へ、ガラスセンサーメーカーは事業縮小や撤退が進む
- Foldable端末用タッチセンサー採用を巡ってフィルムセンサーとP1Dが競合
- 引出線AgペーストはL/S 20/20の量産開始、15/15は量産準備の段階に
- ITOフィルムメーカーの淘汰は一段落、非ITOではペン入力対応需要が拡大、低抵抗化の取組みを新規用途開拓につなげ
- AgNWインク最大手Cambriosが事業清算、フィルム市場への影響は?
- ガラスカバーはミドルエンド以下でソーダライムガラスの採用が拡大、樹脂カバーは「割れない」「曲がる」などの特性をアピールし「ガラスの代用品」ではないニーズのキャッチアップを
- TP/LCD用に加え、インセル・オンセル用OCA需要が堅調に、ペン対応Tablet PCやNote PC市場拡大に伴い、非ITO用OCA需要拡大へ
第1章:静電容量方式タッチパネル・部材市場の徹底分析
第2章:静電容量方式タッチパネル市場の現状と展望
第3章:静電容量方式タッチパネル部材市場の現状と展望
第4章:静電容量方式タッチパネル・部材メーカーの動向
■掲載内容
調査結果のポイント
第1章:静電容量方式タッチパネル・部材市場の徹底分析
レガシーな技術と顧客から決別し、もう一度、最先端を突き進め!
車載、産業機器などの新規用途開拓が喫緊の課題
一歩先の顧客ニーズを読み取った製品開発や、顧客サポートが採用拡大のカギ
「価格」を競争軸とするTPメーカーは整理淘汰の対象に
「技術」を武器にするTPメーカーは決断のとき
(図)静電容量TPメーカーが追及すべき方向性
第2章:静電容量方式タッチパネル市場の現状と展望
ガラスセンサー陣営は総崩れ、フィルムセンサー陣営も下り坂
市場立ち位置の柔軟な変化こそが打開策
採用領域の拡大と外販戦略でインセル・オンセルはさらに市場拡大へ
(表)静電容量タッチパネル市場規模推移
(図)静電容量タッチパネル用途別市場規模推移
(図)静電容量タッチパネル用途別市場規模推移(Glass、Film、In-cell、On-cell)
(表)静電容量TP構造別市場規模推移
(図)静電容量タッチパネル用途別TP構造別市場シェア推移(Smartphone、Tablet PC)
(図)静電容量タッチパネル用途別TP構造別市場シェア推移(Note BOOK、Autmoble use)
G2やG1Fなどの需要縮小に伴い、ガラスセンサーメーカーは事業縮小や撤退が進む
中国トップTPメーカーであるO-FILMも2015年度の売上高は縮小へ
(図)アウトセルタイプの静電容量TP各種
(表)主要TPメーカー 各種ITOセンサーラインナップ状況
(表)静電容量TP module構造別価格(2016年春、ITOベース)
(表)台湾系主要TPメーカーの業績状況
(表)韓国系主要TPメーカーの業績状況
(表)O-FILM 業績推移
インセル、オンセルの大型化と低価格化が進展
オンセルの新しい構造として、Film OLED用オンセル(P1D)の開発が進む
(図)タッチ機能内蔵ディスプレイ構造
(表)タッチ機能内蔵ディスプレイの特徴と課題
(インセル、オンセル、F2(タッチ対応偏光板))
Galaxy S7 Edge向けにいわゆる「偏光板一体型」が採用
タッチ機能付き偏光板は引き続き開発ステージに
(図)Galaxy S2 Edgeの構造
ペン対応タブレットPCや2in1 PCにメタルメッシュ系TP採用が拡大
不可視化に加え、顧客サポートが採用拡大のカギ
(表)非ITO系TP構造別価格(2016年春)
(表)非ITO系TP概況
(表)静電容量TPメーカー 非ITO系TP事業概況
Bended端末用に新しいTP構造の開発が進む
Foldable端末用タッチセンサー採用を巡ってフィルムセンサーとP1Dが競合
(表)Apple及びSamsung 販売概況
(図)GF2構造(Bendableスマートフォン向けTPとして位置づけ開発中)
(図)Samsungが特許出願したFoldable smartphoneのデザイン図
(表)主要セットメーカー別サプライチェーン概況
第3章:静電容量方式タッチパネル部材市場の現状と展望
1.透明導電性フィルム市場
