2024年版 容器市場の展望と戦略
夏の猛暑や相次ぐ食品、飲料の値上げ、また、環境対応関連ニーズの拡大など、食品・飲料容器市場は毎年変化している。
本レポートでは飲料容器(PETボトル、アルミ缶、スチール缶、紙カートン、紙カップ・コップ、ガラスびん)、食品用プラスチック軽量容器(PSP、A-PET、PPF、OPS、その他)及びPETボトルリサイクルについて、メーカー各社の製品の特長や新製品、また、リサイクル・環境対応に関する取組みなどをについてヒアリングを実施し、最新のマーケットの動向について分析・考察を加えることで、皆さまのお役に立つレポートを作成した。
発刊日
2024/12/下旬
体裁
A4 / 約350頁
資料コード
C66121400
PDFサイズ
PDFの基本仕様
Adobe Reader 7.0以上/印刷不可・編集・加工不可/検索・テキスト・図(グラフ)の抽出等可/しおり機能無し 詳細はこちら
※紙媒体で資料をご利用される場合は、書籍版とのセット購入をご検討ください。書籍版が無い【PDF商品のみ】取り扱いの調査資料もございますので、何卒ご了承ください。
※紙媒体で資料をご利用される場合は、書籍版とのセット購入をご検討ください。書籍版が無い【PDF商品のみ】取り扱いの調査資料もございますので、何卒ご了承ください。
カテゴリ
調査資料詳細データ
資料ポイント
- 成熟は必ずしも停滞ではない、容器の固定化・寡占化の切り崩しと未知の領域への確実な布石で成熟の先にある成長をつかめ!
- 消費者の節約志向で中身メーカーの事業展開も保守化の傾向、2024年の容器市場はプラスマイナス両方向に大きく動かず凪の状態に
- ブランドオーナー、流通の収益確保が優先される中、プラ代替、リサイクルなど、容器へのサステナブル材料の使用は「無理のない範囲」へとトーンダウン
- 特定容器で固定化・寡占化されたところにこそ新たな容器の伸びしろあり、ミネラルウォーターや茶系飲料の一角を成熟市場での成長の足掛かりに
- 塗料、農薬・薬品など従来の用途の範疇を超えた新しい分野での展開も始まる
リサーチ内容
調査結果のポイント
第1章 容器市場の展望と戦略
成熟は必ずしも停滞ではない、容器の固定化・寡占化の切り崩しと
未知の領域への確実な布石で成熟の先にある成長をつかめ!
消費者の節約志向で中身メーカーの事業展開も保守化の傾向
2024年の容器市場はプラスマイナス両方向に大きく動かず凪の状態に
(表)近年の主要容器の市場規模推移(2024年の対前年増減見込み順)
ブランドオーナー、流通の収益確保が優先される中、プラ代替、リサイクルなど
容器へのサステナブル材料の使用は「無理のない範囲」へとトーンダウン
特定容器で固定化・寡占化されたところにこそ新たな容器の伸びしろあり
ミネラルウォーターや茶系飲料の一角を成熟市場での成長の足掛かりに
(表)ミネラルウォーター 容器別生産数量の推移
(表)2023年の茶系飲料生産量に占める容器別構成比
(表)2023年の清涼飲料水容器別生産量
塗料、農薬・薬品など従来の用途の範疇を超えた新しい分野での展開も始まる
第2章 プラスチック軽量容器メーカーの展望と戦略
〔1〕 PSP容器市場の展望
HIPS容器から低発泡PSP容器への代替が本格化
2024年のPSP容器市場はプラス成長に転じる見通し
レンジアップメニューの多様化に伴い耐熱PSP容器の需要も堅調推移
(表)PSP容器市場規模推移
(図・表)PSP容器メーカー原反使用状況からみたシェア推移
納豆容器は安定推移、カップ麺容器は回復基調に転じる*
〔2〕 PP系軽量容器市場の展望
(1) PPF容器、低発泡PS/PP容器
素材間競争の常態化に加えコンビニ向けが低調推移
PPF容器市場はマイナス成長が続く
(表)PPF容器市場規模推移
バイオマス度を抑えた環境対応容器が市場のトレンドに
冷凍食品向けの需要取り込みを目指し、耐寒容器の開発が活発化
(表)主要メーカーPP系バイオマスプラスチック容器
(図・表)PPF容器メーカー別出荷量推移
(2) 発泡PP容器
プラ使用量削減のニーズが高まるも
耐熱PSP 容器との競合で市場は縮小傾向
(表)発泡PP容器市場規模推移
(図・表)発泡PP容器メーカー別出荷量推移
(3) 透明PP容器
紙容器の蓋・中皿需要が好調
