2013年版 リチウムイオン電池部材市場の現状と将来展望~正極材編~
リチウムイオン電池主要四部材のうち、正極材市場を取り上げてレポートいたしました。国内および韓国、中国、台湾、欧米の有力リチウムイオン電池(以下LiB)正極材料メーカーの現在の動向と今後の事業施策を調査し、更に周辺調査を加えることで世界LiB正極材料市場の現状と今後の動向を明確にいたしました。
※紙媒体で資料をご利用される場合は、書籍版とのセット購入をご検討ください。書籍版が無い【PDF商品のみ】取り扱いの調査資料もございますので、何卒ご了承ください。
調査資料詳細データ
調査目的:日本および韓国、中国、欧州の有力リチウムイオン電池(以下LiB)用正極材メーカー29社の現在の動向と今後の事業施策を徹底調査し、更に周辺調査を加えることで世界LiB用正極材市場の現状と今後の動向を把握することを目的とする。
調査対象:
日系正極材メーカー:16社、韓国正極材メーカー:2社
中国正極材メーカー:4社、欧州正極材メーカー:3社、台湾正極材メーカー:4社
調査方法:直接面接取材をベースに、文献調査を併用。
調査期間:2013年1月~2013年11月
■本資料のポイント
- リチウムイオン電池正極材世界市場規模を算出。(数量、金額ベース、2011~2015年予測)
- 種類別(コバルト酸リチウム(LCO)、三元系正極材(NCM)、マンガン酸リチウム(LMO)、ニッケル酸リチウム(NCA)、リン酸鉄リチウム(LFP))正極材世界市場規模を算出。(2011~2015年予測)
- リチウムイオン電池正極材世界市場メーカーシェア(コバルト酸リチウム(LCO)、三元系正極材(NCM)、マンガン酸リチウム(LMO)、ニッケル酸リチウム(NCA))を算出。(数量、金額ベース、2011~2012年実績、2013年見込)
- リチウムイオン電池正極材国別(日本、中国、韓国、欧米)出荷数量・金額推移。
- 各リチウムイオン電池正極材メーカー生産拠点・生産能力、販売価格、供給関係等掲載。
- 北京当升、天津巴莫、BASF、ALEEES、長園科技といった中国、台湾、欧州など注目される海外正極材メーカー動向を新たに収録。
- 今後の研究開発の方向性、次世代正極材動向など技術動向を掲載。
■本資料の概要
第一章 総論:正極材市場の展望
第二章 民生用LiB市場の現状と将来展望
第三章 リチウムイオン電池正極材市場の現状と将来展望
第四章 正極材メーカーの動向と戦略
■掲載内容
第一章 総論:正極材市場の展望
ボリュームゾーンでの生き残りには中国を避けて通れず
セットメーカーへのアプローチ強化で次の波を掴め
協業体制で次世代xEVを見据えた開発に先行するのも有意の策
第二章 民生用LiB市場の現状と将来展望
1.民生用LiB全体市場動向
2012年LiB世界市場規模は容量ベースで3,211万7k Whに
2015年は5,293万4,700k Whに拡大
(表)民生小型機器向けLiB世界市場規模推移
(容量、セル数、金額ベース:2010年実績~2015年予測)
(図)民生小型機器向けLiB世界市場規模推移
(容量ベース:2010年実績~2015年予測)
(図)民生小型機器向けLiB世界市場規模推移
(セル数ベース:2010年実績~2015年予測)
(図)民生小型機器向けLiB世界市場規模推移
(金額ベース:2010年実績~2015年予測)
(図)民生小型機器向けLiB世界市場規模推移
(前年比:2010年実績~2015年予測)
2.アプリケーション別民生用LiB市場動向
ノートPC、フィーチャーフォン向けLiBは年々出荷減
2015年にはスマホ、タブレット向けLiBの合算が構成比5割以上の比率まで上昇
ノートPC市場の縮小が円筒形セルに与えるインパクト、撤退、事業の見直し
中国LiBプレーヤーからは依然、円筒形の有望市場との見解も
(表)小型民生機器用LiBアプリケーション別出荷推移(電池容量)
(図)小型民生機器用LiBアプリケーション別出荷推移(電池容量)構成比