ITOフィルムメーカーの淘汰は一段落、非ITOではペン入力対応需要が拡大
低抵抗化の取組みを新規用途開拓につなげ
1-1.ITOフィルム
2014年をピークに市場の成長段階は終了、2015年は初めてのマイナス成長に
ハイエンドを押さえる日系、価格競争力の中国系に挟まれ韓国系参入メーカーが減少
(表)(図)静電容量TP用ITOフィルム市場規模推移(2013~2017年予測)
(表)静電容量TP用ITOフィルムメーカー別販売量・シェア推移(2013~2017年予測)
(図)静電容量TP用ITOフィルムメーカー別シェア(2016年見込み)
価格急落の背景にガリバー日東電工の生き残り戦略あり
下位メーカーは消耗戦を避けニッチな新市場開拓を
(表)(図)静電容量TPセンサー用ITOフィルム価格推移
ペン入力対応を狙った低抵抗グレードの開発進む
(表)主要センサーメーカーのITOフィルム調達状況
(表)ITOフィルムメーカー 生産拠点概要
1-2.非ITO系フィルム
ペン入力デバイスの拡大で低抵抗の非ITO系フィルムも需要も成長
(表)非ITO系透明導電性フィルム 市場規模推移
AgNWインク最大手のCambriosの事業清算でAgNWフィルム市場が混乱
新たなサプライヤーとの共同開発で早期のリカバリーを
(表)AgNWフィルムメーカーシェア
Cuメッシュはペン入力端末向けが急成長、電子黒板など大画面向けの需要拡大にも期待
(表)Cuメッシュフィルムメーカーシェア
Ag系メッシュはインプリント方式が品質・信頼性の問題で激減
富士フイルムの銀塩メッシュ「エクスクリア」は2in1端末大手で採用され順調に成長
ITO代替ではなく、非ITOならではの特性・メリットの提案を
(表)センサー用透明導電性フィルム 価格概況
(表)非ITO TP供給状況
(表)タッチパネルセンサー 材料別概況と採用状況
(表)非ITO系透明導電性フィルム 主要メーカー概況
2.カバー市場
ミドルエンド以下の機種でもガラスカバーの採用が拡大
樹脂カバーは「割れない」「曲面対応」を最大限にアピールした用途開拓を
ガラスカバーが依然として90%前後をキープ、中型以上ではソーダガラスの比率が上昇
0.4mmの極薄ガラスの需要は期待したほどの規模には達せず
(表)静電容量TP カバー市場規模
(表)静電容量TP カバー市場規模(材料別)
アルミノシリケートガラスのシェアはほぼ固定化、市場成熟で新規用途開拓が課題に
トップのコーニングは自動車窓ガラスへの参入に踏み切る
(表)静電容量TPカバーガラス メーカーシェア(アルミノシリケートガラス)
(表)静電容量TPカバー価格比較(2016年1Q)
樹脂カバーでは「低価格なガラス代用品」としての採用拡大は見込めず
樹脂でなければならないニーズのキャッチアップを
(表)静電容量TPカバーガラス メーカーシェア(樹脂シート)
3.OCA市場
TP/LCD用に加え、インセル・オンセル用OCAの需要が堅調に
ミドルOCAは軟調局面に差し掛かるも、ボトムOCAの成長は続く
(表)静電容量TP用OCA市場規模推移(OCAフィルム)
(表)静電容量TP用OCA市場規模推移(OCAフィルム:採用部位別)
(表)静電容量TP用OCA市場規模推移(LOCA)
車載TP用トップ・ボトムOCAとしてシリコーン系採用の動きも
(表)OCAフィルム及びLOCA樹脂種類及びメーカー
反応型のUV硬化タイプOCAフィルムの製品化が進む
(表)TP用粘着剤タイプのメリットと課題
低誘電率、高・低屈性率、UV Cutなどの機能性OCA開発が進む
ペン対応タブレットPCやノートPC市場拡大に伴い、非ITO用OCA需要拡大へ
(表)静電容量TP構造別接合材料使用状況(2016年春)
(表)非ITO系材料別OCA・LOCAの課題
端末の薄型化に伴い、OCA厚みも薄型化が進展
視認性向上を狙い、タブレットPC向けにダイレクトボンディング需要拡大
(表)アプリケーション別OCA採用状況(2016年春)
4.引き出し線材料市場
フィルムセンサー用Agペーストで中国勢による価格攻勢激化
4-1.メタル系スパッタリングターゲット
ガラスセンサー向けではMAMの優位性揺るがず
(表)タッチパネルメタル膜向け スパッタリングターゲット販売量推移
