2016年版 車載タッチパネル・部材市場の現状と将来展望

自動車のIT化や、DA(Display Audio)、クラスター、HUD(Head Up Display)、RSE(Rear Seat Entertainment)等の車載ディスプレイの搭載数増加等に伴い、これらの表示デバイスを操作するためのユーザーインターフェース(UI)として車載タッチパネル(TP)の需要が拡大しており、これまで同市場に参入していた日系メーカーに加え、韓国、中国などの海外勢が新規参入を果たしたほか、ディスプレイメーカーも車載用にインセル・オンセルの開発を進めるなど、ここへ来て車載TP市場は本格的な競争期に入った。TPメーカーが車載分野で勝ち残るためには、高品質と製品信頼性の確保はもちろん、曲面や異形などデザイン性やディスプレイの大画面化への対応(低抵抗化)、タッチフォードバックやジェスチャー等の新しいUIなど、新しいコンセプトの車種の開発に向けて多様化・高度化する顧客の要望仕様に最適化した商品を、他社に先んじて企画し提案することが重要である。

発刊日
2016/06/29
体裁
A4 / 129頁
資料コード
C58105600
PDFサイズ
2.3MB
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調査資料詳細データ

調査概要
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調査目的:車載タッチパネル及びタッチパネル部材メーカーの現在の動向と今後の事業施策を徹底調査し、さらに周辺調査を行うことで、ワールドワイドの車載タッチパネル市場における現状と将来展望の把握を目的とする。
調査対象:車載用抵抗膜タッチパネル、車載用静電容量タッチパネル、タッチパネル部材(透明導電性フィルム、カバーレンズ(ガラス・プラスチック)、ICコントローラ、OCAなど)
調査方法:直接面接取材をベースに、文献調査を併用。
調査期間:2016年4月~2016年6月

資料ポイント
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  • 次世代車の「価値」を具現化する開発・提案が採用拡大のカギ
  • 曲面・異形等のデザイン性、大型・低抵抗化、新しい入力UI対応
    顧客ニーズの先取りで、「2~3年先の需要」をつかめ
  • 2016年の車載用静電容量TP市場は前年比148.0%の1,601万パネルへ
    2018年には静電容量TPの市場規模が抵抗膜TPを上回る見込み
  • LGI、ELKに加え中国TPメーカーの車載市場への参入も加速
  • ガラスセンサー陣営は製品信頼性と高透過、低抵抗化、狭額縁化をアピール
    フィルムセンサー陣営は価格と作りやすさ、薄型・軽量化を武器に展開
  • 2017年より車載向けに非ITO系PF2の量産が始動
  • 車載向けインセル・オンセル開発が本格化
    製品信頼性向上に加え、多品種少量生産への体制構築が課題
  • 成形品を用いたフィルムセンサーメーカーの曲面TP開発が相次ぐ
    厚み50μmの超薄ガラスを使った曲面ガラスセンサー実現への取組みも進展
  • 振動でタッチ感触が得られるタッチフィードバックTPが改めて注目される

資料概要
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第1章 車載タッチパネル・部材市場の現状と将来展望
第2章 車載タッチパネル・部材の技術動向
第3章 車載タッチパネル・部材メーカーの展望と戦略

リサーチ内容

■掲載内容

調査結果のポイント

第1章 車載タッチパネル・部材市場の現状と将来展望

曲面・異形等のデザイン性、大型・低抵抗化、新しい入力インターフェース
顧客ニーズの先取りで「2~3年先の需要」をつかめ!
海外大手TPメーカーによる車載市場への参入が加速
次世代車の「価値」を具現化する開発・提案が採用拡大のカギ