2024年は前年比3%超の成長率となる見通し
(表)透明PP容器市場規模推移
(図・表)透明PP容器メーカー別出荷量推移
〔3〕 PET系軽量容器市場の展望
前年に続き夏場の猛暑がPET系容器の需要を押し上げ
2024年の市場規模は前年比1%増で着地の見通し
(表)PET系容器市場規模推移
再生PET容器市場ではエフピコが独走態勢を固める
リスパックは「バイオ+α」の高付加価値容器の開発を活発化
(図・表)PET系容器メーカー別出荷量推移
エコOPET容器は嵌合フードとしての需要が安定推移
〔4〕 PS系軽量容器市場の展望
(1) OPS容器
嵌合フードが好調を維持し、一般フードが回復基調に転じるも
他素材へのシフトで蓋需要が伸び悩み市場はマイナス成長が続く
(表)OPS容器市場規模推移
植物由来原料の配合、マスバランス方式による環境配慮型製品の開発が進展*
(図・表)OPS容器メーカー別出荷量推移
(2) PS系ソリッド容器(真空・圧空)
非発泡から発泡への流れが強まりHIPS容器市場は低調推移
PS系バイオマス容器も市場活性化のトリガーとならず
(表)PS系ソリッド容器市場規模推移
(表)主要メーカーPS系バイオマスプラスチック容器
(図・表)PS系ソリッド容器メーカー別出荷量推移
株式会社エフピコ
グループの成長戦略を踏まえ
オリジナル製品の強化、新素材開発、新マーケット獲得などを推進
環境負荷低減につながる製品群の販売が好調
2025年3月期の連結売上高は過去最高を更新する見通し
エコトレーと低発泡PSP素材の桶シリーズが牽引役となり
PSP容器の出荷量はプラスに転じる
環境意識の一層の高まりと夏場の猛暑を追い風にエコAPET容器が大きく伸長
耐寒PPiP-タルクは冷食容器向けに2025年春の本格採用を想定
2024年4月には非食品分野への展開を視野に入れたOPPシートの開発に成功
店舗を発着点とした水平リサイクル「ストア to ストア」の拡大が続く
2024年11月には色柄付きPSPトレーの水平リサイクルが始動
シーピー化成株式会社
オンリーワンの技術・ノウハウを活かし
新たな価値・感動を生み出す企業を目指す
2024年にパーパス「未来を、笑顔で、つつむ」を策定
2024年11月に首都圏工場開設、営業・物流機能を併設する一大拠点が本格始動へ
PSP素材では寿司・刺身向け、耐熱PSP容器の需要が堅調
BFシリーズは伸び悩むもCBF・CZシリーズが需要を下支え
A-PET蓋「クリアエッジ®」は好調を維持
OPS容器では嵌合フードパック「KLS」が需要を牽引
生分解性バイオポリマー製容器の開発、ケミカルリサイクル実証への協力など
環境負荷低減に向けた取り組みを加速させる
リスパック株式会社
環境負荷低減をはじめとする様々な課題解決に向け
技術力・発想力を活かしたイノベーションを創出
消費者の節約志向が継続するも、2025年3月期は増収増益を見込む
2024年4月に関西工場が本格稼働、生産能力を従来比2割引き上げる
バイオマスプラ9素材を用いた容器は5,000アイテムを超える
PET系容器では量目調整可能な「バイオ リデュー」が需要を下支え
ガラス工芸の輝きを再現した「シンデレラアート」で新たな食の体験を創造へ
PPF容器は2023年度末にバイオ化が完了
2024年は新製品の「バイオ ホットリデュー」「バイオ マウント」が好発進
PSP容器やHIPS容器では寿司・刺身容器の新製品を市場に投入
40年にわたる加工ベンダー向け食品容器の開発実績を活かし
人手不足解消に貢献するロボット化対応容器の開発に成功
中央化学株式会社
環境対応に優れた製品群を提供できるトップランナーを目指す
中期経営計画「Challenge 2028」が始動
事業基盤の強靭化、環境対応製品拡充、リサイクル強化に取り組む
でんぷん/PPの植物由来素材「CST」の開発に成功
バイオ耐熱PSP製「めん鉢」の販売もスタートさせる
PP系ではバイオCT、耐寒CTを用いた容器の需要が高まりをみせる
PSP素材では人手不足解消に貢献する機能性容器の提案を強化
耐熱PSP容器では深絞りを実現したワンハンドカップタイプを上市
独自のリサイクル三原則を掲げ、プラスチックの資源循環に取り組む
デンカポリマー株式会社
環境配慮型容器の拡充によるサーキュラーエコノミー活動を推進
