2024年版 CCUS(CO2回収・利用・貯留)技術の動向&将来展望

カーボンニュートラルの実現へ向け、排出されたCO2を分離回収し、利活用または貯留によりCO2の排出を削減するCCUSのニーズが高まってきている。2023年3月には「CCS 長期ロードマップ」が公表され、国内のCCS 事業は本格化の動きがみられている。また、CO2 の有効利用(CCU)法として、化学品や燃料、鉱物などに変換して利用するカーボンリサイクル技術の研究開発も推進されている。
本レポートでは、主要プレイヤーへのヒアリング調査を軸に、日本国内のCCUS(CO2回収・利用・貯留)市場を取り巻く環境や課題、課題解決に向けた動き、研究開発テーマなどについて調査をするとともに、技術動向や市場動向などの将来の展望について分析を行った。

発刊日
2024/03/28
体裁
A4 / 181頁
資料コード
C65123900
PDFサイズ
22.4MB
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調査資料詳細データ

調査概要
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調査目的:本調査資料は、国内の CCUS(CO2 回収・利用・貯留)技術・市場について、方式別に市場の現状を明らかにし、CCUS 技術および市場の現状分析と将来展望を行なう。また、CCUSにおいて、国内の有力事業者の事業戦略を分析する。
調査内容:「CCUS 市場概要」「CCUS 技術の動向」
調査対象先:CCUS 技術の研究開発および提供を行う事業者(エンジニアリングメーカー、素材メーカー、セメントメーカー、発電事業者、ガス事業者、石油・天然ガス開発事業者など)、ファンドなど
調査方法:弊社専門調査員による直接面接取材(対面、WEB 会議)および電話・メール取材等による調査結果をもとに、弊社独自の手法と責任により分析を行った。また、掲載している数値等はヒアリング内容等を基に全て弊社が推定したものである。
調査期間:2023年11月27日~2024年3月22日

調査結果サマリー
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CCUS(CO2回収・利用・貯留)技術に関する調査を実施(2024年)
2050年度のCCUS技術による国内のCO2回収量を1億4,600万tーCO2/年と予測
~CCS事業の本格化やカーボンリサイクル技術の社会実装により増加していく見込み~

資料ポイント
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「CCUS(Carbon Capture, Usage and Storage)の国内市場動向・市場規模」

  • 本レポートでは、2050年度までの国内で排出されるCO2排出量およびCCUSによるCO2回収量・回収率を推計

「CO2分離・回収の技術・市場動向」

  • 化学吸収法や物理吸収法、固体吸収法、膜分離法、Direct Air Captureなどの分離・回収方法において実証試験や実用化へ向けた動きが活発化
  • 利用増加が見込まれる低圧・低濃度の排ガスからの分離回収技術の確立が今後の課題となる

「CO2有効利用(CCU)の技術・市場動向」

  • カーボンリサイクル技術は、一部実用化されているもののまだ技術開発段階のものが多く、実用化されている技術についても低コスト化の課題が残る
  • カーボンリサイクル技術の本格的な社会実装は、2030 年前後から徐々にスタートする見込み

「CO2貯留および輸送の技術・市場動向」

  • 2030年までに年間約1,300 万トンのCO2貯留を目標とする「先進的CCS事業」の選定(7案件)などを背景に、国内や海外を貯留地とするCCS事業に関する取組が拡大
  • これに伴い、CO2の大量輸送に必要なパイプラインや船舶に関する取組の検討や実証実験が進展

リサーチ内容

調査結果のポイント

第1章:CCUS市場の概要

1.CCUSの概要
2.日本国内の温室効果ガス排出量
  (1)日本国内の温室効果ガス総排出量
  (2)日本国内の部門別CO2排出量
  (3)日本国内の温室効果ガス総排出量の中長期推移(2030年度削減目標等)
3.国内における政策・取組み
  (1)経済産業省「第6次エネルギー基本計画」
  (2)経済産業省「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」
  (3)経済産業省「カーボンリサイクルロードマップ」
  (4)CCS長期ロードマップ
  (5)二酸化炭素の貯留事業に関する法律(CCS事業法)
  (6)内閣府「ムーンショット型研究開発制度」
  (7)NEDO「グリーンイノベーション基金事業」
  (8)日米気候パートナーシップ
  (9)カーボンリサイクル3Cイニシアティブ
  (10)アジア・エネルギー・トランジション・イニシアティブ(AETI)
4.参入事業者・業界団体・関連会議
  (1)参入事業者
  (2)業界団体・組合
  (3)関連会議

第2章:CCS/CCUSの技術動向・市場動向

1.CCS/CCUSの要素技術
  (1)CO2分離・回収技術
  (2)CO2有効利用技術
  (3)CO2貯留・輸送技術
2.CCS/CCUSの主要プロジェクト・企業動向
  (1)国内におけるCCS/CCUSプロジェクトの動向
  (2)世界におけるCCSプロジェクトの動向
3.CCSの市場動向

第3章:CO2分離・回収の技術動向・市場動向

1.CO2分離・回収技術の概要
2.CO2分離・回収技術動向
  (1)吸収法
  (2)固体吸着/吸収法
  (3)膜分離法
  (4)DAC(Direct Air Capture)
  (5)その他
3.CO2分離回収技術の市場動向
4.中小規模CO2分離回収技術の市場動向

第4章:CO2有効利用(CCU)技術の動向

1.CCUの概要
2.CCU技術の動向
  (1)化学品
  (2)燃料化
  (3)鉱物
  (4)その他
3.CCU技術の市場動向

第5章:有力事業者の取り組みと戦略分析

1.JFEエンジニアリング株式会社
2.日本ガイシ株式会社
3.太平洋セメント株式会社
4.JX石油開発株式会社
5.株式会社INPEX
6.大阪ガス株式会社
7.東京ガス株式会社
8.日立造船株式会社
9.鹿島建設株式会社
10.大成建設株式会社
11.ブルーカーボンへの取り組み
  11‐1.中国電力株式会社
  11‐2.東亜建設工業株式会社
  11‐3.北海道電力株式会社 
12.一般社団法人カーボンリサイクルファンド
13.東ソー株式会社

第6章:CCUSの将来展望

1.今後のCCUS技術の動向
2.CCUSの将来予測

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