2012年版 リチウムイオン電池部材市場の現状と将来展望~主要四部材編~

リチウムイオン電池は、小型民生向けから自動車、電動工具、電動自転車/バイク、産業機器、スマートグリッド関連、UPS等、中・大型向け需要が立ち上がりつつあります。新規参入企業も増加しており、注目の市場となっております。本調査レポートでは、リチウムイオン電池主要四部材の動向をまとめました。

発刊日
2012/06/20
体裁
A4 / 577頁
資料コード
C54104000
PDFサイズ
4.9MB
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調査資料詳細データ

調査概要
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調査目的:国内および韓国、中国の有力リチウムイオン電池(以下LIB)部材メーカー58社(延べ)の現在の動向と今後の事業施策を徹底調査し、更に周辺調査を加えることで世界LIB部材市場の現状と今後の動向を把握することを目的とする。
調査対象:国内LIB部材メーカー(47社)、中国LIB部材メーカー(7社)、韓国LIB部材メーカー(8社)、欧米LIB部材メーカー(3社)
調査方法:直接面接取材をベースに、文献調査を併用。
調査期間:2012年1月~2012年6月

リサーチ内容

■本資料のポイント 

  • リチウムイオン電池主要4部材市場規模を算出。(2009年~2015年予測)
  • メーカーシェアを算出。(金額、数量ベース。2009年~2015年予測)
  • 技術動向を掲載(今後の研究開発の方向性、既存部材vs次世代部材動向など)
  • 参入メーカーの戦略を分析。
  • 海外主要メーカー動向。

■本資料の概要

第1章 リチウムイオン電池主要四部材市場の展望
第2章 リチウムイオン電池市場の現状と将来展望
第3章 リチウムイオン電池主要四部材市場
第4章 主要四部材メーカーの動向と戦略

■掲載内容

第1章 リチウムイオン電池主要四部材市場の展望

「既存」「安価」「安定量産」が現在の必須アイテム
日、中、韓で異なる立ち位置、生き残り戦略
勝者はオープンイノベーションによる次世代部材の先行開発社

第2章 リチウムイオン電池市場の現状と将来展望

産業用、車載用市場の立ち上がりで拡大基調へ突入
1.概要
  2011年度 LIB世界市場規模は1兆1,693億円に
  2015年度は2兆8,834億円市場に拡大
  金額ベースでは三洋電機がシェアトップを維持
  サムスンSDI、LG化学がそれぞれ3位、4位に浮上
  低価格化競争が継続、スマホ、タブPC向け等、高機能化に乗り遅れた中国勢
  中堅メーカーとして浮上するGSユアサ、A123Sytems
2.小型民生ポータブル機器向け
  アプリケーション市場の成長を受け、LIB市場も2010年以降堅調に推移
  数量ベースシェアではついにSamsung SDIが2011年度トップシェアに躍り出る
3.蓄電、産業機器向け
  2015年度の産業用LIB市場は、2011年度比約100倍の7,000MWhレベルまで成長
4.車載向け
  車載向けLIB市場規模は2011年度で1,000億円に迫る勢い
  2015年には1兆円手前までの成長が予測される
  実績は日系、受注は韓国先行、中国・欧米も準備が進む

