2020 水素エネルギーシステム市場の現状と将来展望
CO2排出削減のために、カーボンフリーの水素エネルギー社会の構築が進められており、その製造システム、輸送・貯蔵システム、利用システムの技術動向、市場動向、事業者動向を調査するとともに、水素エネルギーシステム市場について、将来の展望と市場規模推移予測(2030年度・2050年度)を行なう。
※紙媒体で資料をご利用される場合は、書籍版とのセット購入をご検討ください。書籍版が無い【PDF商品のみ】取り扱いの調査資料もございますので、何卒ご了承ください。
調査資料詳細データ
調査目的:本調査資料では、国内の水素エネルギーシステム市場について現状を調査し、有力事業者の実態を分析するとともに、将来の展望と市場規模推移予測(2030年度・2050年度)を行なう。
調査対象先:1.エネルギー会社、2.設備メーカー、3.エンジニアリング会社、4.自動車メーカー
調査方法:直接面接取材および電話取材等による調査結果をもとに、弊社独自の手法と責任により分析を行った。また、掲載している数値等はヒアリング内容等を基に全て弊社が推定したものである。
調査期間:2020年4月~2020年8月
水素エネルギーシステム市場に関する調査を実施(2020年)
FCV(燃料電池自動車)と水素ステーションが市場を牽引し、海外の大型プロジェクトが安価な水素サプライチェーンを構築と予測
- 脱炭素、再生可能エネルギー普及に必要な水素エネルギー。変動する再エネ電力を補償することで、電力の安定供給と再エネの拡大を目指す。
- 海外からの安価・大量の水素調達を目指す大型サプライチェーン構築プロジェクト。褐炭からのガス化水素製造、未利用水素の有機ケミカルハイドライド法による輸送の本格化と、大型水素発電システムの実用化で水素コストを大幅低減。
- FCV、FCバス・トラック、FCフォークリフト、水素ステーションの普及・低価格化と、大型サプライチェーンからの低コスト水素の供給により、地域の中小規模水素サプライチェーンを構築。
- 水素の貯蔵・輸送方式の選択。水素液化、有機ケミカルハイドライド、アンモニア、メタネーション等の特徴を分析。
- 天然ガス改質の水素供給によりCO2排出削減。再エネ電力による水電解でCO2フリー水素を製造。水素供給量の違いによるシステムの棲み分け。
- CO2フリーの要求で期待される純水素燃料電池の開発。エネファーム市場からの飛躍を期すFCメーカーの動向を分析し、PEFC/SOFC、家庭用/業務用、国内/海外のターゲット市場を探る。
第1章 水素エネルギーシステム市場の現状
第2章 水素エネルギーシステム技術開発・市場の動向
第3章 有力事業者の事業戦略分析
第4章 水素エネルギーシステム市場の将来展望
調査結果のポイント
第1章 水素エネルギーシステム市場の現状
1.普及拡大政策の動向
(1)国家戦略等の流れ(年譜)
(2)海外動向
(3)普及拡大のための団体・組織・会議
2.技術開発政策の動向
(1)水素エネルギー技術の区分と方式
(2)NEDOによる研究開発事業
(2-1)燃料電池・水素に関連する研究開発事業
(2-2)福島水素エネルギー研究フィールド
(2-3)現在の研究開発プロジェクト
(2-4)水素サプライチェーン分野の研究開発
(2-5)水素発電分野の研究開発
(2-6)Power to Gas分野の研究開発
(2-7)水素ステーション分野の研究開発
(2-8)PEFC燃料電池分野の研究開発
(2-9)SOFC燃料電池分野の研究開発
(2-10)NEDOにおけるその他の開発
(3)内閣府における取り組み(SIP)
(3-1)グリーンアンモニアコンソーシアム
(3-2)磁気冷凍技術による革新的水素液化システムの開発
(4)環境省における取り組み
(5)その他の水素関連プロジェクト
(6)2020年度における水素・燃料電池関連予算
3.参入企業のマッピング
第2章 水素エネルギーシステム技術開発・市場の動向
1.水素エネルギーシステム
2.水素製造システム
(1)水電気分解装置
(1-1)アルカリ水電解システム
①トクヤマ
②旭化成
(1-2)固体高分子水電解システム
①神鋼環境ソリューション
②三菱化工機
③日立造船
(2)再エネ電力/電気分解による水素製造システム
①東芝エネルギーシステムズ
②IHI