フィルムセンサー向けでは中国ローカルで生産されるローエンド品向けで
低価格のCuメタルスパッタの採用が拡大
4-2.導電性ペースト
レーザーエッチング用はL/S 20/20の実現で採用進展
2016年には全体の50%を占めるまで拡大
(表)静電容量TP引出線用導電性ペースト プロセス別販売量推移
(図)静電容量TP引出線用導電性ペースト プロセス別販売量推移
(表)静電容量TP引出線用導電性ペーストシェア
(表)プロセス別Agペーストの違い
(表)主要TPメーカー 引出線材料及びL/S概況
第4章:静電容量方式タッチパネル・部材メーカーの動向
日本写真印刷株式会社
導電材料×フォトリソ工法を基盤に、
タッチセンサーと組み合わせた新製品開発と新規市場への開拓を模索
2015年度のディバイス事業売上高は前年度比87.1%の見通し
フォースセンサーの他、自動車・産業機器、ヘルスケア、IoT等の市場開拓に注力
車載用に「IMD ®」の成形品を使用した PFFをラインナップ
低コストを重視した車載用PF1も検討中
10点まで検知可能なマルチフォースセンサーをラインナップ
グンゼ株式会社(タッチパネル)
業務用と車載用TPに加え、
UVカットOCAやITOフィルム、HCフィルムなどの材料販売にも注力
2015年にスクリーン印刷によるL/S90μmピッチを量産
2015年度のTP売上高はTP単価下落に伴い、前年度を下回る見込み
車載用TPに偏光サングラス対応として、光学等方性フィルムの使用要求が浮上
ノートPC等のペン対応ニーズには、自社の低抵抗ITOフィルムを活用する考え
パナソニック株式会社(オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社 機構部品事業部)
車載用途に軸足を置いた静電容量TP展開を加速化
2015年9月より車載用曲面TPを量産
2015年度売上高は車載用静電容量TPの量産開始に伴い、前年度比1.25倍へ
最適電極パターン設計と、それに最適化したIC制御技術を活かし手袋タッチに対応
顧客要望に合わせ、車載TPに低反射と高透過率、防眩性等を施す
株式会社ワコム
タブレットPCや2in1 PC向けにAESペン採用の拡大を推進
2015年4月にグローバル組織機構改革を実施、市場ニーズへの対応と事業成長を加速
AESペンのハイパフォーマンス化としてタッチセンサーの低ノイズ化が必須
低抵抗化が図りやすいメタルメッシュ系TPを主に採用
LG Innotek Co., Ltd
車載、腕時計型ウェアラブル端末向けにTPが採用、
Agメッシュ系TPは産業用途向けに採用拡大を目指す
Agメッシュ系TPは産業用の多様な顧客ニーズに応え、多品種少量生産体制で運営
2016年3月に車載向けにG2(Cell)を量産開始する予定
Bended Smartphone向けにGFxyなどを開発中
S-MAC CO.,LTD.
Bendedスマートフォン向けTP採用を目指し、
新しい構造のフィルセンサー開発に注力
2015年初期にGalaxy S6 Edge向けセンサーモジュール生産を開始
2015年5月には中国EMS向けにTP+LCDセット販売をスタート
Bendedスマホ向けセンサーモジュール需要増に対応し、ベトナム工場の生産能力を倍増
Agメッシュ系TPは線見え等の視認性問題が課題、IT機器向け採用には至らず
2015年度売上高は1,922億ウォンと2014年度に続きマイナスに推移
用途別売上比率はスマートフォンが80~90%まで拡大
次期Bendedスマホ向けTP構造として、Bridge GF2とHybrid GF2の開発に注力
DONGWOO FINE-CHEM CO., LTD(東友ファインケム(株))
主要顧客の外販戦略に沿って、OCTA用ガラスセンサーの設備増強へ
2016年10月にOTCA用ガラスセンサーの生産能力が130K/月に拡大
Galaxy S7 Edge向けには偏光板とフィルムセンサーの一体型で納入開始
Foldableスマートフォン向けフィルムセンサー開発を検討
洋華光電股份有限公司(Young Fast Optoelectronics Co., Ltd.)
