2010年版 LED部材市場の現状と将来展望
弊社では2003年からLED関連の自社企画マーケットレポートを発刊いたしました。同レポートでは市場参入企業の製品を紹介させていただくとともに、メーカーシェア及び用途別などの市場規模を把握・分析し、現状から将来への変遷に関しても考察することで、関係各社様より高い評価をいただくことができました。今回のレポートでは、LEDチップ・パッケージ等に使用される部材について取り上げ、白色LEDや赤色LED等の進化・変化に伴うニーズ対応や各部材間の競合等の市場動向や、参入各社の現状と事業方向性等についてまとめました。各部材について、それぞれのアイテム、マーケットに関して分析・考察を加えることで最新の市場動向に即したレポートを作成いたしました。
※紙媒体で資料をご利用される場合は、書籍版とのセット購入をご検討ください。書籍版が無い【PDF商品のみ】取り扱いの調査資料もございますので、何卒ご了承ください。
調査資料詳細データ
■本資料のポイント
- LEDチップ~パッケージの主要部材に関して徹底調査。
- LED-TV向けに需要が逼迫している導光板についても掲載。
■本資料の概要
第1章 LED部材市場の現状と将来展望
第2章 LED主要部材市場の動向と展望
第3章 LED部材メーカーの動向と戦略
■掲載内容
第1章 LED部材市場の現状と将来展望
攻めと見切り、今が決断の時機
2020年の白色LED部材市場は2011年比で10倍にまで拡大する可能性も
すでにTMGが供給不足、白色LED部材全体での安定供給体制の早期拡充が重要に
GaAs下地基板市場では撤退するメーカーも出始める
(表)LEDチップ及びパッケージ主要部材市場規模推移(2010~2015年、2020年)
第2章 LED主要部材市場の動向と展望
1.LEDチップ材料市場(下地基板)
(1).全体
2009年度のLED用下地基板市場規模は2インチ換算で1,100万枚
2010年度以降は年率120%程度の成長へ
2009年度は青色LED用基板と赤色LED用等基板がほぼ同等の市場規模に
青色LED用は2011年度には2009年度の倍程度まで成長する可能性も
(図表)化合物結晶基板市場規模推移(2006~2011年度、サファイア基板含む)
(図表)LED用化合物結晶基板市場規模推移(2006~2011年度、サファイア基板含む)
(図表)赤色LED用等下地基板市場規模推移(2006~2011年度)
(図表)青色LED用下地基板市場規模推移(2006~2011年度)
(2).GaAs(ガリウムヒ素)基板
LED用GaAs市場は年率104~105%程度での成長にシフト
(図表)LED用GaAs下地基板市場規模推移(2007~2011年度)
(表)用途別GaAs下地基板市場規模推移(2006~2011年度)
(図表)GaAs下地基板メーカー別市場シェア(2009年度、LED用)
(表)GaAs下地基板価格(2010年、LED用)
(3).GaP(ガリウムリン)基板
GaAsとの価格競争等により市場縮小の傾向に
(図表)LED用GaP下地基板市場規模推移(2007~2011年度)
(図表)GaP下地基板メーカー別市場シェア(2009年度)
(表)GaP下地基板価格(2010年)
(4).InP(インジウムリン)基板
住友電工とJX日鉱日石金属の2社で市場の80%超をカバー
(図表)LED用InP下地基板市場規模推移(2007~2011年度)
(表)用途別InP下地基板市場規模推移(2006~2011年度)
(図表)InP下地基板メーカー別市場シェア(2009年度)
(表)InP下地基板価格(2010年)
(5).サファイア基板
ボリュームビジネスへとシフト、今後は価格競争力とユーザーとの関係構築がカギ
6インチウエハーが2010年末~2011年初頭頃から本格採用の見込み
(図表)LED用サファイア基板市場規模推移(2007~2011年度)
(表)用途別サファイア基板市場規模推移(2006~2011年度)
(図表)サファイア基板メーカー別市場シェア(2009年度、LED用)
(表)サファイア基板価格(2010年)
(6).SiC基板
中長的にはLED用需要が縮小する可能性も