(3)オンサイト水素製造装置
①三菱化工機
②大阪ガス
③千代田化工建設
④パナソニック
⑤昭和電工
(4)褐炭等からのガス化水素製造装置
①IHI
②電源開発
(5)使用済プラスチックからのガス化水素製造装置
①昭和電工
(6)木材等のバイオマスからのガス化水素製造装置
①日本エア・リキード
②IHI
(7)下水バイオマスからの水素製造装置
①三菱化工機
(8)副生水素
(8-1)製鉄所等での水素製造装置
①日本製鉄
(8-2)食塩電解工場での水素製造装置
①トクヤマ
3.水素輸送・貯蔵システム
(1)水素ステーション
①岩谷産業
②ENEOS
③東京ガス
④大阪ガス
⑤東邦ガス
⑥三菱化工機
⑦大陽日酸
⑧日本エア・リキード
⑨日鉄パイプライン&エンジニアリング
(2)水素液化装置
①川崎重工業
(3)液化水素貯蔵・輸送装置
①川崎重工業
②岩谷産業
(4)水素パイプライン
①日鉄パイプライン&エンジニアリング
(5)有機ケミカルハイドライド法
①千代田化工建設、ENEOS
(6)アンモニア/水素キャリアシステム
①日揮
②IHI
③昭和電工
(7)メタネーション
①日本ガス協会
②日立造船
③IHI
④日揮
(8)水素吸蔵合金システム
①日本製鋼所
②日本重化学工業
③清水建設
4.水素利用システム
(1)燃料電池システム
(1-1)家庭用FC(エネファーム)
①PEFCエネファーム
②SOFCエネファーム
③エネファームの販売動向
(1-2)業務用・産業用FC
①東芝エネルギーシステムズ
②京セラ
③パナソニック
④三菱パワー
⑤三浦工業/東京ガス/森村SOFCテクノロジー
⑥日立造船
⑦IHI
(1-3)FCV
①トヨタ自動車グループ
②本田技研工業
(1-4)FCトラック
(1-5)FCバス
(1-6)FCフォークリフト
①豊田自動織機
②三菱ロジスネクスト
(1-7)FC二輪車
(1-8)FC船(燃料電池船)
①日本郵船
②NREG東芝不動産
③トヨタ自動車
④ヤンマー
(1-9)鉄道用FCハイブリッド車両
①JR東日本
(1-10)水素ドローン
(1-11)非常用・可搬型FC
①ヤマト・H2Energy Japan
②ブラザー工業
(2)水素発電システム
(2-1)水素燃焼・混焼ガスタービン
①川崎重工業
②三菱パワー
(2-2)アンモニア燃焼・混焼システム
①IHI
②トヨタエナジーソリューションズ
③三菱パワー
(3)アンモニア燃料船
①三井E&Sマシナリーほか
②日本郵船ほか
第3章 有力事業者の事業戦略分析
1.エネルギー会社
(1)ENEOS
(2)大阪ガス
2.設備メーカー
(1)川崎重工業
(2)東芝エネルギーシステムズ
(3)IHI
(4)神鋼環境ソリューション
(5)パナソニック
3.エンジニアリング会社
(1)千代田化工建設
(2)日揮グループ
(3)大陽日酸
(4)三菱化工機
(5)トクヤマ
4.自動車メーカー
(1)本田技研工業
第4章 水素エネルギーシステム市場の将来展望
1.市場拡大の課題と展望
(1)技術開発、事業化体制
(2)水素コストの低減
(3)水素評価の制度設計
(4)水素キャリア
(5)水素サプライチェーンの構築
2.市場規模の将来予測(2030年度・2050年度)
(1)水素エネルギーシステム市場
(2)水素エネルギー製造システム
①水電気分解装置(産業用)
②水電気分解装置(再エネ電力用)
③水素ステーション用オンサイト水素製造装置
④褐炭、石炭等からのガス化水素製造装置
(3)水素エネルギー輸送・貯蔵システム
①水素ステーション
②水素液化装置
③液化水素貯蔵装置・輸送装置(大型タンク)
④液化水素貯蔵装置・輸送装置(コンテナ)
⑤有機ケミカルハイドライド法(トルエン/MCH水素システム)
⑥有機ケミカルハイドライド法(トルエン電解還元システム)
⑦アンモニア/水素キャリアシステム
⑧メタネーション(メタン合成装置)
(4)水素エネルギー利用システム
①家庭用FC(エネファーム)
②業務用・産業用FC
③FCV
④FCトラック
⑤FCバス
⑥FCフォークリフト
⑦FC船
⑧水素燃焼・混焼ガスタービン(大型)
⑨水素燃焼・混焼ガスタービン(中小型)
⑩アンモニア燃焼・混焼発電システム
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