第2章 車載タッチパネル・部材の技術動向

車載タッチパネルの技術動向
2016年の車載用静電容量TP市場は前年比148.0%の1,601万パネルへ
2018年には静電容量方式TPの市場規模が抵抗膜方式TPを上回る見込み
  (表)車載TP方式別市場規模予測
  (図)車載TP方式別市場規模予測
  (図)車載TP方式別市場構成比予測
  (表)車載用抵抗膜TPタイプ(Glass/Film Sensor)別市場規模推移
  (図)車載用抵抗膜TPタイプ(Glass/Film Sensor)別市場規模推移
  (図)抵抗膜方式車載TP構造別市場規模予測
  (表)車載用静電容量TPタイプ(Glass/Film Sensor/In・On-Cell)別市場規模推移
  (図)車載用静電容量TPタイプ(Glass/Film Sensor/In・On-Cell)別市場規模推移
  (表)静電容量方式 車載用TP構造別市場規模予測
  (図)静電容量方式 車載用TP構造別市場規模予測
2015年の車載静電容量TP市場は、ホシデンが280万台とトップシェアを確保
日系TPメーカーが車載用静電容量TP市場の約90%を占める
  (図・表)車載用静電容量TPメーカー別シェア(2015年実績)
  (図・表)車載用静電容量TPメーカー別シェア(2016年予測)
2017年より車載向けに非ITO系PF2の量産を控えるLGI、ELKに加え、
中国TPメーカーの車載用静電容量TP市場への参入も加速
  (表)車載用抵抗膜方式/静電容量方式TP各種
  (表)車載用TP module構造別価格(2016年Q2時点)
ディスプレイメーカーの車載向けインセル・オンセル開発が本格化
製品信頼性の向上に加え、多品種少量生産への体制構築が課題に
  (図)タッチ機能内蔵ディスプレイ構造
2017年にはアフターマーケット向けでCu系TPが量産開始予定
曲面対応と高感度に加え、低抵抗値と耐ノイズ性など非ITO系TPの特徴に注目集まる
低抵抗化のため、フィルムセンサーでは基材変更や導電性材料見直しが進む
  (表)車載用TPの環境試験仕様
成形品を用いたフィルムセンサーメーカーの曲面TP開発が相次ぐ
厚み50μmの極薄ガラスを使用した曲面ガラスセンサー実現への取組みも進展
振動でタッチ感触が得られるタッチフィードバックTPに注目が集まる
グローバル展開においては、ISO/TS16949 の取得が必須条件

車載タッチパネル用部材の技術動向
①ITOガラス/ITOフィルム
  製品信頼性と高透過率、低抵抗化、狭額縁化を背景に、ガラスセンサーの優位性は揺るがず
  一方で、軽量・薄型、曲面対応に有利なフィルムセンサーの採用も徐々に拡大
   (表)主要車載TPメーカーのITOフィルム/ITOガラス調達先状況
②カバー市場(カバーガラス/樹脂カバー)
  ガラスカバーは質感、耐擦傷性、高級感を、樹脂カバーは安全性と成形加工の容易さをアピール
  成形品は製造技術確立と調達安定化に向けたモルダーとの協業が喫緊の課題
  (表)車載用ディスプレイ及びTPカバー用樹脂シートのメーカー別製品一覧
③OCA/OCR市場
  Momentiveと旭化成ワッカーが車載用にシリコーン系の拡販に注力
④引出線材料市場
  ガラスセンサーメーカーはMAMによるフォトリソがスタンダードに
  フィルムセンサーはレーザーエッチング用Agペーストの需要が拡大へ
  (表)車載用静電容量TPメーカーのセンサーラインナップと引出線形成方法
  (表)車載TP用部材別サプライヤー一覧
  (表)車載用TPサプライチェーン概況
  (表)主要車載用TPメーカーの生産拠点概要
  (表)主要車載用TPメーカーの生産拠点概要