生産拠点をベトナムに集約、TP事業縮小を検討中
2015年10月に中国・恵州工場を閉鎖
センサーとモジュール、TP+LCD貼り合わせ等をベトナム工場で一貫生産
中型用G1FとOGSの生産を中止
2015年1Qにガラスセンサー製造会社のRit FastをJV解除し稼動中止へ
売上構成比はGFFが80%、GF1とMetal Meshが各10%
AgNWはフルエッチングによるレーザープロセスと化学エッチングの両工法で検討中
意力(廣州)電子科技有限公司(EELY-ECW Technology Ltd.)
TP+LCM貼合ビジネスと、車載やNB・AiO-PC用等の用途開拓を進め
売上と利益ともに伸張を目指す
2015年3月より車載TPの量産を開始
2016年2月にはTP+LCDに加え、TP+LCM貼合ビジネスも開始
静電容量TPの生産はC工場に集約
D工場のTP+LCM貼合の生産能力は2~3KK/月になる見込み
2015年のTP構造別売上構成比はGFFが70~80%、GF1が20~30%
スリム化と低コストに有利なGF1をミドル・ローエンドスマートフォン向けに提案
グンゼ株式会社(ITOフィルム)
静電容量用ITOフィルムは
価格や需要が比較的安定した一般産業向けに注力
ITOフィルムでは最も低抵抗の50Ω/□品をラインナップ
NAWOO TECH CO., LTD.
海外向けにTP用ITOフィルム販売が堅調
車載TP用ITOフィルムの新規市場開拓に取り組む
中国向けを中心にITOフィルムを販売、2012年より年間45~50万㎡の販売量をキープ
2015年より日本向けに車載TP用ITOフィルム供給開始、2016年から本格的な販売へ
Hanwha Advanced Materials
ITOフィルムは中国市場での販売が堅調
2015年にライン増強し、生産能力を29万㎡/月まで拡充
2016年は競合企業の事業撤退、中国での拡販により販売量100万㎡の販売量を見込む
カジノ、医療機器など一般産業分野に向けた用途展開を注力
2015年より80Ω/□の低抵抗品の量産を開始
富士フイルム株式会社
銀塩メッシュフィルム「エクスクリア」は2in1端末など
低抵抗と視認性を活かせる用途で実績を拡大
ペン入力対応、曲面成形など銀塩の強みを活かせる領域での拡販に注力
凸版印刷株式会社
ペン入力のノートPC向けCuメッシュフィルムの販売量が増加
電子黒板や産業機器向けでも実績を拡大
パナソニック株式会社(Cuメッシュフィルム)
Cuメッシュフィルムは材料から配線までを一貫生産
32”~65”の規格品を揃え即納体制に強み
2層FCCL事業の技術・ノウハウと設備を応用しCuメッシュ関連市場に参入
高位置精度・低抵抗の微細配線フィルムで大型領域の需要を取り込む
MIRAE TNS CO.,LTD.
TP事業は2015年よりコマーシャル向けに特化
Agメッシュフィルム単体ではなくモジュールで展開
2015年4月にMIRAE NANOTECHより分社化
Agメッシュフィルム生産とモジュール販売を展開
パターン反射角の調整とランダムパターン設計で「モアレフリー」を実現
2017年には線幅3μmの細線化を視野に開発を進める
北米・欧州地域を中心にカジノ、サイネージ向け販売が好調
2016年にモジュール出荷量12万個になる見込み
LG Electronics
ノートPC向けでAgNWセンサー搭載モジュールの採用が本格化
2016年以降のインク調達体制は検討中
AgNWモジュールの外販比率が80%程度まで拡大、ユーザーにダイレクトで供給
中国及び台湾向けに供給拡大
2016年2月にAgNWインクのサプライヤーが事業清算、早期の材料調達体制整備を模索
ヘイズ、透過率などの課題が進展によりノートPC向けが採用拡大に
2in1端末及びペン入力対応が新規開発のテーマ
大倉工業株式会社
塗液の配合と基材への精密コーティング技術で安定した抵抗値の
高品質AgNWフィルムの開発・供給を実現
Carestream Advanced Materials
2014年4QよりAgナノワイヤフィルム「FLEXX」の量産開始
AgNWインキからフィルムへのコーティングまで一貫生産体制を構築
2016年初頭に50μm品の量産開始
AgNWのファイン化とバインダー調整により透過率とヘイズ問題を改善
2016年からのスマートフォン向けでの採用本格化を目指す
Aiden Co., Ltd. (C3Nano Korea)
2015年に米・C3Nanoに買収され100%子会社に
2016年内にAgNW(材料)及びAgNWインクの生産設備増強を実施
2014年7月より直径20nmをAgNWの量産、20nm以下品の微細品の開発にも取り組む
AidenのAgNWがC3NanoのAgNWインクのクオリティを向上し販売拡大に寄与
AgNWの歩留まり改善に取り組み、AgNWインクの低価格化を目指す
COSMO AM&T CO., LTD.