2024年に五井、香取、佐倉の三工場でISCC PLUS認証を取得
一般フード、嵌合フード、丼・麺用蓋の需要が拡大傾向
2024年のOPS容器出荷量は前年比プラスに転じる
高度な嵌合技術を活かし汁漏れ防止機能を追求した
耐熱PSP容器「夢デリLS」、PPF容器「Dジャーニー」が好調推移
アテナ工業株式会社
高い創造力と独自の成形技術を駆使し、環境負荷低減に貢献
紙カップ容器「カルティカップ」は順調に販売量を伸ばす
2025年には独自技術を適用した耐油グレードの上市を計画
PSP容器はカップ焼きそば向けに採用が広がる
株式会社ギンポーパック
高度な成形技術を駆使した
環境配慮型高機能パッケージの開発・拡販を加速させる
発泡PP容器「パルファイン」は優れた断熱性、保温性が評価され
パスタやレンジ麺向けの需要を取り込む
OPS素材ではトレーの薄肉化が進展するも蓋需要が堅調
2024年にマスバランス方式のOPS容器の製品化に成功
第3章 PETボトルメーカーの展望と戦略
PETボトル市場の展望
小型ボトルは夏場で前半の需要は好調も、暖冬の影響で秋以降は伸び悩む傾向に
大型は値上げによる需要減を家庭内備蓄用が補い2024年は前年並みの着地を見込む
(表)PETボトル出荷量推移(飲料用:本数ベース)
ブランドオーナー、パッカーのアセプ充填ライン拡充でPF需要が伸長
(表)外販用プリフォーム需要量推移
(図)PETボトル需要量に占めるインラインブロー用PFの構成比
(表)メーカー別プリフォーム及びPETボトル市場推移
成型ボトルでは吉野工業所がシェア56%を確保、留型対応力に強み
機能性と意匠性を両立するDNPのコンプレックスボトル®は新たな用途開発を推進
バリアボトルは加温販売ボトルのB to B化で
北海製罐ACTIS-Liteを始めとするDLC蒸着ボトルが比較的堅調
(表)バリアPETボトル 概要及び出荷量推移
(表)タイプ別バリアPETボトル市場推移
2023年度のB to Bリサイクル量は21.5万t、大部分が主要ブランドオーナーで使用される
日本コカ・コーラ、サントリーは全清飲のB to B化目標を前倒しで達成
(表)主要ブランドオーナー等によるPETボトルのサステナブル化進捗状況
(表)ボトル用PET樹脂需要実績推移
(表)主要ブランドオーナー別PETボトル使用本数及び調達先
(図・表)使用済みPETボトルの循環型リサイクル ボトルtoボトル(B to B)
協栄産業グループ、FIGPに加えTRSがB to B用rPETの供給を本格化
3社によるrPET供給能力は345,000t/年に達する
(表)主要メーカーによる再生PET樹脂(B to B)の供給能力
(表)B to Bリサイクルの主要企業(2024年末時点)
容リ法による指定PETボトル落札価格高騰でrPET価格も急上昇
企業、自治体とブランドオーナー、リサイクラーとの自主的な協定が拡大
(図・表)PETボトル有償分落札単価(円/t)
(表)PETボトル用樹脂価格
(表)使用済PETボトルからのB to Bの取組み例(2022年以降)
(表)使用済PETボトルからのB to Bの取組み例 自治体による取組み(2022年以降)
(表)主要ブランドオーナーのB to B取り組み状況
(表)主要メーカーによる再生PET樹脂(B to B)の供給能力
(図・表)PETボトル落札数量(t)
(図・表)指定PETボトル回収率推移
(図・表)国内再資源化と海外再資源化
(図・表)PETくず輸出量推移(2016~2024年)
(図・表)PETくず輸出量推移(2024年1~10月)
東洋製罐株式会社
ユーザーの負担軽減につながる充填システムの提案を推進
B to B rPETや植物由来原料採用などサステナブルニーズにも対応
2023年、2024年見込みともにPF・PETボトル出荷量は年間3%前後の成長率で推移
主力のPFでは独自の充填システムと組み合わせた提案で販売量拡大につなげる
成型ボトルは特徴ある高付加価値ボトルを提案
北海製罐株式会社
B to B rPET使用比率は成形ボトルの80%弱、PFの55~56%まで拡大
インラインアセプ充填需要の拡大に応え千代田工場のアセプPFラインを増強
2年連続で大きく成長したPFは、2024年の気候不順の影響を受け横這いにとどまる見込み