第3章 車載タッチパネル・部材メーカーの展望と戦略

ホシデン株式会社
  AOEの新会社を設立
  静電容量TPの一貫生産による製品開発力と価格競争力強化を追求
  パッシブマトリクス液晶ラインを改造し、2013年11月より静電容量TP生産を開始
  2015年秋からは顧客要望に応じて車載用フィルムセンサーを生産開始
  静電容量TP量産開始に伴い、TP売上高は拡大傾向に
  2016年度のTP出荷量は抵抗膜TPが80万枚、静電容量TPが340万枚になる見込み
  抵抗膜方式はG/G、静電容量方式はPG2・GG2、OGS(Sheet)、PFFをラインナップ
  成形品を用いた曲面TPと、高感度TP開発を進める

双葉電子工業株式会社
  車載用静電容量TPの需要増を見据え台湾工場の設備投資を積極化
  2012年より静電容量TPの量産を開始
  前工程から後工程まで一貫生産体制を強みに車載TPへの展開に注力
  2016年に前工程の生産能力を倍増へ
  後工程では自動化ラインと、加飾印刷や光学コーティングが可能な設備導入を検討
  2016年度の静電容量TPの売上高は前年度比倍増を目標に
  曲面対応については、当面は薄板ガラスセンサーでの対応を検討

パナソニック株式会社(オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社 メカトロニクス事業部)
  曲面TPと車載におけるパナソニック全体での開発体制を武器に、
  TP事業の更なる成長を目指す
  抵抗膜TPと静電容量TPともに手掛ける強みを活かし、車載用途での展開を加速
  車載TPは抵抗膜のF/Gと、PFF・GFFをラインナップ
  成形品を用いた曲面形状TPを武器に、受注獲得に注力

日本航空電子工業株式会社
  一歩先の次世代製品の開発や提案を進め、
  技術優位性と価格競争力強化を図る
  2017年春より車載TP向けにフィルムセンサーの量産を開始
  生産ラインの全自動化推進により、トレーサビリティーシステム構築に注力
  価格、低抵抗値、曲面対応等の特徴をフィルムセンサーのメリットとしてアピール
  フィルムセンサーTPの量産開始に伴い、2017年度は売上拡大を見込む
  車載TPはPG2をメインに展開、TPの使用部材は顧客の製品仕様と要望に合わせて選択

株式会社翔栄
  2017年より本格始動した静電容量TP、
  車載用では既存顧客先に加え、新規顧客向けの販売を予定
  2016年7月より静電容量TPの生産能力は100万枚/月へ
  TPマーケティングと顧客の技術サポートのため、北米・欧州に営業拠点を開設
  2017年度の売上高は120~150億円を見込む
  同年度の抵抗膜TP:静電容量TPの売上構成比は40%:60%に
  2016年よりフィルムセンサーを用いたPFFのOEM生産を開始
  狭額縁化を研究開発テーマとして取り上げ、L/S=16μm/16μmの開発を進める

株式会社ミクロ技術研究所
  ITOガラスセンサー2枚使いのGGGタイプを開発
  高品質と信頼性を武器に、新規顧客の採用拡大を目指す
  2010年に車載用静電容量TPを量産開始
  生産拠点の集約を進め、TP生産の効率化に取り組む
  車載用抵抗膜TPの需要縮小に伴い、2016年度は400万枚まで縮小する見込み
  2016年度の抵抗膜TPと静電容量TPの売上構成比は20%:80%へ
  抵抗膜TPはG/G、静電容量TPはGGGをラインナップ
  曲面TP要望に対し、厚み50μmの薄型静電容量TPの提案を進める

日本写真印刷株式会社
  IMD®とフィルムセンサーを融合した3D形状の車載TP展開を加速
  2015年4月に垂直統合戦略室を新設
  事業ポートフォリオの組み換えによる更なる成長を目指す
  地産地消の顧客ニーズに対応し、将来的には車載TPモジュールのグローバル生産を検討
  車載用フィルムセンサーはPC基材のITOフィルムを使用
  曲面、薄型・軽量に加え、3D形状等を武器に提案を進める