(表)小型民生機器用LiBアプリケーション別出荷推移(セル数)
(図)小型民生機器用LiBアプリケーション別出荷推移(セル数)構成比
(表)小型民生機器用LiBアプリケーション別出荷推移(出荷金額:ドル)
(図)小型民生機器用LiBアプリケーション別出荷推移(出荷金額)構成比
スマートフォン向けは高容量化トレンドを受け、容量ベースで
高い伸び率を示すも、キーワードは引き続き低価格、低コスト
タブレットは2015年容量ベースでノートPCを上回る予測
ノートPC市場の不振を受け、円筒形LiBメーカーが電動工具向けに注力
3.セル形状タイプ別民生用LiB市場動向
円筒形はノートPC市場の縮小を受け、2015年では構成比25%まで後退
(表)小型民生機器用LiB形状タイプ別出荷推移(電池容量)
(図)小型民生機器用LiB形状タイプ別出荷推移(電池容量)構成比
(表)小型民生機器用LiB形状タイプ別出荷推移(セル数)
(図)小型民生機器用LiB形状タイプ別出荷推移(セル数)構成比
(表)小型民生機器用LiB形状タイプ別出荷推移(出荷金額:ドル)
(図)小型民生機器用LiB形状タイプ別出荷推移(出荷金額:ドル)構成比
角形はフィーチャーフォン、デジカメの落ち込みをスマホ向けが
カバーするも、長期的には成長率鈍化の傾向
ラミネート形は2015年に構成比46.2%まで上昇
4.民生用LiBメーカーシェア推移
2013年もSamsung SDIがトップシェアの見込み
(表)小型民生機器用LiBメーカーシェア推移(電池容量)
(表)小型民生機器用LiBメーカーシェア推移(セル数)
(表)小型民生機器用LiBメーカーシェア推移(出荷金額:ドル)
5.国別民生用LiB市場動向
国別では韓国がシェアトップ
中国は内需拡大、円筒形セル需要の取り込みで徐々に存在感を高める
(表)小型民生機器用LiB国別シェア推移(電池容量)
(表)小型民生機器用LiB国別シェア推移(セル数)
(表)小型民生機器用LiB国別シェア推移(出荷金額:ドル)
第三章 リチウムイオン電池正極材市場の現状と将来展望
1. 正極材市場の現状と将来展望
アプリケーション市場の変化を受けつつ
各正極材で市場成長続く
1.正極材 全体市場動向
2013年LiB用正極材市場は10万トン規模の見込み、2015年は13万トン超えの予測
(表)正極材 販売価格帯推移
(表)LiB正極材世界市場規模 材料別推移(数量/金額:2011年実績-2015年予測)
(図)LiB正極材世界市場規模 材料別推移(数量/金額:2011年実績-2015年予測)
(図)LiB正極材世界市場規模 材料別構成比(数量/金額:2011年実績-2015年予測)
2.セルサイズ別(小型民生用/中大型用)正極材市場動向
小型民生セル向けが依然存在感を示す、当面は同等比率で推移
(表)LiB正極材セルサイズ別(小型民生セル/中大型セル)
世界市場規模推移(数量/金額:2011年実績-2015年予測)
(図)LiB正極材セルサイズ別(小型民生セル/中大型セル)
世界市場規模推移(数量/金額:2011年実績-2015年予測)
(図)LiB正極材セルサイズ別(小型民生セル/中大型セル)
世界市場規模推移(数量ベース構成比:2011年実績-2015年予測)
世界市場規模推移(金額ベース構成比:2011年実績-2015年予測)
3.主要正極材メーカーの生産能力推移
2013年の世界正極材生産能力計は年産17万トン以上
(表)主要正極材メーカー 生産拠点・年間生産能力推移 一覧①-④
4.正極材市場 メーカーシェア推移
トップ3代わらずも、アプリケーションの市場動向を受け一部でシェア変動
(表)LiB正極材料メーカー別 世界市場規模 シェア推移(数量/金額:2011年実績-2013年見込)
(図)LiB正極材料メーカー別 世界市場規模 シェア推移(数量/金額:2011年実績-2013年見込)
5.国別正極材シェア推移
引き続き日系優位、徐々に追い上げる中国
(表)正極材世界市場規模 国別シェア推移(数量/金額:2011年実績-2013年見込)
