2019 パワーアシストスーツの可能性と将来性
パワーアシストスーツを対象に主要参入企業の取り組み実態や開発動向、事業化プラン、需要展望等を把握すると共に、それらをベースにパワーアシストスーツの可能性を追求し、課題と将来性を考察する。
※紙媒体で資料をご利用される場合は、書籍版とのセット購入をご検討ください。書籍版が無い【PDF商品のみ】取り扱いの調査資料もございますので、何卒ご了承ください。
調査資料詳細データ
調査対象先:国内のパワーアシストスーツメーカや販売元、その研究開発に取り組む企業、関連団体、関係省庁等
調査方法:直接面接取材による情報収集を中心に、電話ヒアリング、公表されている資料やデータ、文献、研究成果等を参考としている。
調査期間:2019年7月~2019年11月
パワーアシストスーツ市場に関する調査を実施(2019年)
2018年度の国内パワーアシストスーツ(PAS)市場は前年度比13.6%増の14億37百万円
~作業支援型PASへの新規参入と新製品により、市場は第二ステージの普及期を迎える見込~
- 装着することで人の動作や姿勢を補助(アシスト)することを目的とする製品の中で、動力源を有するもの、もしくは機械的構造を有しているものをパワーアシストスーツ(以下PAS)として対象とする
- 作業支援型で、新規参入企業と新製品が2018年から急増する。それまでの製品と比べ、機能(性能)を限定し、低価格化する傾向が窺える。近未来を想像させる最先端技術の製品から、実用性とコストメリットを追求へとPAS市場は第2ステージに突入した
- 製品数の増加もあり、市場規模は2017年度を底に一時の低迷を出しつつある。期中の新規参入や新製品上市もあることから、2019年度もPAS市場は拡大傾向にある
- 歩行支援型は新製品も少なく、メーカシェアに大きな変化はない。一方、作業支援型はイノフィスとATOUNが低価格の新製品を発表し、シェアを高める
- PASの動力源は電動(モータ)タイプが主流であるが、非電動(圧縮空気、ばね)タイプにおいても、新規参入や新製品が見られ、コストと性能(効果)を競う環境となる
- 作業支援型では、新製品ほどアシスト力を低下させ軽量化を進めている。その結果、電動タイプでも100万円以上があたりまえであった製品価格は100万円を切っている
- 非電動タイプでも低価格化が進んでいる。特に、イノフィスは10万円台というこれまでにない低価格の製品を投入し、一気に需要拡大を図ろうとしている
- PASは実用品として評価が受ける段階に入った。可能性が広がる反面、まだまだ課題も見られる。海外製品も増え、用途開拓と需要確保に向けて本格的な競合が始まろうとしている
第1章 パワーアシストスーツ市場の現状
第2章 パワーアシストスーツの注目動向
第3章 主要参入企業の取り組み実態
第4章 パワーアシストスーツの可能性と将来性
調査結果のポイント
第1章 パワーアシストスーツ市場の現状
1.幅広い業種から参入が見られる。作業支援型で多い参入企業数
2.2017年以降は作業支援型に集中する主要製品の発売時期
3.総市場規模推移
(1)作業支援型が牽引することで、全体でも拡大が続く数量ベース
(2)内容は異なるが、数量ベースと同じく拡大傾向にある金額ベース
4.型別メーカシェア推移
(1)数量ベースと金額ベースで様相が異なる歩行支援型PASのメーカシェア
(2)イノフィスとアトウンが強みを発揮する作業支援型PASのメーカシェア
5.新規参入企業ほど多様化する傾向があるメーカの技術関連先
第2章 パワーアシストスーツの注目動向
1.主対象によって、顔触れが異なる対象別参入企業。ヒトとモノの境が薄れる作業支援型
2.電動(モータ)タイプが主流であるが、作業支援型では多様化するPASの動力源
3.歩行支援型、作業支援型共に、対象やメーカの思想で異なるアシスト対象先
4.作業支援型で、新製品ほどアシスト力低下と軽量化が進んでいる
5.作業支援型で進む低価格化。イノフィスの新製品価格とその需要開拓に注目
6.中腰姿勢タイプは主ターゲットこそ異なるが、多様性を追求する販売ターゲット
第3章 主要参入企業の取り組み実態
1.アシストモーション(株)
2.(株)ATOUN(アトウン)
3.(株)イノフィス
4.(株)今仙技術研究所
5.(株)クボタ
6.(株)ジェイテクト
7.(株)スマートサポート(参考)
8.(株)ダイドー
9.トヨフレックス(株)
10.(株)ニッカリ
11.その他の企業
(1)電動PASで自社製品を投入するユーピーアール。ニーズ先行と需要確保で注目
(2)人工筋肉を採用し、軽量・低価格で腰の負担軽減に特化するサステクノ
(3)医療現場の腕固定用途に特化するシマノ
(4)レイボと代理店契約を結び、2018年より「レイボV2.5」を販売する加地
第4章 パワーアシストスーツの可能性と将来性
1.動力源別PASが持つ課題と最新動向。各動力源で新提案が相次ぐ
2.歩行支援型に大きな変化は見込めず、作業支援型で多様化と用途拡大が進む
3.高機能高価格だけでは普及しないユーザニーズ。作業支援型でニーズ優先に舵を切る
4.2017年度よりPAS市場は第2ステージへ。実用品として、コストメリットの競争へ
5.新製品とイノフィスがカギを握る市場規模予測。第2ステージでPASの真価が問われる
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