2020 量子コンピュータ市場の現状と将来展望

量子コンピュータについて、従来、研究開発フェーズが続いてきたものの、特に組合せ最適化問題を解くためイジングマシンを中心に、日本国内でも徐々に活用事例が登場し始めている。また2020年7月には、量子イノベーションイニシアティブ協議会(QII協議会)が発足するなど、産官学連携によるさまざまな業界でのユースケース創出に向けた動きも加速していくと想定される。
本調査資料は、量子ゲート型やイジングマシンといったハードウェアベンダーや、量子化学計算などをはじめとした特化型専門ソフトウェア開発ベンダーへの取材や文献調査などをもとに、2020年度~2030年度までの市場規模を算出するとともに、各業界について、①量子コンピュータ適用によるインパクトの大きさ、②業界の投資意欲、③技術的な時間軸、④普及に係る時間軸――の4つの観点から評価を行い、2020年~2050年までのロードマップの作成を試みた。

発刊日
2020/08/07
体裁
A4 / 230頁
資料コード
C62110700
PDFサイズ
7.4MB
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調査資料詳細データ

調査概要
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調査目的:本レポートでは、国内の量子コンピュータおよびミドルウェア、アプリケーションの現状に加えて、2020 年度~2050 年度までの活用ロードマップについて、「各参入プレーヤーの動き」「技術動向」、「ユーザー企業の活用動向」という3 つの視点から調査し、動向や課題などの実態を把握するとともに、短期から中長期までのロードマップについて予測することを目的としている。まず参入プレーヤーの動向については、直接面談取材を通じて国内外の主要ベンダーにおける事業戦略やビジネスモデル、取組み動向、事例などについて明らかにする。次に技術動向は、文部科学省によるムーンショットを基に、ベンダーへのヒアリングや各種文献調査などから作成した。そして、ユーザー企業の活用動向については、各業界の中分類ごとに4 つの観点から矢野経済研究所にて評価を行った。具体的には、①量子コンピュータ適用によるインパクトの大きさや内容、②業界の投資意欲、投資力、③技術的な時間軸、④普及に係る時間軸――の4点である。なお、時間軸については、次のとおり短期~超長期まで4 つの分類としている。短期(2020年~2022年)、中期(2022年~2030年)、長期(2030年~2040年)、超長期(2040年~ )。
調査対象:量子コンピュータ提供事業者7社、ミドルウェア・アプリケーション提供事業者10社 合計17社
量子コンピュータの範囲:量子コンピュータについて本レポートでは、「量子状態を管理し、特定のルールで操作することにより、粒子と波の二重性や重ね合わせ、量子もつれなどを利用し計算を行う計算機」と定義する。
また、市場規模の算出に際しては、ハードウェアに留まらず、ハードウェア上で稼働するミドルウェアやアプリケーションに加えて、導入に伴うコンサルテーションや保守などの各種サービスも含まれる。
調査方法:直接面談取材、電話調査および文献調査など
調査期間:2020年5月~2020年7月

調査結果サマリー
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量子コンピュータ市場に関する調査を実施(2020年)
2020年度の国内量子コンピュータ市場は62億円の見込み、2030年度には2,300億円に達すると予測
~金融や化学、製造など複数分野での実証実験や本番運用に向けた動向に注目~

資料ポイント
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  • 国内における量子コンピュータ(ハードウェア/ミドルウェア/アプリケーションなどを含む)に関する市場規模(2020年度~2030年度)を算出、掲載
  • 各産業において量子コンピュータがどのような影響をもたらすのか、産業へのインパクトや投資意欲、技術スピードなどの観点から評価、2020年~2050年までのロードマップを掲載
  • 国内外の量子コンピュータに関するベンダーやアプリケーション事業者の動向を掲載

資料概要
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第1章 総論
第2章 量子コンピュータがもたらす未来像
第3章 量子コンピュータが産業にもたらす影響評価、活用事例
第4章 個別企業の実態