(図)正極材世界市場規模 国別シェア推移(数量/金額:2011年実績-2013年見込)
6.正極材開発動向
小型民生セル向け、中大型セル向け共に、当面は現行材料の改良が開発テーマ
2.コバルト酸リチウム(LCO)市場
コバルト回帰の動き、鮮明に
1.LCO全体市場動向
スマートフォン、タブレット端末市場の拡大を牽引役に、LCO市場は順調に成長
(表)LCO世界市場規模推移(数量/金額:2011年実績―2015年予測)
(図)LCO世界市場規模推移(数量/金額:2011年実績―2015年予測)
2.LCO市場メーカーシェア推移
Umicore、L&Fが日亜化学を追い越す
(表)LiB正極材料コバルト酸リチウム(LCO)
世界市場規模 メーカーシェア推移(数量/金額:2011年実績―2013年見込)
3.主要LCOメーカーの生産能力推移
生産キャパシティギャップ、改善に向かう
(表)主要LCOメーカー 生産拠点・年間生産能力推移一覧①-②
4.LCOを用いたLiBセルの製品動向・LCO開発動向
高電圧化対応のための表面改質を推進 高電圧化の先の高容量化は、複数候補に可能性
(表)LCOセルサイズ別(小型民生/中大型)世界市場規模推移(数量:2011年実績~2013年見込)
3.三元系正極材(NCM)市場
アプリケーション環境の変化を受け、先行き不透明な状況に直面
1.NCM全体市場動向
2014年、2015年は成長率鈍化を予測
(表)NCM世界市場規模推移(数量/金額:2011年実績―2015年予測)
(図)NCM世界市場規模推移(数量/金額:2011年実績―2015年予測)
2.NCM市場メーカーシェア推移
日系、韓国NCMメーカーが上位シェアを維持するも
主要メーカーの多くは2013年伸び悩む見込み
(表)LiB正極材料三元系正極材(NCM)
世界市場規模 メーカーシェア推移(数量/金額:2011年実績―2013年見込)
3.主要NCMメーカーの生産能力推移
車載用LiBの伸びが需給バランス改善のカギ
(表)主要NCMメーカー 生産拠点・年間生産能力推移一覧①-②
4.NCMを用いたLiBセルの製品動向
アプリケーション市場の変化を主要因に、
小型民生セルと中大型セルの構成比は大きく変化
(表)NCMセルサイズ別(小型民生/中大型)世界市場規模推移(数量:2011年実績~2013年見込)
5.NCM開発動向
目指すはコストパフォーマンスを有する「膨れないハイニッケルNCM」
(表)NCM市場における主要アプリケーション別組成比
4.マンガン酸リチウム(LMO)市場
市場成長はxEV市場動向に大きく依存
1.LMO全体市場動向
EV市場を成長エンジンに、2013年は再び市場拡大の見込み
(表)LMO世界市場規模推移(数量/金額:2011年実績―2015年予測)
(図)LMO世界市場規模推移(数量/金額:2011年実績―2015年予測)
2.LMO市場メーカーシェア推移
EV市場動向に連動する形で、2013年はシェア状況に変化
(表)LiB正極材料マンガン酸リチウム(LMO)
世界市場規模 メーカーシェア推移(数量/金額:2011年実績―2013年見込)
3.主要LMOメーカーの生産能力推移
2013年生産能力計は2011年の3倍弱まで拡大
EV、HEV、PHEVのいずれが主流になるかも需給バランスの変数の1つ
(表)主要LMOメーカー 生産拠点・年間生産能力推移一覧
4.LMOを用いたLiBセルの製品動向
中大型セル向けの比率が更に上昇傾向
(表)LMOセルサイズ別(小型民生/中大型)世界市場規模推移
(数量:2011年実績~2013年見込)
5.LMO開発動向
次々世代以降のxEV等を見据え、5V級マンガン正極活物質の開発が進む
5.ニッケル酸リチウム(NCA)市場
セルの高容量化実現にポテンシャル、車載用セル向けへのシフト強まる
1.NCA全体市場動向
車載用LiB向けを牽引役に順調に拡大傾向
(表)NCA世界市場規模推移(数量/金額:2011年実績―2015年予測)