(図表)LED用SiC基板市場規模推移(2007~2011年度)
(表)用途別SiC基板市場規模推移(2006~2011年度)
(図表)SiC基板メーカー別市場シェア(2009年度、LED用)
(表)SiC基板価格(2010年、LED用)
(7).GaN基板
2009年にホモGaN-LEDが投入、ハイパワー領域での早期ポジション構築が課題
(図表)LED用GaN基板市場規模推移(2007~2011年度)
(図表)GaN基板メーカー別市場シェア(2009年度、LED用)
(表)GaN基板価格(2010年)
2.LEDパッケージ材料市場
(1).全体
LEDの高輝度化、低価格化に対応するパッケージの工法、構造、材料の進化が続く
各種モールドを採用したLEDパッケージの構成比は2020年に30%に上昇
部材メーカーには新たなパッケージの開発を促すソリューションの提供が不可欠に
(表)各種パッケージの主要材料
(図)パッケージ工法別構成比(2010年、2020年)
(2).リフレクター(反射板)材料
2009年からクラレのPA9T「ジェネスタ」の需要が急増
ソルベイ「アモデル」などPA6Tとの棲み分けも進展する
PPA樹脂は長期信頼性の向上が最大の開発テーマ
優れた耐光性を武器にシリコーン樹脂メーカーが新規参入を狙う
(表)LEDリフレクター用PPA樹脂市場規模推移(2008~2011年)
(表)LEDリフレクター用PPA樹脂メーカー別出荷量推移(2008~2010年)
(3).封止材料
LED-TVの本格的な市場拡大を受け、封止用シリコーン樹脂の需要が急増
フェニル系ではガス透過性の改善、メチル系では黄変耐熱性の向上が進展
封止用エポキシ樹脂の市場規模は2009年の前年割れから2010年にはプラス成長に転じる
エポキシ樹脂ベースのハイブリッド品の開発が進むも、需要は未だ限定的
(表)LED用封止材料市場規模推移(2007~2011年)
(表)LED封止用シリコーン樹脂メーカー別出荷量推移(2007~2010年)
(表)LED封止用エポキシ樹脂 メーカー別出荷量推移(2007~2010年)
(4).セラミックパッケージ(キャビティタイプ・基板タイプ)
基板タイプを中心にLED電球やLED-TVバックライト向けのパワーLED向けでの採用が急増
(表)セラミックパッケージ市場規模推移(2009~2011年)
3.特別調査(平板導光板市場)
エッジライト型LED-BLUの搭載率上昇に伴い、LED-TVという巨大市場が急浮上
2010年は端境期、2011年こそ勝負の年
LED-TV向け9万tがオンし、2010年見込みは前年比145.6%の25.5万t
奇美實業、輔祥實業、三菱レイヨンがシェアを握るも、2010年以降は混沌
キャパ、原料、表面賦形での対応力が分かれ道
LED-TV向けでは三菱レイヨン、奇美實業が先行も
住友化学、第一毛織、バイエルなどの拡散板メーカーがこぞって参入
2011年モデルからは表面賦形品採用の動き
MMAモノマーの需給逼迫化により、LED-TV向け導光板の価格は上昇必至
(図)平板導光板用PMMAシート 市場規模推移(2006~2011年)
(表)平板導光板用PMMAシート メーカー別出荷量推移(2007~2010年)
(表)TV用導光板 メーカー参入状況
(表)平板導光板用PMMAシート 主要メーカー生産拠点
(表)MMAモノマー 設備能力推移(アジア)
第3章 LED部材メーカーの動向と戦略
住友電気工業株式会社
GaAs、InP、GaNの世界トップ、QCDD各項目で今後もNo.1を目指す
2010年度化合物半導体売上高は前年度比129.6%増の達成を目指す
GaAs市場はワールドワイドで価格競争が激化
日米台の3拠点対応力を活かすとともに競争力強化を追求
日立電線株式会社
競争力強化に向けて、赤色LED用エピウエハーは台湾に集約
2010年度化合物半導体売上高は前年度比138.6%増の140億円を見込む
2010年度中に台湾での四元系エピウエハーの生産へ
DOWAエレクトロニクス株式会社
低転位を活かし、LD用GaAs市場でトップシェアを確立
GaAs下地基板の生産量はフルキャパ、LD向けでの販売が好調
昭和電工株式会社