成形ボトルはPBブランドのrPET使用拡大で2024年はプラス成長が予測される
全清飲によるB to B化目標宣言を受けPFのrPET化が急速に進展
2023年に大きく成長した「密封ecoボトル」、2024年は微増での着地の見込み
大日本印刷株式会社
飲料用PFは2024年にrPETの使用比率が業界並みまで拡大見込み
コンプレックスボトル®はデザインと機能を両立する開発に注力
ブランドオーナー各社のB to B進展に合わせてrPETの使用比率を拡大
2024年度にはPF販売量(重量ベース)の30%以上がrPET使用品になる見込み
コンプレックスボトル®はガラスびんでは表現できないデザインへの評価が高まる
外装フィルムの多層化で機能とデザインを両立
協栄産業株式会社
自販機横から回収されたPETボトルをグループ内で中間処理
ベール、フレーク、ペレットのクローズドリサイクルを実現
他社の追随を許さない異物・汚染の徹底除去とIV保持技術を背景にした
10年以上にわたるB to Bの実績がブランドオーナーから高く評価される
2024年春に能力増強したラインは東西拠点ともにフル稼働
F to Pプリフォームの物流センター開設で輸送の効率化を実現
自販機横から回収された容器の中間処理を行うグループ会社協栄エコロジーが操業を開始
ベールから一貫したクローズドリサイクルシステムを構築
PETボトルグレードのrPET「MR-PET」の販売量成長が続く
繊維、トレー、フィルムなどボトル以外の用途向けのグレードも展開
豊通ペットリサイクルシステムズ株式会社
徹底した異物除去と洗浄の繰り返しで事業系回収ボトルから
高品質なrPETを再生するB to B水平リサイクルを実現
東西の大都市圏に隣接する地の利でベール調達に優位性を保つ
事業系回収ボトルは250mの処理ラインで異物・汚れを徹底的に取り除く
2024年5月には自治体系回収ボトル専用の処理ラインが稼働を開始
ウツミリサイクルシステムズ株式会社
収益確保を目指し生産品目と設備の最適化を推進
2024年は泉南工場のC-PET、三重工場のトレイ to トレイが本格的に指導
りんくう工場のB to Bラインはユーザーの認証を取得
B to Bでは国内外の食品衛生関連認証取得の高い安全性・品質を背景に
事業系回収ボトルの活用を進める
日本クロージャー株式会社(キャップtoキャップ水平リサイクル)
PETボトルキャップの水平リサイクルに向けたコンソーシアムに参画
キャップメーカーの立場で再生キャップの性能・品質・安全性の向上に貢献
キャップtoキャップリサイクル樹脂の食品衛生法のPLリスト記載を目指し
高品質で安全性の高い回収方法・分別方法の検討を進める
第4章 紙容器メーカーの展望と戦略
1.液体カートン・パック市場の展望
円安による原紙などの輸入資材価格上昇に加え、物流、エネルギー、労務費など
あらゆるコスト上昇が続く中、紙カートンメーカーの価格修正の動きが継続
(表)2022年以降の国内主要紙カートンメーカー 価格修正動向(2024年12月20日時点)
王子HDのIOPでは国産原紙使用比率が2024年に67~68%まで上昇
現状はこれ以上の原紙国産化実績はないが、水面下での検討が進む可能性も
パーソナルサイズでゲーブルトプ、ブリックタイプ以外の新形状容器の投入拡大
リキャップ機能、アセプ充填、固形分対応などで紙カートン飲料の新カテゴリー開発に貢献
(図)紙カートン市場規模推移(個数ベース)
口栓付きカートン、清涼飲料は果汁飲料の縮小で2023年、2024年見込みともマイナス成長
アルコール向けは横ばいから微減での推移が続く
(図・表)口栓付き紙カートン市場規模推移
学乳用カートンはストローレス化、バイオマス化などを通じた
環境教育支援ツールとしての役割も確立
(表)環境に配慮した学乳用紙カートン
(表)紙カートンメーカーによる学乳向け環境配慮カートン販売動向(2024年見込み)
プラボトル代替の紙カートン、TOPPAN「キューブパック」は塗料向けでの採用始まる
日本製紙「SPOPS®」は韓国コスメ市場での採用拡大に期待
牛乳・加工乳は微減傾向続くも大幅な需要減少には至らず
(表)紙カートンメーカー出荷量推移(原紙ベース)
