2016年版 機能別ME機器市場の中期予測とメーカーシェア(治療機器編)
内視鏡下(腹腔鏡下・胸腔鏡下)外科製品を含めたOperation Roomに設置される製品群は、2013年度まで大規模高度急性期施設の建替え時におけるリプレイスと増室による新規需要に消費増税前の駆け込み需要が加わったことで、右上がりの傾向値を示していた。2014~2016年度のOperation Roomに設置される主要製品は、軒並みダウン実績、また、人工呼吸器も同様の推移になる一方、がん対策補正予算に関連した製品群などは好調に推移しており、予算化や市場環境により二極化実績が続いている。このような市場環境を加え、新機能治療機器上市などから各メーカーの競争力やマーケットシェアの変化を分析し、2020年度までの市場予測を行う。
※紙媒体で資料をご利用される場合は、書籍版とのセット購入をご検討ください。書籍版が無い【PDF商品のみ】取り扱いの調査資料もございますので、何卒ご了承ください。
調査資料詳細データ
調査対象:国内メーカー、及び、輸入製品製造販売業・販売元
調査方法:面接取材とTEL取材併用
調査期間:2016年4月~2016年9月
- 治療機器・関連製品32項目の製品別市場実績と予測、シェア分析を行い、同市場について現状と将来展望を調査分析
PartⅠ 医療機器の市場動向と有力企業分析
PartⅡ 治療機器(関連製品含む)品目別推移
PartⅢ 参入企業分析
■掲載内容
PartⅠ 医療機器の市場動向と有力企業分析
医療機器の環境要因分析と有力企業の動向
§1 治療機器の環境
2015~2016年度Operation Room設置製品や人工呼吸器など厳しい市場環境に対して、
がん領域等の特定疾患治療装置は2ケタアップに
§2 調査品目における市場推移と予測
手術室、ICU・病棟関連主要製品のマイナス実績により、2015年度は0.7%ダウンの
1,766億8百万円、2016年度は特定領域の市場拡大で7.4%アップの1,896億75百万円見込みも、
手術室主要製品は低成長予測
調査品目分類別市場推移
調査品目における金額ベース市場規模推移
調査品目における台数・数量ベース市場規模推移
品目別マーケットリーダー(2015年度総発売元ベース)
薬事工業生産動態統計~金額ベース~
薬事工業生産動態統計~数量ベース~
§3 有力企業の動向
PartⅡ 治療機器(関連製品含む)品目別推移
§1 内視鏡下外科(腹腔鏡・胸腔鏡下外科手術)手術市場 低侵襲手術
市場概要
企業動向
内視鏡(光学視管・Scope、ビデオスコープ)市場
市場動向:2015年度3,495本、2016年度3,826本、各社2015年度は伸び悩み
ビデオカメラ市場
市場動向:2015年度もマイナス実績の1,323台、2016年度1,420台見込み
光源装置(Light Source)市場
市場動向:2015年度637台、2016年度652台見込み
気腹器市場 (CO2 吊上式)
市場動向:2015年度CO2(気腹下)タイプは513台(2016年度:512台見込み)、
排煙機能付製品がシェアアップ、吊上式は1社のみの展開に
処置具市場(Forceps・Clamps、Scissors等)承認申請
市場概要
リユース処置具市場動向:細径とサイズバリエーションで、2015年度24,175本、
2016年度24,305本見込み(リポーザブルタイプ含む)
ディスポーザブル処置具市場動向:2015~2016年度10万本前後の市場に
クリップアプライヤー市場
市場動向:2015年度18.61万ケ(本)、2016年度18.98万ケ(本)
トロカール市場(トロカール・トロカー・トロッカー・Trocar)
市場動向:症例数伸び率鈍化の影響等で、ディスポタイプは2015年度で114万本弱、
2016年度120万本弱にとどまる
参考資料:自動縫合器・自動吻合器について
脳内視鏡(脳室鏡・脳神経内視鏡)
市場概要
市場動向:2015年度20セット・325本、2016年度21セット・313本見込み
関節鏡システム
市場概要
市場動向:2015年度光学機器の伸び率鈍化が続いていることで、0.4%ダウンの
30億35百万円、2016年度31億36百万円見込み
関節鏡視下電気手術装置市場動向:症例数増加で消耗品は2015年度26,760本
(2016年度:27,400本見込み)
耳鼻咽喉科用シェーバーシステム:No.1企業の高シェア続く
椎間板ヘルニアシステム市場
エピドラスコピー(内視鏡下硬膜外腔癒着剥離術)
内視鏡下外科関連市場
市場動向:Intuitive Surgical新製品「da Vinci Xi」上市の中、
腹腔鏡下外科腎悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いるもの)が新たに