第3章 リチウムイオン電池主要四部材市場

1.主要四部材全体動向
  2011年度は4,473億円、2014年度には8,000億円市場へ
  進む日本の地盤沈下、成長著しい韓国、中国メーカー
2.正極材動向
  2‐1.正極材市場の展望
    複数部材の提案、自動車メーカーとの協業、M&A、事業提携など
    戦略の選択が迫られる
  2‐2.正極材市場全体動向
    続く市場成長、高まるNCMとLMOの存在感
    牽引役は車載用LIB、混沌とする市場環境を背景に設備投資判断は困難な状況に
    メーカーシェアでは日亜化学工業が首位をキープ
    2011年度でユミコアとL&Fが同2位に
    シェア高まる中国と韓国、日本は2011年度で国別シェア40%台
  2‐3.コバルト酸リチウム(LCO)
    スマートフォン、タブレット端末向けで「LCO回帰」の動き
    長期的には再び価格競争激化の流れ
    生き残り策は中国への積極進出、ニッチ市場への特化
    日亜化学工業にL&F新材料が追いつく
  2‐4.三元系正極材(NCM)
    民生ポータブル機器向けをメインに車載用でも採用が進む
    今後の戦略は新興前駆体メーカーとの提携、MAによる事業拡大も視野に
    韓国に拠点を置く材料メーカーが1位、2位を獲得
  2‐5.マンガン酸リチウム(LMO)
    EV市場の立ち上がり、ラインナップ拡充がLMO市場の成長エンジンに
    「セカンドベンダー」の登場、懸念されるEV市場の成長率低下
    低コスト化を継続しつつ、収益性の確保・改善を平行させる取り組みが生き残りポイント
    主要供給先の出荷増を受け、日本電工がトップシェアを維持
  2‐6.ニッケル酸リチウム(NCA)
    車載用LIB向けが牽引役、2011年度、2012年度ともに前年度を上回る出荷数量に
    引き続き車載向けの存在感高まる
    他部材との組合せ、外部との協業を視野に入れた提案力、コスト競争力の強化が
    供給拡大のカギ
    メーカーシェアも車載向けが牽引、後発メーカーは2015年以降を見据え提案を推進中
  2‐7.リン酸鉄リチウム(LFP)
    蓄電用、車載用LIBで採用製品の上市が進む
    サブライセンス発行による今後の市場浸透にも期待
    多くの課題を抱え立ち上がりが遅れる中国EV市場、LFP市場も低迷状況に
    各社がセミパイロットから工業生産規模の生産体制にシフト
    蓄電用、車載用のそれぞれに対応可能なラインナップの拡充がリスク回避に繋がる
    急速充放電ニーズを捉え、民生ポータブル機器向けの提案も有意の策
3.負極材動向
  3‐1.負極材市場の展望
    全てのメーカーが同じ土俵では戦えない
    ラインナップ拡充、縦横のつながり強化も
  3‐2.負極材市場全体動向
    今後の成長は車載に焦点、乱立する負極材
    黒鉛系以外で参入メーカー増加
    民生機器でも新アプリケーション登場
    車載、産業用も徐々に需要生まれる
    韓国LIBメーカー採用で中国負極材メーカー躍進
    ハイエンドは未だ日系優位
    民生機器、一定ラインの品質ではコスト優先
    金属・合金系、カーボン系、LTO負極材は新たな提案で市場開拓へ
    車載向け 要求特性により負極材も多様化
    電力貯蔵向けは車載と同時に成長
    拡大する市場に備えよ
    黒鉛の地位は揺るがないのか
    供給能力、価格競争力が今後のポイント
  3‐3.黒鉛系負極材市場
    価格競争激化、「安さ」をいかに追及するか
    巨額の投資が必要な人造黒鉛はプレーヤーが固定
    天然黒鉛は中国依存リスクがあるものの、参入は比較的容易
    数量ベースは大幅増、金額ベースでは微増に留まる
    民生で進む天然黒鉛採用、
    人造黒鉛はスマートフォン、タブレットPC等で需要回復
    民生の実績、安さを武器にxEV向けでも採用増
    低価格化に向け天然黒鉛活用、次のステップ中国生産開始へ
    一部、人造黒鉛でも1,000円/kg単価の提案が
    スケールメリットによる価格低減
    xEVへの採用には供給能力提示も必要
    天然黒鉛の中国依存は問題、採掘制限、価格の上昇等リスク回避策を
    人造黒鉛も国内生産の危機か?
  3‐4.カーボン系負極材市場