(表)紙カートンメーカー出荷量推移(個数ベース)
(表)中身別紙カートン市場推移
(表)紙カートンメーカー出荷量推移(牛乳・加工乳)
清涼飲料は果汁不足とグリコのシステムトラブルでチルドの野菜・果汁飲料向けが縮小見込み
ミネラルウォーターは小規模ながら高い伸長率で新たなカテゴリーとして期待される
(表)紙カートンメーカー出荷量推移(その他清涼飲料)
(表)紙パック入りミネラルウォーター(国内生産)
アルコール飲料向けは消費者層が固定され、横這いから微減を維持
(表)紙カートンメーカー出荷量推移(アルコール)
「紙である」だけでは「サステナブル」とは言えず
より一層のバイオマス化やリサイクルなどを通じた環境価値の訴求が課題に
(表)中身別紙カートン市場推移(2021年度)
(表)中身別紙カートン市場推移(2022年度)
(表)中身別紙カートン市場推移(2023年度)
(表)中身別紙カートン市場推移(2024年度見込み)
(表)口栓付き紙カートン入り牛乳の概要
(表)紙カートンメーカー別口栓付き紙カートン展開状況
(表)口栓付き新型紙容器採用事例(一部)
日本製紙株式会社
新型カートン・新型充填機の導入、韓国市場でのSPOPS®展開開始など
積極的な需要開拓を推進
紙パック事業各拠点でのCoC認証取得、水性インキ使用のフレキソ印刷対応など
製造から販売まで環境対応、安全性向上に関するニーズに対応
57mm角のスリムな500mlサイズ紙カートンPure-Pak® Sense MINIを投入
リーチイン棚に最適化した形状、パーソナルなサイズ感で好評を博す
新コンセプトの口栓付きカートンNSATOM®は高粘度・固形分への対応力や
残液のない形状が評価され2025年春発売予定の清涼飲料で採用を獲得
ストローレスの紙カートンSchool POP®は22都道府県で採用を獲得
学乳市場の1/3のシェアを占める規模に成長
CO2排出削減と省資源化に寄与する軽量紙カートンLitterLyte®は牛乳向けで採用始まる
2024年は果汁価格高騰やユーザーのシステム障害の影響を受け前年比マイナスの見込み
ポリボトル+詰め替えパウチに代わる紙カートン使用の差し替え容器SPOPS®
韓国市場での展開開始でグローバルでの認知度向上に期待
「UPN-SEC07S」「UP-FUJI-LA82」など新たな充填機を相次いで投入
北越パッケージ株式会社
収益向上への取組みに加え、カーボンニュートラルにつながる製品開発で
パッケージ事業の持続可能性を追求
2022年以降の価格修正効果で売上高はプラス成長が続く
2024年のカートン出荷量は茶系飲料のマイナスを牛乳の増加が補い前年比横ばいを維持
バリア、遮光、パール調などの高付加価値カートンはプレミアムな中身での採用が継続
国内独占販売の密閉・バリア性食品用紙容器Halopack®は早期の商業化を目指す
石塚王子ペーパーパッケージング
2024年にはバリアボード、アルミボードを除く大部分の原紙で国産化を実現
2023年度は価格改定に加え充填機販売により売上高は前年比大幅アップを達成
2024年度は前年比横ばいでの着地を見込む
2023年から2024年にかけての紙カートン販売量は横ばいから微減の見込み
追記.国産原紙使用比率は2024年度に67~68%、最終的に70%程度の国産化を目指す
果汁飲料・清涼飲料の縮小を牛乳・加工乳がカバー
追記.ストローレス「エコ・ビーク」の採用拡大、2024年度には学乳向け販売量の約40%に
口栓付き「SPOUT-PAK」、バリアカートンともに清涼飲料の縮小で販売量は伸びず
2023年6月のSBT認定取得、2024年3月のエコレールマーク取得など
環境対応への取組も引き続き推進
TOPPAN株式会社
多様化するニーズにマッチする高付加価値な液体紙容器を提案
新たな用途・中身の開拓も積極的に進める
環境対応と利便性を両立した紙容器「キューブパック」は採用アイテムを拡大
2024年には水性塗料容器としての採用も始まる
バリアカートン「EP-PAK」はアルコール飲料の市場縮小で横這い~微減で推移
一方で、食用油・調味料など食品向けは順調な成長が続く
カートカン®は主力のECに加え、ギフト、小売り、B to Bなど販路の多様化を推進
大日本印刷株式会社
バリア性を有するLLカートンは食品・飲料以外にも内容物の幅を広げる