凸版印刷株式会社
  車載用Cu系TPの製品信頼性と視認性向上に注力し、早期実用化を目指す
  アフターマーケット用Cu系TPのサンプルワークを推進
  モジュールのほか、Cuタッチセンサー単体での販売も検討中
  フラットな樹脂カバー及び成形品にCuセンサーを貼り合せたPF2を製品化
  線幅の細線化と4面黒化処理を行い、視認性向上に注力

LG Innotek Co., Ltd
  車載機器向けでOGS(Cell)が採用されたのに続き、
  2016年末の量産化に向けてPFFの開発に注力
  2016年3月より車載向けOGS(Cell)の量産を開始
  OGS(Cell)が12.1″のワイルドディスプレイ向けで採用
  高耐久性PETフィルム使用や引出線材料の見直し等により、PFFの信頼性向上に注力
  OGS(Cell)とLCDパネルの間はシリコーン系OCRでダイレクトボンディングを推進

SJT CO.,LTD
  車載用抵抗膜TPの販売実績と顧客への迅速なレスポンスを活かし、
  車載用静電容量TPの量的拡大を図る
  2016年に抵抗膜TPの生産能力を倍増へ
  単価下落と新規顧客の失注等により、2015年度の売上高は前年度比120%にとどまる
  車載用静電容量TPはGFF・PFF、PFGをラインナップ
  フィルムセンサーとガラスセンサー共に手掛ける強みを活かし、顧客提案に注力

韓国タッチスクリーン株式会社(Hantouch Co.,Ltd.)
  車載用・産業用を軸に抵抗膜TP事業を強化
  車載用静電容量TPは外部先を活用した展開を検討中
  長年の経験と使用実績を強み、抵抗膜TPの拡販に注力
  AGやAR処理済みのITOフィルムを調達し、低反射・写り込み防止への顧客要望に対応

友達光電股份有限公司(AU Optronics Corporaion)
  民生用に加え、車載向けにもTP+LCDセット品を拡販
  2015年にGG2/PG2の量産を開始
  軽量化ニーズに対しフィルムセンサーを用いたTP開発も検討中
  薄型・軽量化ニーズに対応し車載用オンセルの開発に注力
  TP構造の見直しや材料の厚み調整等を行い、車載用オンセルの信頼性強化を進める

AGC旭硝子
  車載用カバーガラスの旺盛な需要に対応し供給体制を拡充
  2012年に車載用カバーガラスの量産を開始
  ADY社を通じて光学処理や印刷等を施した車載用カバーガラスの供給体制を拡充
  日系自動車メーカーやTier1から車載用カバーガラスに対する引き合いが増加
  デザイン性向上のため3D形状のカバーガラス開発も進める

帝人株式会社
  車載TPや車載ディスプレイ向け樹脂カバー需要拡大に対し
  「パンライトシート」と加飾フィルムの提案に注力
  松山事業所で車載用「パンライトシート」と加飾フィルムを生産
  前面板の3D化に対応しAG等の光学特性を付与した車載用加飾フィルムの拡販に注力

東洋紡株式会社
  抵抗膜TP用での使用実績とポリマー設計技術等を活かし、
  車載用導電性ペーストの展開に注力
  台湾系・中国系TPメーカーの車載用静電容量TP開発が進む
  静電容量用レーザーエッチング用Agペーストの提案に注力
  車載用静電容量TP向けに「DW-520」シリーズをサンプルワーク
  新規開発品のうち、約80%が車載静電容量TP用に

アトメルジャパン合同会社(A Microchip Technology Inc.Company)
  3Dジェスチャー機能等、技術融合による新しいUI提案に注力
  2015年7月より車載向けに「maXTouch®」のTシリーズを販売開始
  2016年5月にはMICROCHIPにより買収
  カーナビ等のサイズアップに備え、大型対応コントローラーICを開発
  「maXTouch®」と3DGestIC®センシング技術を融合した、3Dジェスチャーの提案に注力

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