    クレハ以外も本格始動へ
    カーボン系はサイクル・入出力特性に魅力
    不可逆容量は課題
    クレハのハードカーボンHEVでの採用広がる
    「開発中」メーカーも量産へスタンバイ
    ターゲットはHEV・PHEV
    V.S黒鉛系負極材
    定置用でも引き合い有り
    長寿命ではLTOも
    自動車向け市場拡大に乗り遅れないため、各社生産能力増強へ
    そのほか民生機器でも新提案
    ハードカーボンの価格の高さ、改善策は?
    先行メーカーの「単価」設定の行方
  3‐5.酸化物系負極材市場
    東芝以外のLIBメーカーにも実用化に向けた動き
    安全面で利点、始まりは1997年のコイン電池採用
    容量の低さが課題、影の存在に
    2011年、東芝SCiB、三菱自動車のEV「i-MiEV M」「MINICAB MiEV」で採用
    新規LTOメーカーが市場を活性化
    ターゲットは自動車、ESS
    民生機器にもLTO採用の可能性が
    東芝以外のLTO採用LIBメーカー登場の可能性高まる
    充放電容量、電圧向上、原料価格等、課題も残る
    東芝伸張、新規採用LIBメーカー増加がLTO成長の今後の鍵
  3‐6.金属・合金系負極材市場
    採用LIBメーカー増加の兆し
    スマートフォン躍進、今こそ高容量電池を
    18650サイズ、ソニーがSn系合金で販売開始、パナソニックもSi系合金上市間近
    角型LIBでは日立マクセルエナジーが
    金属・合金系負極材プレーヤー増加、黒鉛系日立化成工業も金属上市
    膨張問題改善には活物質粒子の微細化、構造見直し、合金化、炭素材との複合化等
    他部材(バインダ、電極構造)の最適化等、LIBメーカーの改善も必要
    当面は黒鉛系負極材+数%の合金系材料
    競合として急速充電方式も提案
4.電解液・電解質動向
  4‐1.電解液・電解質市場の展望
    既存材料、生産技術は成熟
    取りうる選択肢は限られる
    国内に留まるなら戦略的な価格設定が必要
    日系は最高品質を海外で達成へ
    韓国・中国メーカーは輸出に活路を
  4‐2.電解質市場全体動向
    中国、韓国からの需要が拡大
    電解質価格 ついに低下
    2012年 生産能力は11,300t/年へ
    日本と海外の価格差縮小
    固相方法による製造が主流
    既存メーカーの地位は磐石
    2012年度 フッ化カルシウム、HF価格は安定
    価格対性能でLiPF6 新規物質への代替は当面先
    固体電解質が一歩リードか
    森田化工が2位以下を引き離す
    日系シェアが減少、海外製が勢いを増す
  4‐3.電解液市場全体動向
    比較的高水準で成長
    2012年度も民生小型向けを中心に拡大
    中途半端な付加価値での値上げは容認されない
    車載向けには10ドルが要求
    添加剤は低価格化へのキーでもある
    既存添加剤を越える特性を持った研究開発に注力
    新規電解液への代替には、総合的なコストメリットが必要
    自国LIB産業の発展と共に勢いは韓・中国メーカーへ
    相次ぐ海外進出も、本格量産には慎重姿勢
    急成長している中国、韓国
    車載用市場の立ち上がりが日系メーカー上昇のカギ
5.セパレーター動向
  5‐1.セパレーター市場の展望
    確定しないスタンダード
    まずは幅広い選択肢の準備へ
    資本力を活かした横綱相撲が可能な大手
    海外展開速度が勝負の分かれ目
    新規参入には試される「本気度」
  5‐2.セパレーター市場全体動向
    130%台の成長が続く
    2011年度以降も成長加速
    2013年以降は新規モバイル機器や車載向けが市場を追い上げる
    構造だけでアプリは決められず
    車載向けセパレーターはスタンダード化されず
    車載LIB市場狙いで新規参入相次ぐ
    単価下落が進む
    高機能セパレーターには難しい局面
    薄膜と強度を両立 均一生産がノウハウ
    各社の強みを活かした製品の多様化
    海外製が市場上位を占める
    乾式の勢いが優勢
    各社共に車載市場に向けた増設に踏み切る
    海外勢の勢いは増す一方
    日系シェアは縮小