保険適用、胸部外科用インテリジェント手術支援ロボット上市予定
HALS(Hand Assisted Laparoscopic Surgery):2015年度8,450ケ、
2016年度:8,200ケ見込み、右下がり市場続く
§2 ベンチレータ
市場概要
長期ベンチレータ市場規模:新規レンタルを含めた2015年度は前年比497台減の
3,683台、2016年度は小型タイプの買替・レンタル増加で3,968台見込み
高流量式鼻カニューラ酸素療法(High Flow Therapy)市場:装置は2015年度340台、
2016年度既存製品600台以上、ブレンダー2015年度610台、2016年度900台以上の見込み
長期人工呼吸器企業別動向:上位企業の多くが軒並み台数減
レンタル領域ベンチレータ市場(在宅・病院)
非侵襲型・侵襲型市場/在宅人工呼吸療法
HMV~Home Mechanical Ventilation
市場概要
市場動向:機種変更が少なくNPPVタイプは2015年度442台(2016年度:705台見込み)、
TPPVタイプ334台(同:295台見込み)、患者数はNPPVで2015年度17,390人
(同:17,780人見込み)、TPPV 5,360人(同:5,565人見込み)
排痰補助装置市場
救急関連(搬送用含む) 人工呼吸器市場
市場概要
市場動向:救急車需要の減少で、2015年度は792台、2016年度880台見込み
CPAP:スリープCPAP マスクCPAP
経鼻的持続陽圧呼吸療法装置
市場概要
市場動向:2015年度患者数41.41万人、2016年度47.12万人見込みの中、機種変更と
新規で2015年度67,400台、2016年度78,850台見込み
スリープアプニア市場、Sleep市場(診断装置) Sleep Apnea Syndrome~SAS
睡眠時無呼吸モニタ 呼吸睡眠モニタ、睡眠ポリグラフシステム
市場概要
市場動向:患者数増加で、簡易型ポリグラフィーは2015年度1,622台
(2016年度:1,670台見込み)、診断用ポリグラフィーは166台(同:178台見込み)に
§3 全身麻酔器
市場概要
市場規模:2013年度までの反動が続き、2015年度も81台減の1,322台、
2016年度1,330台見込み、大規模施設でのOperation Room増設の鈍化により、
High end市場も700台弱にとどまる
企業別動向:高シェア維持の外資系上位2社も伸び悩みの中、新機種投入企業も
§4 除細動器 デフィブリレータ
External Defibrillator
市場概要
トータル市場規模:2015年度は前年比4,723台増の116,032台と伸び率鈍化、
2016年度も117,710台見込み(各社計画値トータルでは123,970台見込み)
AED市場:2015年度112,400台、2016年度は113,780台見込み
(企業計画値トータル:120,040台見込み)、2017年度はリーマンショック時納入分の
買替需要減で95,800台見込み
企業別動向:伸び率鈍化の中、後発企業は二極化実績
自動心臓マッサージシステムについて
§5 電気メス
電気メス市場
市場概要
市場規模:手術室におけるHigh endタイプの予算縮小で、2015年度は
2ケタダウンの1,686台、2016年度1,814台見込み、うちHigh endは1,106台
(2016年度:1,100台見込み)にとどまる
企業別動向:上位有力企業Operation RoomでのHigh end市場悪化でマイナス実績の中、
新製品上市・上市予定企業も
バイポーラ市場
市場概要
市場動向:脳外科、耳鼻咽喉科、婦人科等で 2015年度マイナス実績の424台、
2016年度438台見込み
APC・ABC市場
市場動向:買替需要中心に2015年度258台、2016年度:284台見込み、
No.1企業の圧倒的シェア続く
小型電気メス・各科に特有な電気メス市場
市場動向:2015年度1,114台、2016年度1,109台見込み
その他 特定領域
1.高周波(RF)熱凝固療法
2.RF心房細動手術装置
3.神経ブロック用高周波熱凝固装置
4.マイクロ波手術装置、加熱メス市場
5.美容外科ルートにおけるRF/フォトRF市場
対極板市場
市場動向:2015年度451.7万枚、2016年度471.2万枚見込み。純正訴求で高い伸び率企業も
電気メス市場におけるディスポコントロールペンシル、電極
コントロールペンシル市場動向:2015年度180.3万本、2016年度188.9万本見込み、
上位寡占化の中、No.1企業シェアアップ
アクティブ電極市場動向:ディスポタイプ2015年度大幅増の174.3万本、
2016年度185.8万本見込み
§6 超音波凝固切開装置・超音波吸引装置
市場概要