リサーチ内容

調査結果のポイント

第1章 総論

1.量子コンピュータとは
  1.1.量子コンピュータとは
    1.1.1.量子コンピュータの仕組み、性質
    1.1.2.量子コンピュータの歴史
    1.1.3.従来のコンピュータとの違いや従来のコンピュータの限界
    1.1.4.量子ビットの主たる実現方式
    1.1.5.イジングマシン型
  1.2.ハードウェアに関する国内外の事業者動向――量子ゲート型とイジングマシン型
    1.2.1.概要
    1.2.2.量子ゲート型における事業者の動向
    1.2.3.イジングマシン型における事業者の動向
  1.3.ミドルウェア、アプリケーションに関する国内外の事業者動向
    1.3.1.概要
    1.3.2.国内事業者の動向
    1.3.3.海外事業者の動向
  1.4.エコシステム構築に向けた動き
    1.4.1.開発者の育成、コミュニティ拡大に向けた動き
    1.4.2.協業によるエコシステム構築に向けた動き
    1.4.3.その他の取組み
  1.5.量子コンピュータ導入および活用に際しての課題
    1.5.1.ユーザー企業もビジネス課題とQUBO落込みを理解した人材が必須
    1.5.2.ハードウェアの更なる進化
    1.5.3.ユーザー企業への啓もう活動
  1.6.国内量子コンピュータ市場規模推移予測
    1.6.1.国内量子コンピュータ市場規模推移予測(2020年度~2030年度)
    1.6.2.2030年度までの市場成長に関する考え方
    1.6.3.注目される動向

第2章 量子コンピュータがもたらす未来像

2.量子コンピュータがもたらす未来像(2020年~2050年)
  2.1.量子コンピュータは何を目的として利用されるのか
  2.2.量子コンピュータの適用を左右する要因とは何か
  2.3.量子コンピュータの技術面でのロードマップ
  2.4.量子コンピュータを適用し得る業界・業務
  2.5.量子コンピュータ活用のロードマップ
    2.5.1.短期:2020年~2022年における影響度合い
    2.5.2.中期:2022年~2030年における影響度合い
    2.5.3.長期:2030年~2040年における影響度合い
    2.5.4.超長期:2040年以降における影響度合い

第3章 量子コンピュータが産業にもたらす影響評価、活用事例

3.量子コンピュータが主たる産業にもたらす影響評価、活用事例
  3.1.製造業
    3.1.1.スマートファクトリー(産業ロボット)
    3.1.2.シミュレーション
    3.1.3.保守・点検、診断技術の高度化
    3.1.4.量子コンピュータ活用事例
  3.2.化学工業
    3.2.1.新機能材料の探索、開発
    3.2.2.量子コンピュータが与える影響評価と理由
    3.2.3.量子コンピュータ活用事例――三菱ケミカル
  3.3.製薬(創薬)
    3.3.1.製薬企業における創薬研究の動向
    3.3.2.量子コンピュータが与える影響評価と理由
    3.3.3.量子コンピュータ活用事例――東レ
  3.4.デジタルマーケティング
    3.4.1.DMP/MA市場の動向
    3.4.2.量子コンピュータが与える影響とその理由
    3.4.3.量子コンピュータ活用事例
  3.5.物流
    3.5.1.物流市場の動向
    3.5.2.量子コンピュータが与える影響とその理由
    3.5.3.量子コンピュータ活用事例
  3.6.金融
    3.6.1.金融派生商品、資産運用
    3.6.2.保険
    3.6.3.コールセンター
    3.6.4.仮想通貨に量子暗号が与える影響評価と理由
    3.6.5.量子コンピュータ活用事例
  3.7.エネルギー
    3.7.1.再生可能エネルギー
    3.7.2.シミュレーション
    3.7.3.原料調達および国内での供給ルートの最適化
    3.7.4.省エネの高度化
    3.7.5.量子コンピュータ活用事例――ENEOSホールディングス

第4章 個別企業の実態

1.IBM
2.アマゾン ウェブ サービスジャパン
3.NTTデータ
4.MDR
5.QunaSys
6.グルーヴノーツ
7.Cambridge Quantum Computing Japan
8.Zapata Computing
9.Jij
10.D-Wave Systems
11.東芝デジタルソリューションズ
12.日本電気
13.日立製作所
14.フィックスターズ
15.富士通
16.Microsoft
17.1QB Information Technologies Inc.

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