第4章 主要四部材メーカーの動向と戦略

1.正極材メーカー

Umicore N.V
  基盤は韓国、日本への新規参入で更なる成長へ
  本部機能を韓国へ移転 迅速な意思決定
  市場の成長以上の伸びを享受
  長期的にはNCM比率増加
  2012年以降、韓国の増設、日本の新設備活用が成長への鍵
  LCOは高密度、高電圧品
  NCMではハイニッケル

株式会社L&F新素材
  韓国セルメーカーの需要拡大の恩恵受ける
  継続する高い成長率
  生産能力12,000t/年へ
  開発方向は高容量・高電圧

日本電工株式会社
  車載用LIB向け正極材の世界トップメーカー
  中大型LIBをターゲットにマンガン酸リチウムの更なる可能性追求を推進
  車載用LIB向けLMOを牽引役に新素材事業が順調に拡大
  LMOトップクラスの生産能力6,700t/年に加え、今後更なる大幅増強を計画
  EV向けLIBを牽引役に2011年度は前年度比250.0%、引き続き大幅出荷増の見込み
  車載用LIB向けに引き続き注力しつつ、蓄積したノウハウを活かし蓄電分野への展開も視野に

湖南瑞翔新材料股份有限公司
  輸出比率は50%超へ
  世界TOP3を目指す
  今後はNCM、LMO中心に
  足元は民生小型向けがメイン 今後、電動自転車・バイク向けが増加へ
  価格競争を避け、ハイグレードを中心に開発

株式会社三徳
  ニッチ分野に特化した正極材事業を推進
  狙うはスマートフォン向けに次ぐ、新たなハイエンドアプリ向け
  生産能力の増強ではなく
  顧客ニーズを先取りする材料開発へ注力
  2011年度は前年度比横ばいの出荷見込み、価格競争のステージを避け、新たな種蒔きへシフト

AGCセイミケミカル株式会社
  新たに中国拠点を設け、海外展開を積極化
  国内生産能力を越える中国拠点を新設
  2011年度は前年度比微減となるも、2012年度は中国拠点の稼動により大幅増の予測

戸田工業株式会社
  全方位戦略でグローバル化を加速
  製品ラインナップ、生産・販売拠点が拡充
  LIB市場の成長を材料面からサポート
  2012年度には国内外で新規生産ラインが稼動予定
  湿式法によるLMOを始め、各種正極材で顧客トレンドに合致する材料開発が進む
  2011年度は前年度比約120%の出荷数量見込み、NCAとLMOが牽引役

日本化学工業株式会社
  量産品向けと高付加価値品向けの両輪を目指す
  NCMは定置用LIB向け等で一部採用実績有り、NiリッチNCM開発も推進
  前年度は震災の影響により出荷数量は微減
  2012年度はスマートフォン向け比率上昇が後押しとなり出荷増へ

株式会社田中化学研究所
  小型機器向けの供給拡大に注力しつつ
  車載向けをターゲットに更なる飛躍を目指す
  ハイニッケルNCMと価格競争力の強化を目指したR&Dに注力
  車載向けLIBへの供給を視野に4,000t/年の新工場が2011年3月より稼動
  2011年度は為替、および新興国の材料メーカーとの競合状況が出荷に影響

本荘ケミカル株式会社
  リチウムの知見を活かした事業展開を推進
  高純度炭酸リチウム製造合弁会社を新たに設立
  新たに負極材の開発も推進、正極材との組み合わせ提案の可能性も
  市況変化を要因に2011年度は前年度に届かず
  2012年度以降はLCO以外の材料で出荷拡大を予測

三菱化学株式会社
  車載向けをメインターゲットに、独自製法のNCMを幅広く展開
  他の主要四部材とのシナジーを活かした提案も推進
  組成比=45:45:10、高密度グレード・高出力グレードのNCMを標準ラインナップ
  2015年までに国内で15,000t/年の生産体制を計画
  民生ポータブル機器用LIB向けに2011年度は前年度比微増

三井金属鉱業株式会社
  車載用、産業用LIBへの本格供給開始に向け、生産能力を大幅増強
  中大型LIB市場の今後の拡大を視野に、2012年内に12,000t/年の新工場が稼動予定
  足元ではLMOの車載向け、産業向け展開に注力
  中長期的な視点から金属シリコン系負極との組合せによる次世代正極材の開発も進める
  2012年度以降は車載向け、産業用向け供給の拡大で大幅増の予測

株式会社エコプロ(Ecopro Co., Ltd.)
  韓国唯一の前駆体量産メーカー
  メインは正極材としてのビジネス
  NCM前駆体生産能力は2013年に最大8,000tへ
  更なる成長には韓国依存からの脱却がキー
  NCMはハイニッケルへ
  一貫生産、中国生産による価格競争力

日本化学産業株式会社
  足元はNCAをメインに顧客ニーズへの対応を推進
  福島工場は東日本大震災の影響を受けるも、2011年5月より電池材料の生産を再開
  2011年度は東日本大震災、および市況の変化を背景に前年度に届かない出荷数量となる見込み