超音波凝固切開装置
市場動向:2015年度ジェネレーター1,360台(うちコードレス:350台)、
2016年度1,285台(うちコードレス350台)見込み、ディスポプローブは
2015年度128億80百万円、2016年度140億40百万円、競合製品上市の中、
No.1企業は高シェア維持
超音波吸引装置
市場動向:手術室予算縮小もあり、2015年度137台、2016年度123台見込み
§7 Nd:YAG、Ho:YAG、KTP/YAG、KTP/Tm:YAG
市場概要
市場動向:流通変更や増税後の反動もあり、2015年度トータルで93台、
2016年度95台見込み、新製品上市が相次いでいるHo:YAGも2015年度は79台、
2016年度は84台見込みにとどまる
§8 CO2レーザー
市場概要
市場動向:2015年度耳鼻咽喉科での新製品への切替が一段落したことで、
前年比42台減の400台(2016年度:402台見込み)、皮膚科・形成外科は
210台弱
§9 高出力半導体レーザー手術装置
市場概要
市場動向:2015年度は既存製品の一巡と予算化の遅れもあり、前年比12台減の103台、
2016年度は泌尿器分野と下肢静脈瘤治療用レーザーの新製品上市により120台見込み、
2014年度以降は100~120台との高水準維持
§10 PDT~Photo Dynamic Therapy
市場概要
市場動向:適用拡大により2015年度10台 2016年度16台見込みの中、2016/6より
パナソニックヘルスケアからMeiji Seika ファルマに移管
§11 レーザー心筋血管新生術、心筋血行再建術 TMR・PTMR
市場動向:Excimer Laser 血管形成術「CVX-300」安定した設置台数に
RF心房細動手術装置:年間6,000例前後の症例数の中、No.1企業が65%以上のシェア
§12 (疼痛緩和)半導体レーザー治療器
市場概要
市場動向:2015年度は180台、2016年度207台見込み、新規参入企業もある中、
No.1企業安定推移
§13 (直線偏光)近赤外線・赤外線治療装置
市場概要
市場動向:近赤外線治療器2015年度590台、2016年度628台見込み
参考資料:神経ブロック用高周波熱凝固装置「Neuro Thermo NT500」は年間30~40台に
§14 あざとり・美顔用レーザー装置
市場概要
市場動向:2015年度459台、2016年度は493台見込みと安定推移
(医師の責任による設置含む)
紫外線治療装置:2015年度エキシマタイプの伸び率鈍化で449台、
2016年度はターゲット型の新製品上市もあり501台見込み
IPL、高周波・中周波装置市場:IPLは2015年度185台(2016年度:215台見込み)、
高周波/中周波は2015年度201台(同:212台見込み)
§15 美容整形外科関連注目製品
脱毛(Hair Removal)市場概要
市場動向:増設や新規設置、買替需要が重なり、2015年度370台強、2016年度500台突破の可能性
IPL、高周波・中周波装置市場動向
§16 (経尿道的)結石破砕装置 TUL(TransUrethal Lithotripsy)
(経皮的)結石破砕装置 PNL(Percutaneous Nephro-Lithotripsy)
レーザー、空気衝撃波、EHL、USL、火薬
市場概要
市場規模:2015年度トータルで77台にとどまる一方、2016年度は新製品上市を
含め92台見込み、うちHo:YAG(20W、30W)は2015年度60台、2016年度70台見込み
企業別動向:ESWLも展開するNo.1企業が新製品上市で大幅増の中、その他企業も新製品上市
§17 BPH治療製品 装置&VLAP用ファイバー 高温度治療 VLAP 高出力半導体
市場概要
市場動向:レーザー関連2015年度Ho:YAG、KTPレーザーの伸び悩みで31台、
2016年度は高出力半導体レーザーやTm:YAGタイプの新製品上市で39台見込み
前立腺癌治療装置について
§18 ESWL
市場概要
市場動向:2015年度で65台、2016年度67台見込み、No.1企業高シェア維持
ESWT市場:「Epos Ultra」独占市場の中、「DUOLITH SD1」がスポーツ整形施設への設置強化
§19 ハイパーサーミア(温熱療法加温装置)
市場概要
市場動向:大学病院・地域基幹病院からクリニックまでの新規導入もあり、
2015~2016年度20台以上の推移の中、60℃の温熱療法開発
§20 IABP装置 大動脈内バルーンポンプ
市場概要
市場動向:増税後の反動と予算化の縮小で2015年度は248台、
2016年度は光ファイバータイプの強化で285台見込み
§21 自己血回収装置・回収式自己血輸血装置
市場概要