SIG無菌充填システムは「SmileSmall」の稼働開始でボリュームを拡大
日本酒・焼酎の消費量縮小でアルコール向け紙カートン出荷量は微減傾向に
食用油での採用を足掛かりに食品向けでの採用増加に期待
これまで紙容器の使用が難しかった刺激の強い内容物に対応する紙カートンを開発
日用品、薬品、農薬などで容器の紙化に向けた提案を推進
SIG無菌充填システムは「SmileSmall」がCVS向け商品で採用されボリュームを拡大
2.紙カップ(コップ)市場の展望
市場成熟と少子化で2023年度以降の市場規模は横ばいから微減での推移が続く見込み
トップの東罐興業が45%を超えるシェア確保で2位以下を大きく引き離す
(表)用途別紙カップ出荷動向
(表)紙カップメーカー出荷量推移
(表)飲料用紙カップ出荷動向
2024年度は冷菓とスープ・カップ麺が伸長の一方でデザート、その他が縮小
ヨーグルトと納豆は前年並みでの着地見込み
(表)ヨーグルト用 紙カップ出荷動向
(表)スープ・カップ麺用 紙カップ出荷動向
(表)冷菓用 紙カップ出荷動向
(表)納豆用 紙カップ出荷動向
(表)デザート類用 紙カップ出荷動向
(表)食品用その他用 紙カップ出荷動向
工場損紙のリサイクルに加え、使用済紙カップの回収・リサイクルが始動
容器メーカーと製紙が水平リサイクル、アップサイクルに向け協業を開始
(表)製紙メーカーによる紙カップの回収・リサイクルへの取組み
(表)紙カップメーカー 用途別出荷量(2021年度)
(表)紙カップメーカー 用途別出荷量(2022年度)
(表)紙カップメーカー 用途別出荷量(2023年度)
(表)紙カップメーカー 用途別出荷量(2024年度見込み)
東罐興業株式会社
機能性向上、環境対応など、ユーザーのメリットにつながる
付加価値の高い紙コップ・蓋材の開発・提案を推進
静岡工場のラインリニューアルとDX導入、小牧工場のマスバランス認証など
効率化や環境対応に向けた生産体制を構築
紙コップ販売量、2023年度は飲料用、食品用ともにプラス成長で着地
2024年度は飲料用が微増、食品用が横ばいでトータルでは微増を見込む
食品用コップは消費者の低価格志向で弁当・総菜容器の紙化の勢い鈍化も
国産クラフト紙使用品や耐油性の高いパスタ容器など使い勝手の良い製品の提案を継続
2024年パッケージコンテスト包装技術賞受賞のプラリッド「リップッシュリッド」
高篏合の紙製「Tokan PA-Lid」、リフトアップリッドなどコップ蓋材の高付加価値化を推進
2024年1月より「Re-CUP WASHER」本機の販売・レンタル・リースを開始
物流のモーダルシフトなど環境問題・物流問題解決に向けた施策にも取り組む
株式会社日本デキシー
「環境」と「付加価値」の両方向から顧客のニーズを満たす製品開発を推進
紙カップの技術と設計を応用した紙製育苗ポット「パルポ」を開発
食品、飲料にとどまらない新たな用途・市場開拓に取組む
夏場のコールドドリンク需要を取り込む環境配慮型紙カップ「LOHAS」を投入
3サイズの口径統一によるリッドの共通化や小ロット対応など使い勝手向上を実現
2023年、2024年見込みとも、食品・飲料の価格上昇による
消費不振の影響を受け販売量は微減で推移
使用済紙カップのリサイクル実現に向け開発された洗浄・圧縮減容機「CPパックン」は
よりコンパクトで使いやすいバージョン3(CP-3)を投入
大日本印刷株式会社
環境対応とカップの性能・付加価値の両面でユーザーの商品価値向上に貢献
断熱カップの伸びが全体を牽引し、2024年の紙カップ販売量は前年比2~3%プラスの見込み
「DNP断熱紙カップHI-CUP電子レンジ対応」は、冷凍スープのほか
電子レンジ調理の総菜などで採用アイテムを増やす
3.紙器市場の展望
23年紙・板紙製品出荷数量は減少
値上げ効果で出荷金額は増加傾向
(図)包装資材・容器 出荷金額・数量推移(2014~2023年)
(表)2019年~2023年包装資材・容器出荷数量原材料別統括表
(表)2019年~2023年包装資材・容器出荷金額原材料別統括表
23年度紙器用板紙の国内出荷は3.5%減
消費マインド低下が影響し減少に転じる
(図)国内紙器用板紙出荷量の需要分野別構成比(月平均・2022年)