フィルム加工技術を活かし、AgNWフィルムの低抵抗化・高透過率を実現
2014年末より40万㎡/月のキャパでAgNWフィルムのパイロット量産を開始
2016年より50μm品を、さらに23μm品も開発中
抵抗値23Ω/□、透過率92.8%、ヘイズ0.64%のAgNWフィルムが量産可能に
タッチパネル向けと発熱体向けを主軸した展開に取り組む
自動車内装材、ウィンドウ用発熱体及び変色フィルムなど、自動車部品向けでの採用に期待
旭硝子株式会社
「ドラゴントレイル」シリーズはTPカバー用の
アルミノシリケートガラス市場で20%前後のシェアを確保
新興国・ローエンド市場から最新のハイエンド市場までをカバーする品揃えに強み
素板生産だけでなく強化等の加工も自社対応が可能できめ細かいユーザーニーズ対応を推進
2016年3月時点でスマホその他で73ブランド、510機種の採用を獲得
三菱ガス化学株式会社
PC/PMMA共押出板にHCを施した「MRシリーズ」は
2015年以降、車載TPカバー向けで需要が拡大
名阪真空工業株式会社(MSK)
HC、耐指紋、虹ムラ防止など独自の表面処理を施した樹脂前面板を展開
軽量、割れにくさ、成形性など樹脂ならではのメリットを訴求
ミドルエンド以上の領域を中心に展開、樹脂カバー市場の40%前後のシェアを確保
主力の低反りグレード、超耐擦傷性グレードに加え三次元成形グレードの拡大に期待
スリーエムジャパン株式会社
狭額縁化のニーズに応え、顧客仕様に合わせこんだ打ち抜きシートの拡販と
国内におけるリキッドタイプの実用化を目指す
TP/LCD及び、Cover Glass/In・Oncell向けにCEF需要が拡大
2016年内に狭額縁化に対応したLOCAを開発し採用を目指す
車載用粘着剤は民生用の延長線上で、既存製品を中心に展開を進める考え
LG Hausys, Ltd.
ミドルOCAからボトムOCAへの展開を加速化
ダイレクトボンディング用OCAとOCRの量的拡大を追求し成長拡大に繋げる
ミドルOCA市場縮小に伴い、OCA販売量は120~130万㎡/月と前年より縮小
HC(Half-Cured)OCA等の拡販に注力し、フルラミ用OCAの売上構成比を引上げる
TMS Co.,LTD
UV硬化タイプOCAの販売実績を活かし、新規顧客への採用拡大に注力
2015年のOCA増設計画は保留
2014年末にUV硬化タイプOCAフィルムが韓国大口顧客に採用
「TM-Q Series」、「TTC-1000 Series」の拡販に注力
顧客要望にあわせ、機能性OCAのラインアップを拡充
株式会社フルヤ金属
Ag合金ターゲット「APC」、TP引出線向けを中心に堅調に推移
「APC」販売量の60%がTP引出線用、ITOと組み合わせたセンサー材料としての提案も進む
信頼性、柔軟性を武器に車載用での採用に期待
使用済ターゲットのリサイクルを組み込んだビジネスモデルでコスト競争力を確保
東洋紡績株式会社
引出線の細線化を実現するAgペーストの開発を推進
静電容量用ペーストはレーザーエッチング用の量産が本格化した2016年以降の成長に期待
レーザーエッチング用でL/S 20/20を実現、AgNW対応品も開発
InkTec Co.,Ltd.
2016年2Qより材料及び工程の低コスト化を実現する新製品の販売を開始
2015年には中国でスクリーン印刷用ペースト販売量が縮小
2016年2Qより新製品を投入し中国現地メーカーへの反撃を図る
分散とバインダー合成の技術をベースにペースト使用量10%低減を実現
レーザー往復回数削減可能なグレードなどプロセスコスト低減に寄与
金型製造技術の進展により、Agメッシュフィルムの配線幅1μmの実現が視野に
ペルノックス株式会社
コンシューマー製品から車載や一般産業用への注力シフトを進める
引出線用Agペースト販売量は静電容量向けを中心に2015年に大幅減少
スクリーン印刷でL/S 30/30に対応したグレードを投入
レーザーエッチングではL/S 20/20の細線化を実現
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