市場動向:2015年度も増税後の反動と新機種への切替が一段落したことで、
22台減の124台、2016年度152台見込み、No.1企業は安定推移
参考資料:自己血輸血の消耗品市場
1.貯血式・希釈式における血液バック市場
2.術中回収式における自己血回収システム
3.術後回収式における自己血輸血(セット)市場
§22 コンティニアス・パッシブ・モーション
市場概要
市場動向:2015年度376台、2016年度企業撤退等で346台見込みも、
リハビリテーション科予算に期待
§23 タニケットシステム
市場動向:2015年度新製品買替も一段落し378台、2016年度415台見込み
§24 骨電気刺激装置/超音波骨折治療器
市場概要
市場動向:2015年度 販売で1,239台、2016年度1,254台見込み、レンタル患者数は
2015年度29,300人、2016年度30,830人見込み
§25 低周波治療器
市場概要
市場動向:2015年度は前年比234台減の13,993台と2年連続でマイナス実績、
2016年度は反動で14,544台見込み、接骨院鍼灸等の大型機種では新規納入も含め安定推移
干渉低周波治療器市場:2015年度91台増の5,123台(構成比:36.6%)、
2016年度は5,406台(同:37.2%)見込み、この10年間では年間5,000台以上の推移に
納入先台数:接骨院・鍼灸ルート・その他は、2015年度199台増の9,575台
(構成比:68.4%)、2016年度9,869台(同:67.9%)見込み
ベッド型マッサージ器市場動向:2015年度295台減の2,523台、2016年度2,566台見込み
参考資料:牽引装置市場
深部静脈瘤予防機器、浮腫治療器、家庭用エアーマッサージ機器(脚・腕装着用)
(医科向)空気圧式マッサージ器、家庭用エアーマッサージ器、業務用エアーマッサージ器
市場概要
医科向D.V.T.市場動向:2015年度4,505台、2016年度4,565台見込み、
No.1企業圧倒的シェア続く
家庭用エアーマッサージ器市場:年間5,000台の市場形成
§26 パワーインスツルメンツ
市場概要
市場規模:2015年度1.9%アップの103億73億円、2016年度0.3%アップの
103億99百万円見込みと、伸び率鈍化
科別動向:2015年度 整形外科領域が伸び率鈍化もプラス実績の61億1百万円
(2016年度:61億34百万円見込み)、脳外科領域は36億83百万円(同:37億1百万円見込み)
企業別動向:上位4社2015年度二極化実績の中、新規参入相次ぐ
参考資料:洗浄器市場
§27 ガンマナイフ
市場概要
市場動向:2015年度4システム(新規:1システム)、2016年度3システム見込みの中、
コーンビーム付フレームレス型上市
§28 定位脳手術装置 定位・高精度放射線治療システム
定位脳手術装置
市場動向:年間20台の市場形成、定位脳手術支援ロボット「Neuro mate」が承認
高精度(定位)放射線治療システム(体幹部適用含む)
市場動向:2015年度90台/システム、2016年度105台/システム見込み、
うち高精度(定位)放射線治療装置
(体幹部兼用)は70台/システム、2016年度85台/システム見込み
§29 手術室用顕微鏡システム ナビゲーションシステム 手術用顕微鏡システム
市場概要
市場規模:2015年度トータル市場は脳外科以外の手術用と耳鼻咽喉科の外来・処置用のアップで、
台数ベースではアップ実績の696台(2016年度:634台見込み)、
手術用顕微鏡は脳外科分野のマイナス実績も他部門の大幅増で269台(同:232台見込み)
企業別動向:No.1企業は脳外科以外の手術用がアップ、耳鼻咽喉科は各社安定推移
歯科用顕微鏡市場:2015年度791台、2016年度895台見込み
ナビゲーションシステム(Navigation)
市場動向:2015年度脳外科分野のマイナス実績で81システム、2016年度92システム見込み
§30 ネブライザー
市場概要
市場規模:2015年度もアップ実績の76,788台、2016年度78,631台見込み
企業別動向:ジェット式でシェアアップ企業も、PARI製品は2015/10より
村中医療器が販売元に
§31 滅菌コンテナーシステム
市場動向:2015年度も10,030システム、2016年度9,750システム見込み
プラズマ滅菌対応コンテナーシステム市場:年間280システムまで市場縮小
§32 鋼製手術器具・器械(内視鏡下外科手術を除く)
市場概要
市場動向:前年度までのアップ実績から、2015年度は前年比9億4百万円減の
82億11百万円、2016年度も83億52百万円見込みにとどまる
PartⅢ 参入企業分析
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