全波長領域に対応したLEDメーカー、高輝度LEDでの展開に注力
GaP需要量が徐々に回復基調に
京セラ株式会社(サファイア基板)
世界トップのLED用サファイア基板メーカー
ユーザーニーズ対応力及び安定供給力でトップポジションを確立
大口径化及び生産性向上に主眼を置いて研究開発を推進
LED用は2インチから4インチへのシフト続く
ソルベイアドバンストポリマーズ株式会社
LEDリフレクター用のデファクトスタンダード材料として
PPA「アモデル®」をグローバルに展開
LEDの輝度向上やパッケージの軽薄短小化に対応したグレード開発を推進
株式会社クラレ
「ジェネスタ」のさらなる長期信頼性向上によるLEDの高輝度化への対応を推進
高反射率と優れた耐熱性、耐光性などが評価され
高輝度白色LEDのリフレクター材料として「ジェネスタ」の採用が進む
2009年からはLED-TV用バックライト向けに出荷を開始、パソコン用途も好調推移
東レ・ダウコーニング株式会社
LEDパッケージのさらなる生産性・信頼性の向上に寄与する材料開発を推進
LED-TVをはじめとするバックライト向けにフェニル系シリコーン封止材の需要が急増
各種成型方法に適した封止材のグレード開発は継続的に注力
2010年にはLED専用のダイアタッチ材を上市
信越化学工業株式会社
LED向けに幅広いシリコーン材料を揃えるとともに
熱対策も含めたトータルソリューションを提供
ノートPC用バックライト向けを中心にシリコーン封止材「SCR」シリーズの出荷量が急増
ガス透過性を大幅に低減した「ASP」シリーズはテレビ用途での採用拡大を狙う
モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社
LED用シリコーン材料を幅広く揃えユーザーにワンストップソリューションを提供
成長領域であるディスプレイ、照明、自動車向けに開発品のサンプル提供を開始
フアインポリマーズ株式会社
多様なユーザーニーズに対応する材料提案力に強み
要求特性をバランス良く満足させたLED封止用ハイブリッド樹脂を開発し
2010年には需要が本格的に立ち上がる
ペルノックス株式会社
これまでの知見・ノウハウを活かし、シリコーン封止材料の事業化に取り組む
LED封止用エポキシ樹脂はセンサー用途が堅調推移も、2010年は前年並みを予想
高輝度・紫外線LED封止用としてシリコーン樹脂「XJL」シリーズの供給を開始
サンユレック株式会社
LEDパッケージの形状から製法、封止材料までの
トータルソリューションをユーザーに提供
高輝度白色LEDの封止用としてエポキシ系の特殊変性ハイブリッド樹脂を開発
独自開発のパッケージングシステム「VPES」は車載用照明やディスプレイ分野で採用が広がる
京セラ株式会社(セラミックパッケージ・基板)
セラミックスと半導体・電子デバイスの技術・ノウハウを発揮し
LED分野でもユーザーニーズの具現化を目指す
セラミック多層パッケージは車載用途などを中心に堅調推移
セラミック基板は2009年からLED-TVのバックライト向けに需要が本格化
TOWA株式会社
独自のコンプレッションモールド方式のグローバルスタンダード化を推進
モールディング装置の一括成形・一体成形のメリットが評価され
欧米に加えて台湾、韓国、中国のLEDメーカーへの販売が好調
照明および直下型LEDバックライト用途でコンプレッションモールドパッケージの採用が拡大
2010年にはLED専用装置「LCM 1010」でフルオートモデルをリリース
アピックヤマダ株式会社
LEDパッケージのリードフレームデザインから
モールディング、シンギュレーションまでのトータルソリューションを提供
液状トランスファーモールディング装置は日本メーカーを中心に試験機としての納入が続く
「リードフレーム+樹脂成形+切断」のLEDアッセンブリー技術早期立ち上げに取り組む
コンプレッションモールディング装置では独自のCDIM技術をLED分野に応用
シンギュレーション装置ではLEDパッケージ複合層のワンパス・高速切断を実現
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