(図)NCA世界市場規模推移(数量/金額:2011年実績―2015年予測)
2.NCA市場メーカーシェア推移
車載向けに供給するNCAメーカーのシェアが拡大
(表)LiB正極材料ニッケル酸リチウム(NCA)
世界市場規模 メーカーシェア推移(数量/金額:2011年実績―2013年見込)
3.主要NCAメーカーの生産能力推移
2013年まで目立った能力増強は見られずも
車載用LiB需要の好調を受け、2014年には1.7倍に拡大の見込み
(表)主要NCAメーカー 生産拠点・年間生産能力推移一覧
4.NCAを用いたLiB製品動向・NCA開発動向
当面は小型民生の円筒形セルでの採用がメイン
(表)NCAセルサイズ別(小型民生/中大型)世界市場規模推移
(数量:2011年実績~2013年見込)
NCA開発動向
民生機器向けは高容量化でポテンシャルを有するも、採用拡大には課題が残る
6.リン酸鉄リチウム(LFP)市場
主要マーケットは中国、LFP特性を活かしたアプリに注力の動き
1.LFP全体市場動向
2013年 LFP市場は7,000トン規模
(表)LFP世界市場規模推移(数量/金額:2011年実績―2015年予測)
(図)LFP世界市場規模推移(数量/金額:2011年実績―2015年予測)
2.主要LFPメーカー動向
各社が次なるステージに向け新たな局面に突入
3.主要LFPメーカーの生産能力推移
生産能力と市場規模には倍程度の乖離
(表)主要LFPメーカー 生産拠点・年間生産能力推移一覧
4.LFPを用いたLiBセルの製品動向
「安全性」、「コストメリット」、「サイクル特性」等の優位性によって
世界的に中大型セルでの採用が拡大傾向
(表)LFPセルサイズ別(小型民生/中大型)世界市場規模推移
(数量:2011年実績~2013年見込)
5.LFP開発動向
材料メーカー、セルメーカーの両面からトレードオフ課題への取り組みが進む
更なる高容量化に向けLMPもR&D~サンプルワークのステージへ
第四章 正極材メーカーの動向と戦略
Umicore N.V
小型民生向けLCOを中心とした事業展開、LFP市場参入を果たし、事業領域を拡大
正極材事業本部機能を韓国に移転
2013年の生産能力は約22,000トン/年
(表)ユミコア 正極材 生産拠点・生産能力推移
LCOの出荷比率は増勢
ハイエンド向け事業に注力、価格競争に巻き込まれず
(表)ユミコア 正極材料 出荷数量推移・出荷金額推移
期待通りの成長はもはや考え難いEV市場
ESS市場では代替エネルギーとのコンビネーションに期待
株式会社L&F新素材
韓国セルメーカーの需要拡大の恩恵を受け、小型民生向けを中心に事業を展開
LCOへの需要増加を受ける
ハイエンド製品向け生産工程の複雑化で生産性は若干下がる
(表)L&F 正極材 生産拠点・生産能力推移
LCOとNCMの出荷比率は8:2
小型民生向け出荷が9割
(表)L&F 正極材料 出荷数量推移・出荷金額推移
高電圧LCOとハイニッケルNCMで高付加価値ハイエンド市場を狙う
湖南瑞翔新材料股份有限公司(Hunan Reshine New Material Co., Ltd.)
NCMの生産能力を大幅に増強、市場拡大に備える
LCOをメインとしつつ、今後はLMOとNCMの出荷比率を高める
2014年までの目標生産能力は合計30,000トン/年
(表)湖南瑞翔 正極材 生産拠点・生産能力推移
輸出比率は50%近くまで伸びる
(表)湖南瑞翔 正極材料 出荷数量推移・出荷金額推移
川上から川下までの繋がりを生かし更なるコストダウンへ
三井金属鉱業株式会社
車載用LiB向けの供給開始で順調に事業を拡大
世界トップクラスの生産体制を構築
(表)三井金属鉱業 正極材生産拠点・生産能力推移
次世代を見据え、5VスピネルやハイニッケルNCM等の開発を推進
2012年以降、中大型セル向けの供給比率が急増、2013年は前年比4倍弱に
天津巴莫科技股份有限公司(Tianjin B&M Science and Technology Joint-Stock Co., Ltd.)