クラリアントジャパン株式会社
  2012年 大型商業プラント2,500トン稼働、今後さらなる拡大の方向
  高容量、長寿命を実現する「Life Power® P2」
  サブライセンス契約、LG化学との合弁事業等でLFPの市場浸透を推進
  2012年1月より工業生産規模(2,500t/年)でプラント稼動開始

天津斯特蘭能源科技有限公司
  中国LFPメーカー大手の一つ
  NCM、LMPへ転換
  LMPで電動自転車、バイク市場を攻略

住友大阪セメント株式会社
  ベトナムを生産拠点にLFP事業を本格化
  2012年秋より2,000t/年の量産工場が稼動予定
  材料の品質面でセルの製造コストダウンをサポート
  ナノ粒子技術のノウハウを活かし、高品質で安定供給可能なLFP製造を実現
  LMPは量産プロセス検討のステージへ移行、次世代オリビン系材料等の開発にも着手
  大手自動車メーカーの採用を獲得、まずは品質面の優位性で日系メーカーを主要顧客に

JFEミネラル株式会社
  LIBの高容量化ニーズに多様なNCAを提案
  耐電池膨れ性、熱安定性に優れるNCAを展開
  需要動向に応じた生産能力増強を継続
  材料特性が評価され、日系顧客をメインに順調な出荷推移

三井造船株式会社
  ESSなど産業用LIB向けをターゲットにLFP事業を本格開始
  M&Tオリビンを戸田工業と共同設立
  2012年度中に2,100t/年の本格量産プラントが国内にて稼動予定
  EV,ESSをターゲットにハンドリング性を改良した「MCC品」で顧客のコストダウンに寄与
  2012年度まではサンプル供給がメイン
  2013年度以降は量産プラント稼動で出荷増に期待

JX日鉱日石金属株式会社
  車載用をメインターゲットにNCMの本格量産スタート
  2012年4月に5,000t/年の設備を整備、本格量産を開始予定
  炭酸リチウムも回収可能な国内唯一のLIBリサイクルを事業化に向けて技術開発中
  2011年度まではサンプル出荷がメイン、2012年度は本格供給開始で大幅増加に期待

住友化学株式会社
  ユーザーニーズに応じて、電極化技術との組合せ提案も推進
  高電圧化対応、サイクル特性に強みを有するコバルトフリー正極材「エナヴィオ」を展開
  車載向けをメインにサンプル活動を活発化

CSエナジーマテアリアルズ株式会社
  車載用LIB向けをメインターゲットの1つに
  アジア市場での基盤確立を目指す
  チッソとドイツH.C Starckの合弁会社
  2012年より国内で1,000t/年のNCA量産プラントが稼動予定
  粒度制御技術、放電特性の優位性に強み
  2010年度、2011年度はサンプル出荷メイン
  量産プラント稼動で2012年度は出荷増の見込み

2.負極材メーカー

日立化成工業株式会社
  海外生産開始、トップメーカーの新たな挑戦
  合金もスタンバイ完了、全方位展開へ
  民生では人造黒鉛への需要ゆり戻しが
  民生での単価低減策として中国生産開始、災害でのリスク分散・原料の安定調達も狙う
  混合からコーティングへ段階的に生産工程の現地化へ

深圳市貝特瑞新能源材料股份有限公司
  BTR New Energy Materials Inc
  韓国向け出荷増を背景に急成長を遂げる
  中国宝安グループ傘下、正極材料、導電助剤の取り扱いもあり
  5箇所の電池材料関連産業パークを保有
  負極材生産能力は26,000t/年に
  輸出比率が40%から60%に上昇
  日本向け輸出比率を2012年20%台に

三菱化学株式会社
  業界トップ水準の生産能力へ
  天然黒鉛負極材に強み
  人造⇒天然黒鉛負極材への転換で出荷数量伸張

日本カーボン株式会社
  設備増強、2012年に6,000t/年体制へ
  民生での実績を生かし、車載へ

JFEケミカル株式会社
  生き残りをかけた競争へ、岐路に立つ老舗負極材メーカー
  ラインナップに新規負極材追加
  合金系も評価進む
  自動車向けに新規負極材を提案
  人造黒鉛の低価格化には天然黒鉛の積極活用を
  人造黒鉛は現状維持、天然黒鉛負極生産増強
  将来的な生産拠点見直しの可能性