【需要分野別動向】
<食品分野>
(表)菓子推定生産数量及び金額
(図)訪日外国人旅行消費額と旅行者数の推移
(表)冷凍食品の国内生産量
(表)即席めんの生産高推移
(図)菓子類、化粧品・香水、医薬品のインバウンド消費額(2019年との比較)
(図)菓子類、化粧品・香水、医薬品のインバウンド消費額(国籍別・2023年)
<飲料品分野>
(表)清涼飲料品目別生産量推移
(表)2023年 清涼飲料生産量・生産者販売金額
<医薬品分野>
(表)医薬品生産金額推移
<化粧品分野>
(表)化粧品 生産・出荷・在庫統計
<石鹸・洗剤分野>
(表)洗浄剤等の家庭用製品 販売実績前年対比表
【紙器メーカー動向】
1.日本トーカンパッケージ
2.古林紙工
(表)需要業界別投入量調査結果(総括)
(表)紙器用板紙需要業界別投入量及び構成比推移(月平均)
(表)各需要業界における紙器用板紙の品種別構成比
第5章 アルミ缶・スチール缶メーカーの展望と戦略
1.アルミ缶・スチール缶市場の展望
2024年の飲料用金属缶市場はアルミ缶が前年比99.1%、スチール缶は同94.8%
市場成熟で全体数量では微減傾向が続く
(図・表)飲料用金属缶市場推移
(表)飲料缶(アルミ+スチール)メーカー別出荷量推移
(図)飲料缶メーカー別出荷シェア(2022年)
(図)飲料缶メーカー別出荷シェア(2023年)
(図)飲料缶メーカー別出荷シェア(2024年見込み)
2.アルミ缶市場の展望
2024年のアルミ缶市場は“スマドリ”でアルコール飲料がマイナス、
炭酸飲料は前年並みへ非炭酸はミネラルウォーター需要のとりこみによる
中身カテゴリーの拡大が注目される
(図・表)中身別アルミ缶市場推移
円安進行で2024年の国内アルミ地金相場はLME最高値を記録した2022年並みの高値水準に
(図)LMEのアルミ価格(MONTH AVERAGE)
(図)アルミ地金価格相場(日経平均)
SOT缶胴にとどまらず、ボトル缶胴、SOT缶蓋、
ボトル缶キャップへのリサイクル材採用進む
缶のゲージダウンでは東洋製罐が陽圧缶で「最軽量」を実現
(表)アルミ缶リサイクル推移
アルテミラ子会社Hanacansのスリーク缶、大和製罐のニューボトル缶など
独自のラインナップで海外市場での需要取り込みを進める
ビール大手各社がアルコールの「スローな飲み方」を提唱
アルコール飲料需要そのものの縮小で同用途向けアルミ缶もダウントレンドで推移
(表)アルコール飲料用 アルミ缶メーカー別出荷量推移
清涼飲料、非炭酸はミネラルウォーターを足掛かりとした新たな中身開発に期待
炭酸飲料はアルコールテイスト向けを多く手掛けるアルテミラ製缶が高シェアを確保
(表)非炭酸飲料用 アルミ缶メーカー別出荷量推移
(表)炭酸飲料用 アルミ缶メーカー別出荷量推移
(表)アルミ缶メーカー 中身別出荷量推移
アルミボトル缶はコーヒー飲料、果汁飲料、RTDでマイナス続くも
脱プラスチック、リシール性、保存性が評価されミネラルウォーターでの採用進む
(表)ボトル缶市場規模及びメーカー出荷量推移
3.スチール缶市場の展望
レトルト対応、高耐久性が活かし、清涼飲料と食品の中間的な中身で一定の需要を確保
「何にでも、何度でもリサイクル可能」なサステナブル容器としてアピールする動きも
(図・表)飲料用スチール缶市場推移
(表)飲料用スチール缶メーカー出荷量推移
(図・表)スチール缶再資源化率の推移
東洋製罐株式会社
新地金の使用量を削減する次世代の蓋材「EcoEnd」、最軽量缶など
サステナブルニーズに応える製品の開発・投入を推進
2024年度はアルコールと非炭酸が堅調、炭酸も前年並みキープでトータルでは微増の見込み
特徴ある製品、サービスの提供でアルミ缶事業の高付加価値化を推進
品質・性能と厚みを変えずに新地金の使用量を削減した蓋材「EcoEnd」の量産準備完了
缶底の設計変更で薄肉化と耐圧強度を擁立した軽量アルミ缶はサイズと種類を増やす
アルコール飲料、コーヒー、清涼飲料などでの採用が進む
スチール缶出荷量は2023年に一時的に拡大も、SOT缶の縮小、
コーヒーのアルミ缶化などで24年には再びダウントレンドに
アルテミラ株式会社
アルミボトル及びキャップへのオールリサイクル材使用や軽量化など
Scope3でのGHG排出削減に資する製品開発を積極的に推進