車載向け正極材事業は2~3年後を目処に
新工場の新設がいよいよ決定
(表)天津巴莫 株式構造
(表)天津巴莫 正極材 生産拠点・生産能力推移
韓国向けをメインとする輸出比率は35%程度
(表)天津巴莫 正極材料 出荷数量推移・出荷金額推移
北京当升材料科技股份有限公司(Beijing Easpring Material Technology Co., LTD.)
小型民生向け正極材事業をメインに推進
更なる事業拡大を図る
需要増加に合わせて段階的に生産能力を増強
(表)北京当升 正極材 生産拠点・生産能力推移
新規顧客の確保を受け、例年並みの実績を回復
(表)北京当升 正極材料 出荷数量推移・出荷金額推移
注目アイテムは「高電圧LCO」「ハイニッケルNCM」「OLO」
AGCセイミケミカル株式会社
「日本品質、中国価格」で世界市場の獲得を目指す
2012年より清美通達鋰能科技が稼動・出荷を開始
高電圧対応の次を見据えた材料開発を推進
2013年は中国市場向けをメインにNCM出荷が急増の見込み
(表)AGCセイミケミカル/清美通達鋰能科技(無錫)正極材
出荷数量推移・出荷金額推移
日本電工株式会社
車載用LiBでの採用実績を強みに、LMO事業の基盤拡充を推進
LMOを含む機能材料事業は2013年回復傾向
(表)日本電工 事業別売上高推移(単独)
今後も市況に応じて能力増強を検討
(表)日本電工 正極材生産拠点・生産能力推移
車載用に加え、定置用LiB向けのアプローチも推進
(表)日本電工 正極材料出荷数量推移・出荷金額推移
中長期的な事業成長を目指した種まきも進む
戸田工業株式会社
独自技術の付加価値を高め、今後の事業成長に繋ぐ
車載向けを抑えつつ、小型民生LiBの需要拡大への対応を推進
2013年からLCOの量産を再開
(表)戸田工業 正極材生産拠点・生産能力推移
高電圧対応LCO、ハイニッケルNCM等、市場ニーズに対応する材料開発が進む
車載用LiB向けがメイン、2013年は出荷数量ベースで前年を上回る見込み
(表)戸田工業 正極材料出荷数量推移・出荷金額推移
JX日鉱日石金属株式会社
車載用LiB向けの本格供給がスタート
2012年より5,000t/年のNCMラインが稼働
(表)JX日鉱日石金属 LiB正極材 生産拠点・生産能力推移
供給先LiB搭載のEV好調を受け、2013年出荷数量は大きく伸長の見込み
株式会社三徳
引き続きハイエンド市場向けに注力
顧客にとっての「三徳ならではの価値」を長期的な視点で追求
従来の「高密度Tyep」に加え、「高電圧Type」の提案も積極化
(表)三徳 LiB正極材 生産拠点・生産能力推移
LiB市況の影響等を受け、2013年の出荷は伸び悩む見込み
(表)三徳 正極材料出荷数量推移・出荷金額推移
台湾立凱電能科技股份有限公司
川上から川下まで、LFP市場を自らプロデュース
グループ内でLFP製造からE-Bus、電池交換ステーションまでをカバー
(表)ALEEESグループ一覧
非コーティングプロセスでありながら、導電性の向上、高容量を実現するLFP-NCO
(表)ALEEES LFP-NCO M12/M121物理特性
2014年にはカナダへの生産拠点進出を予定
(表)ALEEES正極材 生産拠点・生産能力推移
中国向けをメインに出荷は順調に拡大、車載用LiB向けの出荷比率が高まる傾向
(表)ALEEES正極材料 出荷数量推移・出荷金額推移
日本化学工業株式会社
変化する小型民生セル市場に対応
様々なニーズに対応する小回りの効く生産体制に強み
(表)日本化学工業 正極材 生産拠点・生産能力推移
スマートフォン向けに出荷を伸ばし、2013年は前年を上回る出荷量の見込み
(表)日本化学工業 正極材出荷数量推移・出荷金額推移
株式会社エコプロ(Ecopro Co., Ltd.)