上海杉杉科技有限公司
  輸出増加に活路を見出す、新製品・高グレード品開発が急務
  2014年には32,000t/年に生産能力拡大
  2011年、海外での大手顧客獲得、民生機器向け伸張
  輸出比率増加が目標
  中国国内市場は価格競争激化

昭和電工株式会社
  人造黒鉛「SCMG®」1,000円/kgにメド
  部材ラインナップ拡充。総合力で勝負する。
  SCMGは2,000~3,000サイクルで90%の容量保持
  「特徴ある」「安価な」負極材で自動車向け採用拡大を狙う
  まずは国内で設備増強、5,000t/年体制時には海外生産の可能性も

株式会社クレハ・バッテリー・マテリアルズ・ジャパン
  (KBMJ:クレハ、伊藤忠商事、クラレ)
  「命ある素材」が「利益生む素材」に
  負極事業継続が実を結ぶ
  石油由来と植物由来
  特性と価格で差別化図る
  カーボトロンPは市場での経験値高し、電池メーカーでの製造ノウハウ蓄積も有り
  バイオカーボトロンはコストパフォーマンスで新進メーカーへ提案
  バイオカーボトロン、2013年に1,000t/年の生産体制へ
  2015年には生産規模を4,000t/年へ増強
  縦+『横』のつながりを
  提案できる材料メーカーこそ、自社材料を生かす

Power Carbon Technology Co., Ltd(PCT)
  (JX日鉱日石エネルギー株式会社、GS Caltex Corporation)
  独創的な製造法で低価格・性能を実現する
  2009年1月からEDLC用電極材で共同事業開始、2011年2月にはLIB負極材でも
  JX日鉱日石エネルギー、1990年代からLIB負極材開発スタート
  ジョイントベンチャー探索でGSカルテックスとの事業へ
  GSカルテックス、石油メーカーからの転進
  JX日鉱日石エネルギーのニードルコークスに魅力
  EDLCは技術合体、LIBはGSカルテックス技術採用
  JX日鉱日石エネルギーが原料安定供給担う
  性能を担保し、既存のソフトカーボン以下の価格で市場に切り込む
  韓国内のメーカーへの採用がほぼ決定
  GSカルテックス、独自に天然黒鉛負極材、Si系負極材の開発も開始

日本パワーグラファイト株式会社
  EV向け採用開始、着々と供給量伸ばす
  独自CVD法で高い安全性を実現した天然黒鉛負極材
  民生での経験が車載で実を結ぶ
  700t/年の新工場建設決定、需要に応じ海外工場立地も
  2,000t/年体制で1,000円/kg以下単価の実現も視野に
  次々世代自動車に向け、2014~2015年合金系負極開発をターゲット
  自動車用負極材を蓄電向けに活用

石原産業株式会社
  国内外から引き合い多数、自動車、ESSでの採用狙う
  体積変化は0.2%以下、長寿命、高サイクル特性実現
  容量の30%アップを図った負極も産総研と共同開発
  2~3年後の製品搭載狙い、投資の見極め時期に
  2012年度以降、大幅な出荷数量伸張も

東邦チタニウム株式会社
  開発から事業化へ、超高純度酸化チタンから負極活物質製造
  開発は1990年後半から
  2002年に一旦中断後、2009年に再参入
  独自金属製錬法で高純度四塩化チタン製造のノウハウあり
  不純物の少なさは電池信頼性に貢献
  ターゲットは車載、定置向け
  アプリケーション要求に合わせ各種スペックを用意
  採用にはある一定期間が必要か?
  LTOへの注目度の高まりに期待

大阪ガスケミカル株式会社
  1年後採用決定に期待、2014年から600t規模の出荷見込み
  黒鉛化途上炭素Gramax
  高出入力・サイクル特性で自動車の採用目指す

新日鐵化学株式会社
  新たな価値創造を目指す、コールタールからソフトカーボン
  2009年「チーム新日化」負極材事業始動
  高サイクル特性、高入出力特性
  +αハンドリングでハードカーボンに優位
  サンプルワークを開始、当初は中国メーカーでの採用が有力
  2012年度上期には量産設備への投資判断の可能性