国内3拠点とベトナム・Hanacansで計58億缶/年の生産能力を保有
小山工場に導入したIJPでのアルミ缶生産は技術的なメドが付いた段階
若年層のアルコール離れに対応し、ノンアルコールに最適化した製品開発を推進
アルミボトルに続き、アルミキャップの100%リサイクル材使用を実現
従来缶比で37%のGHG排出削減効果が評価され軽金属学会より表彰
ビール向けで初めて355S缶の採用始まる、スタイリッシュで手に取りやすいデザインで
若年層のビール飲用機会拡大に期待
CAN to CANリサイクル技術を応用したアルミカップ「GREEN-AL CUP®」は
一般消費者向けの販売を開始
大和製罐株式会社
アルミ缶はアルコール向けが堅調、スチール缶は「鉄」の優れた
リサイクル適性、環境優位性を訴求し新たな需要取り込みを図る
製造原価低減と経費節減に取組み増収及び収益確保を実現
アルミボトル缶が欧州地域で採用実績を伸ばす
2024年にはビール缶でグリーンアルミを使用したアルミ缶を供給
2030年までのScope1、2、3目標達成に向けた取組みを継続
アルミボトル缶の2024年見込み出荷量は前年並みを維持
充填機レンタルサービスFRSは中身の多様化を新規需要創出につなげる
スチール缶を「サステナブル素材」と位置付け発信を強化、
清涼飲料、ビールなどへの提案に加え、スチール製のイベントユースカップを投入
武内プレス工業株式会社
アルコールテイストの炭酸飲料とミネラルウォーターが堅調も
果汁、コーヒー、アルコール飲料の縮小で2024年の販売量は微減を見込む
若年層のアルコール離れでアルコール飲料から炭酸飲料へと需要がシフト
ボトル缶は環境対応意識の高まりを受けミネラルウォーターでの採用を伸ばす
2025年をメドにボトル缶で1gの軽量化実施を予定
第6章 ガラスびんメーカーの展望と戦略
ガラスびん市場の展望
2023年のガラスびん市場、マイナス成長へ
ここ数年のプラス成長の反動のほか、ガラスびん不足が他容器化への切り替えを促進
(表)ガラスびん出荷量推移
(表)ガラスびん出荷量推移
2024年のガラスびん市場は大幅な出荷減少へ
商品値上げによる需要減少のほか、調味料分野でのPET容器化、輸出向け物量減少が響く
2023年から2024年にかけ、ガラスびんの需要は5万t以上が減少
ガラスびん市況悪化が全ガラスびんメーカーにも影響
値上げ前の「オロナミンC」の仮需が飲料ドリンクびん市場を支えプラス成長へ
ウイスキーの輸出不調、ボリュームゾーンの「ポン酢・お酢」向け出荷減少が響く
(表)ガラスびん出荷量推移(薬品・ドリンク)
(表)ガラスびん出荷量推移(化粧品)
(表)ガラスびん出荷量推移(食料・調味料)
(表)ガラスびん出荷量推移(牛乳びん)
(表)ガラスびん出荷量推移(清酒)
(表)ガラスびん出荷量推移(ビール)
(表)ガラスびん出荷量推移(洋雑酒)
(表)ガラスびん出荷量推移(飲料・水)
(図)ガラスびん用途別シェア(2020年~2023年)
日本山村硝子株式会社
2024年の飲料ドリンク・飲料水びんは業界水準を上回り好調を維持
ビールびんはワンウェイ小びんの出荷減少が響く
商品全般の値上げによる需要減少が響くも、飲料ドリンク・飲料水びんは大幅な出荷増へ
東洋ガラス株式会社
2024年は薬びん・飲料ドリンクびん向けはプラス成長も、
近年好調を維持してきたウイスキーびんの出荷量が減少
2024年は商品全般の値上げや輸出の低迷による需要減少が響く
値上げ前の仮需が動き、飲料ドリンク向け出荷が好調を維持
石塚硝子株式会社
高付加価値製品展開の新たなスタートへ
石塚硝子は得意なアルコール飲料向けを中心に高付加価値製品の展開に注力
このレポートの関連情報やさらに詳しい情報についての調査を検討したい
矢野経済研究所では、
個別のクライアント様からの調査も承っております
マーケティングや経営課題の抽出、リサーチの企画設計・実施、調査結果に基づく具体的な戦略立案・実行支援に至るまで、課題解決に向けた全ての段階において、クライアント企業をトータルでサポート致します。
この資料を見た人は、こんな資料も見ています
資料コード
資 料 名
C66120000
C66119000
C66117800
C66115400
C66116700