ハイニッケル製品開発に注力、高容量化トレンドを追及
海外進出計画は保留、韓国での事業に集中
(表)エコプロ 正極材 生産拠点・生産能力推移
伸び悩むNCM事業
新規顧客の確保によりNCAの出荷は順調に増加
(表)エコプロ 正極材料 出荷数量推移・出荷金額推移
811タイプ以上のハイニッケルNCMの研究開発に注力
(表)エコプロの研究開発状況
天津斯特蘭能源科技有限公司(Tianjin STL Energy Technology Co., Ltd.)
LFPに特化した事業展開
LFPへの需要増加を受け、生産能力を2,500トン/年に増強
(表)天津斬特蘭 正極材 生産拠点・生産能力推移
LFPは車載向けとESS向け、NCMは電動工具向けがメイン
(表)天津斬特蘭 正極材料 出荷数量推移・出荷金額推移
LFP研究開発のキーワードは「高安全性」と「長サイクル特性」
三菱化学株式会社
引き続き車載用がメインターゲット
第二ステージを見据えた取り組みを推進
EVの普及遅れを受け、2015年15,000t/年体制は一旦見直し
(表)三菱化学 正極材生産拠点・生産能力推移
市況の変化を受け、NCMのブラッシュアップに着手
出荷動向はEV市場の影響大
(表)三菱化学 正極材料 出荷数量推移・出荷金額推移
株式会社田中化学研究所
次なるステージを見据え、飛躍的変化の時
他社との協業による体制強化で、次世代のリーディングカンパニーを目指す
高容量を実現する新規正極材など、将来を掴む研究開発を推進
(表)田中化学研究所 正極材生産拠点・生産能力推移
小型民生セル向けはアプリケーション市場の変化を受け苦戦
車載用セル向けは出荷増で推移
(表)田中化学研究所 正極材料出荷数量推移・出荷金額推移
(表)田中化学研究所 前駆体 出荷数量推移
住友大阪セメント株式会社
ベトナムでLFPの本格量産がスタート
LFPは事業拡大に向け着実に前進、LMPは次のステージへ移行
(表)住友大阪セメント 正極材 生産拠点・生産能力推移
ベトナム量産工場も高品位なLFPを実現する水熱合成法のプロセスを採用
2013年は前年を大きく上回る出荷数量となる見込み
(表)住友大阪セメント LFP出荷量推移
尚志精密化学股份有限公司
目指すは顧客の価格競争力をサポートするLFP
「大同グループとの事業シナジー」、「価格戦略」が今後のキーワード
LFP「P13」、「P13F」の二種類をラインナップ
(表)Tatung Fine Chemicals LFP 「P13」 「P13F」物理特性
2013年は更なる生産能力増強を計画
(表)Tatung Fine Chemicals正極材 生産拠点・生産能力推移
足元ではE-Bus、定置用蓄電池向けで中国LiBセルメーカーへの供給がメイン
クラリアントジャパン株式会社
LFP市場の開花を見据え、全方位アプローチを推進
エネルギー貯蔵用途、パワー用途の両用途に優れた特性を有する「Life Power® P2」を展開
2013年の出荷量はESS用、車載用LiB向けなどに堅調な伸びとなる見込み
(表)クラリアント 正極材 生産拠点・生産能力推移
本荘ケミカル株式会社
リチウムと正極材の老舗メーカー、
長年の電池材料ビジネスの知見を活かした事業展開を推進
正極材事業に加え、お家芸のリチウム事業にも注力
(表)本荘ケミカル 正極材 生産拠点・生産能力推移
足元の市場ニーズに対応しつつ、次世代を見据えた正極材開発にシフト
(表)本荘ケミカル 正極材料出荷数量推移・出荷数量金額
三井造船株式会社
販売・生産体制が整い、国内外での受注活動を本格化
ここ1、2年でLFPの本格販売開始に向けた取り組みを加速
2013年4月より2,100t/年の量産プラントが稼動開始