住友ベークライト株式会社
  フェノール樹脂の新用途開発、プラスチック工業メーカーの新たな挑戦
  15年前から負極材開発、サンプル提供は随時対応中
  樹脂原料からハードカーボン製造、不純物が少なく、長期使用でも安心安全
  放電容量、不可逆容量は課題
  一部メーカーで採用が決定
  2012年夏に600t/年設備が完成予定

三井金属鉱業株式会社
  最短で2014年のLIB搭載へ
  粉体、塗膜電極でのユーザーへのサンプルワーク開始

東レ・ダウコーニング株式会社
  有機ケイ素化合物の基盤技術を負極材に応用
  Si-O-C複合材料で放電容量は黒鉛系の2倍以上
  膨張はグラファイト程度に制御

三菱マテリアル株式会社
  Sn系合金負極材、サイクル改良が優先課題
  要望があれば量産着手の用意あり
  シーズから派生、スズ系合金負極材料開発
  将来的に電池関連材料の一本化も
  直近採用では黒鉛系+数%のSn系合金負極材の利用が現実的
  将来的には100%Sn系合金負極材利用を目指す
  極粒子の微細化、粒子内部の構造変化、組成制御見直し等でサイクル特性向上
  まずは民生向け採用を、将来目標は自動車向け

3.電解液・電解質メーカー

三菱化学株式会社
  電解液トップシェア
  車載用LIB向け市場が遅れるも、積極・先行投資は変わらず
  既存出荷は伸びが鈍感
  他社生産代行により出荷数量増加
  車載向けの伸びには期待せず
  海外拠点は先行投資
  地産地消が基本
  低価格追求には、安価な添加剤への代替が必要

宇部興産株式会社
  2012年から海外進出スタート
  中国対応が優先
  パナソニック、三洋の統合は追い風に
  民生小型、日系顧客がメイン
  2012年より海外生産拠点構築へ
  需要が見極め難く、生産能力に幅
  有機溶媒、添加剤は内製が基本
  車載向けでは高性能と低コストの両立が必要

PANAX ETEC株式会社
  韓国LIB市場の好調で順調な伸びも
  2012年度は主要ユーザーの二社購買による若干の影響が予想
  ポリマー向け出荷が好調
  2012年度トータル生産能力は15,000t/年まで拡大
  2011年度出荷数量は4,000tへ
  添加剤は内製のメリットなしと判断、サプライヤーとの協力を高める方針

東莞市杉杉電池材料有限公司
  今後も民生用がメイン
  過度な先行投資は行わず
  9割が中国向け
  今後は輸出比率の増加へ
  フルキャパに近い状態が続く
  電解質は内製化を目指す

Soulbrain株式会社
  ポリマー電池向け出荷が本格化
  本格生産体制に入る米国拠点
  2010年から急成長
  サムスンSDI向け出荷拡大へ
  低価格化へのキーは複数特性を持つ添加剤

三井化学株式会社
  リソースを大型LIB向けへシフト
  車載用電解液の研究開発は継続も
  具体的な行動には慎重

セントラル硝子株式会社
  一貫生産が武器となるのは量産後
  車載用に適した電解液との評価
  複数メーカーへ採用決定
  中国での生産体制整備は様子見
  特性を維持しつつ、添加剤の使用数・量を抑制

昭和電工株式会社
  高い安全性が要求される車載向け採用を目指す
  従来の電解液価格が目標
  既存メーカーとの競争には向かわず
  特殊電解液で市場参入
  添加剤なしで安全性・電池特性が向上
  同社電解液の使用でLIBのトータルメリットをアピール

森田化学工業株式会社
  2011年度電解質市場トップ
  中国ビジネスをさらに強化
  競合他社に先行した中国ビジネスが好調
  2011年度、森田化工の出荷数量は2,000t
  中国での生産能力6,000 t/年への引き上げも
  中国での日系向け供給も視野に

ステラケミファ株式会社
  国内顧客中心に展開
  急速な海外展開には慎重姿勢
  既存顧客への供給量伸ばす
  2012年には生産能力2,600t/年へ
  海外拠点設立には慎重な姿勢
  2012年度の収益減少予測
  キャパアップ効果による既存顧客への出荷量伸びに期待

関東電化工業株式会社
  キャパ、実績、性能で車載向け採用を狙う
  車載用LIB向け需要に向け先行投資
  設備余剰も生産性向上となり、価格競争力強化
  中国向け出荷が大きく減少
  2012年 生産能力は3,000t/年へ
  車載向けでは価格が最優先

Foosung Co., ltd.(株式会社フソン:厚成)
  電解質グローバル・トップが目標
  ビジネスを韓国、海外向けに二分化
  役割分担で効率化
  出荷量の約80%が韓国向け
  韓国メーカーの成長と共に販売量を大きく伸ばし、2011年度実績は999t
  2012年末にはトータル生産能力は2,400t/年規模へ
  LiBF4量産ラインを建設
  LiF、HFの内製で原材料の安定供給、低価格化の実現が容易

出光興産株式会社
  想定アプリは車載用を始めとした大型用途
  協業相手は自動車メーカーも想定
  従来の電解液が持つ限界をカバー
  高容量の極材が使用可能

4.セパレーターメーカー

旭化成イーマテリアルズ株式会社
  市場トップを維持
  実績・信頼で車載向け採用目指す
  国内で積極的に生産能力増強
  韓国ではスリット加工拠点設立
  出荷数量増加も単価下落を受け出荷金額は減少
  車載向けはラインアップの多様化で対応
  生産性の向上こそ低価格化への道

東レバッテリーセパレータフィルム合同会社
  2012年1月、合併解消
  韓国顧客の確保に専念
  日系LIBメーカー向けが低迷
  韓国拠点にリソースを集中
  さらに品質安全性の向上へ

SKイノベーション株式会社
  セパレーターから車載用LIBまで垂直統合化に拍車
  車載用LIB市場拡大に備えた体制作りへ
  韓国市場に依存から脱却、海外出荷が大きく増加
  用途問わずキーワードは安全性
  中長期的なセラミックコーティングセパレーター需要に期待

新乡市格瑞恩新能源材料股份有限公司
  中国トップのセパレーターメーカー
  正極材、負極材も手掛ける
  2012年内に生産能力2億㎡へ
  3つのアプリが主力
  独自の「蜂の巣構造」で他社特許に抵触せず

深圳市星源材質科技股份有限公司
  大型LIB向けに注力
  輸出増加により、世界市場での認知度向上へ
  HEV、電動自動車向けが好調
  湿式の取り扱いも開始柔軟な顧客対応体制の構築へ
  ブランド力向上に向け米国市場注力
  2013年 生産能力2億㎡へ
  汎用乾式比較で約3割安価

宇部興産株式会社
  日立マクセルとのシナジーで乾式4層セパレーターを開発
  他の電池特性を犠牲にすることなく安全性を確保
  2012年度以降、車載向け出荷増加へ
  乾式タイプを主流と見込み、2タイプの製品で車載用に対応

住友化学株式会社
  アラミド樹脂セパレーターに今後も特化
  ノートPC需要が停滞
  ラミネートタイプへの採用は困難
  車載大手、民生向け中堅メーカーにサンプル出荷積極化
  2012年、生産能力5,000万㎡/年へ 中国には加工拠点設立
  コスト削減に向け生産プロセスの見直し

W-SCOPE株式会社
  マザーズへ上場
  日本市場からの資金調達で資本力拡大
  韓国で外資系メリットを享受、全体経費の削減に大きく貢献
  日本本社は資金調達機能が強化
  今後は競争が激しい民生用市場には向かわず
  新たに立ち上がる大型LIB市場狙い
  高性能の湿式タイプで車載向け提案
  独自の生産方法によりコスト競争力を高める

三菱化学株式会社
  価格と特性を兼ね備えた乾式セパレーターで車載用を狙う
  「セパレント®」は湿式並みの特性評価
  耐熱セパレーターは2012年内に上市へ
  生産能力の増強は需要見合い
  最終目標はコーティングレス

帝人株式会社
  韓国をベース拠点として世界へ
  メタ系アラミド、フッ素系化合物塗布型の2種類をラインアップ
  2012年6月に韓国拠点が稼動予定
  生産能力は1,800 万㎡/年
  セル設計の自由度を広げ、LIB全体の性能アップ貢献へ

JNC株式会社
  価格競争とは一線を画す
  乾式単層でありながら、高耐熱性、高強度を確保
  民生用での実績が車載用での採用のカギ

日本バイリーン株式会社
  不織布にコーティングした耐熱性セパレーター
  2012年内の上市が目標
  車載向けへの採用を目指しサンプル出荷中

 

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