(表)三井造船 リン酸鉄リチウム 生産拠点・生産能力推移
材料特性とハンドリング性を両立させたMCC品を提案
低コスト化に向け、材料調達と生産技術の最適化を推進
受注活動の本格化を受け、2013年は出荷増の見込み
(表)三井造船 出荷量推移
日本化学産業株式会社
市況変化を乗り切るべく、ユーザーニーズ対応に注力
(表)日本化学産業 正極材 生産拠点・生産能力推移
引き続き「コストダウン」と「機能性向上」の両立に主眼
市況の変化を要因に、出荷動向は伸び悩み
(表)日本化学産業 正極材料 出荷数量・出荷金額推移
JFEミネラル株式会社
安全性に優れる高品位なNCAで高容量化ニーズに貢献
(表)JFEミネラル NCA カタログ製品ラインナップ
ユーザーのニーズ状況に応じた能力増強が進む
(表)JFEミネラル NCA 生産拠点・生産能力推移
地道なサンプルワークが実り、出荷数量は堅調に推移
(表)JFEミネラル 正極材料 出荷数量推移・出荷金額推移
宏瀬科技股份有限公司
LFPの開発技術力と製造装置技術のシナジーに強み
台湾工業技術研究院から技術供与を受け、2009年に正極材市場参入
LiBの「川上」、「川下」両面からのアプローチで事業拡大を推進
LFPでは160mAh/gレベルが視野に、年内のサンプル出荷を目指すLMPのR&Dも進む
(表)宏瀬科技 LFP「CM500」物理特性
2012年より1,000t/年の本格量産ラインが稼動、製造装置の内製率はほぼ100%
(表)宏瀬科技 正極材 生産拠点・生産能力推移
メインターゲットは中国の産業用LiB、2014年には前年比400%の出荷増を目指す
(表)宏瀬科技 正極材料 出荷数量推移
CSエナジーマテアリアルズ株式会社
NCA専業メーカー、商用化に向けた取り組みが進む
1,000t/年の量産プラントの営業運転がスタート
(表)CSエナジーマテリアルズ 生産拠点・生産能力推移
粒度制御技術、放電特性の優位性に強み
車載用LiB向けをメインターゲットにアジア市場でのポジション確立を目指す
BASF/BASFジャパン株式会社
目指すはリーディングサプライヤーのポジション確立
LiB関連材料メーカーとしての地位固めが進む
スタンダード組成比のNCMをラインナップ、次世代NCMの開発も推進
(表)BASF 正極材(NCM、LFP)カタログ参考スペック
NCMの量産プラントが米国にて2012年稼動開始
日本ではバッテリー材料研究所が2013年に新設予定
(表)BASF 正極材生産拠点
2013年より本格的な出荷が開始、NCM、LFP共に日本は車載用セル向けがメインターゲット
住友化学株式会社
車載用LiBをターゲットとする次世代正極材の開発にシフト
「エナヴィオ」は足元での事業化を一旦ペンディング
今後はxEV向け次世代正極材の開発を推進
長園科技実業股份有限公司
多面的アプローチでLFPO市場開拓を推進
LFPO量産開始後は川下寄りの技術開発注力にシフト
材料の合成過程やセルの電極製造プロセス面等で優位性
(表)LFPO物理特性
(表)LFPOとLFPの特性比較
鉄系正極材では世界最大級4,800t/年の生産能力を有する
(表)台塑鋰鉄材料科技 LFPO生産拠点・生産能力推移
中国市場向けをメインに順調に出荷を伸ばす
(表)台塑鋰鉄材料科技 正極材料 出荷数量推移・出荷金額推移
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矢野経済研究所では、
個別のクライアント様からの調査も承っております
マーケティングや経営課題の抽出、リサーチの企画設計・実施、調査結果に基づく具体的な戦略立案・実行支援に至るまで、課題解決に向けた全ての段階において、クライアント企業をトータルでサポート致します。